龍井茶とは

龍井茶とは

龍井茶

数千年の伝統が息づく中国の茶文化は、その深遠さまでもが世界中から尊重され、愛されています。今回は、その茶文化の代表格とも称えられる、独特の香りと味わいが人々を虜にする'龍井茶'について深く掘り下げていきたいと思います。龍井茶はたった一杯で心を落ち着かせ、日常の喧騒から解放してくれる、そんな不思議な力を秘めたお茶です。それでは、その魅力を詳しく探ってみましょう。

龍井茶とは

「龍井茶」は、その名前が示す通り、中国・浙江省杭州市の龍井村が起源の伝統茶であり、その高品質と個性的な特性が世界中の茶愛好家から支持されています。中国の名だたる品種である安渓鉄観音、碧螺春、黄山毛峰、大紅袍などと並び称される十大銘茶の一つです。
龍井茶の特徴とも言えるのが、その独特な形状と香り。竹の葉を思わせるような細長く平たい茶葉は、一芽一葉、あるいは一芽二葉といった丁寧な摘み取りと、釜での焙煎によって成形されます。この手間と時間をかけて作られた茶葉は、まさに工芸品のような美しさを持ちます。
また、この香りも忘れてはなりません。釜炒りによって乾燥させることで織りなされる香ばしさと、青豆やきな粉、栗を彷彿とさせる微妙で豊かな香りは、淹れた瞬間に広がり、その濃厚さともに心地よい余韻を残します。
龍井茶には、ビタミンCやカテキンといった豊富な栄養素が含まれており、抗酸化作用や、適量のカフェインによるさりげない覚醒効果など、高い健康効果を期待できます。
その風味と健康効果、そしてその美しさから、日本でも多くの方々に愛されています。贈るお茶としても喜ばれ、日々の生活の中で淹れて楽しむのもまた一興。そんな龍井茶を一度、ご自身で味わってみてはいかがでしょうか。

龍井茶の飲み方

龍井茶は新芽の美しさを楽しむため、特に早春に摘み取られたものが最高の品質とされています。この茶葉は形状が繊細で美しく、目でもその魅力を堪能できます。そのためにおすすめな道具は、

 

・耐熱グラスやピッチャー

・白色の磁器製の茶碗

 

などです。特に、ガラス製の器を使うと、茶葉の動きや色彩をはっきりと視覚で楽しむことが可能です。

 

まず、グラスに茶葉を、底が見えない程度に(大きさにもよりますが、おおよそ1~2gほど)入れます。その後、適度な温度(80~90℃程度)のお湯を、茶葉が浸る程度に注ぎます。茶葉がお湯を吸い始めると、美しい香りが広がります。その香りをしっかりと味わいつつ、グラスをゆっくりと回転させて茶葉とお湯がよく混ざるようにします。

 

その後、グラスを約8分目までお湯で満たします。お湯を入れると、茶葉が宙に舞い始めます。その美しい様子を楽しんだら、息をフーフーと吹きかけて茶葉を動かし、ゆっくりと茶を飲み始めます。

 

その後は、お湯が半分ほどになったら追加のお湯を注ぎます。そして、それ以降はグラスが約3分の1になるまで飲み進み、そのたびに差し湯を行うようにします。これを繰り返すことで、最後の一滴まで龍井茶の風味を楽しむことが可能です。

 龍井茶

龍井茶の保存方法

龍井茶は、その品質と風味を最大限に発揮するためには、新鮮さを保つことが鍵となる緑茶です。開封後は、空気や湿度の影響を極力防いで、早期に飲むことが美味しさをキープする秘訣です。

 

開封した後は、缶や容器中の空気を取り除き、しっかりとフタを閉じることが大切です。また、保管場所は日光の当たらない比較的冷たく、湿度の低い場所にしましょう。

 

長期にわたって保存したい場合は、開封せずにそのまま冷蔵庫や冷凍庫に入れることで、色や風味をより長く保つことが可能です。ただし、冷蔵保存したお茶は一度取り出したら二度と冷蔵庫に戻さないよう注意が必要です。それは、結露が生じてしまい茶葉が損なわれる可能性があるからです。また、匂いの強い食品の近くに保管することは避けてください。それらの提案に従うことで、龍井茶の美味しさを長く楽しむことができるでしょう。

 

まとめ

龍井茶の美しい香りと深い味わいは、その数千年の歴史と文化が結集されたもの。このお茶一杯には、時代や国境を超えた人々の知恵と情熱が詰まっている。一 sipで、周囲の世界が静寂に包まれ、体と心が一つになる穏やかな時を味わうことができる。それこそが龍井茶の真骨頂、その究極の魅力であります。さあ、淹れて飲むだけで魅了される龍井茶で、北京の古都の静さと錬磨された知識を堪能しましょう。

龍井茶