徳島県が誇る柑橘、すだち。その爽やかな香りと酸味は、料理に清涼感を与えてくれますよね。普段は薬味として果汁を使うことが多いかもしれませんが、実は皮や果肉にも魅力がたっぷり詰まっているんです!この記事では、すだちを余すことなく、丸ごと味わうためのとっておきの方法を、プロの視点からご紹介します。いつもの食卓が、すだちの力でワンランクアップすること間違いなし!
すだちとは?その魅力と旬
すだちは、その清々しい香りで料理を彩る柑橘系の果物です。和食、特に焼き魚との相性が抜群で、その用途は果汁だけに留まらず、果肉や皮も様々な料理に活かされます。旬を迎えるのは秋、具体的には9月~10月頃です。
地元民が教える!すだち、多彩な楽しみ方
すだちの産地として知られる徳島県では、すだちは日々の食卓に欠かせない存在です。例えば、揚げ物にはレモンではなくすだちを絞り、お味噌汁に風味を添え、そうめんには皮を削って加え、ご飯にかけたり、白ワインに加えて味わったりと、その活用方法は多岐にわたります。
すだちとかぼす:似て非なるもの
すだちとかぼすは、見た目がよく似た柑橘類ですが、それぞれに特徴があります。すだちはかぼすに比べて小ぶりで、より芳醇な香りを持ち、酸味は比較的穏やかです。一方、かぼすはすだちよりも大きく、酸味が強いのが特徴です。
すだちの切り方:香りを引き立てる秘訣
すだちの香りを存分に楽しむためには、切り方にもポイントがあります。薄くスライスすれば、皮のほのかな苦味がアクセントになります。徳島県では、すだちを半分に切り、果肉を上にして軽く握って果汁を絞り出すのが一般的な方法です。
すだちの栄養と効能
すだちにはビタミンCが豊富に含まれており、含有量はレモンの1.1倍です。ビタミンCは水溶性のビタミンで、強い抗酸化作用を持っています。この作用により、活性酸素を除去して細胞の老化を防いだり、免疫力を高めて感染症を防いだりします。また、シミやそばかすの原因となるメラニン色素の発生を抑制する働きもあり、美白効果も期待できます。鉄の吸収を助けて貧血を予防・改善するのも、ビタミンCの特徴的な効果のひとつです。 (出典: 株式会社なにわサプリ『すだちの栄養と効果効能・調理法・保存法』, URL: https://naniwasupli.com/contents/sudachi/, 2020-10-01)
すだちを使った絶品レシピ:サラダ
すだちをサラダに取り入れると、その爽やかな香りが食欲をそそります。たとえば、タコとマグロを使ったすだちサラダは、薄く切ったすだちの皮のほのかな苦みが良いアクセントとなり、セロリやハーブとの組み合わせも抜群です。ドレッシングはオリーブオイルと塩のみでシンプルに仕上げ、素材そのものの美味しさを堪能しましょう。また、すだちを使ったコールスローは、すだちの果汁が口の中をさっぱりとさせてくれるため、濃厚な味付けのおかずとの相性が抜群です。
爽やかすだちコールスロー
すだちの香りがアクセントになった、後味すっきりとしたコールスローです。すだちの酸味で口の中がさっぱりするので、油っこい料理との組み合わせに最適です。
すだちを使った絶品レシピ:副菜
すだちは、様々な副菜の風味付けにも活用できます。例えば、すだちとカブの浅漬けは、カブのポリポリとした食感が心地よい一品です。あっさりとした味付けなので、サラダ感覚で楽しめます。また、焼ききのこのすだちおろし和えは、香ばしいきのこの風味と大根おろしのさっぱり感を、すだちの香りが引き立てます。しいたけのすだちマヨ焼きは、マヨネーズにすだちを混ぜることで、後味が重くなく、さっぱりとした味わいになります。トースターで手軽に作れるので、ちょっとしたおつまみにもおすすめです。
すだち風味のカブ漬け
カブのシャキシャキとした歯ごたえが心地よい浅漬けです。シンプルな材料で手軽に作れ、すだちの爽やかな香りが普段とは違う風味をプラスします。あっさりとした味わいは、まるでサラダのように楽しめます。
すだち香る焼ききのこおろし
秋の味覚であるきのこの香りと、すだちの酸味が絶妙にマッチした一品。香ばしく焼いたきのこを大根おろしと和えるだけで、素材本来の味が引き立ちます。すだちの香りが食欲をそそります。
しいたけのすだちマヨネーズ焼き
マヨネーズにすだちをプラスすることで、後味さっぱりのしいたけ焼きに。すだちの清々しい香りが加わり、手が込んでいるような上品な味わいに仕上がります。トースターで簡単に作れるので、お酒のおつまみにも最適です。
すだちを使ったおすすめメイン料理
