クッキングシートの敷き方
お菓子作りから普段の料理まで、幅広く使えるクッキングシート。焦げ付き防止や型抜きの手間を省く便利アイテムですが、「うまく敷けなくてイライラ…」なんて経験はありませんか?実は、お菓子や料理の種類によって、最適な敷き方が違うんです。この記事では、クッキングシートの選び方から、お菓子・料理別のプロが教える敷き方のコツまで徹底解説!もう失敗しない、あなたのクッキングシート活用術をレベルアップさせましょう。
クッキングシートの基本
お菓子作りや料理をする際、クッキングシートは非常に役立つアイテムです。型に生地や食材がくっつくのを防ぎ、綺麗に剥がせるだけでなく、型を汚さないというメリットもあります。特に、パウンドケーキや繊細なスポンジケーキなど、型から取り出す際に崩れやすいお菓子を作る際には、クッキングシートを適切に使うことで、見た目の美しさをキープし、作業のスムーズさを格段に向上させます。
パウンドケーキ型へのクッキングシートの敷き方
パウンドケーキ型にクッキングシートを敷く際は、まず型の大きさに合わせてシートをカットします。型よりも少し大きめにカットし、型に沿って丁寧に折り目をつけることで、より美しく敷き込むことができます。もし型にオイルを塗る場合は、クッキングシートが安定しやすくなるため、必ずしも折り込まなくても問題ありません。
パウンド型での手順
- クッキングシートを必要な長さだけ引き出し、型の高さを目安に、上部に約2cmの余裕を持たせてカットします。型をクッキングシートの上に置き、型を覆うようにシートを引き出し、端を揃えて切ります。
- 型をしっかりと固定し、底の形に合わせてクッキングシートに折り目をつけます。後で敷き込む際に役立つよう、丁寧に折り目をつけましょう。
- 短い側面の折り目の角に、切り込みを入れます。これにより、シートが重ならず、綺麗に敷き込めます。小さい側面を内側に折り込むようにして、両端のシートで挟み込み、型に沿わせていきます。
- 型にオイルを塗らない場合は、底の部分を手でしっかりと押さえながら、角の余った部分に切り込みを入れます。切り込みを入れた部分を外側に折り込み、クッキングシートを安定させます。
丸型へのクッキングシートの敷き方
丸型にクッキングシートを敷く方法としては、底面と側面を別々のシートでカバーする方法と、円形にカットしたシートを底面に敷き、側面に帯状のシートを貼り付ける方法があります。底面用のシートは、型の直径に合わせて正確にカットし、側面用は型の高さに合わせて帯状にカットします。まず側面を覆うようにシートを貼り付け、その後、底面のシートを敷き込むと、より綺麗に仕上がります。線を書いた場合は、インクが生地に触れないよう外側に向けてください。側面、底面の順番で敷くことで、側面のシートがよりしっかりと型に密着します。
丸型での手順
- 【底辺】クッキングシートを準備し、ケーキ型を上に置いて固定し、型をクッキングシートに押し当てて跡をつけます。その跡に沿ってハサミで丁寧にカットします。
- 【側面】型の高さより1cmほど長くなるように印をつけ、その印に沿って折り目をつけます。折り目に沿って、円周よりも2~3cm長めにカットします。
- 型に、分量外のバターまたはサラダ油を薄く塗ります。次に、側面のクッキングシートを型に沿って敷き込み、底辺のクッキングシートをしっかりと敷き詰めます。
スクエア型、ロールケーキ天板、マフィン型へのクッキングシートの敷き方
スクエア型やロールケーキ天板へのクッキングシートの敷き方は、基本的な手順はパウンド型と似ていますが、特に角の処理方法が少し異なります。マフィン型の場合は、通常はグラシンカップを使用しますが、クッキングシートを代用することも可能です。
スクエア型への敷き方
スクエア型にクッキングシートを敷く際には、まず型の内側のサイズを正確に測り、その寸法に合わせてクッキングシートをカットします。カットしたクッキングシートを型の内側に丁寧に合わせ、角の部分をしっかりと折り込んで固定します。この時、クッキングシートが浮き上がらないように、型にしっかりと密着させることが大切です。必要に応じて、薄く油脂を塗ってからクッキングシートを敷くと、より安定します。外寸で折り目を付けている場合は、ほんの少しだけ小さく折ると、型に敷き込んだ際に綺麗に収まります。もしクッキングシートが倒れてきて生地が入れにくい場合は、型に油脂を塗ってから敷いたり、生地をごく少量クッキングシートに付けて接着する方法も有効です。
