邪払(じゃばら):和歌山県北山村原産の柑橘類、その魅力と活用法
「邪を祓う」という力強い名前を持つ柑橘、邪払(じゃばら)。和歌山県北山村原産の柑橘で、ユズやダイダイと同じ仲間です。その名の通り、古くから北山村では縁起物として重宝されてきました。野球ボールほどの大きさで、熟すと鮮やかな黄色に変わる邪払は、ただ珍しいだけでなく、その独特の風味と豊富な栄養価で近年注目を集めています。和歌山県北山村原産の希少な柑橘『邪払(じゃばら)』。その名の由来や特徴、注目される理由とは?この記事では、その魅力と活用法を深掘りします。

ジャバラとは?

ジャバラは、ユズやダイダイと同じように、強い香りが特徴の柑橘類で、特に和歌山県北山村が発祥の地として知られています。その名前は「邪を払う」という意味を持ち、昔から北山村では、お正月などの特別な時に飾られる縁起物として大切にされてきました。大きさは野球ボールくらいで、最初は緑色をしていますが、熟していくにつれて鮮やかな黄色へと変わります。

ジャバラの味の特徴

ジャバラの最も際立った特徴は、その他に類を見ない独特な風味です。口に含むと、まず強烈な酸味が広がり、その後からわずかに感じる苦味が味に深みを加えています。この少し苦味のある風味と、甘みと酸味の絶妙なバランスが、一度味わうと忘れられない味として多くの人に愛されています。しかし、酸味が非常に強いため、一般的にみかんのようにそのまま食べることは難しいとされています。

栽培地域と収穫時期

ジャバラは、元々は和歌山県北山村に自然に生えていました。ある家の庭先で発見されたことがきっかけとなり、その独特な風味が注目を集め、地域活性化の取り組みとして日本全国に広まりました。1979年には、育苗方法に基づいて品種登録されています。収穫時期は、11月下旬から翌年の2月上旬にかけてで、お店に並ぶのは12月から2月頃が中心です。11月頃に収穫されるものはまだ皮が緑色をしていますが、時間が経ち熟すにつれて、美しい黄色へと変化していきます。

名前の由来と縁起物としての側面

ジャバラという名前は、「邪(じゃ)を祓(はら)う」という言葉から来ています。その独特の香りと強い酸味は、「鬼をも退ける」と言われるほどです。北山村では、お正月のおせち料理など、特別な日の料理に欠かせない縁起の良い柑橘として大切にされてきました。

じゃばらの栄養価と秘められたパワー

じゃばらは、その豊かな栄養成分も人気の理由の一つです。ビタミンAやビタミンCを豊富に含み、日々の疲れを癒したり、風邪の予防をサポートしたりする効果が期待されています。中でも特筆すべきは、フラボノイドの一種「ナリルチン」の含有量です。他の香酸柑橘と比べても非常に多く、アレルギー症状を緩和する効果があると言われています。花粉症をはじめ、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎といったⅠ型アレルギーへの効果も期待されています。さらに、クエン酸も豊富に含み、血液の流れをスムーズにしたり、抗酸化作用による美肌効果、疲労回復効果も期待できます。

おすすめの味わい方

じゃばらは非常に強い酸味を持つため、そのまま食べるのは少し難しいかもしれません。そのため、ジュースやマーマレード、蜂蜜漬けなどに加工して楽しむのがおすすめです。また、焼き魚などに果汁を少量かけると、風味が増し、塩分を控える効果も期待できます。

まとめ

じゃばらは、その個性的な風味と豊富な栄養価、「邪を祓う」という縁起の良い名前から、昔から親しまれてきた柑橘です。アレルギーを抑える効果や美容効果も期待できるため、まだ試したことがない方は、ぜひ一度味わってみてください。じゃばら製品は、和歌山県の特産品を扱う店舗や、多くのオンラインストアで購入可能です。

質問1:じゃばらの美味しい食べ方を教えてください。

回答:じゃばらは酸味が強いため、そのまま召し上がるよりも、ジュースやマーマレード、蜂蜜漬けなどに加工するのがおすすめです。また、焼き魚などに数滴かけると、風味が豊かになり、減塩にもつながります。

質問2:ジャバラは花粉症に効果が期待できますか?

回答:ジャバラに含まれる成分、特にナリルチンは、アレルギー反応を抑える働きがあると考えられています。したがって、花粉症による不快な症状を和らげる効果が期待できます。ただし、効果の感じ方には個人差があることをご理解ください。

質問3:ジャバラはどこで手に入れることができますか?

回答:ジャバラは、主に原産地である和歌山県北山村や、伊藤農園のようなインターネット通販サイトで購入することが可能です。また、旬の時期である12月から2月にかけては、一部のスーパーマーケットやデパートなどでも見かけることがあります。

質問4:ジャバラの適切な保存方法を教えてください。

回答:ジャバラを保存する際は、直射日光を避け、涼しく暗い場所が適しています。冷蔵庫に入れる場合は、乾燥しないようにビニール袋などに入れて保管してください。カットしたジャバラは、鮮度が落ちやすいため、なるべく早く使い切るようにしましょう。

じゃばら