桃生産量ランキング:日本一はどこ?都道府県別徹底解説

夏の味覚として親しまれる桃。スーパーや八百屋さんで見かけることが多いですが、産地を意識することはありますか?実は、桃は北は青森県から、南は岡山県や香川県など、様々な地域で栽培されています。中でも、国内で収穫される桃の約8割は、上位5県で生産されているという事実はご存知でしたでしょうか?この記事では、桃の生産量・収穫量に着目し、最新のランキングと各県で栽培されている桃の特徴を詳しく解説していきます。それぞれの桃が持つ個性や、美味しさの秘密を探ってみましょう。

桃の収穫量ランキング!日本一はどこ?

桃の生産量や収穫量に関するデータは、農林水産省のホームページで公開されています。令和6年1月に発表された最新データによると、全国の桃の収穫量は約10万9400トンです。その中で、上位5県が全体の約8割を占めているのです。それでは、注目の桃生産量ランキングを、上位から見ていきましょう。各県の桃が持つ独自の魅力や、それを育む気候・地理的条件にも注目しながら、ランキングを深掘りしていきます。

第1位:山梨県

堂々の第1位は、山梨県です。全国の桃生産量の約31%を占め、他県を大きく引き離しています。2位の福島県と合わせると、国内の桃の半分以上がこの2県で生産されている計算になり、山梨県が桃の一大産地であることが分かります。山梨県は、盆地特有の水はけの良い土壌と、日照時間が長く、昼夜の寒暖差が大きい気候が特徴です。これらの条件が、糖度が高く、みずみずしく、美しい色合いの桃を育てる秘訣と言えるでしょう。長年の桃栽培の歴史の中で培われた技術も豊富で、「日川白鳳」や「浅間白鳳」、「川中島白桃」など、様々な品種が栽培されています。早生品種から晩生品種まで、シーズンを通して様々な桃を楽しむことができます。また、山梨県オリジナルの品種「夢みずき」は、7月中旬から味わえるのが魅力です。さらに、山梨県は桃だけでなく、さくらんぼやぶどう、すもも、柿など、多種多様なフルーツが栽培されており、「フルーツ王国」の名にふさわしい場所です。

第2位:福島県

第2位は福島県です。全国の収穫量の約26%にあたる2万8500トンを誇り、5位の和歌山県と比較しても、その生産量の多さが際立っています。福島県は東北地方の南部に位置し、涼しい気候ながらも日中はしっかりと日光が当たるのが特徴です。この昼夜の寒暖差は、果物の甘みを引き出す重要な要素であり、桃の栽培に適した地域と言えます。山梨県に比べて気温が低いため、生育期間が長くなり、その分木の上でたっぷりと栄養を蓄えることができるため、甘みが強くなるのが特徴です。果肉は硬めのものが多く、代表的な品種は白桃系の「あかつき」です。「あかつき」は、元々試験栽培されていた品種でしたが、サイズが小ぶりだったため、研究が一時中断されました。しかし、福島県はその後も独自の研究を続け、大きく甘い「あかつき」を誕生させたのです。「あかつき」の他にも、晩生品種の「ゆうぞら」や、8月中旬に出荷される「まどか」など、多くの品種が栽培されています。

第3位:長野県

長野県は、果物栽培が活発な地域として知られており、桃の収穫量で全国3位に位置しています。国内全体の約9%、およそ9,800トンもの桃を生産しており、豊かな自然環境が、高品質な桃の育成を支えています。長野県といえば、ぶどうの「ナガノパープル」や「シャインマスカット」が有名ですが、桃の生産も盛んです。山々に囲まれた盆地が多く、水はけの良い土壌が広がっているため、桃の栽培に適した条件が揃っています。長野県では、7月から8月にかけて収穫の最盛期を迎え、お中元の時期と重なることから、贈答品としての需要も高くなっています。また、長野県は品種改良にも意欲的で、数々のオリジナル品種を生み出しています。代表的なものとしては、大玉で甘みが強く、日持ちが良い白桃系の「川中島白桃」や、「川中島白桃」と「あかつき」を掛け合わせて生まれた「なつっこ」が挙げられます。さらに、果肉が黄色く、強い甘みとほどよい酸味が特徴の黄桃「黄金桃」も長野県生まれです。長野県では、桃特有の産毛がないネクタリンの栽培も盛んで、「山根白桃」とネクタリンが自然交配して誕生した、皮ごと食べられるユニークな品種「ワッサー」も発見されています。降水量が少ないため、土壌の栄養分が流出しにくく、樹木に効率的に吸収されることで、大きく甘い、高品質な桃が育ちます。りんごやぶどうに並んで、長野の桃も、今後ますます注目を集めるでしょう。

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第4位:山形県

第4位は、フルーツ王国として知られる山形県です。全国の桃生産量の約8%、約8,752トンを占めています。山形県といえば、さくらんぼの生産量が日本一であることは広く知られていますが、夏場のスイカも「尾花沢スイカ」というブランドで、国内トップクラスの生産量を誇るなど、多様な果物栽培が盛んです。そのようなフルーツ王国である山形県では、桃も美味しいものが育ちます。東北地方に位置する山形県は、主要な桃の産地5県の中では最も寒冷な気候ですが、年間を通して比較的涼しいため、桃の収穫は8月以降と、晩生品種の栽培が中心です。夏の暑い時期でも夜には気温がしっかりと下がる、内陸部の盆地に多い昼夜の寒暖差が大きい気候が特徴で、この寒暖差によって、桃の糖度が上がり、甘みと果汁が凝縮されます。遅いものでは10月頃まで収穫できる品種もあり、シーズンを通して美味しい桃を楽しめます。「あまとう」「あかつき」「川中島白桃」といった白桃系の品種はもちろん、「光黄(こうき)」「黄金桃」「黄貴妃」「黄ららのきわみ」「光月(こうげつ)」など、山形県では黄桃の栽培も盛んです。豊富な品種展開が、山形県の桃の大きな魅力となっており、消費者は様々な風味や食感の桃の中から、自分好みのものを選べます。