ロールケーキ天板への敷き方
ロールケーキ天板へのクッキングシートの敷き方は、基本的にスクエア型と同様の手順で行いますが、天板は高さが低いため、スクエア型の工程4で示す画像のように、角を斜めにカットするのがポイントです。こうすることで、よりスムーズに敷き込むことができます。天板にクッキングシートを敷き込み、角をしっかりと癖付ければ完成です。クッキングシートを敷いて焼き上げたロールケーキ生地は、どうしてもシワが入りやすいのが難点です。内側に巻く場合はあまり気になりませんが、外側に巻く場合はシワが目立ってしまうことがあります。それを防ぐために役立つ裏技もあります。
繰り返し使えるオーブンシートの賢い使い方
繰り返し使えるオーブンシートの利点として、冷却時の跡が付きにくい点が挙げられます。繰り返し使えるクッキングシートで何度も洗って使用することができるため、コスパにも優れています。グラスファイバー素材で耐熱温度は270度までで、油や水に強くこびり付きにくく、オーブン料理や焼き菓子などの調理に最適でおすすめです。洗って何度でも使えるタイプのオーブンシートで型紙を作っておくと、繰り返し利用できて便利です。一度作っておけば、毎回型紙を作る手間が省けます。
マフィン型への上手な敷き方
マフィン型にグラシンカップを使用する際、うまくフィットせずに浮いてしまう経験はありませんか?グラシンカップを選ぶ際は、お持ちのマフィン型の底の直径と高さを正確に測り、それに合ったサイズを選ぶことが大切です。しかし、必ずしもピッタリのサイズが見つかるとは限りませんし、カップが広がって浮いてしまうこともあります。どっしりとした生地であればある程度沈んでくれますが、できることなら綺麗に敷き込みたいですよね。そこで、ここでは、そんな悩みを解決する方法をご紹介します。
グラシンカップが無い時の裏技
もしグラシンカップがない場合は、オーブンペーパーで代用できます。マフィン型の底面と高さをカバーできる大きさにオーブンペーパーをカットし、中心から十字に折り目をつけ、赤い線に沿って切り込みを入れます。型に敷き込んだら、底をしっかりと押さえて形を整えましょう。グラシンカップがないけれど、どうしても紙製のカップを使いたい!という時に試してみてください。
パウンドケーキ型の種類と選び方のポイント
パウンドケーキ型には、素材や表面加工によって多種多様な種類が存在します。主な素材としては、ブリキ、ステンレス、アルミニウム、シリコンなどがあり、それぞれに特長があります。素材と加工の違いを理解しておくと、ご自身に最適なパウンドケーキ型を見つけやすくなります。普段からお菓子作りを頻繁にする方や、本格的なパウンドケーキ作りに挑戦したい場合、熱伝導が良く美しい焼き色が付くブリキ製が選択肢の一つになります。そこまで頻繁にお菓子を作らない方には、多様な用途に利用でき、サビに強いステンレス製が適しています。手軽に美味しいパウンドケーキを作りたいという方には、シリコン加工がおすすめです。お菓子作りが大好きで、ご自身のスタイルに合わせて型を揃えていきたいという方には、アルタイト加工のパウンド型も適しています。
パウンドケーキ型の選び方
パウンドケーキ型には、様々な大きさがあります。初めてお菓子作りをする方は、焼きムラを防ぐために、15cm以下の小さめサイズや18cm程度の中型を選ぶと良いでしょう。20cmを超える大型の型は、火の通り加減が難しいため、ある程度経験を積んでから挑戦するのがおすすめです。特に、15cm以下の型は火が通りやすいので、お菓子作り初心者の方に最適です。例えば、15cmの型で作ると、約750mLのパウンドケーキが焼き上がります。これは、一人で食べきれるサイズなので、少量作りたい場合にぴったりです。一方、中型サイズの18cmの型は、一般的によく使われるサイズで、出来上がりのケーキの容量は約900mLです。焼きムラが少なく、初心者から上級者まで使いやすいのが特徴です。パーティーなどで大人数で食べる場合は、20cm以上の大型サイズがおすすめです。20cmの型で焼くと、約1000mLのケーキが完成します。ただし、大型の型は焼き加減が難しくなるため、上級者向けと言えるでしょう。
