【徹底解説】アブラナ科の野菜一覧|特徴・ルーツ・栄養価・栽培方法・家庭菜園のコツ

アブラナ科の野菜は、私たちの食生活に欠かせない存在です。普段よく食べるブロッコリーやキャベツ、大根などもアブラナ科に分類されます。本記事では、アブラナ科野菜の基本的な情報から、興味深い起源と進化、健康に役立つ栄養成分、家庭菜園での育て方や病害虫対策まで、詳しく解説します。アブラナ科野菜について深く知ることで、食卓がより豊かになり、健康的な毎日を送るヒントになるでしょう。

アブラナ科野菜とは?基本情報と特徴

アブラナ科の野菜は、アブラナ目に属する植物で、私たちの食生活に深く関わっています。アブラナ科の植物は、十字の形をした4枚の花びらと、細長い形をした果実が共通の特徴です。食用としてだけでなく、香辛料としても広く利用されています。ブロッコリー、キャベツ、カリフラワー、ケール、白菜、ルッコラ、大根、わさび、クレソンなどが代表的なアブラナ科野菜として知られています。これらの多くは、アブラナ科アブラナ属に分類されます。

野菜の分類:植物学的分類と園芸的分類

野菜には多くの種類があり、世界中で800種類以上、日本だけでも約30科150種類以上が栽培されています。野菜を理解する方法として、「植物学的分類」と「園芸的分類」の2つがあります。植物学的分類は、花や種、形などの特徴から「科」や「属」に分類する方法で、アブラナ科、ウリ科、キク科などが主な科として挙げられます。一方、園芸的分類は、食べる部分によって「果菜類」「葉菜類」「根菜類」に分けられます。果菜類はトマトやキュウリ、葉菜類はキャベツやホウレンソウ、根菜類は大根やジャガイモなどが該当します。

アブラナ科野菜の驚くべき起源と進化の歴史

私たちが普段食べているアブラナ科の野菜は、約4500年前に地中海沿岸で自生していた野生種が起源とされています。これらの野生種が交雑し、長い年月をかけて様々な野菜へと変化していったと考えられています。地中海沿岸は、塩分が多く、夏は高温で雨が少ないという厳しい環境でしたが、アブラナ科植物は強い生命力で生き延びました。 アブラナ科植物の多様性と強さは、他家受粉という性質によるものです。他家受粉とは、昆虫などが花粉を運び、別の個体と受粉することです。この仕組みにより、様々な種子が生まれ、強い生命力を持つ雑種が生まれるようになりました。また、環境への適応は、特に葉の形に現れやすいとされています。このように変異を繰り返す中で、アブラナ科植物は農耕文化とともに世界中に広がり、人間によって栽培されるようになりました。 アブラナ科植物の進化は、見た目の変化にも表れています。例えば、ケールは大きな葉を発達させ、キャベツは葉が丸く結球するようになりました。ブロッコリーは花がつく茎の先端が肥大化し、大根は根が太く成長しました。地球上には約20万~30万種の植物が存在しますが、人間が食用としている野菜はわずか1%未満です。その中でアブラナ科が重要な位置を占めているのは、独自の戦略を持っていたからです。アブラナ科の種子には油分が多く、葉には辛み成分が含まれているため、動物にとっては食べにくい植物でした。しかし、人間は調理方法を工夫することで、これらの植物を美味しく食べられるようにし、食料として利用するようになったのです。

アブラナ科野菜:栄養満点な食品とその健康への貢献

アブラナ科の野菜群は、健康維持に不可欠な多種多様な栄養成分をバランス良く含んでいます。特に、β-カロテンやカルシウムが豊富であり、緑黄色野菜に分類されるものが多く存在します。緑黄色野菜とは、一般的に可食部100gあたりカロテン含有量が600μg以上の野菜を指します。健康的な食生活のためには、1日あたり350g以上の野菜摂取が推奨されており、そのうち約3分の1を緑黄色野菜でまかなうことが望ましいとされています。アブラナ科の野菜は、緑黄色野菜の基準を満たすものが多いため、毎日の食事に取り入れることで効率的な栄養摂取が期待できます。

ダイコン(大根)

