清見みかん

冬の寒さが和らぎ、春の訪れを感じ始める季節に最適な果実、それが清美オレンジです。見た目も鮮やかで、爽やかな甘味と豊かな香りが口いっぱいに広がるこのオレンジは、手軽にビタミンCを摂取できるだけではなく、食卓に季節感を添える存在感もあります。一口かじるだけで、まるで春の日差しを感じるような、心温まる体験を提供してくれます。そんな清美オレンジの魅力と楽しみ方を、この記事でたっぷりとご紹介いたします。

清美みかんとは

個々の重さは200〜250グラムで、皮の色はオレンジに似ています。皮が少し厚く、果汁が豊富なので、手でむくのが難しく、ナイフで切ると良いでしょう。種は2~3個入ることもありますが、ほとんどの場合種はありません。「清見」は「越冬収穫」で美味しさを引き出します。3月まで樹上で袋掛けを行い、十分に色づいてから収穫するこの方法は、非常に手間がかかりますが果実を樹上で完熟させることで甘さを増します。ナイフで切ると、繊維が綺麗で果汁をたっぷり含んだ房が現れ、芳香が漂い、果汁が多く甘さが舌の上でとろける味わいです。

日本初のタンゴール品種登場

清見タンゴールは、アメリカ産オレンジの豊かな果実と甘味たっぷりの日本温州みかんを組み合わせた、日本初のタンゴール品種です。タンゴールという名前はTangerine(みかん)とOrange(オレンジ)の交配を表し、1979年6月にその原産地である清見潟にちなみ名付けられました。

最高のタイミングで味わう瞬間

2月の始めから4月の終わりにかけて市場に登場し、最も美味しく味わえる旬は3月です。

数々の柑橘を生み出した立役者

「清見」は多くの新品種が誕生するきっかけとなった素晴らしい柑橘類です。この品種は、数多くの新たな品種の親となっており、その影響は広範囲にわたっています。たとえば、「せとか」は「清見」と「アンコール」を交配したもので、それをさらに「マーコット」と掛け合わせて2001年に品種登録されました。他にも、はれひめや西之香、朱見、はるみ、あまか、陽香、天草、津之香、清峰、不知火、春峰、たまみ、せとみといったさまざまな品種が「清見」を基に生み出されています。

美味しいきよみの選び方とその保存方法

美味しさのポイント 形は小ぶりなほど果汁豊かで風味が良いと言われています。 表面の特徴 鮮やかなオレンジ色で、つややかなものが特におすすめです。 手に取ったときの感触 色が濃い橙色で、ヘタに少し青みがあるものを選びましょう。 手に持ったときに重みを感じる方が果汁たっぷりで美味しさが際立ちます。 保存の仕方 果肉は常温で1週間程度は問題ありませんが、それ以上保存する場合はラップや袋で包み冷蔵庫へ。表面の水分が果肉を乾燥させることはあまりありません。

栄養成分に関して

エネルギー量は57キロカロリー、脂質は0.3グラムで、コレステロールは含まれていません。ナトリウムは1ミリグラム、カリウムは238ミリグラムです。炭水化物は14.4グラムで、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維はそれぞれ0.4グラムです。タンパク質は1.1グラム。ビタミンCが59ミリグラム、カルシウムが15ミリグラム、鉄分が0.1ミリグラム含まれています。ビタミンDとビタミンB12は含まれておらず、ビタミンB6は0.11ミリグラム、マグネシウムは15ミリグラムです。

まとめ

果物ナイフを使って皮をむくことをお勧めします。手でむくことも可能ですが、ナイフを使った方が簡単です。そのまま食べるだけでなく、ケーキやタルトに添えるのも美味しいです。

清見みかん