家庭菜園初心者さん、必見！サラダに彩りを添えるサニーレタスは、実はとっても育てやすい野菜なんです。赤紫色のフリルが食欲をそそり、シャキシャキとした食感が楽しめます。この記事では、種まきから収穫まで、初心者さんでも失敗しないサニーレタスの育て方を徹底解説。プランター栽培のコツや、生育を左右する温度管理、そして美味しいサニーレタスを収穫するための秘訣まで、余すことなくご紹介します。さあ、あなたも自家製サニーレタスで食卓を豊かに彩りましょう！
サニーレタス栽培の基本情報と重要ポイント
サニーレタスは、キク科に分類される葉レタスの一種であり、その特徴的な葉先は赤紫色に染まり、縮れた形状をしています。結球しないタイプの野菜で、栽培は比較的簡単です。種まきや苗の植え付けから約1ヶ月で収穫できるため、家庭菜園でも人気があり、特に初心者の方におすすめできます。生育を良くするためには、温度管理が非常に重要です。種の発芽に適した温度は15～20℃で、25℃を超える高温下では発芽しにくくなります。夏に種をまく際は、涼しい場所を選んだり、夜間に種まきを行うなど、温度管理を徹底しましょう。生育に最適な温度は15～23℃ですが、18～20℃が理想的です。日本の夏の暑さや冬の寒さ（-3℃程度まで）にも短期間であれば耐えられます。サニーレタスは、畑での栽培はもちろん、プランターでも手軽に栽培できます。ただし、栽培にはいくつかの注意点があります。特に、高温や日照時間が長い状態が続くと、「トウ立ち」という現象が起こりやすくなります。トウ立ちとは、花芽が伸びて茎が硬くなり、葉の品質が低下することです。夏場の栽培では特に注意が必要です。適切な温度と光の管理が、美味しいサニーレタスを育てるためのポイントです。
日当たりとトウ立ち対策
サニーレタスは、涼しい環境を好む一方で、日光も必要とします。しかし、長時間直射日光に当たると「トウ立ち」を起こしやすくなります。トウ立ちとは、花芽が伸びて茎が硬くなり、葉が食用に適さなくなる状態を指します。これを防ぐには、一日中日が当たる場所ではなく、午前中の柔らかい日差しが当たる半日陰で栽培することが重要です。特に夏場の強い日差しが続く時期は、遮光ネットで日差しを和らげたり、シルバーマルチを敷いて地温の上昇を抑えることも効果的です。適切な日当たりを確保し、高温と長日条件を避けることで、サニーレタスの品質を維持し、美味しく収穫できます。
連作障害とその回避方法
サニーレタスは、同じ場所で続けて栽培すると連作障害を起こしやすい性質があります。連作障害とは、同じ種類の作物を同じ場所で育て続けることで、土壌中の特定の栄養素が不足したり、病原菌や害虫が増えたりして、作物の生育が悪くなる現象です。これを避けるためには、同じ場所での連続栽培を避け、輪作を行うことが重要です。具体的には、サニーレタスの後にはナス科（ナス、トマトなど）やマメ科（エンドウ、インゲンなど）の野菜を栽培するなど、異なる科の作物を交互に育てることで、土壌環境を健全に保ち、連作障害のリスクを減らすことができます。適切な輪作計画は、長期的に安定した家庭菜園を維持するために非常に有効な手段です。
畑の準備と土壌環境の整備
