香川県が誇るオリジナル品種「香緑(こうりょく)」は、その名の通り、エメラルドグリーンの果肉が宝石のように輝くキウイフルーツです。豊かな自然の中で育まれたこの品種は、他にはない独特の甘みと酸味のバランスが魅力。一口食べれば、爽やかな香りが口いっぱいに広がり、まるで香川の風景が目に浮かぶようです。今回は、香川県が生んだキウイ「香緑」の魅力に迫ります。
香緑(こうりょく)とは?
香緑は、香川県農業試験場府中果樹研究所が育成した、香川県オリジナルのキウイフルーツ品種です。親品種は「ヘイワード」の自然交雑実生で、昭和62年に品種登録されました。その名前は、香川県の豊かな自然をイメージさせる「香」と、果肉のエメラルドグリーンの色合いから「緑」を組み合わせて名付けられました。
香緑の見た目と果肉の個性
香緑は、やや丸みを帯びた俵型の形状と、鮮やかなエメラルドグリーンの果肉が目を引きます。一般的なキウイフルーツのヘイワード種と比較すると、果肉の色がより濃く、鮮やかであることが特徴です。香川県では、キウイフルーツの美しい外観を保つために、国内で唯一の袋掛け栽培を行っています。この栽培方法により、果実は均一に日光を浴び、色ムラのない美しい外観と、なめらかな果皮を持つようになります。
香緑の美味しさ:甘さと香り
香緑は、非常に高い糖度と、みずみずしい食感が魅力です。ヘイワード種よりも糖度が2度以上高く、口の中に広がる濃厚な甘さと、さっぱりとした風味が絶妙なバランスを生み出しています。また、酸味が控えめなため、甘さをより際立たせて楽しむことができます。JA香川県では、光センサーを用いた非破壊糖度測定器を使用し、収穫前に全園地の果実の糖度を測定しています。そして、糖度に応じて品質を区分し出荷されています。
香緑に含まれる酵素とその効果
キウイフルーツは、パイナップルと同様に、タンパク質を分解する酵素を含んでいます。そのため、肉料理と一緒に調理することで、お肉が柔らかくなり、より美味しく食べられます。また、この酵素は、食事に含まれるタンパク質の分解を助ける働きがあると言われています。
香緑の旬な時期と入手方法
香緑の旬は、収穫・追熟を経て12月上旬から翌年3月頃まで。国産キウイが少なくなるこの時期に、新鮮な味わいを楽しめるのが大きな特徴です。香緑は、JA香川県をはじめ、地元のスーパーやオンラインショップなどで手に入れることができます。
おいしい香緑の選び方と追熟方法
香緑をより美味しく味わうためには、購入後の追熟が大切です。購入時、果実が硬い場合は冷蔵庫に入れずに、常温で保管しましょう。リンゴと一緒にポリ袋に入れることで追熟を促すことができます。特に、エチレンを多く生成する品種のリンゴ(例:つがる、王林など)がおすすめです。これにより、キウイがしなびるのを防ぎながら、風味豊かに追熟させることができます。追熟期間は、常温で約2週間から3週間が目安です。キウイの表面を軽く触り、柔らかくなっていれば食べ頃です。
香緑を生かしたレシピのアイデア
香緑はそのまま食べるのが一番ですが、様々な料理にアレンジすることも可能です。例えば、サラダに加えて色鮮やかさと風味をプラスしたり、ヨーグルトやスムージーに混ぜてヘルシーなデザートとして楽しむのも良いでしょう。また、肉料理のソースとして使うと、お肉を柔らかくする効果や、風味を豊かにする効果が期待できます。
香緑の上手な保存方法
香緑の保存方法は、熟度によって少し異なります。まだ硬い場合は常温で追熟させ、食べ頃になったら冷蔵庫で保存することで、おいしさを長く保つことができます。早く追熟させたい場合は、りんごと一緒に保存するのがおすすめです。
まとめ
香緑は、香川県で生まれた、甘くてみずみずしいキウイフルーツです。その鮮やかなエメラルドグリーンの果肉、とろけるような甘さ、そして爽やかな香りは、きっと皆様を魅了するでしょう。香川県の豊かな自然が育んだ香緑を、ぜひ一度ご賞味ください。
香緑はどこで手に入りますか?
香緑は、JA香川県をはじめ、地域のスーパーマーケットやインターネット通販で購入可能です。さらに、香川県内の観光地や道の駅などでも販売されている場合があります。
香緑の追熟方法として、リンゴ以外の果物も利用できますか?
リンゴの代わりに、バナナや梨といったエチレンガスを放出する果物も活用できます。しかし、一般的にリンゴが最も効果的であると考えられています。
香緑は、アレルギー体質の人でも口にできますか?
キウイフルーツに対するアレルギーをお持ちの方は、香緑の摂取は控えるべきです。初めて食べる際は、少量から試すことを推奨します。