ダイコンはアブラナ科ダイコン属に属する根菜で、家庭菜園でも親しまれている野菜の一つです。栽培の難易度は比較的低く、春まき(4月~5月に種をまき、6月~7月に収穫)と秋まき(8月~9月に種をまき、10月~12月に収穫)のどちらの時期でも栽培できます。

ダイコンには、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンK、カルシウム、食物繊維、葉酸など、様々な栄養素が豊富に含まれています。特に根の部分には、消化を助けるアミラーゼ(ジアスターゼ)が含まれており、消化促進や胃の不快感の緩和に役立つとされています。また、葉の部分には鉄分や食物繊維が多く含まれており、腸内環境の改善や健康維持に役立つと考えられています。

カブ(蕪)

カブはダイコンと同様にアブラナ科アブラナ属の根菜であり、家庭菜園での栽培難易度は比較的易しいです。春に種をまく場合は3月~4月に行い、5月~6月に収穫できます。秋に種をまく場合は9月~10月に行い、10月~12月に収穫期を迎えます。

カブには、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、カリウム、β-カロテン、カルシウム、食物繊維などが豊富に含まれています。これらの栄養素は、体調管理や抵抗力アップに役立つ他、健康維持にも貢献すると言われています。また、ダイコンと同様にアミラーゼが含まれており、胃腸の働きをサポートする消化酵素として、不快感などの症状緩和に効果が期待できます。

コカブ(小蕪)

コカブはカブの小型の種類で、アブラナ科アブラナ属に分類されます。栽培難易度はカブと同様に比較的容易で、栽培時期もカブと同じく春まき(3月~4月、収穫5月~6月)と秋まき(9月~10月、収穫10月~12月)が可能です。

コカブには、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCやカリウムなどが含まれています。特に、葉の部分は栄養価が高く、カロテンやビタミン類、カルシウムが豊富に含まれており、根だけでなく葉も積極的に摂取することで、より多くの栄養を補給できます。

辛味大根

普通のダイコンとは異なり、強い辛さが特徴的な辛味大根は、アブラナ科ダイコン属に分類される小ぶりのダイコンです。栽培のしやすさは比較的容易で、春から夏にかけて(2月~7月に種をまき、4月~9月に収穫)、秋にも栽培できます(8月~9月に種をまき、10月~11月に収穫)。

辛味大根は、ビタミンB群、ビタミンC、ナトリウム、カリウム、カルシウム、食物繊維などの栄養素を含んでいます。特有の辛み成分は、食欲を刺激する効果も期待できます。

ラディッシュ(別名:二十日大根)

ラディッシュは、別名の通り、種まきからおよそ20日という短期間で収穫できるため、家庭菜園でも人気の高いアブラナ科ダイコン属の野菜です。栽培は非常に簡単で、初心者にもおすすめです。春(3月~4月に種まき、5月~6月収穫)と秋(9月~10月に種まき、10月~11月収穫)に栽培できます。

ラディッシュには、ビタミンC、アミラーゼ(ジアスターゼ)、β-カロテン、カルシウムなどが豊富に含まれます。アミラーゼは消化を助ける酵素で、胃もたれや胸やけなどの不快感を和らげる効果が期待できます。また、ビタミンCは免疫力を高め、美しい肌を保つために役立ちます。

キャベツ

キャベツはヨーロッパ原産のアブラナ科アブラナ属の葉物野菜で、私たちの食生活に欠かせない存在です。栽培難易度はやや高めですが、春(2月~3月に種まき、6月~7月収穫)、夏(7月に種まき、11月~12月収穫)、秋(10月~11月に種まき、4月~5月収穫)と、一年を通して栽培することが可能です。

キャベツには、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンU(キャベジン)、カルシウム、食物繊維など、様々な栄養素が含まれています。ビタミンCは免疫力アップや風邪予防に効果的で、疲労回復や美肌効果も期待できます。ビタミンKは骨を丈夫にし、血液の凝固を助ける働きがあります。特筆すべきはビタミンUで、これは「キャベジン」とも呼ばれ、胃の粘膜を修復し、胃酸の分泌を調整することで、胃潰瘍の予防や改善に役立ちます。さらに、キャベツにはがん細胞の増殖を抑制する効果があるイソチオシアネートが含まれており、発がん物質の活性化を抑える効果も期待されています。

