オペラケーキとは

オペラケーキは、コーヒーと相性抜群のお菓子として知られています。その豪華な見た目からは想像がつきにくいかもしれませんが、実はフランス生まれの伝統的なお菓子なのです。コーヒーを片手に、このケーキの由来と魅力に迫ってみましょう。

オペラケーキの特徴は？

オペラケーキは、まさに舞台芸術のように味と香りの調和が高まる至高の一品です。長方形のスマートな形状から、切り口に現れる美しいアーチ状の層まで、ケーキの佇まいそのものが気品と劇的な表情を漂わせています。ライトで繊細なビスキュイ生地の間からは、コーヒーとリキュールの芳醇な香りが漂います。コーヒー風味の濃厚なシロップがしっとり染み込み、バターたっぷりのリッチなコーヒーバタークリームと相まって、耳を傾けるごとに心地よさが増す至福の味わいを堪能できます。一口ごとに味と香りの調和が高まる、まさに歌劇を想起させる豪華な仕立てが特徴的なケーキなのです。

オペラケーキの歴史

オペラケーキは、フランスの菓子職人ルイ・エルナンによって1806年に考案されたと言われています。当時、彼はパリのオペラ座近くにあるコーヒーハウス向けにこのケーキを作りました。その優雅な外観と味わいの豊かさから、デザートの王様と呼ばれるようになりました。その後、オペラケーキはフランス中に広まり、様々な変化を経ながらも愛され続けてきました。20世紀初頭にはパリの老舗菓子店ドーランが、カカオ生地で挟んだタイプを発明し、これが現代的なオペラケーキの基本スタイルとなりました。第二次世界大戦後は各国に伝わり、フランス菓子の代表格としての地位を確立しています。日本にオペラケーキが本格的に伝わったのは1970年代後半です。以降、職人たちの手により和の素材を取り入れるなど、独自の進化を遂げてきました。一見地味な外観ですが、コーヒーやブランデーの上品な香りと味わいが人々を魅了し、まさに王道の一品となっています。

オペラで有名なブランドは？

オペラは上流階級の娯楽として発展した歴史を持ち、華やかで贅沢な衣装やセットが特徴的です。そうした芸術性の高いオペラの世界から様々なインスピレーションを受けたファッションブランドは、気品と優雅さを兼ね備えた高級感のある作品を生み出しています。オペラと聞けば、イタリアのプラダやフェラガモといった老舗ブランドが真っ先に思い浮かびますが、本場イタリアだけでなく、フランスのサン・ローランやスペインのロエベなど、ヨーロッパ各地のファッションブランドがオペラの華やかな世界から着想を得ています。日本国内でもオペラを販売するブランドがあります。パリの名店「ダロワイヨ」は、1802年に創業したフランスを代表する美食の名店です。日本のダロワイヨでは、コーヒー風味のバタークリーム、ガナッシュ、ビスキュイジョコンド、グラッサージュの7層からなる重厚な味わいのオペラを提供しています。一方、ホテルニューオータニ内の「パティスリーSATSUKI」では、なめらかな舌触りのコロンビア産カカオのチョコレートガナッシュに、香ばしいアーモンド生地、バニラ風味のクリームを合わせた全8層のオペラレジェールが人気です。