料理がもっと楽しくなる!じゃがいもの種類とおすすめの食べ方
日々の食卓に欠かせないじゃがいも。煮物、炒め物、揚げ物と様々な料理で活躍しますが、実は種類によって最適な調理法があるのをご存知ですか?世界中で愛されるじゃがいもは、その種類も豊富。ホクホク系、しっとり系など、食感や風味も様々です。この記事では、代表的なじゃがいもの種類と、それぞれの特徴を最大限に活かすおすすめの食べ方をご紹介します。じゃがいも選びがもっと楽しくなる情報満載!ぜひ、あなたの料理をワンランクアップさせてみましょう。

はじめに:ジャガイモの種類を知ることの意義

ジャガイモは、私たちの食生活に深く根ざした食材です。しかし、普段何気なく口にしているジャガイモにも、驚くほど多くの種類が存在します。世界全体では2000種類以上、日本国内でも20種類近くが市場に出回っています。品種によって、食感や風味、煮崩れ具合は大きく異なり、料理に最適な種類を選ぶことで、美味しさを引き立て、調理もスムーズになります。この記事では、代表的なジャガイモの品種を料理用途別に紹介し、それぞれの特性や選び方のポイントを解説します。

ジャガイモの分類:粉質タイプと粘質タイプ

ジャガイモは、大きく「粉質タイプ」と「粘質タイプ」の2つに分けられます。粉質タイプは、加熱するとほっくりとした食感になり、水分が少なく、デンプンを豊富に含んでいるのが特徴です。対照的に、粘質タイプは、加熱しても形が崩れにくく、しっとりとした食感で、水分を多く含んでいます。それぞれの特性を把握することで、料理に最も適したジャガイモを選び出すことが可能です。

料理別おすすめ品種:ホクホク食感が魅力の粉質タイプ

ホクホクとした食感が際立つ粉質タイプのジャガイモは、コロッケやマッシュポテトなど、ジャガイモそのものの風味を活かす料理に最適です。以下に、代表的な品種を紹介します。

男爵

ジャガイモの中でも非常に一般的な品種であり、日本国内で最も多く栽培されています。丸みを帯びた形と、表面のゴツゴツとした形状が特徴で、加熱するとホクホクとした食感になります。デンプン質を多く含むため、粉ふきいもやマッシュポテト、コロッケなどにうってつけです。また、シンプルにじゃがバターにしても格別な味わいです。

キタアカリ(北あかり)

北海道で生まれた人気の品種で、「黄金男爵」や「クリじゃがいも」という愛称でも親しまれています。特徴は、その鮮やかな黄色の果肉と、口の中に広がる強い甘み。さらに、ビタミンCも豊富に含んでいます。加熱調理することで、ホクホクとした食感が際立ち、粉ふきいもやマッシュポテト、シンプルにじゃがバターで味わうのがおすすめです。冷製スープのビシソワーズに使うと、その甘みがより一層引き立ちます。

ベニアカリ(紅あかり)

鮮やかな紅色の皮が目を引く品種で、果肉は美しい白色をしています。でんぷん質を豊富に含んでいるため、加熱するとホクホクとした食感を楽しむことができます。もともとはでんぷん加工用として栽培されていましたが、近年はその美味しさから食用としての人気も高まっています。コロッケやマッシュポテトはもちろん、おしゃれなガレットにしても美味しくいただけます。

アンデスレッド

赤い皮と黄色の果肉のコントラストが美しい品種で、「ネオデリシャス」という別名も持っています。加熱するとホクホクとした食感になり、様々な料理に活用できます。定番のポテトサラダやコロッケ、ジャーマンポテト、素材の味を活かしたじゃがバターなど、幅広い料理でその美味しさを発揮します。