すだちは、メイン料理にも大活躍します。鶏もも肉と彩り野菜のすだち蒸しは、すだちの香りとポン酢醤油でさっぱりといただく一品。鶏肉はジューシーで柔らかく、旨味をたっぷり吸った野菜も美味しく味わえます。また、秋刀魚(さんま)の焼き浸しは、定番の塩焼きにすだちを添える組み合わせをアレンジ。すだちの香りが、秋刀魚特有の臭みを抑え、より美味しくいただけます。
鶏もも肉と野菜のすだち蒸し
ジューシーな鶏もも肉と旬の野菜を、すだちの風味で優しく蒸し上げました。仕上げにポン酢醤油をかければ、あっさりとした中に奥深い旨味が広がる絶品です。鶏肉はふっくらと柔らかく、野菜には鶏の旨味が染み込み、箸が止まらない美味しさです。
さんまとすだちの焼きびたし
秋の味覚、さんまと爽やかなすだちは最高の組み合わせ。定番の塩焼きにすだちを添えるのも良いですが、焼きびたしにすることで、より一層風味豊かに楽しめます。すだちの香りがさんま特有の臭みを和らげ、上品な味わいに仕上がります。
すだちを使った絶品レシピ:麺類
柑橘の香りが食欲をそそるすだちは、麺類との相性も抜群です。シンプルながら奥深い味わいのすだちうどんは、すだちの爽やかな香りをダイレクトに味わえる一品。手軽なめんつゆで作れるのも魅力です。暑い夏の日や、さっぱりとしたものが欲しい時にぴったりです。また、彩り豊かな夏野菜をたっぷり使ったすだちそうめんは、見た目も涼やか。薄くスライスしたすだちを添えれば、清涼感がさらにアップします。
すだちうどん
すだちうどん材料も少なく、すだちの香りを最大限に楽しめる一品です。手軽に作れるので、暑い夏の日やさっぱりしたい時におすすめです。
夏野菜とすだちの爽やかそうめん
いつものそうめんに変化を加えたいなら、夏野菜をたっぷり使ったアレンジはいかがでしょう。薄くスライスしたすだちを添えれば、見た目も涼しげで食欲をそそります。お好みの薬味を加えて、さらに美味しく召し上がってください。
すだちで作る自家製調味料レシピ
すだちの風味を活かした自家製調味料は格別です。中でも、すだちポン酢は、市販品とは比べ物にならないフレッシュな香りが楽しめます。手軽に作れるので、ぜひお試しください。
手作りすだちポン酢
普段は買うことの多いポン酢も、すだちを使えば簡単に手作りできます。出来立ての豊かな香りは、手作りならではの贅沢。すだちの爽やかな酸味を存分にお楽しみください。
すだち香るデザートレシピ
すだちを使ったデザートは、その爽やかな香りが魅力です。例えば、すだちシロップは、すだちと氷砂糖を瓶に入れて置いておくだけで完成します。水や炭酸水で割ってジュースにしたり、お酒に加えてカクテルにするのもおすすめです。また、すだちジャムは、鮮やかな緑色と芳醇な香りが特徴。下処理で丁寧にアク抜きをすることで、苦味を抑え、すだち本来の爽やかな風味を引き立てます。
すだちシロップ
すだちと氷砂糖だけで作れる、簡単シロップ。水や炭酸水で割ってジュースにしたり、お酒と合わせてカクテルにしたりと、様々なドリンクに活用できます。皮ごと使うので、丁寧に洗いましょう。
すだちジャム
鮮やかな緑色と爽やかな香りが魅力のすだちは、ジャムにも最適です。独特の苦味を和らげるため、下ゆでしてから使うのがポイント。爽やかで風味豊かなジャムに仕上がります。
すだちの保存方法
すだちは冷蔵保存が基本です。乾燥を防ぐために、ポリ袋に入れて保存しましょう。長期保存したい場合は冷凍も可能です。丸ごと冷凍する際は、水洗い後、水気を拭き取り、ラップで包んで冷凍庫へ。カットして冷凍する場合は、小分けにしてラップに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍します。使う際は、自然解凍または凍ったまま調理に使えます。
すだちをたっぷり使うレシピ
すだちをたくさん消費したいなら、すだちシロップ、すだちジャム、すだちポン酢といった保存食作りがおすすめです。また、お風呂に入れれば、豊かな香りでリラックスできます。
すだちの皮の活用術
すだちの皮は、その香りを活かして多種多様な使い方が可能です。例えば、細かく刻んで料理の風味付けに利用したり、乾燥させて自家製スパイスとして活用したり、お菓子作りの隠し味として加えることもできます。
すだちを使った人気のアレンジレシピ
すだちの個性を引き出したアレンジレシピは数多く存在します。代表的なものとして、ブリのカルパッチョ すだち風味、すだちが香る タコの温製カルパッチョ、すっきりとした味わいの納豆すだちそば、鮭・れんこん・きのこのすだちマリネデリ風、すだちの香りが食欲をそそる人参ラペ常備菜にも最適!などがあります。これらのレシピを通して、すだちならではの爽やかな風味と酸味を、様々な形で堪能できます。
