鮮やかな紅色に目を奪われる「小原紅早生（おはらべにわせ）」は、香川県生まれの早生みかんです。その美しい色合いは、まるで宝石のよう。一口食べれば、濃厚な甘さとジューシーな果汁が口いっぱいに広がり、至福のひとときをもたらします。香川県で偶然発見された希少な品種である小原紅早生は、その見た目と味わいで人々を魅了しています。今回は、そんな小原紅早生の魅力に迫ります。
小原紅早生の歴史：鮮烈な赤色の誕生秘話
小原紅早生は、昭和48年に香川県坂出市の小原幸晴氏の柑橘園で偶然発見された「宮川早生」の突然変異種です。その際立つ果皮の紅色から「小原紅早生」と命名され、香川県農業試験場府中果樹研究所で詳細な研究が行われた後、平成5年10月に晴れて品種登録されました。現在では、主に香川県で約90ヘクタールにわたり栽培されており、年間約650トンがJA香川県を通じて、首都圏・関西圏の市場や東南アジア諸国へ輸出されています。その目を引く色合いから、地元坂出市では親しみを込めて「金時みかん」とも呼ばれています。
小原紅早生の魅力：外観、風味、栄養価
小原紅早生の魅力は、まずその外観です。日本国内のみかんの中でも特に果皮の色が濃く、鮮やかな紅色をしています。次に味わいですが、高い糖度と凝縮された甘みが大きな特徴です。この甘さを最大限に引き出すため、栽培においては土壌水分量を調整する透湿性シートで地面を覆うなどの工夫が凝らされています。さらに、栄養面ではβ-クリプトキサンチンをはじめとする抗酸化物質を含んでいる点も挙げられます。
小原紅早生の旬と上手な選び方
小原紅早生は、早生、普通、晩生という3つの異なる作型によって、贈答需要が高まる時期を中心に約半年間、市場に出回ります。糖度12.5度以上の最高級品は「さぬき紅」、11.5度以上のものは「金時紅」というブランド名で販売され、その品質は保証されています。選ぶ際は、色が鮮やかで、手に取ったときにずっしりとした重みを感じるものを選ぶのがおすすめです。
小原紅早生を堪能する：美味しい食べ方と保存方法
小原紅早生は、生のまま味わうのが最もおすすめです。際立つ甘さと、薄くて口に残りにくいじょうのう膜（薄皮）が特徴です。保存する際は、直射日光を避け、風通しの良い冷暗所に保管し、できるだけ早く食べるようにしましょう。冷蔵庫に入れる場合は、乾燥を防ぐためにビニール袋などに入れて保存すると良いでしょう。
まとめ
小原紅早生は、目を奪われるような鮮やかな色合いと、とろけるような甘さが特徴の、香川県が誇る絶品みかんです。この記事では、その誕生秘話から、最高の味わい方まで、小原紅早生の様々な魅力をお伝えしました。旬の時期にぜひご賞味いただき、その格別な美味しさを心ゆくまでお楽しみください。
小原紅早生の旬はいつ頃ですか？
小原紅早生が最も美味しくなる旬の時期は、11月下旬から12月にかけてです。栽培方法を工夫することで、比較的長い期間、市場に出回っています。
小原紅早生はどこで購入できますか？
JA香川県の産地直売所をはじめ、香川県内のスーパーマーケット、インターネット通販などで購入可能です。さらに、ふるさと納税の特典としても選ぶことができます。
小原紅早生と一般的な温州みかんの違いは何ですか？
小原紅早生の最大の特徴は、一般的な温州みかんに比べて、果皮の色が際立って濃い紅色であることです。また、糖度も高く、凝縮された甘みが楽しめます。