グラウンドペチカ

まだら模様の赤い皮が特徴的な品種で、果肉は濃い黄色をしています。「レッドムーン」からの突然変異で生まれた品種で、「デストロイヤー」というインパクトのある名前でも知られています。加熱するとホクホクとした食感が楽しめ、じゃがバターやポテトサラダはもちろん、フライドポテトやホイル焼き、オーブン焼きなど、様々な調理法で美味しくいただけます。

ジャガキッズパープル90

鮮やかな紫色の皮と、ほんのり黄色の果肉が特徴的な品種です。アンデスレッドを元に、高度な技術を用いて開発されました。加熱調理することで、ほっくりとした食感が際立ちます。コロッケやポテトサラダはもちろん、フライドポテトや自家製ポテトチップスにも最適です。

こがね丸

高いでんぷん含有量を誇り、特に揚げ物との相性が抜群です。芽が出にくい性質を持つため、比較的長期保存にも向いています。加熱するとホクホクとした食感が楽しめるため、フライドポテトや手作りポテトチップス、食感を生かしたポテトサラダなどにおすすめです。

北海こがね

フライドポテトのために改良された、こだわりのじゃがいもです。揚げても色が変わりにくいのが特徴で、美しい仕上がりになります。果肉の色が濃い黄色をしていることから、「北海黄金」とも呼ばれています。加熱後のホクホク感も魅力で、フライドポテトの他、ポテトチップスやポテトサラダなど、幅広い用途で活躍します。

料理別おすすめ品種:煮崩れしにくい粘質系じゃがいも

煮込んでも形が崩れにくい粘質系のじゃがいもは、カレーやシチュー、定番の肉じゃがなど、じっくり煮込む料理に最適です。ここでは、代表的な品種をご紹介します。

メークイン

長楕円形をしており、皮がつるりとしているのが特徴です。煮込んでも形が崩れにくく、なめらかな舌触りを楽しめます。カレーやシチューといった煮込み料理のほか、肉じゃが、グラタン、ポテトサラダ、ジャーマンポテトなど、幅広い料理に活用できます。

とうや

北海道の美しい洞爺湖から名付けられた品種です。丸みを帯びたフォルムで、中身が鮮やかな黄色をしているのが特徴です。煮崩れしにくく、しっとりとした食感を保つため、肉じゃがやカレーのほか、サラダ、クラムチャウダーなどに入れるのもおすすめです。

インカのひとみ

薄紅色の皮と、濃い黄色の果肉が特徴的な品種です。「インカのめざめ」から生まれた自然交配種で、栗のような独特の甘みが魅力です。煮込んでも煮崩れしにくい性質を持ち、クリームシチュー、カレー、肉じゃがなど、様々な料理でその風味を活かせます。

インカの目覚め

じゃがいもとしては異例の、糖度6~8度という高い甘さが際立つ品種です。加熱しても煮崩れしにくいのが特徴で、カレー、シチュー、肉じゃがといった定番料理から、ポテトチップス、フライドポテト、コロッケ、ポテトサラダなど、幅広い用途に適しています。ただし、保存期間が短いため、市場に出回る量は限られています。

シンシア

フランス生まれのシンシアは、日本でも親しまれている品種です。貯蔵性に優れており、保存期間が長くなるほど甘みが増すのが特徴です。煮崩れしにくいので、肉じゃが、カレー、シチューといった煮込み料理や、コロッケ、グラタンなどにも最適です。

ホッカイコガネ

揚げ物に適した品種として知られるホッカイコガネ。加熱しても形が崩れにくいため、フライドポテトやポテトチップスなど、カリッとした食感を楽しみたい料理にぴったりです。その他、ポテトサラダやおでんなど、幅広い料理に使えます。貯蔵することで甘みが増すのも魅力です。

レッドムーン

鮮やかなピンク色~赤色の皮と、濃い黄色の果肉が特徴的なレッドムーン。「紅じゃがいも」や「紅メークイン」という名でも呼ばれています。煮崩れしにくい性質から、グラタン、肉じゃが、シチュー、カレーなどの煮込み料理や、ポタージュ、ポテトサラダなどにも活用できます。市場に出回る量は比較的少ない品種です。

