南半球に位置するニュージーランドは、太陽の恵みをたっぷり浴びたフルーツの宝庫です。豊かな自然の中で育まれたフルーツは、その鮮やかな色と芳醇な香りで人々を魅了します。温暖な気候と肥沃な大地が生み出す、キウイフルーツやリンゴはもちろん、日本では珍しいフルーツも豊富。今回は、ニュージーランドならではの絶品フルーツをご紹介します。大地の恵みを存分に味わい、心も体も満たされるフルーツ体験へ出かけましょう。
ニュージーランドのフルーツ:気候が育む大地の恵み
ニュージーランドは、温暖な地域から冷涼な地域まで、多様な気候条件を有しており、それが多種多様なフルーツ栽培を可能にしています。スーパーマーケットに足を踏み入れると、色彩豊かなフルーツが並び、その光景に目を奪われるでしょう。日本国内ではあまり見かけない珍しいフルーツも多く、新しい味覚との出会いが期待できます。フルーツは、私たちの健康維持に不可欠なビタミン、ミネラル、食物繊維、そして抗酸化物質を豊富に含んでいます。特に、ポリフェノールなどの抗酸化物質は、免疫力を向上させ、老化の進行を遅らせ、病気のリスクを軽減する効果が期待されています。日々の食生活にフルーツを積極的に取り入れ、健康的なライフスタイルを送りましょう。
キウイフルーツ:ニュージーランドを代表するフルーツ
キウイフルーツは、ニュージーランドを代表するフルーツの一つです。原産は中国ですが、20世紀初頭にニュージーランドに持ち込まれ、品種改良を経て世界中に広まりました。その際、ニュージーランドの国鳥であるキーウィにちなんで「キウイ」と名付けられました。キウイフルーツには、ビタミンC、食物繊維、ポリフェノール、カリウム、ビタミンEなど、様々な栄養素が豊富に含まれています。特にビタミンCはレモンの約2倍も含まれており、風邪の予防に効果的です。また、カリウムも豊富なので、高血圧や動脈硬化の予防にも効果が期待できます。さらに、消化酵素であるアクチニジンを含み、腸内環境を整え、便秘や消化不良の改善をサポートします。美味しいキウイフルーツを選ぶには、表面に傷やシワがなく、軽く押すと弾力があるものを選ぶと良いでしょう。ニュージーランドでの旬は3月から6月です。
キウイフルーツの種類:グリーン、ゴールド、レッド、ベリー
ニュージーランドでよく見かけるキウイフルーツは、主に4つの種類に分けられます。それぞれの種類によって、味や栄養価に特徴があります。
- グリーンキウイ: 最も一般的な種類で、茶色の果皮には短い毛が生えています。甘みと酸味のバランスが良く、さっぱりとした味わいが特徴です。食物繊維が豊富で、特にゴールドキウイの約2倍含まれているため、便秘気味の方におすすめです。
- ゴールドキウイ: 果皮の毛は薄く、果肉は金色に近い黄色をしています。甘みが強く酸味が少ないため、ジューシーで食べやすいのが特徴です。ビタミンCが豊富で、グリーンキウイの約2倍も含まれており、美肌効果や抗酸化作用が期待できます。
- レッドキウイ: グリーンキウイに比べてやや小ぶりで、ベリーのような上品な甘さが特徴です。果肉の赤みが濃いほど甘味が強い傾向があります。アントシアニンを豊富に含んでいるため、眼精疲労の緩和などに効果が期待できます。流通量が少ないため、見つけたらぜひ試してみてください。
- キウイベリー: ミニトマトほどの大きさの小さなキウイベリーは、毛のない緑色の果皮が特徴です。果肉はグリーンキウイと似ており、甘酸っぱい味わいが楽しめます。ビタミンC、ビタミンE、ビタミンA、βカロテン、ルテイン、クロロフィルなどの栄養素を含み、目の老化防止効果が期待できます。和名ではサルナシと呼ばれ、キウイフルーツと同じマタタビ科の植物です。
タマリロ:トマトに似た風味のフルーツ
タマリロは、中南米原産のナス科のフルーツで、ニュージーランドでは4月から10月にかけて旬を迎えます。かつてはツリートマトという名前で知られていましたが、一般的なトマトとの混同を避けるため、マオリ語とスペイン語の響きを組み合わせた「タマリロ」という名前に変更されました。選ぶ際は、色が鮮やかで傷がなく、ずっしりと重みがあり、少し柔らかくなったものがおすすめです。グアバやパッションフルーツを思わせる酸味のある、さっぱりとした味わいが特徴です。外皮は紫色、赤色、黄色など鮮やかな色をしており、果肉は柔らかく、中には黒い種が詰まっています。ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB6、ミネラル、食物繊維が豊富で、抗酸化作用があり、低カロリーであるため、ダイエット中の方にもおすすめです。生で食べる場合は、半分に切ってスプーンで果肉をすくって食べるのが一般的です。甘みが少ないため、砂糖をかけて食べる人もいます。調理する場合は、皮をむいてから使用するのがおすすめです。ジュースやジャム、ピクルスなどに加工されたり、皮を剥いてスライスしたタマリロをサラダや肉料理に添えたりして楽しまれています。