カリフラワー

カリフラワーはアブラナ科アブラナ属の野菜で、特徴的な形状からアブラナ科であることを知らない人もいるかもしれません。栽培難易度はキャベツと同様にやや高めで、春(2月~3月に種まき、4月~5月収穫)と夏(7月~8月に種まき、10月~12月収穫)に栽培に適しています。

カリフラワーは、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、カリウム、鉄分、食物繊維など、豊富な栄養素を含んでいます。特にビタミンCの含有量が多く、免疫力の向上や美肌効果、整腸作用などが期待できます。野菜の中でも栄養価が高く、がんや高血圧の予防に効果があると言われています。

ブロッコリー

ブロッコリーは、アブラナ科に属する緑黄色野菜で、世界中で広く食されています。栽培のしやすさは中程度で、春に種をまく場合は2月から3月頃に種をまき、4月から5月頃に収穫できます。また、夏に種をまく場合は7月から8月頃に種をまき、10月から12月頃に収穫できます。

ブロッコリーは栄養価が非常に高く、ビタミンCやβ-カロテン、カリウム、鉄分、食物繊維などが豊富に含まれています。これらの栄養素は、がんや動脈硬化といった生活習慣病の予防に効果があると言われています。特にビタミンCは、免疫力を高めたり、美しい肌を保つために不可欠な栄養素です。

メキャベツ(芽キャベツ)

メキャベツは、キャベツの仲間で、アブラナ科に分類される可愛らしいミニサイズの野菜です。栽培難易度はブロッコリーと同様に中程度で、夏に種をまくのが一般的です。7月から8月頃に種をまき、11月から翌年の2月頃にかけて収穫を楽しめます。

小さなメキャベツには、驚くほど豊富な栄養が詰まっています。三大栄養素はもちろんのこと、ビタミン、ミネラル、食物繊維もたっぷり。特に、抗酸化作用や免疫力を高める効果が期待できるビタミンCが豊富なので、現代人の健康をサポートする強い味方となるでしょう。

水菜(京菜)

水菜は、アブラナ科の野菜で、鮮やかな黄色い花を咲かせるのが特徴です。栽培は非常に簡単で、初心者の方にもおすすめです。春まきの場合は4月から5月頃に種をまき、5月から6月頃に収穫できます。秋まきの場合は9月から10月頃に種をまき、10月から12月頃に収穫できます。サラダやお鍋など、様々な料理に手軽に使える便利な野菜です。

水菜は、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、ミネラル、カリウム、カルシウム、鉄分など、多種多様な栄養素をバランス良く含んだ緑黄色野菜です。高血圧や骨粗鬆症の予防、老化防止、美肌効果など、様々な健康効果が期待されています。

小松菜

小松菜は、アブラナ科の葉物野菜として親しまれており、家庭菜園でも手軽に育てられることで人気です。栽培難易度は低く、春まきの場合は3月から5月頃に種をまき、5月から6月頃に収穫できます。秋まきの場合は9月から10月頃に種をまき、10月から12月頃に収穫できます。

小松菜は、カロテン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、カルシウム、カリウム、鉄分など、豊富な栄養素を含む緑黄色野菜です。動脈硬化や風邪の予防、ストレスの緩和、利尿作用など、健康維持に役立つ様々な効果が期待できます。

チンゲンサイ

チンゲンサイは、アブラナ科に属する葉物野菜で、特に中華料理ではおなじみの食材です。栽培は比較的簡単で、初心者の方にもおすすめです。種まきの時期は、春(4月から5月、収穫は5月から7月)と秋(9月から10月、収穫は10月から12月)の年2回あります。

チンゲンサイは、β-カロテン、カルシウム、カリウム、ビタミンC、鉄分など、健康維持に不可欠な栄養素を豊富に含んでいます。β-カロテンは抗酸化作用があり、カルシウムは骨の健康をサポート、カリウムは血圧の調整に役立ちます。さらに、ビタミンCは免疫力向上や疲労回復に効果的です。チンゲンサイは、日々の健康的な食生活に積極的に取り入れたい野菜の一つです。

ターサイ(タアサイ)