ブリのカルパッチョ すだちの香り
すだち好きにはたまらない、ブリとの組み合わせ。すだちの爽やかな酸味が、ブリの旨味を一層引き立てるカルパッチョソースです。さっぱりと美味しくいただけます。
すだち香る タコの温製カルパッチョ
秋の訪れを感じさせる、温かいカルパッチョはいかがでしょうか。タコの旨味はもちろんのこと、すだちの風味が染み込んだセロリも格別です。ぜひ白ワインと共にお楽しみください。
さっぱり風味!納豆すだち蕎麦
すだちの清涼感を味わう納豆蕎麦はいかがですか? 実は、納豆とすだちは意外なほど好相性なんです。納豆の風味にすだちの爽やかな酸味が加わり、一度食べたらやみつきになる美味しさです。蕎麦を茹でて具材を盛り付けるだけで、あっという間に完成!納豆や卵黄、すだちなどで栄養も満点です。
秋鮭と根菜のすだちマリネ~デパ地下風
旬の秋鮭と、シャキシャキの蓮根、香り高い舞茸を香ばしく焼き上げ、特製すだちマリネ液で上品に仕上げました。まるでデパ地下で売られているデリのような、おしゃれで季節感あふれる一品です。普段の食卓はもちろん、特別な日のディナーやホームパーティーにもぴったり。冷やしていただくと、より一層美味しくなります。 白ワインやスパークリングワイン、日本酒など、様々なお酒との相性も抜群です。冷蔵庫で2~3日保存可能です。
使用した白だしは100mlあたり塩分相当量は10.2g。大さじ1/2使用したので塩分相当量は約0.8gです。塩分量は約3.2g一人分0.8gです。
※白だしはメーカーによって濃さが異なります。塩分相当量が0.8~1g程度加えてください。 (出典: 鮭・れんこん・舞茸のすだちマリネ デパ地下デリ風(Nadiaレシピサイト)URL: https://oceans-nadia.com/user/148150/recipe/490310, 2024-09-21)
すだちが香る、人参ラペ(作り置きOK)
爽やかな香りがたまらない、すだち風味の人参ラペをご紹介します。お酢の代わりにすだちの絞り汁を加えることで、まろやかな酸味と爽やかな風味に仕上がりました。レーズンの自然な甘さとすだちの酸味が絶妙にマッチして、とても食べやすい一品です。彩りも鮮やかなので、副菜やお弁当のおかずにも最適です。ぜひお試しください。
手軽に作れる!すだちレシピ
時間がない日でも簡単に作れるすだちレシピとして、火を使わず包丁いらず!白だし香るすだちおろしうどんや、さっぱり美味しい塩すだちソースの豚しゃぶ、あっという間に完成する10分おつまみなどがあります。これらのレシピで、すだちのフレッシュな香りを手軽に楽しんでみましょう。
簡単なのに絶品!白だしが決め手、すだちおろしうどん
まだまだ暑い日が続きますね。そこで、火も包丁も使わない、簡単うどんレシピをご紹介します!うどんは電子レンジで加熱、小ねぎはカット済みのものを使えば、なんと5分で完成。定番のすだちおろしうどんですが、今回は白だしと醤油で味付けし、食べる直前にすだちを絞るのがポイントです。とっても簡単なのに、さっぱりとしていて本当に美味しい!サラダチキンも加えたので、タンパク質もばっちり摂れて、夏バテ対策にもなります。ぜひお試しください。
あっという間に完成!塩すだちソースの豚しゃぶ
晩酌のお供に、塩すだちソースでいただく豚しゃぶはいかがですか?作り方はとっても簡単。刻んだすだちに塩とオリーブオイルを混ぜるだけで、あっという間に絶品ソースが完成します。生のすだちの爽やかな香りが、シンプルな調味料だけで驚くほどのおいしさを引き出します。夏にぴったりの、爽やかなおつまみをぜひお楽しみください。
すだち香る、あったか鍋レシピ
肌寒くなる季節には、すだちを使った鍋料理で温まりましょう。おすすめは、藻塩だしでいただく、豚と白菜のすだち鍋。定番の組み合わせに、すだちの香りと藻塩の旨味が加わり、さっぱりとしながらも奥深い味わいを楽しめます。
藻塩だしがポイント!豚と白菜のすだち鍋
豚肉と白菜という、みんなが大好きな組み合わせに、すだちの爽やかな香りと、藻塩のまろやかなだしを合わせてみました。最初はだしの風味をじっくりと味わい、煮込むにつれてすだちの酸味が溶け出し、さっぱりとした味わいに変化していくのが魅力です。いつもと一味違う鍋料理を試してみたい方は、ぜひ作ってみてください!