フェイジョア:庭で育つ秋の恵み
フェイジョアは、南米を原産とするフトモモ科の植物で、その果実はニュージーランドでは3月から6月にかけて収穫の時期を迎えます。ニュージーランドやオーストラリアでは、庭木や公園の木としても親しまれています。選ぶ際は、表面に傷がなく、軽く押すとわずかにへこむものがおすすめです。大きさは鶏卵程度か、それよりも少し小さめで、卵形または細長い楕円形をしています。鮮やかな緑色の外皮に包まれ、果肉は乳白色からオレンジ色をしており、パイナップル、バナナ、リンゴを合わせたような甘い香りが特徴です。小ぶりながらも、ビタミンC、食物繊維、ポリフェノール、鉄分といった栄養素が豊富に含まれており、便秘の改善や美肌効果などが期待できます。生で食べるのはもちろん、ジャムやジュース、お菓子の香りづけなど、様々な用途で利用されます。熟していないものは酸味がやや強く、果肉に梨のようなざらつきがありますが、熟成が進むと果肉が柔らかくなり、甘みが増します。追熟させるには、新聞紙などで包み、常温で保存するのが効果的です。香りが強くなり、食べ頃になったら冷蔵庫に移しましょう。
キワノ:見た目も楽しい、栄養満点の果実
キワノはアフリカを原産とするウリ科の果物で、ニュージーランドでは12月から4月が旬です。丸みを帯びた楕円形で、手に取るとずっしりとした重みがあり、熟して鮮やかなオレンジ色になったものが食べ頃のサインです。鮮やかな黄色の果皮には、太く尖ったトゲが特徴的な形状をしています。カットすると、鮮やかな緑色のゼリー状の果肉がぎっしりと詰まっており、その中に種が含まれています。一般的には、スライスして果肉をスプーンですくって生食します。甘みは控えめで、さっぱりとした酸味が特徴であり、ブドウのような食感と独特の風味が楽しめます。果肉は柔らかく、種も非常に小さいため、食べやすいのが魅力です。ヨーグルトとの相性が良く、デザートやサラダに添えることで、見た目と食感の両方を楽しむことができます。「キワノ」という名前は、ニュージーランドの企業によって商標登録されています。ビタミンA、C、E、食物繊維、カリウム、マグネシウムなどの栄養素が豊富で、抗酸化物質も多く含まれているため、体内の酸化ストレスによる細胞の損傷を防ぐ効果が期待できます。特にマグネシウムは、骨や歯の健康をサポートするだけでなく、神経伝達を円滑にし、精神を安定させる働きも期待されています。
ピカブーペア(ハヤトウリ):シャキシャキとした食感が魅力の野菜
ピカブーペアはニュージーランド原産で、日本ではハヤトウリとして知られるウリ科の野菜です。ニュージーランドでは3月から8月が旬となります。選ぶ際は、表面に傷がなく、部分的に柔らかくなっていないもの、そして香りが強いものがおすすめです。洋梨のような形をしており、淡い緑色や白色をしています。一つの株から100個から200個以上の実が収穫できることから、千成瓜とも呼ばれています。主に温暖な気候で栽培され、ビタミンCや葉酸などの栄養素を含み、カロリーも低いため、美容や健康に役立ちます。乾燥を防ぐためにビニール袋や紙袋に入れ、冷蔵庫で保存すると数週間保存することができます。少し苦味があるため、塩もみをしてから水で洗い、アクを抜いてサラダなどにすると、大根のようなシャキシャキとした食感を楽しむことができます。クセのない味わいで、浅漬けやピクルスにしたり、薄切りや細切りにして豚肉と炒めたりしても美味しくいただけます。
ポーポー:とろける甘さが特徴的なパパイヤの仲間