ターサイは、アブラナ科の独特な形状をした葉野菜です。平たく丸い葉が特徴で、他の葉物野菜とは異なる風味があります。栽培は比較的容易で、家庭菜園にも適しています。春まき(4月~5月、収穫5月~6月)と秋まき(9月~10月、収穫10月~2月)が可能で、比較的長い期間収穫を楽しめます。

ターサイは、寒さに強く、霜が降りる頃になると甘みが増すという特徴を持っています。秋に種をまき、収穫時期を遅らせることで、より甘く柔らかいターサイを味わうことができます。寒くなるにつれて美味しくなるターサイは、冬の食卓に彩りと風味を添えてくれます。

ナノハナ(菜の花)

菜の花は、アブラナ科の代表的な野菜の一つで、春の訪れを告げる花としても親しまれています。原産は地中海沿岸と考えられており、古くから食用として利用されてきました。栽培は容易で、秋まき(9月~10月、収穫翌1月~3月)が一般的です。

菜の花は、ビタミンやミネラル、食物繊維がバランス良く含まれた栄養価の高い野菜です。βカロテン、ビタミンB群、葉酸、ビタミンC、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分など、様々な栄養素を豊富に含んでいます。これらの栄養素は、免疫力向上、疲労回復、美肌効果、生活習慣病予防など、多岐にわたる健康効果が期待できます。菜の花は、美味しく健康的な食生活をサポートしてくれるでしょう。

ハクサイ

ハクサイはアブラナ科の代表的な野菜で、冬の食卓には欠かせない存在です。白い葉が重なり合う姿が特徴的で、鍋物や漬物など、様々な料理に利用されます。栽培難易度はやや高めで、秋まき(8月~9月、収穫11月~翌2月)が一般的です。

ハクサイは、ビタミンC、カルシウム、カロテンなどの栄養素を含み、風邪予防や免疫力向上に役立ちます。また、食物繊維も豊富なので、便秘解消にも効果的です。低カロリーでありながら満腹感を得やすいので、ダイエット中の方にもおすすめです。様々な料理に使えるハクサイは、健康的な食生活をサポートしてくれるでしょう。

カキナ(かき菜)

カキナは、見た目からもアブラナ科であることが一目でわかる、アブラナ科アブラナ属の葉物野菜です。栽培は非常に簡単です。種まきは秋(8月~11月)に行い、翌年の2月~5月にかけて収穫できます。

栄養面では、ホウレンソウの約3倍ものカルシウムを含んでいる点が特徴です。その他、食物繊維や鉄分も豊富に含み、栄養価が高い緑黄色野菜として親しまれています。

カラシナ(からし菜)

カラシナは、その名の通り、独特のピリッとした辛味が持ち味のアブラナ科アブラナ属の野菜です。栽培難易度は容易で、種まきは春(3月~4月、収穫5月~6月)と秋(9月~10月、収穫11月~翌2月)の年2回可能です。

ビタミンC、カルシウム、カロテン、鉄分、ミネラルなど、多様な栄養素を含んでいます。特にビタミンCやカロテンは抗酸化作用が高く、生活習慣病の予防や老化の防止、免疫力アップ、美肌効果などが期待できます。また、カルシウムは丈夫な骨を作るのに役立ちます。

クレソン

クレソンは、アブラナ科オランダガラシ属の香味野菜で、肉料理の付け合わせとしておなじみです。栽培難易度は比較的簡単で、春まき(3月~5月、収穫4月~6月)と秋まき(9月~10月、収穫10月~11月)が可能です。

ビタミンCやビタミンE、β-カロテンなどのビタミン類が豊富で、カリウムやカルシウムなどのミネラルもバランス良く含んでいます。栄養価に優れた緑黄色野菜です。

ルッコラ(別名:ロケット)

ルッコラは、アブラナ科キバナスズシロ属の葉野菜で、サラダやピザなどに独特の風味と辛みを添えることで人気です。栽培は簡単で、春まき(3月~5月、収穫4月~6月)と秋まき(9月~11月、収穫10月~12月)が栽培適期です。

ルッコラには、カルシウムや鉄分、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、β-カロテンなど、美容と健康維持に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。

茎ブロッコリー(スティックセニョール)

スティックセニョールは、ブロッコリーと同じアブラナ科に属し、茎を味わうタイプのブロッコリーです。栽培のしやすさは比較的容易で、春(2~3月種まき、5~6月収穫)と夏(7~8月種まき、10~12月収穫)に栽培できます。

