大判焼きの魅力:地域別名称から定番の味、変わり種まで徹底解剖!

ふっくらとした生地に、甘さ控えめの餡がたっぷり。老若男女問わず愛される大判焼きは、地域によって様々な名前で親しまれています。今川焼、回転焼き、お化けまんじゅう…あなたはどれで呼びますか?本記事では、そんな大判焼きの地域別名称を徹底解説。定番の小豆餡から、クリーム、チョコレートなどの変わり種まで、その奥深い魅力を余すことなくご紹介します。今日のおやつは、アツアツの大判焼きで決まり!

大判焼きとは

大判焼きは、水で溶いた小麦粉、鶏卵、グラニュー糖を生地とし、円形の焼き型に流し込み、甘い小豆あんなどを詰めて焼き上げた和風のお菓子です。直径は約7センチ、厚みは約2~3センチの円柱形、または丸い形をしているのが一般的です。近年では、定番の小豆あんだけでなく、カスタードクリームを詰めたものも人気を集めています。地域やお店によって様々な呼び名があり、その種類の多さも魅力の一つと言えるでしょう。

大判焼きのルーツ

大判焼きのルーツは、江戸時代中期に誕生した「今川焼き」にあります。

今川焼きは、1777年刊行の『富貴地座位』に「今川やき 那須屋弥平 本所」と記載があり、江戸(現在の東京都千代田区鍛冶町)今川橋付近で売られていたことが起源とされています。

その後、明治・大正・昭和と時代を経て全国に広まり、地域ごとに様々な名称で親しまれるようになりました。

「大判焼き」という名称が生まれたのは比較的新しく、愛媛県松山市で「より大判の今川焼き」として登場したのが始まりです。

昭和30年(1955年前後)ごろ、愛媛の製菓機械メーカー「松山丸三」が、サイズの大きい今川焼きを「大判焼き」と名付けて販売したことで、この呼び名が四国・中国地方から全国に広がりました。

「大判焼き」は、景気が良い縁起物としても喜ばれ、全国的な呼称となっていきます。

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地域ごとの呼び名:バラエティ豊かな100種類以上

大判焼きは、地域によって様々な名前で愛されています。国語学者の篠崎晃一氏の調査によると、その数は全国で100種類以上にも及ぶそうです。これは、それぞれの地域の歴史や文化、お店の販売戦略などが影響していると考えられます。全国的には「大判焼き」という名前が広く知られていますが、これは1956年から1958年にかけて連載された小説『大番』の人気がきっかけになったと言われています。愛媛県に本社を置く製菓・製パン機械メーカーの松山丸三が、一回り大きいサイズの今川焼を「大番焼き」と名付け、その焼き機を販売する際に「大判焼き」という名前を考案しました。焼き機と「大判焼の素」をセットで販売したことがきっかけとなり、「大判焼き」という名前は瞬く間に全国に広がり、お店の看板に書かれた名前が各地に根付く要因となりました。

関東地方での呼び名:今川焼の由来

関東地方では、「今川焼」という名称が広く浸透しています。この名称は、その発祥の地とされる神田今川橋の近くにちなんで名付けられたとされ、歴史を感じさせる呼び名です。現在も関東地方を中心に、多くのお店で「今川焼」の名前が親しまれています。

関西地方での呼び名:回転焼のルーツ

関西地方では、「回転焼」という名前が一般的です。この名称は、丸い鉄板を回転させながら焼く製法に由来すると考えられています。特に大阪府を中心に、昔から変わらず「回転焼」として親しまれています。

地域によって異なる愛称

今川焼は、地域によって実に様々な呼び名が存在します。「小判焼き」や「二重焼き」、「じまん焼き」、「黄金焼き」といった愛称もその一部です。兵庫県姫路市に本店を構える「御座候」では、創業当初「回転焼き」として販売していましたが、次第に社名である「御座候」が商品名としても定着しました。このように、地域やお店の歴史や個性が、今川焼の多彩な名称に表れていると言えるでしょう。

世界に広がる今川焼

今川焼は、日本を飛び出し、世界各地でも親しまれています。韓国では「オバントク(오방떡)」という名で親しまれており、これは「大判焼き」に由来する名前です。台湾では、「日式輪餅(リーシーリンビン)」、「車輪餅(チェールンビン)」、「紅豆餅(ホンドウビン)」、「太鼓饅頭(タイコマンジュウ)」、「管仔粿(kóng-á-kóe)」、「大鼓餅(ダーグービン)」、「飛碟燒(フェイディエシャオ)」など、多様な名称で販売され、英語圏では"Taiwanese Wheel cake"や"Wheel cake"として知られています。また、マレーシアでは"Tokiwado"、フィリピンでは"Japanese cake"として親しまれている地域もあります。

大判焼きの多彩なバリエーション:餡と具材の探求

大判焼きの人気の秘密は、バラエティ豊かな餡と具材にあります。定番の小豆餡(粒あん、こしあん)はもちろんのこと、カスタード、チョコレート、ストロベリーなど、様々なクリーム味が楽しめます。最近では、マッシュポテトとマヨネーズを組み合わせたポテトマヨや、ハンバーグ、ソーセージといった意外な具材を使ったものも登場しています。台湾では、ゴマとピーナッツの餡や、キャベツ炒め、カレーなどの具材が親しまれています。これらの多様な展開が、大判焼きの可能性を広げ、常に新しい味の発見をもたらしています。

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大判焼きが愛される理由

大判焼きは、その手軽さと美味しさで、子供から大人まで幅広い世代に親しまれています。シンプルな材料で作られているにも関わらず、味わい深く、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。また、地域やお店によって様々な種類があり、食べ歩きやお土産としても楽しむことができます。時代を超えて愛され続ける大判焼きは、日本の食文化を代表するお菓子の一つと言えるでしょう。

結び

大判焼きは、長い歴史を持つ日本の伝統的なおやつであり、地域ごとに様々な愛称で親しまれています。その起源や変遷、そして多彩な種類を知ることで、大判焼きの奥深さをより一層感じることができるでしょう。ぜひ、お気に入りの大判焼きを見つけて味わってみてください。

質問1:大判焼きと今川焼は違うものですか?

回答:大判焼きと今川焼は、基本的に同じお菓子を指します。地域によって呼び名が異なるだけで、原材料や作り方に大きな差はありません。「大判焼き」という名称が全国的に広く使われていますが、特に東日本では「今川焼」と呼ばれることが多いようです。

質問2:大判焼きのカロリーはどのくらいですか?

回答:大判焼きのカロリーは、中身の餡の種類やサイズによって変動しますが、おおよそ1個あたり約200~300kcalと考えて良いでしょう。例えば、小豆餡であれば約250kcal、カスタードクリームであれば約280kcal程度が目安となります。比較的糖質も多く含まれているため、食べ過ぎには注意が必要です。

質問3:大判焼きはどこで手に入りますか?

回答:大判焼きは、日本全国の和菓子屋さんやスーパーマーケット、百貨店などで購入することができます。また、地域のお祭りやイベントの露店などでもよく見かけられます。近年では、オンラインショッピングサイトを通じて手軽に購入することも可能です。

大判焼き