ピーナッツバターといえば、甘くて濃厚な味わいを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、近年注目を集めているのが「甘くないピーナッツバター」。素材本来の風味が生きた、大人の味わいが魅力です。この記事では、甘くないピーナッツバターの選び方から、その美味しさを最大限に引き出すレシピまでを徹底的にご紹介します。いつもの食卓に、新しい風を吹き込んでみませんか？
ピーナッツバターとピーナッツクリームって何が違うの？
「ピーナッツバター」とよく似たものに、「ピーナッツクリーム」があります。 ピーナッツクリームは、砂糖や水あめ、植物油などを加えて作られており、日本の食卓でおなじみのものはこちらであることが多いです。 一方、ピーナッツバターは、ローストしたピーナッツを、ペースト状になるまですりつぶしたものです。 ピーナッツそのものが持つ油分でペースト状にしている点が、ピーナッツクリームとの大きな違いです。
甘くないピーナッツバターの魅力とは？ 甘いタイプとの違い
ピーナッツバターには、砂糖などで甘さを加えた「加糖タイプ」と、甘味を加えていない「無糖タイプ」があります。 この2つには、どのような違いがあるのでしょうか？ ここでは、甘くないピーナッツバターの魅力について解説していきます。
甘くないタイプは料理の風味付けに最適
甘くないピーナッツバターは、ピーナッツ本来の風味をダイレクトに味わうことができます。 料理に少量加えることで、コクや深み、香ばしさをプラスできます。
甘さ控えめだからこそ広がるアレンジ
甘くないタイプなら、お好みで甘さを調整できるのが魅力です。はちみつやメープルシロップを加えれば、甘いピーナッツバターとしてトーストに塗るのも簡単。また、料理にも活用しやすいので、甘いピーナッツバターよりも使い勝手が良いでしょう。
無糖ピーナッツバターの選び方
無糖ピーナッツバターは種類が豊富で、それぞれ個性があります。特に「食感」と「風味」は商品によって大きく異なるポイントです。また、「容量」も使い切れるものを選ぶことが大切。これらの点について、詳しく見ていきましょう。
食感と風味で選ぶ
ピーナッツバターには、主にスムースタイプとチャンクタイプの2種類があります。食感や風味が異なり、それぞれに適した使い方があります。ご自身の好みに合わせて選びましょう。それぞれの特徴を以下で詳しく解説します。
「スムースタイプ」｜なめらかさが魅力
スムースタイプは、粒が完全にすりつぶされているため、なめらかな舌触りが特徴です。ソースやドレッシングとの相性が良く、料理の隠し味やお菓子の材料としても活躍します。チャンクタイプに比べると、ピーナッツの風味は穏やかです。ただし、ピーナッツの含有量が多いスムースタイプは固めのものが多く、パンに塗りにくい場合があります。パンに塗ることが多い方や塗りやすさを重視する方は、ピーナッツ含有量が少なめのものを選ぶと良いでしょう。
「チャンクタイプ」｜ピーナッツの食感が魅力
粗挽きピーナッツの粒が特徴的なチャンクタイプ。これは、ピーナッツをペースト状にした後、粗く砕いたピーナッツ粒を加える製法で作られることが多いようです。クランチタイプとも呼ばれ、その名の通り、しっかりとした歯ごたえと、ピーナッツ本来の風味を存分に味わえるのが魅力です。 ピーナッツバターの原料は90％以上がピーナッツですが、100％に近いものほど、より濃厚なピーナッツの風味を楽しめます。パンやクラッカーに塗ってそのまま食べる際、食感と風味を重視する方には特におすすめ。料理やお菓子作りでは、食感のアクセントとして活用できます。
容量の選び方
ピーナッツバターは未開封であれば比較的長期保存が可能ですが、開封後は風味を損なわずに早めに食べきるのが理想です。普段の料理でどれくらいの量を使うかを考慮し、無理なく使い切れるサイズを選びましょう。 例えば、使用頻度が低い場合や、少量しか使わない場合は、300g程度の小容量タイプが便利です。頻繁に使う場合や、お菓子作りや料理で大量に使う予定がある場合は、1kgなどの大容量タイプを選ぶのがおすすめです。
無糖ピーナッツバターで作る絶品レシピ
ここでは、無糖ピーナッツバターを使ったおすすめのおかずレシピをご紹介します。食欲をそそる鶏もも肉のエスニック炒めや、あと一品欲しい時にぴったりのしらたきのピリ辛ピーナッツ和えなど、簡単に作れるレシピをピックアップしました。ぜひ、あなたのレパートリーに加えてみてください。
もやしのピーナッツ和え
ピーナッツバターの濃厚な風味が食欲をそそる、もやしのピーナッツ和え。お子様にも大人気のメニューで、もやし一袋分をペロリと平らげてしまうほど。市販のピーナッツ和えの素とは一味違う、本格的な味わいを楽しめます。
もやしのピーナッツ和えの材料
- もやし：1袋
- 無糖ピーナッツバター：大さじ1
- 醤油：大さじ1
- 酢：大さじ1
- 砂糖：小さじ1
- ごま油：小さじ1