スティックセニョールは、ビタミンC、ビタミンE、β-カロテン、カリウム、鉄分、食物繊維などを豊富に含み、ブロッコリーと同様に栄養満点です。特に、健康効果で注目されるスルフォラファンが含まれている点も魅力です。

ケール

ケールもアブラナ科の葉物野菜で、地中海沿岸が原産です。青汁の材料として広く知られており、その栄養価の高さから「野菜の王様」と呼ばれることもあります。

ロマネスコ

ロマネスコは、カリフラワーやブロッコリーと同じアブラナ科の野菜で、花蕾(からい)が独特の形状に発達したものです。その美しい幾何学模様が特徴で、栽培期間は比較的長く、およそ5ヶ月程度かかる場合があります(例:9月植え付け、翌年2月末収穫)。

コールラビ

コールラビもアブラナ科の野菜であり、茎が球状に肥大した部分を食用とします。その独特な食感と風味が特徴です。

ワサビ・ホースラディッシュ

ワサビとホースラディッシュ(西洋わさび)は、いずれもアブラナ科の仲間であり、独特の刺激的な風味から、香辛料として重宝されています。特にホースラディッシュは、大根が水に浸かると芽を出し花を咲かせるように、アブラナ科植物ならではの力強い生命力を見せてくれます。

高菜

高菜はアブラナ科アブラナ属に分類される葉物野菜で、主に漬物として親しまれています。その持ち味は、何と言っても他にない風味とピリッとした辛さです。

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アブラナ科野菜の病害虫対策と予防

アブラナ科の野菜は栄養価が高く、私たちの健康に欠かせない食材ですが、栽培する際には特定の病害虫に注意する必要があります。特に「根こぶ病」「アオムシ」「コナガ」は、アブラナ科野菜を好むため、適切な対策が不可欠です。

主な病気:根こぶ病

アブラナ科の植物特有の病気として知られるのが根こぶ病です。この病気は、土壌中の病原菌が根に侵入することで発生し、根に特徴的なこぶを形成させます。このこぶが成長すると、根の内部組織を圧迫し、植物が水分や養分を吸収する能力を著しく低下させ、結果として生育不良を引き起こします。特に、キャベツや白菜などの結球野菜では、根こぶ病によって結球が阻害されることがあります。

根こぶ病の予防には、いくつかの重要な対策を講じることが大切です。最も重要なのは、アブラナ科野菜の連作を避けることです。同じ場所でアブラナ科の野菜を続けて栽培すると、土壌中の病原菌密度が高まり、発病リスクが増加します。また、水はけの良い環境を保つことも、発病リスクを軽減するために不可欠です。もし発病してしまった場合は、こぶが腐敗する前に速やかに罹患した株を畑から取り除き、適切に処分することで、周囲への感染拡大を防ぐことができます。根こぶ病は酸性土壌で発生しやすい性質があるため、事前に苦土石灰などを施用して土壌のpHを調整し、中性から弱アルカリ性に保つことも効果的な予防策となります。

主な害虫:アオムシとコナガ

アブラナ科の野菜は、モンシロチョウの幼虫であるアオムシや、小型の蛾であるコナガなど、特定の害虫による食害を受けやすい傾向があります。これは、アブラナ科野菜に含まれるグルコシノレートという特有の成分が、これらの害虫を引き寄せる働きを持つためです。

これらの害虫は、一般的に4月頃から発生し始め、特に春に種まきを行う場合は注意が必要です。害虫による被害を防ぐためには、成虫が野菜に卵を産み付けるのを阻止することが重要となります。効果的な対策としては、防虫ネットや不織布を畑に設置し、物理的に害虫の侵入を防ぐ方法があります。また、肥料の与え方にも注意が必要です。窒素肥料の過剰な施用は、野菜を軟弱にし、害虫の被害を招きやすくなるため、バランスの取れた肥料管理を心がけることが大切です。

