日本の食卓に欠かせない野菜、大根。そのみずみずしさと甘みは、煮物やお漬物、サラダなど、様々な料理で私たちの舌を楽しませてくれます。ところで、日本一の大根産地はどこかご存知でしょうか?この記事では、データに基づき、大根の生産量ランキングをご紹介します。
大根の有名な産地
農林水産省が発表した2023年産大根の収穫量データによると、2024年9月18日時点で、上位3県は千葉県、北海道、青森県の順となっています。
特筆すべきは、世界の大根生産量と消費量の約9割を日本が担っているという事実です。
日本の大根の種類とは
国内で栽培される大根は、主に春、夏、秋冬の3つの時期に分けられ、その中でも秋冬大根が生産量の大部分、約7割を占めています。
日本には古くから様々な種類の大根が存在し、100を超える品種が確認されていますが、現在では青首大根が圧倒的に多く、栽培面積の98%を占めるまでになっています。
千葉県の大根栽培の特徴
大根の生産量において、千葉県は全国で2番目の規模を誇る有数の産地です。北海道に次ぐその生産量は、特筆すべきものがあります。温暖な気候は一見大根の育成には適さないようにも思われますが、播種前の丁寧な水やりや、トンネル栽培といった独自の工夫を凝らすことで、収穫量と品質の両方を高めています。
その千葉県を代表する大根が「姉崎大根」です。市原市北西部の姉崎地区で栽培されるこのブランド大根は、高い糖度としっかりした甘さが特徴です。姉崎大根をはじめとする千葉県産の大根は、冬の時期、具体的には12月から3月にかけてが最も美味しい旬の時期となります。
北海道の大根栽培の特徴
北海道は、国内有数の大根産地として知られ、その生産量は全国トップを誇ります。通常、大根は秋から冬が旬ですが、北海道では涼しい気候を活かし、ほぼ一年を通して栽培されています。
特に、6月から10月にかけてが最も美味しい時期とされ、この時期に出回る甘み豊かな大根は、北海道産が中心です。主に栽培されているのは、「夏つかさ」や「夏番長」といった夏に収穫される青首大根で、生で食べると、その新鮮な甘さと瑞々しさを存分に楽しむことができます。
青森県の大根栽培の特徴
東北地方有数の大根産地である青森県は、冷涼な気候を活かし、夏場に青首大根を多く栽培しています。豊かな自然環境で育まれた大根は、栄養価が高く、甘みと旨みが凝縮されています。
旬の時期は5月から11月と比較的長く、特に「夏の守」という品種が主力です。「夏の守」は8月下旬以降に収穫される青首大根で、その特徴は、美しい見た目と、きめ細かく滑らかな肉質にあります。