自宅で簡単に楽しめる食の創作、その中でも「黒い食紅」は特にユニークな存在です。クッキーやケーキに少しの工夫を加えることで、見た目にも驚きを与えることができます。しかし、市販の食紅は手軽である一方、人工的な成分が気になる方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、安心して使える「黒い食紅」の自家製作り方をご紹介します。手に入りやすい材料を利用して、自然な色味を楽しむ方法をぜひお試しください。
食用色素とは何か?
料理やお菓子、さらにはお弁当のデコレーションで活躍するのが食用色素です。
特に、黒い食用色素はメッセージを書いたり料理の周囲を引き締めるために使われ、多くの人に重宝されています。
ここでは、黒い食用色素の作り方を紹介する前に、まず食用色素について詳しく説明します。食用色素は、主に次の2種類に分類されます。
自然由来の色素
天然色素とは、生物や植物などの自然界から取り出された色素のことです。例としては、以下のようなものがあります。
イカ墨から得られるイカスミ色素、カカオ豆を原料とするカカオ色素、ウコンの根茎由来のウコン色素、デンプンから生成されるカラメル色素、クシナシの果実を使用したクシナシ色素
など、これら以外にも日本で食品添加物として承認されているものは、104種類にのぼるとされています。
天然色素は、一般的に柔らかく上品な色合いを持つため、和菓子などの伝統的な食品に多用されます。
人工的な合成着色料
人工の色素である合成着色料は、化学的な工程で作られています。
その主な利点は、少量でも鮮やかな色を出し、多くの色を簡単に組み合わせて作り出せることです。
日本では、食用として認可された合成着色料が12種類存在しています。
しかし、中には健康に悪影響を及ぼす恐れがあるとして、アメリカやヨーロッパで禁止または制限されているものもあります。
したがって、使用する際は規定を守り、正しい方法と量で使用することが重要です。
黒い食用色素の作り方とは?
黒い食用着色料を作成するためには、2通りの手法があります。
食用着色料をブレンドして作る
食用の赤、青、緑の着色料を組み合わせると、深い灰色を得ることができます。それぞれの着色料を2〜3滴ずつ加え、しっかりと混ぜます。望む濃い灰色になるまで、この作業を続けます。色が緑がかる場合は赤を、紫に見える場合は緑を増やして、調整してください。
自然素材を活用して
自然素材から黒い食用色素を作る際には、ブラックココアパウダーがよく使用されます。このパウダーの原料はカカオマスで、ココアと同様ですが、製造過程の違いから黒色のパウダーになっています。若干の苦味はありますが、ココアとは異なりほぼ無味で、扱いやすいのが特徴です。他にも、竹炭パウダーやイカ墨を用いた方法もあるので、ぜひ試してみてください。