キウイ 剪定

キウイ 剪定

キウイの木は、手入れを怠るとあっという間に枝葉を伸ばし、収穫量が減ってしまうことがあります。特に長年育てた老木は、込み合った枝で覆われ、日の光が届きにくくなることも。しかし、諦めるのはまだ早いです。適切な剪定を行うことで、老木でも再び生命力を取り戻し、美味しいキウイをたくさん実らせることが可能です。この記事では、老木を蘇らせ、豊作へと導くためのキウイ剪定術を詳しく解説します。基本から応用まで、剪定のコツをマスターして、キウイ栽培を成功させましょう。

なぜ剪定は重要?豊作のカギは『光と風』の管理

生育旺盛なキウイは放置すると枝葉が過密になり、①光が内部まで届かず実が育たない ②風通しが悪くなり病害虫が発生しやすくなる ③栄養が枝葉に分散し果実の品質が落ちる、といった問題が起こります。剪定はこれらの問題を解決し、良質な果実を育てるために不可欠な作業です

剪定が不可欠な理由:理想的な生育環境の実現

キウイは成長が早く、つる性の植物であるため、剪定をせずに放置すると枝葉が密集しやすくなります。枝葉が密集した状態は、日照不足や風通しの悪化を引き起こし、果実の生育を妨げたり、病害虫が発生しやすい環境を作ったりします。剪定によって不要な枝を取り除くことで、太陽光が十分に当たり、風通しの良い状態を作り出し、キウイの健全な生育を促進します。また、剪定は果実へ栄養を効率的に行き渡らせるためにも重要な作業です。

キウイの剪定時期と方法:冬剪定と夏剪定のポイント

キウイの剪定は主に冬と夏に行います。最も注意すべきは、春の剪定を避けることです。春は樹液の活動が最も盛んな時期で、太い枝を切ると切り口から樹液が流れ続け、木が致命的なダメージを受けることがあります。剪定の基本は、木の活動が穏やかな時期に行うと覚えておきましょう。それぞれの時期で剪定の目的と方法が異なるため、注意が必要です。剪定を行う際は、不要な枝を的確に見極め、適切な位置で切ることが大切です。剪定鋏などの道具は事前に準備しておきましょう。

冬の剪定:基本となる樹の形作り

冬剪定は、キウイの樹形を整え、翌年の果実をつけるための枝を確保する目的で行います。キウイは休眠期に入っているため、比較的強めに剪定しても樹への負担が少ないのが特徴です。不要な枝(上向き、下向き、内向きに伸びる枝、枯れた枝、密集している枝)を根元から切り落とし、日当たりと風通しを改善します。昨年実をつけた枝(結果母枝)からは新しい枝が生え、そこに実がつくため、結果母枝の先端から3~5芽を残して切り戻します。これによって、翌年の結果枝の発生を促進します。

夏の剪定:果実の成長を促す

夏の剪定は、キウイの実にしっかりと栄養を届け、太陽の光を十分に当てるために行います。生育が旺盛すぎる徒長枝や、密集している枝、古くなった枝などを整理して、風通しを良くすることが目的です。また、不要な芽を摘み取る芽かきや、伸びすぎた枝の先端をカットする摘心も有効です。ただし、夏の強い日差しはキウイにとって負担になるため、剪定のしすぎには注意が必要です。剪定によって、果実への栄養供給をスムーズにします。

キウイ剪定の留意点:雌雄異株と樹液の関係

キウイは雌株と雄株がある雌雄異株の植物なので、実を結ぶためには両方の株が必要です。雌株を剪定する際は、実がなる部分を誤って切り落としすぎないように注意深く作業しましょう。雌雄の判別は花を見るのが一番確実です。雄花は中心部が黄色だけなのに対し、雌花は黄色い部分に加えて、白いめしべがあります。また、キウイは春になると活動が活発になり、樹液が多く流れ出すため、剪定は必ず冬に行うようにしましょう。春に剪定してしまうと、切り口から大量の樹液が流れ出て、木を弱らせる原因となります。