ポーポーは南米原産のパパイヤの一種で、ニュージーランドでも栽培されています。ニュージーランドでの旬は3月から5月、そして9月から11月です。表面にシワや傷がなく、ツヤのあるものが良品です。果皮は黄色で、果肉はオレンジ色または黄色をしており、種がたくさん入っています。バターのように柔らかく、口当たりが良くジューシーで、甘くてフルーティーな味わいが特徴です。パパイヤに似ていますが、甘みはやや控えめで、風味や形も異なります。ポーポーには、ビタミンC、A、E、葉酸、β-カロテン、カルシウム、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれており、パパインという酵素は消化を助ける効果があると言われています。ニュージーランドやオーストラリアでよく見かける赤いチューブに入った「PAWPAWクリーム」は、ポーポーに含まれる酵素やビタミンCが肌の保湿効果を高めたり、パパイン酵素が肌の炎症を抑える効果があるため、お土産としても人気があります。皮をむいてスライスし、ライムやレモンの果汁を絞ってサラダなどに加えると、エキゾチックな雰囲気を演出できます。
※同じくPawPawというバンレイシ科の別のフルーツもありますが、ニュージーランドでPawPawといえばこちらが一般的です。
ピーチリン/ピーチャリン:桃とネクタリンのいいとこ取り
ピーチリンは、桃とネクタリンを掛け合わせた品種で、正確な原産地は特定されていません(ニュージーランドやカリフォルニアが原産地という説があります)。ニュージーランドでは、2月から3月にかけてが旬となります。選ぶ際は、ふっくらとしていてハリがあり、全体が色づいて良い香りがするものを選ぶと良いでしょう。果皮はネクタリンのように滑らかで毛羽立ちがなく、鮮やかな色合いが特徴です。果肉は甘くてジューシーな黄色で、ビタミンC・A、カリウム、食物繊維に加え、カロテノイドやポリフェノールなどの抗酸化物質も豊富に含んでいるため、細胞を保護し、健康を維持するのに役立つと考えられています。
ドラゴンフルーツ:鮮やかな見た目とさっぱりした甘さ
ドラゴンフルーツは、南米を原産とするサボテン科の植物で、ニュージーランドでの旬は11月から2月頃です。選び方のポイントは、色が鮮やかでツヤがあり、甘くフルーティーな香りが強く、果肉に少し弾力があるものを選ぶと良いでしょう。熱帯地域が原産のフルーツで、外観は鮮やかなピンク色や黄色の鱗のようなもので覆われています。果肉の色は赤と白があり、赤い果肉はやや酸味があり、白い果肉はより甘みが強いとされています。果肉は繊維が少なく、さっぱりとした甘さが特徴です。皮が剥きやすく、スプーンなどで簡単に果肉を取り出せるため、そのまま食べるのはもちろん、サラダやスムージー、ジュース、アイスクリーム、ケーキなど、様々な料理に使われます。ビタミンCやカルシウム、マグネシウム、鉄分などの栄養素が豊富で、抗酸化物質も多く含まれています。また、食物繊維も豊富なので、腸内環境を整える効果も期待できます。ドラゴンフルーツは、美容や健康維持にも役立つフルーツとして注目されています。
ニュージーランドのフルーツ旬カレンダー:旅行計画に役立つ情報
ニュージーランド旅行中に美味しいフルーツを味わうためには、旬の時期を把握しておくことが大切です。以下に、主要なフルーツの旬な時期の目安をご紹介します。
- キウイフルーツ: 3月~6月
- タマリロ: 4月~10月
- フェイジョア: 3月~6月
- キワノ: 12月~4月
- ピカブーペア(ハヤトウリ): 3月~8月
- ポーポー: 3月~5月、9月~11月
- ピーチリン/ピーチャリン: 2月~3月
- ドラゴンフルーツ: 11月~2月
まとめ
ニュージーランドには、キウイフルーツ以外にも、個性豊かで魅力的なフルーツがたくさんあります。それぞれのフルーツの独特な風味や栄養価を理解し、実際に味わってみてください。これらのフルーツは、ニュージーランドの豊かな自然と多様な気候が生み出す恵みです。ニュージーランドを訪れる際は、ぜひ旬のフルーツを意識して、食の楽しみをさらに深めてみてください。
質問:ニュージーランドで最も有名な果物は何ですか?
回答:ニュージーランドで最も知られている果物は、間違いなくキウイフルーツでしょう。ニュージーランドを象徴する果物として、国内だけでなく海外でも広く愛されています。
質問:ニュージーランド産の果物はどこで手に入りますか?
回答:ニュージーランド産の果物は、地元のスーパーマーケット、青果店、またはファーマーズマーケットなどで購入可能です。特に旬のシーズンには、様々な場所で新鮮な果物を簡単に見つけることができます。
質問:ニュージーランドの果物を使ったおすすめのお土産は何ですか?
回答:ニュージーランドの果物を使用したお土産として、キウイフルーツジャム、フェイジョアチョコレート、またはポーポークリームがおすすめです。これらのお土産は、ニュージーランド特有の味を手軽に体験できるでしょう。