すだちを使ったご飯レシピ
すだちをご飯ものに使うと、普段とは違う風味を楽しめます。例えば、すだちの香りが食欲をそそる「焼ききのこの炊き込みご飯」や、出汁の旨味が際立つ「ねこまんま風チャーハン」などがおすすめです。
すだち香る「焼ききのこの炊き込みご飯」
炊き込みご飯を作る際、きのこを事前にじっくりと焼き付けるのがポイントです。こうすることで、きのこの風味がより一層引き立ちます。仕上げに、すだちやすだちなどの柑橘を絞れば、爽やかな香りが広がり、食欲をそそること間違いなしです。
出汁の旨みがきいた【ねこまんまチャーハン】
給料日前や、忙しくて買い物に行く時間がない時、手軽に済ませたい時にぴったりなのが「かつお節チャーハン」です。かつお節の風味がご飯によく絡み、パラパラとした仕上がりになります。隠し味として少量のうま味調味料を加えることで、味が引き締まり、醤油の量を減らすことができるので、減塩にもなります。冷凍庫に残ったご飯があれば、ぜひ試してみてください。
すだちを使ったスイーツレシピ
すだちは、スイーツにも活用できます。例えば、すだちの風味を丸ごと楽しめる「すだちとクリームの白和え」や、爽やかな香りが特徴の「すだちのベイクドチーズケーキ」などがあります。これらのレシピは、すだちの爽やかな香りと酸味を活かした、特別なデザートタイムを演出してくれます。
蜜漬け丸ごとすだちで作る、絶品クリーム白和え
すだちは皮ごと味わうことで、奥深い甘みに出会えます。蜂蜜との相性も抜群で、クリーム白和えにかければ、まるでスイーツのような味わいに。白和えにはクリームチーズを加え、なめらかさを追求しました。とろけるような舌触りと、すだちとクルミの食感が楽しいアクセントになっています。
すだち香る、しっとりベイクドチーズケーキ
すだちを使った、とっておきのチーズケーキをご紹介します。あの爽やかな香りと酸味がたまらない…!レモンや柚子とはまた違う、すだちならではの美味しさが際立ちます。ぜひ一度お試しください。
美味しいすだちの選び方
新鮮なすだちを選ぶ際は、皮のハリと濃い緑色に注目しましょう。手に取った時にずっしりと重みを感じるものが、果汁をたっぷり含んでいておすすめです。

知っておきたい、すだちの魅力
すだちは、日本の食卓に欠かせない柑橘の一つ。特に徳島県が有名な産地で、国内生産量の大部分を担っています。その用途は幅広く、料理の風味を引き立てるだけでなく、薬味や調味料、さらにはデザートの材料としても活躍する、まさに万能な食材です。
結び
この記事では、すだちという食材について、その魅力や栄養価、そして様々な活用方法をご紹介しました。すだちは、お料理に爽やかな香りを添えるだけでなく、工夫次第で様々なメニューに取り入れることができる、とても便利な食材です。この記事を参考に、すだちを余すことなく、色々な形で楽しんでみてください。
すだちが最も美味しくなる時期はいつですか?
すだちの旬は、実りの秋、具体的には9月~10月頃と言われています。
すだちとかぼすは、どのように違うのですか?
すだちとかぼすは、どちらも柑橘系の仲間ですが、いくつかの違いがあります。すだちは、かぼすに比べてサイズが小さく、香りがより際立っているのが特徴です。また、酸味はかぼすに比べると、ややマイルドです。一方、かぼすはすだちよりも大きく、酸味が強い傾向があります。
すだちを長持ちさせるには、どのように保存すれば良いですか?
すだちの保存方法としては、冷蔵保存が一般的です。乾燥を防ぐために、ポリ袋などに入れて冷蔵庫で保管しましょう。長期保存したい場合は、冷凍保存も可能です。丸ごと冷凍する場合は、水洗いした後、しっかりと水気を拭き取り、ラップで包んで冷凍庫へ。カットしたものを冷凍する場合は、使いやすいように小分けにしてラップに包み、冷凍保存用の袋に入れて冷凍してください。