サニーレタスを畑で栽培する際には、まず土壌の準備が非常に重要です。植え付けの2週間以上前に、1㎡あたり100g程度の苦土石灰を畑全体に均一に散布し、深く耕して土とよく混ぜ合わせます。苦土石灰は土壌の酸度を調整し、サニーレタスが健全に生育しやすい弱酸性から中性の土壌環境を整える役割を果たします。苦土石灰の代わりに、有機質のカキ殻石灰を使用することも可能です。カキ殻石灰は苦土石灰に比べて効果が穏やかなため、多少多めに施しても作物への影響が少ないというメリットがあります。次に、植え付けの約1週間前までに、完熟堆肥を1㎡あたり2～3kg、そしてチッソ・リン酸・カリの各成分をそれぞれ8～10％含む化成肥料を1㎡あたり100g程度、畑全体に施し、再度しっかりと耕します。市販の野菜用培養土でも十分に育ちますが、自分で用土を配合する場合は、赤玉土を7、腐葉土を2.5、バーミキュライトを0.5の割合で混ぜ、少量の石灰を加えるのも良いでしょう。これにより、サニーレタスの生育に必要な初期の栄養分が土壌に供給され、根張りの良い丈夫な株へと育つための基礎が作られます。これらの土壌改良作業が完了したら、畝（うね）を立てます。畝幅は70～80cmを目安とし、目印となる紐を張り、紐の両側からクワなどで土を寄せて畝を形成します。特に水はけが悪い畑では、根腐れを防ぐために畝を通常よりも高くすることが重要です。畝の表面は平らに均し、必要に応じてマルチフィルムを張る準備をします。マルチフィルムは必須ではありませんが、雑草の発生を抑制し、土壌の水分を保持しやすくする効果があります。また、雨水の跳ね上がりを防ぎ、土壌からの病原菌の感染予防効果も期待できます。マルチフィルムを張る最適なタイミングは、土が十分に湿った状態、できれば雨上がりの翌日に行うと良いでしょう。
農業用マルチフィルムの種類と効果
サニーレタスの栽培において、マルチフィルムは土壌の管理や病害虫への対策として役立ちますが、フィルムの種類によって期待できる効果が異なります。主に5つの種類があり、それぞれに特徴があるため、栽培する環境や目的に合わせて適切なものを選択することが大切です。まず、「透明マルチ」は地温を上げる効果が最も高いですが、光を通すため雑草の繁殖を抑える効果は期待できません。そのため、春先に地温を上げて生育を促進させたい場合に適しています。次に、「黒色マルチ」は地温を保つ効果に加え、太陽光を遮断することで雑草の発生を抑制します。これは一般的によく使われるタイプです。「シルバーストライプ黒色マルチ」は、黒色マルチの特性に加えて、シルバーのストライプが光を反射することで、アブラムシなどの害虫の飛来を抑制する効果が期待できます。特にウイルスを媒介する害虫対策に有効です。「シルバーマルチ」は地温の上昇を抑える効果が高く、夏場の高温期における生育不良や品質低下を防ぐのに役立ちます。また、シルバーストライプ黒色マルチと同様に、害虫の飛来を抑制する効果も期待できます。最後に、「白黒マルチ」は地温の上昇を抑制しながら、黒色部分で雑草の発生を抑えます。夏場の栽培で地温を上げたくないものの、雑草対策もしたい場合に適しています。これらのマルチフィルムを適切に活用することで、サニーレタスの生育環境を最適な状態にし、病害虫のリスクを減らし、収穫量の増加に繋げることが可能です。
育苗とタネまき
サニーレタスの種まきに適した時期は、春まきの場合3～4月頃、秋まきの場合9月頃です。発芽には18〜23℃程度の気温が求められます。種まきは、セルトレーやビニールポットなどの育苗容器を使用し、市販の培養土を使うと手軽に始められます。育苗を始める前に、培養土を湿らせておくことが重要です。目安としては、培養土を握ると固まり、軽くつつくと崩れる程度の湿り気が理想的です。この下準備が発芽率を向上させます。セルトレーを使う際は、培養土を均等に詰め、表面を軽く押さえて深さ0.5cm程度のくぼみを作ります。サニーレタスの種は1つの穴に1～2粒ずつまきます。ここで注意したいのは、レタス類が好光性種子である点です。発芽には光が必要なため、種が隠れる程度に薄く土を被せるようにします。覆土が厚すぎると発芽率が低下するため注意が必要です。覆土後は、種と土が密着するように軽く押さえます。