- すりごま：大さじ1（お好みで）
もやしのピーナッツ和えの作り方
- もやしを丁寧に水洗いし、電子レンジ対応の容器に入れます。ふんわりとラップをかけ、600Wで2分間加熱します。もやしの根（ひげ）が気になる方は、加熱する前に取り除いてください。
- 加熱が終わったら、もやしをザルに移し、余分な水分をしっかりと切ります。
- ボウルに無糖ピーナッツバター、醤油、酢、砂糖、ごま油、すりごまを入れ、均一になるまでよく混ぜます。もしピーナッツバターが硬くて混ざりにくい場合は、再度電子レンジで20秒程度温めると、柔らかくなり混ぜやすくなります。
- 水気を切ったもやしを3のボウルに加え、全体を優しく和えて味がなじんだら完成です。
豚肉とピーナッツバターの炒め物
無糖ピーナッツバターを使った豚肉料理というと、オーブン焼きのレシピがよく知られていますが、オーブンの熱でピーナッツバターが焦げ付き、香りが損なわれてしまうなど、加熱時間の調整が難しいことがあります。そこでぜひ試していただきたいのが、フライパンで手軽に作れる、生姜焼き風のピーナッツバター炒めです。とろりとした甘さとコクのある味わいが特徴で、味噌は使っていませんが、まるで味噌炒めのような奥深い風味が楽しめます。家族にも大好評で、我が家の定番メニューになった一品です。
豚肉のピーナッツバター炒めの材料
- 豚ロース薄切り肉：200g
- 玉ねぎ：1/2個
- ピーマン：2個
- 無糖ピーナッツバター：大さじ2
- 醤油：大さじ1.5
- みりん：大さじ1
- 酒：大さじ1
- おろし生姜：小さじ1
- サラダ油：大さじ1
豚肉とピーナッツバターの風味豊かな炒め物
- 豚ロース薄切り肉を、一口サイズにカットします。玉ねぎは繊維に沿って薄切りに、ピーマンは種を取り除き細切りにします。
- 小鉢に、甘さ控えめのピーナッツバター、醤油、みりん、料理酒、すりおろし生姜を入れ、泡だて器などで均一になるまで混ぜて特製ソースを作ります。
- フライパンに少量の植物油をひき、中火で豚肉を炒めます。表面の色が変わったら、玉ねぎ、ピーマンを加え、さらに炒め進めます。
- 野菜がしんなりとしてきたら、手順2で作ったソースを投入し、全体に味がなじむように炒め合わせます。
- お皿に盛り付ければ完成です。豚肉のみでシンプルに仕上げたい場合は、手順3と4で野菜を加える工程を省略しても美味しくいただけます。野菜も一緒に調理する場合は、同じフライパンで野菜を炒めてから豚肉と合わせるのがおすすめです。
まとめ
この記事では、甘くないピーナッツバターの選び方から、その美味しさを引き出すレシピまでをご紹介しました。無糖ピーナッツバターは、料理にコクと風味を加え、様々なアレンジが可能です。ぜひ、この記事を参考に、甘くないピーナッツバターを使った料理にチャレンジしてみてください。
無糖ピーナッツバターとは？加糖タイプとの違い
無糖ピーナッツバターとは、ローストしたピーナッツを丁寧に挽いて作られたもので、砂糖や水飴などの甘味料を一切加えていないものを指します。ピーナッツそのものが持つ自然な油分だけで、クリーミーなペースト状に仕上げられており、ピーナッツ本来の濃厚な風味をダイレクトに味わえるのが特徴です。対照的に、加糖タイプは砂糖などが添加されているため、甘みが強く、一般的に「ピーナッツクリーム」として親しまれています。無糖タイプは、「ピュアピーナッツバター」や「ナチュラルピーナッツバター」とも呼ばれ、料理の隠し味や、お好みでハチミツなどを加えて甘さを調整するなど、幅広い用途で活躍します。
無糖ピーナッツバター、選び方のポイント
無糖ピーナッツバターを選ぶ際には、「テクスチャー（食感）と風味」と「内容量」の2つのポイントに注目しましょう。テクスチャーは、舌触りが滑らかな「スムースタイプ」と、粗く砕いたピーナッツの粒が残った「クランチータイプ」があります。スムースタイプは、口当たりが良いのでソースやドレッシング、製菓材料として最適で、クランチータイプは、パンやクラッカーに塗って、ピーナッツの食感をより楽しみたい時におすすめです。また、内容量は、開封後の品質保持を考慮して、使用頻度や一度に使う量に合わせて選びましょう。少量ずつ試したい場合は300g程度の小さめサイズ、頻繁に使う場合は1kgなどの大容量タイプを選ぶのがおすすめです。
スムースとクランチ、どちらを選ぶ？
用途に合わせて選ぶのがポイントです。滑らかな口当たりの「スムースタイプ」は、ソースやドレッシングに混ぜやすく、お菓子作りでは生地全体に均一に混ざるので、料理にコクと深みを加えたい時に最適です。ピーナッツの風味は比較的穏やかです。一方、ピーナッツの粒がゴロゴロ入った「クランチタイプ」は、ピーナッツ本来の風味と香ばしさをより強く楽しめます。パンやクラッカーに塗ってそのまま食べる時に、食感と風味を重視する方や、料理やお菓子に食感のアクセントを加えたい方におすすめです。ピーナッツの含有量が多いほど、ピーナッツの風味が際立ちます。