じゃがいもの選び方:美味しさを見分けるポイント

美味しいじゃがいもを選ぶためには、鮮度と状態をしっかりとチェックすることが大切です。以下の点に注意して、新鮮なじゃがいもを見分けましょう。
  • 表面に傷や緑色の部分がないかを確認する
  • 手に取った時に、ずっしりと重みを感じるものを選ぶ
  • 芽が出ていないものを選ぶ
  • 表面がなめらかで、しわがないものを選ぶ

じゃがいもの保存方法:美味しさを長持ちさせる秘訣

じゃがいもは保存方法次第で、美味しさを長く保てます。以下の点を意識して保存し、じゃがいもを美味しくいただきましょう。
  • 風通しが良く、日の当たらない涼しい場所で保管する
  • 光を遮断するために、新聞紙などで包んで保存するのがおすすめ
  • りんごと一緒に保管することで、じゃがいもの発芽を抑制する効果が期待できる
  • 冷蔵庫での保存は避け、長期間保存したい場合は冷凍保存が適している

じゃがいもの旬:旬の時期ごとの味わい

じゃがいもは、季節によって旬の品種が異なります。春にはみずみずしい新じゃが、秋には甘みが増した貯蔵じゃがいもなど、それぞれの季節ならではの美味しさを堪能しましょう。

地域ブランドじゃがいも:個性豊かな味わいを発見

日本各地には、その土地の気候や土壌といった自然条件を活かして栽培された、地域ブランドのじゃがいもが存在します。これらのじゃがいもは、一般的な品種とは一味違う独特の風味や食感が特徴で、地域の特産品として親しまれています。旅行先で見つけたり、お取り寄せなどを利用して、各地の個性豊かなじゃがいもを味わってみてはいかがでしょうか。

じゃがいもを使ったレシピ:多彩なじゃがいも料理

じゃがいもは、和食、洋食、中華料理など、様々なジャンルの料理に使える万能な食材です。ポテトサラダやコロッケ、肉じゃがといった定番料理はもちろんのこと、グラタンやポタージュ、ガレットなど、バラエティに富んだじゃがいも料理を楽しみましょう。インターネットや料理レシピ本を参考に、新たなじゃがいも料理に挑戦してみるのも良いでしょう。

まとめ

ジャガイモは、その品種によって個性的な食感と風味を持ち合わせています。それぞれの特徴を活かした調理法を選ぶことで、ジャガイモ本来の美味しさを最大限に引き出すことができます。この記事が、あなたの新しいジャガイモ体験のきっかけとなれば幸いです。ぜひ、様々な品種のジャガイモを試して、あなたにとって最高のジャガイモを見つけてください。適切な保存方法を実践することで、ジャガイモの美味しさをより長く保つことができます。色々なジャガイモ料理を心ゆくまでお楽しみください。

質問:ジャガイモの種類でカロリーは変わりますか?

回答:ジャガイモの品種によるカロリーの差は、ごくわずかです。通常、可食部100グラムあたりおよそ70~80kcalとされています。しかし、調理方法や加える調味料によって、カロリーは大きく変化することを覚えておきましょう。

質問:ジャガイモの芽に毒があると聞いたのですが、本当でしょうか?

回答:その通りです。ジャガイモの芽には、ソラニンという天然の有害物質が含まれています。ソラニンは、神経系統に影響を及ぼし、吐き気、腹痛、下痢などの症状を引き起こす可能性があります。ジャガイモを調理する際は、芽とその周辺の緑色に変色した部分を丁寧に除去することで、安全に食べることができます。

質問:ジャガイモは冷凍保存が可能ですか?

回答:はい、ジャガイモは冷凍保存が可能です。ただし、生のまま冷凍すると食感が損なわれるため、必ず加熱してから冷凍するようにしてください。マッシュポテト状にするか、一口サイズにカットして茹でてから冷凍すると、調理の際にとても便利です。
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