剪定と併せて実施すべき誘引と仕立て

キウイはつる性の植物であるため、剪定と同時に誘引と仕立てを行うことで、生育を適切に管理し、扱いやすい樹形に整えることができます。誘引とは、キウイの枝を支柱やフェンスなどに絡ませ、一定の方向へ導く作業のことです。一方、仕立てはキウイ全体の樹の形を整えることを指します。庭植えの場合は棚仕立て、鉢植えの場合は行灯仕立てやフェンス仕立てが一般的です。

庭植えでの誘引と仕立て:棚仕立ての推奨

庭植えのキウイには、棚仕立てが適しています。棚仕立てでは、丈夫な2本の主となる枝を選び、支柱に巻きつけながら棚に這わせるように誘引します。主枝から伸びる枝は、およそ50cm間隔になるように配置するのが理想的です。棚を作ることで、キウイ全体にまんべんなく日光が当たり、収穫量の増加にもつながります。

鉢植えでの誘引と仕立て:あんどん仕立てとフェンス仕立て

コンテナ栽培のキウイには、あんどん仕立てやフェンス仕立てがおすすめです。あんどん仕立てとは、鉢に支柱を立て、リング状の支柱を数段設置し、そこにツルを巻きつけるようにして誘引する方法です。フェンス仕立ては、フェンスにツルを這わせて誘引する方法です。どちらも比較的容易にできるのが特徴です。

キウイの育て方:植え付け、施肥、水やり

キウイを育てる上で、植え付け場所、肥料、水やりは非常に大切です。キウイは日当たりと風通しの良い環境を好みます。水はけの良い土壌を選びましょう。適切な肥料と水やりを行うことで、キウイは健全に成長し、美味しい実をつけます。

植え付け:適地と時期

キウイは日光がよく当たり、風通しの良い場所が最適です。地植えにする場合は、植え付け場所をよく検討しましょう。植え付けに適した時期は、晩秋から春先、具体的には11月~3月頃です。植え付けの際は、40cm四方程度の穴を掘り、苦土石灰を混ぜ込んだ土を2週間ほど置いてから、腐葉土と赤玉土を混ぜて植え付けます。鉢植えの場合は、大きめの鉢に植え、2~3年に一度を目安に植え替えを行いましょう。実をつけるためには、雄木と雌木を3m程度の距離で植えるのが理想的です。

肥料:タイミングと種類

キウイは成長が早いため、肥料は年に2~3回程度施します。晩秋の11月頃に有機肥料、夏の7月頃と秋の9月頃に化成肥料を与えるのが一般的です。適切な施肥は、キウイの生育を促進し、果実の品質を高めることに繋がります。

水やり:地植えと鉢植えでの違い

地植えのキウイの場合、降雨のみで十分な水分を賄えるため、基本的に水やりの必要はありません。しかし、特に夏場の高温期は乾燥しやすいため、土の表面をチェックし、乾いているようであれば水を与えましょう。鉢植えのキウイは、地植えよりも乾燥しやすいため、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えてください。ただし、水の与えすぎは根腐れの原因となるため、注意が必要です。

キウイの実を収穫するための栽培のポイント:摘果と人工授粉

キウイの収穫量を増やし、品質を向上させるためには、適切な剪定に加えて、摘果と人工授粉が欠かせません。摘果は、果実の生育状態を見て、不要なものを間引く作業です。人工授粉は、自然な状態では受粉が難しい場合に、人の手で花粉を雌しべにつける作業です。これらを行うことで、より大きく、美味しいキウイを収穫へと導くことができます。

摘果:高品質な果実を育てるために

摘果とは、成長が遅い果実や、傷や病気のある果実を摘み取る作業のことです。摘果を行うことによって、残された果実に栄養が行き渡りやすくなり、大きく、品質の良い果実を育てることが可能になります。摘果の目安としては、葉の枚数4~8枚に対して果実が1つになるように、間引きを行うと良いでしょう。

人工授粉:確実な受粉のために

キウイは、品種によって開花時期にずれが生じたり、自然な状態での受粉がうまくいかないことがあります。そこで、人工授粉を行うことで、受粉を確実にし、結実率を高めることができます。人工授粉は、雄花から採取した花粉を、雌花の柱頭に優しく付けてあげれば完了です。