第5位:和歌山県

第5位には、和歌山県がランクインしました。全国の桃生産量の約5%、約5,470トンを占めています。主要な桃の産地5県の中で最も西に位置する和歌山県は、収穫時期が早いことが特徴です。早生品種よりもさらに早い「極早生品種」の栽培も盛んで、代表的な品種には6月中旬から出回る「ちよひめ」があります。「ちよひめ」は、果肉がやや硬めながらもジューシーで甘みが強く、夏の訪れを告げる桃として人気があります。和歌山県産の桃は、山梨県産のような濃い赤色ではなく、上品なピンク色の果皮を持つものが多く、その繊細な美しさも魅力です。また、袋をかけて栽培する有袋栽培の品種も多く、病害虫から守られるだけでなく、太陽光の直射を避けることで、均一で美しいクリーム色の果皮を持つ桃が収穫できます。和歌山県の桃として特に有名なのが「あら川の桃」です。これは紀の川沿いの桃山町周辺で収穫される桃の総称で、水はけの良い肥沃な土地と、長年の経験に基づいた栽培技術によって育てられています。中でも、透き通るような白い果皮と、とろけるような食感、上品な甘さが特徴の「清水白桃」は、「あら川の桃」を代表するブランド桃として全国的に知られています。その他にも、「川中島白桃」や「日川白鳳」といった白鳳の派生品種も多く栽培されており、早い時期から多様な品種の桃が楽しめるのが、和歌山県の強みです。

桃太郎のふるさと岡山県は?

桃といえば、桃太郎の物語を思い出し、岡山県を連想する方もいるかもしれません。しかし、今回の桃の生産量ランキングでは、岡山県はトップ5入りを逃し、最新のデータでは6位となっています。ただし、これは岡山県産の桃の品質が低いというわけではありません。岡山県には、「清水白桃」という、透き通るように白く美しい果皮、とろけるような食感と上品な甘さが特徴の、非常に美味しいブランド桃があり、全国的にも高く評価されています。生産量よりも品質やブランド力を重視した栽培が行われているのが、岡山県の桃の特徴と言えるでしょう。

まとめ

日本中で親しまれている桃ですが、その生産量は特定の地域に集中しており、特に山梨県、福島県、長野県、山形県、和歌山県が主要な産地となっています。これらの地域ごとの特徴を知ることで、桃を選ぶ楽しみがさらに広がります。旬の時期や品種、産地の特徴を考慮して、ぜひお好みの桃を見つけてみてください。そして、手に入れた桃は冷蔵庫での長時間保存を避け、食べる直前に冷やすことで、その豊かな甘みとみずみずしさを最大限に堪能できます。この夏は、様々な品種の桃を味わい、夏の恵みを心ゆくまでお楽しみください。

日本で一番桃の生産量が多い都道府県は?

令和6年1月に公開された農林水産省のデータによると、山梨県が日本で最も桃の生産量が多く、全国の約31%を占めるトップシェアを誇っています。山梨県は、盆地特有の日照時間の長さと水はけの良い土壌、そして昼夜の寒暖差が大きい気候が桃の栽培に適しており、長年にわたって培われた栽培技術も強みとなっています。

福島県産の桃「あかつき」の特長とは?

福島県を代表する桃「あかつき」は、山梨県と比較して気温の低い東北地方で栽培されるため、成熟期間が長くなる傾向があります。これにより、木の上でたっぷりと栄養を蓄え、際立った甘さを実現しています。果肉はやや硬めで、もともとは小ぶりな品種でしたが、福島県独自の研究によって、現在のような大ぶりで甘い「あかつき」へと進化しました。

長野県で主に栽培されている桃の品種は?

長野県は、品種改良に意欲的な地域であり、白桃系の人気品種「川中島白桃」をはじめ、「川中島白桃」と「あかつき」を掛け合わせたオリジナル品種「なつっこ」、黄桃系の「黄金桃」などが長野県で誕生しました。さらに、桃の特徴である産毛がないネクタリンの栽培も盛んで、「山根白桃」とネクタリンが自然交配して生まれた「ワッサー」といった独自の品種も発見されています。

和歌山県における桃の収穫時期は?

和歌山県は、主要な桃の産地である5県の中で最も西に位置するため、収穫時期が比較的早いのが特徴です。早生品種に加えて、6月中旬頃から収穫が始まる「ちよひめ」のような極早生品種の栽培も盛んで、早い時期から市場に出回ります。特に、「あら川の桃」というブランドで知られ、水はけの良い桃山町で栽培されています。

桃の産地ごとの気候の違いは、桃の風味にどのように影響するのでしょうか?

桃の産地は、東北地方から近畿地方まで広範囲にわたりますが、地域ごとの気候条件、特に日照時間、昼夜の気温差、降水量などが桃の風味に大きく影響を与えます。例えば、日照時間が長く、寒暖差が大きい地域(山梨県など)では、糖度が高く、果皮の色づきも美しい桃が育ちます。生育期間が長い冷涼な地域(福島県など)では、時間をかけて栄養を蓄えるため、濃厚な味わいになります。降水量が少ない地域(長野県など)では、土壌の栄養分が流れにくく、大きくて甘い桃が育ちやすい傾向があります。冷涼な気候の地域(山形県など)では、晩生品種が多く栽培され、夏の寒暖差によって甘みと果汁を豊富に蓄えた桃が収穫されます。

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