太陽の恵みをたっぷり浴びたオレンジは、爽やかな香りと甘酸っぱい味わいで、世界中で愛される果物です。しかし、一口にオレンジと言っても、種類によって特徴は様々。風味、食感、旬の時期、そして最適な用途も異なります。この記事では、代表的なオレンジの種類を徹底解説。それぞれの個性を知り、より美味しくオレンジを味わうための情報をお届けします。
オレンジの概要
オレンジは、大きく分けて3つのグループに分類されます。一般的に流通している「スイートオレンジ」、特徴的なへそを持つ「ネーブルオレンジ」、そして果肉が鮮やかな赤色を帯びた「ブラッドオレンジ」です。スーパーでよく見かけるバレンシアオレンジは、スイートオレンジの一種として知られています。ネーブルオレンジの名前は、その外観、特にお尻の部分にある「へそ」に由来し、英語で「へそ」を意味する「navel(ネーブル)」がそのまま名前として採用されました。一方、ブラッドオレンジは、その名の通り、血のような赤い果肉の色から「blood(ブラッド)」という英語が用いられています。日本で手に入るオレンジの多くは海外からの輸入品で、特にカリフォルニアや南アフリカからの輸入が多いです。バレンシアオレンジは、カリフォルニア産が4月から8月、オーストラリア産が11月から2月、南アフリカ産が9月から10月頃に旬を迎えます。ネーブルオレンジは、カリフォルニア産が2月から7月、オーストラリア産が8月から12月に出回ります。国産のネーブルオレンジは、12月から3月頃が旬です。国内のオレンジの主要産地は、広島県、静岡県、和歌山県です。
オレンジの歴史
オレンジの起源はインドのアッサム地方に遡るとされており、その後、アラビアを経て中国や地中海地域に広がりました。オレンジは15世紀から16世紀にかけてポルトガルを通じて広まり、19世紀にはアメリカ大陸に導入され、明治時代に日本にも伝来しました。アメリカの有名なブランド「サンキスト」は、1893年からオレンジの栽培を開始しています。「バレンシアオレンジ」という名称は、一般的にはスペインのバレンシア地方に由来すると考えられていますが、その起源については諸説あり、確定的な情報は存在しません。ある説によると、ポルトガルでの栽培がアゾレス諸島を経てアメリカに渡り、その後スペインのバレンシア地方で栽培されていたオレンジと類似していたため、その名が付けられたとされています。ネーブルオレンジは19世紀にブラジルで発見されたオレンジの突然変異種で、その後アメリカに導入されて広く流通するようになりました。
オレンジの選び方
鮮やかな濃いオレンジ色で、表面はなめらかで光沢があり、一般的に果皮は厚めでしっかりしています。手に取ると、果実のサイズによってずっしりとした重みを感じることがあります。特にブラッドオレンジは、その名の通り、濃い皮の色を持つものが良品とされます。
オレンジの保存方法
直射日光と高温多湿を避け、涼しい場所で保管することが重要です。冷蔵庫の野菜室は、多くの野菜にとって適していますが、食品によって最適な保存方法は異なるため、注意が必要です。箱で購入した際には、一段ごとに新聞紙などを挟むことで湿気を防ぐ効果が期待できます。特定の食品(例えば、野菜やフルーツ)は、皮を剥いて冷凍することで、より長く保存することができますが、すべての食品にこの方法が適用できるわけではありません。
オレンジの栄養と効能
・オレンジ(可食部100gあたり)の主な栄養成分は以下の通りです
バレンシアオレンジ:ビタミンC 約40mg、カリウム 約140mg
ネーブルオレンジ:ビタミンC 約60mg、カリウム 約180mg
・特筆すべき成分
ヘスペリジン、アントシアニン(特にブラッドオレンジに豊富)
・期待される効果
風邪の予防、美肌効果、疲労回復、高血圧の管理、動脈硬化リスクの軽減、脳梗塞・心筋梗塞のリスク低下、がんに対する保護作用(特にブラッドオレンジに関連する研究が示唆)などがあります。
オレンジはビタミンCを豊富に含み、風邪予防や美容に良いとされています。また、クエン酸も多く含まれるため、疲労回復にも役立つ可能性があります。カリウム含有量は特筆すべきものではありませんが、ナトリウムの排出を助ける働きがあります。果皮やじょうのう膜、白い筋にはヘスペリジンが含まれ、高血圧や動脈硬化のリスク軽減が期待されています。ブラッドオレンジ特有の赤い色素、アントシアニンは抗酸化作用を持ち、がん予防に寄与する可能性があるとされていますが、確定的な証拠はまだ不足しています。
オレンジの種類
オレンジには様々な品種があります。バレンシアオレンジは、カリフォルニアやフロリダで広く栽培され、一般的なオレンジの一種として知られています。甘みと酸味のバランスが良く、果汁が豊富であるため、生食やジュースに適しています。通常、重さは200~250g程度で、旬は3月から10月頃です。日本では「福原オレンジ」という品種もありますが、詳細な栽培情報は限られています。その他、「ハムリン」や「シャムーティ」などの品種も存在します。
ネーブルオレンジは、果頂部に「へそ」のような突起があるのが特徴です。アメリカから輸入される「ワシントンネーブル」は、果肉が多汁で甘みが強く、香りも豊かです。じょうのう膜が薄く、種がないため、手軽に食べられます。重さは200~250g程度で、輸入品は11月から4月頃、国内産は2月から3月頃が旬です。ワシントンネーブルは、ブラジルで発見されたとされ、日本では「白柳ネーブル」などの様々な品種が育成されています。
ブラッドオレンジは、果肉が濃い赤色をしているのが特徴で、地中海沿岸が原産とされています。イタリア産の「タロッコ」やカリフォルニア産の「モロ」が輸入されており、最近では愛媛県や和歌山県などでも栽培されています。店頭に並ぶのは冬から春にかけてであり、生食やジュースなどの加工品として人気があります。特にイタリア産の冷凍タロッコジュースは注目されています。
カラカラオレンジは、ネーブルオレンジの突然変異であるとされ、果皮はオレンジ色ですが、果肉はピンク色をしています。酸味が少なく、糖度が高く、果汁が豊富で皮がむきやすいのが特徴です。サイズは200g前後で、カリフォルニアからの輸入品が1月から3月頃に市場に出回ります。