キウイフルーツの収穫と追熟:時期と方法

キウイフルーツは、収穫後に追熟という工程を経ることで、より美味しく食べられます。収穫に適した時期は、キウイの種類によって異なりますが、おおむね秋頃が目安となります。収穫したキウイは、適切な方法で追熟させることで、甘みが増し、風味豊かな味わいになります。

収穫時期と方法:品種ごとの目安

キウイの収穫時期は、品種によって差があります。一般的には、果実がまだ硬く、表面に細かい毛が生えている状態が収穫の目安です。果実の糖度(Brix値)は品種や作物によって適切な収穫基準が異なる。たとえば、トマトの場合、一般的な収穫基準はBrix値6%以上とされるが、ミニトマトや高糖度品種では8%以上が推奨されることもある。イチゴやメロンなど他の果実でも、品種や市場の要求により基準値が異なる。収穫する際は、果実を枝から切り離す際に、少しだけ軸を残すようにします。これは、翌年の剪定を行う際に、どの枝を切るかの目印とするためです。

追熟方法とコツ:リンゴやバナナを活用

収穫後のキウイは、常温で追熟させるのが基本です。追熟にかかる期間は、気温によって変動しますが、およそ15℃の環境であれば2週間程度、20℃であれば1週間程度が目安となります。追熟を早く進めたい場合は、リンゴやバナナと一緒にビニール袋に入れると、これらの果物から発生するエチレンガスの働きで追熟が促進されます。逆に、追熟を遅らせたい場合は、冷蔵庫で保管します。ただし、キウイは-1.7℃以下になると低温障害を起こす恐れがあるため、温度管理には注意が必要です。キウイを軽く触ってみて、少し弾力を感じるようになったら食べ頃です。

キウイ栽培で気をつけたい病害虫とその対策

キウイは比較的丈夫な果樹ですが、いくつかの病害虫には注意が必要です。具体的には、アオバハゴロモ、アブラムシ、イモムシ、ハダニ、ハマキムシなどの害虫や、うどんこ病、灰色かび病といった病気が発生する可能性があります。これらの病害虫の発生を防ぐためには、日頃からキウイの栽培環境を整え、適切な管理を徹底することが重要です。

まとめ

キウイの剪定と育成について、最適な時期、具体的な方法、そして豊かな収穫を得るための秘訣を詳細に解説しました。適切な手入れと管理を行うことで、ご自宅の庭でもきっと美味しいキウイを実らせることができるでしょう。この記事が、あなたのキウイ栽培への挑戦を後押しできれば幸いです。もし剪定に自信がない場合は、専門家への依頼も視野に入れてみましょう。

よくある質問

質問1:キウイの剪定はなぜ重要なのでしょうか?

キウイは成長スピードが速く、つる性の性質を持つ植物です。そのため、剪定を怠ると枝葉が過剰に密集し、日光不足や風通しの悪化を招き、結果として実がつきにくくなったり、樹勢が衰えたりする原因となります。適切な剪定によって不要な枝を取り除くことで、太陽光を十分に浴びせ、風通しを良くし、キウイが健全に育つための環境を整えることが大切です。

質問2:キウイの剪定に最適な時期はいつですか?

キウイの剪定は、主に冬と夏の2回行います。冬の剪定は12月から2月頃、夏の剪定は6月から7月頃に行うのが理想的です。それぞれの時期によって剪定の目的と方法が異なるため、注意が必要です。

質問3:キウイの剪定方法がよくわかりません。どうすればいいでしょうか?

キウイの剪定には、冬に行う剪定と夏に行う剪定の2種類があります。冬剪定では、不要な枝を付け根から切り落とし、前年に実をつけた枝を3~5芽残して切り詰めます。夏剪定では、勢い良く伸びすぎた徒長枝や、込み合っている枝などを間引くように剪定します。ご自身での剪定が難しいと感じる場合は、専門業者に依頼することも考えてみましょう。
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