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まとめ

アブラナ科の野菜は、私たちの食卓に欠かせない存在であり、その多様な種類、独自の進化の歴史、そして豊富な栄養価によって、健康的な生活を支えています。地中海沿岸という厳しい環境で生まれたアブラナ科植物は、自家不和合性と環境への適応能力によって、ケール、キャベツ、ブロッコリー、大根といった様々な形態へと進化し、世界中に広がりました。これらの野菜は、ビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含み、特に抗がん作用で知られるイソチオシアネートや、消化を助けるアミラーゼなど、健康に良い影響を与える成分を多く含んでいます。

家庭菜園においても、アブラナ科野菜は初心者でも育てやすい品種から、栽培に工夫が必要なものまで、様々な選択肢を提供してくれます。適切な栽培時期を選び、土壌の状態を管理し、霜に当てることで甘みを増すといった特性を理解することで、より豊かな収穫が期待できます。しかし、根こぶ病やアオムシ、コナガといった病害虫への対策も重要です。連作を避け、防虫ネットを活用し、適切な肥料管理を行うことで、健康的でおいしいアブラナ科野菜を育てることが可能です。これらの知識を活用し、アブラナ科野菜の魅力を最大限に引き出し、食卓を豊かにし、健康的な生活を送りましょう。

アブラナ科の野菜にはどのようなものがありますか?

アブラナ科の野菜は非常に種類が多く、日々の食生活でよく利用されています。代表的なものとしては、大根、カブ、小カブ、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、水菜、小松菜、チンゲンサイ、ターサイ、菜の花、白菜、カキナ、カラシナ、クレソン、ルッコラ、スティックセニョール、ケール、ロマネスコ、コールラビ、ワサビ、ホースラディッシュ、高菜、辛味大根、ラディッシュなどが挙げられます。

アブラナ科野菜が健康に良い理由とは?

アブラナ科の野菜は、健康維持に不可欠な栄養素の宝庫です。ビタミンCやβ-カロテン、ビタミンKをはじめ、丈夫な骨を作るカルシウム、お腹の調子を整える食物繊維、そして細胞の健康をサポートする葉酸などが豊富に含まれています。特に注目すべきは、抗酸化作用を持つ成分や、消化酵素であるアミラーゼ、さらにはがん予防効果が期待されるイソチオシアネートやスルフォラファンといった機能性成分です。これらの成分が、免疫力アップ、生活習慣病の予防、消化機能の促進、美肌効果など、私たちの健康を多方面からサポートします。

アブラナ科野菜、どうやって見分ける?

アブラナ科の植物を見分けるポイントは、その独特な花にあります。花びらが十字の形に並んでいるのが特徴で、細長い「角果」と呼ばれる実をつけます。また、葉にはピリッとした辛味成分が含まれていることが多く、この辛味も識別の一助となります。ただし、品種改良によって様々な見た目のものが存在するため、個々の野菜の特徴を詳しく知ることが大切です。

家庭菜園でアブラナ科野菜を育てる際の注意点

アブラナ科の野菜を家庭菜園で育てる際には、病害虫と連作障害に注意が必要です。特に、アブラナ科野菜に特有の「根こぶ病」を防ぐためには、同じ場所での連作は避けましょう。水はけの良い土壌を選び、土壌が酸性であれば苦土石灰でpHを調整することが重要です。また、アオムシやコナガなどの害虫対策として、防虫ネットや不織布を活用したり、肥料の与えすぎに注意することも大切です。

アブラナ科野菜のルーツを探る

アブラナ科の野菜は、およそ4500年前に地中海沿岸で自然に生えていた野生の植物が、交配を繰り返して進化したと考えられています。地中海沿岸の厳しい環境を生き抜くために、多様な変異と強い生命力を獲得しました。その過程で、葉が大きく育つケール、葉が丸く結球するキャベツ、花の茎が肥大化するブロッコリーなど、様々な形態へと変化を遂げました。そして、農耕文化の発展とともに、世界中に広がっていったのです。

大根とキャベツはアブラナ科の仲間?

その通りです。大根もキャベツも、実はアブラナ科に属する野菜なのです。大根はアブラナ科のダイコン属、そしてキャベツはアブラナ科アブラナ属として分類されています。これらの野菜は、アブラナ科を代表する存在であり、十字型の花びらを持つ花を咲かせたり、独特の風味成分(キャベツに含まれるイソチオシアネートなど)を持っているなど、アブラナ科ならではの特徴が見られます。

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