パウンドケーキ型の代用
パウンドケーキは、専用の型がなくても、家にある調理器具で簡単に作ることができます。試しに作ってみたい方や、新しい型を購入する前に練習したい方には、代用品を使うのがおすすめです。パウンド型の代わりに使えるものとしては、耐熱ボウル、グラタン皿、オーブン使用可能と明記されているホーロー容器、厚手のアルミホイルで自作した型などがあります。これらの容器を使用する際は、必ずオーブンに対応しているかを確認しましょう。パウンドケーキを作る際の注意点として、生地を入れる量は、型の7~8分目を目安にしてください。生地が余った場合は、複数の容器に分けて焼くことで、焼きムラ、焦げ付き、生地の溢れ出しを防ぐことができます。
パウンドケーキ型を使ったレシピ
パウンド型は、パウンドケーキを作る以外にも、様々な用途で活用できる便利なアイテムです。ここでは、基本的なパウンドケーキのレシピから、おすすめのアレンジレシピまでご紹介します。レシピの特徴や、それぞれのレシピに最適なパウンド型のサイズもご紹介するので、ぜひ参考にして、色々なレシピに挑戦してみてください。
定番パウンドケーキ
小麦粉、バター、砂糖、卵を丁寧に混ぜ合わせ、焼き上げた、しっとりとした食感が魅力のパウンドケーキのレシピです。このレシピに最適なパウンド型のサイズは、およそ18cm×7cm×6cmの中型タイプです。オーブンの機種によっては、レシピに記載された時間よりも早く焼き色がつくことがありますので、焼き時間を調整したり、焼き加減をこまめに確認してください。お菓子作り初心者さんでも、きっと美味しいパウンドケーキを作ることができるでしょう。
手軽なりんごとヨーグルトのケーキ
ヨーグルトとりんごを贅沢に丸ごと1個使用した、ちょっとリッチな気分になれるケーキです。おすすめのパウンド型は22cm×8cm×6cmの大きめサイズで、大人数で分けたい時に最適です。ホットケーキミックスを使えば簡単に作ることができ、アレンジ自在なのが嬉しいポイント。焼き上がりにシナモンパウダーや粉糖をかけたり、りんごの代わりに洋梨やバナナなどのフルーツを入れて、色々なバリエーションを楽しんでみましょう。
ホットケーキミックスでつくる簡単レモンケーキ
レモン風味のアイシングと、表面に散りばめられたレモンの皮がおしゃれなケーキ。見た目は本格的ですが、実はホットケーキミックスで手軽に作れます。おすすめのパウンド型は、18cm×7cm×6cmの中型サイズ。口に入れた瞬間、レモンの爽やかな香りが広がり、甘酸っぱさがたまらない一品です。見た目も味も本格的なので、おもてなしにも喜ばれるでしょう。
まとめ
クッキングシートを上手に敷くことは、お菓子作りを成功させるための大切なコツの一つです。正しい方法でクッキングシートを敷き、様々な形状の型を使いこなせるようになれば、見た目も美しく、より美味しいお菓子を作ることができるようになります。この記事を参考に、ぜひお菓子作りのスキルアップを目指してください。
よくある質問
質問1:クッキングシートが型にぴったりと収まらない時の対処法は?
クッキングシートが型の形状になかなか合わない場合は、軽く水で湿らせてから固く絞って使用してみてください。シートがしなやかになり、型に沿わせやすくなります。さらに、型の内側に薄くバターや油を塗っておくと、シートがよりしっかりと密着します。
質問2:クッキングシートの代わりになるものはありますか?
クッキングシートの代替品としては、オーブンシートやシリコン製のベーキングマットが挙げられます。また、型にバターや油を丁寧に塗り、薄く小麦粉をはたきつける方法も有効です。
質問3:パウンドケーキ型がない場合、何か他のもので代用できますか?
パウンドケーキ型がない場合は、オーブン対応のボウルやグラタン皿、または牛乳パックなどを利用できます。ただし、代用する容器がオーブンでの使用に適しているかを確認し、生地を流し込む際は容器の容量の7~8割程度に抑えるようにしましょう。