サニーレタスの種は細かいため、ペレットシードを使用すると扱いやすくなります。種まき当日の水やりは、霧吹きで表面を湿らせる程度にし、直射日光を避けて日陰に置きます。翌日からは、ジョウロで優しく水を与えます。強く水をかけると種が流れる可能性があるため注意が必要です。その後は、土の表面が乾いたら水やりを行います。水の与えすぎは根腐れの原因となるため避けましょう。発芽適温である15～20℃前後の環境で管理すると、種まきから約4日後から発芽が始まります。本葉が1～2枚になったら、9cmポットへの植え替えのタイミングです。
植え付けとその後の管理
育苗したサニーレタスの苗が本葉4～5枚、または5～7枚程度に育ったら、畑への植え付けを行います。植え付けに適した時期は、4〜5月または9〜10月頃です。植え付けの間隔は、株間を20～25cm程度確保することが大切です。株間を十分に取ることで、株が十分に日光を受け、風通しが良くなり、病害虫のリスクを軽減できます。株間が狭いと日光が当たらず、収穫量が減少する可能性があるため注意が必要です。家庭菜園初心者には、種から育てるよりも苗を植える栽培方法がおすすめです。植え付け後は、サニーレタスの生育状況を見ながら追肥を行います。追肥の詳細については、畑での栽培とプランター栽培で共通する「水やりと肥料・追肥の基本」で詳しく解説します。植え付けから2～3週間後が最初の追肥の目安です。この時期に、チッソ・リン酸・カリの成分がそれぞれ8％配合された化成肥料（8-8-8）を、1㎡あたり30～40g程度、株間または条間に施します。追肥後は、株元に軽く土寄せをすることで、肥料が土に馴染みやすくなり、株が安定します。
水やりと肥料・追肥の基本
サニーレタスの水やりは、生育段階に応じて頻度を調整することが重要です。種まき直後から幼苗の段階では、土の表面が乾ききらないうちに、やや多めに水を与えます。ただし、水の与えすぎは根腐れの原因となるため注意が必要です。草丈が8cmを超えるようになったら、水やりの頻度を少し減らし、その後は土の表面が乾いたことを確認してから水を与えるようにします。一株あたり150㎖程度を目安に、与えすぎに注意しましょう。肥料については、植え付けの1週間ほど前に、野菜用の緩効性化成肥料をあらかじめ用土に混ぜておく元肥の準備が一般的です。元肥を使用しない場合は、植え付け2週間後に最初の化成肥料を追肥するという方法もあります。その後は、月に2回ほど化成肥料を施すか、10日に一度くらいの頻度で、薄めた液体肥料を水やりの代わりに与えると良いでしょう。これにより、生育期間中に必要な栄養分を補給し、葉の成長を促進させ、安定した収穫に繋げることが可能です。
サニーレタスの収穫時期と方法
サニーレタスが収穫期を迎えるのは、株の大きさが直径20～25cm、または高さが20～25cm程度に育ち、葉が柔らかくなった頃です。種まきや植え付けから約1ヶ月が目安となります。株同士の葉が触れ合うくらいになれば、収穫を始めても良いでしょう。収穫方法としては、株元をハサミやナイフでカットして株ごと収穫するのが一般的です。この方法なら、一度にたくさんのサニーレタスを収穫でき、サラダなど様々な料理に活用できます。少しだけ収穫したい場合は、外側の葉を数枚摘み取ることも可能です。外葉を収穫することで、株は中心から新しい葉を次々と出し、比較的長い期間収穫を楽しめます。適切なタイミングで収穫することで、柔らかく美味しいサニーレタスを堪能できます。
プランター栽培の準備とポイント
サニーレタスをプランターで育てる場合も、畑での栽培と同様に、事前の準備が大切です。サニーレタスは根を浅く張るため、プランター栽培にも適しています。まずは、適切な大きさのプランターを用意しましょう。家庭菜園で使いやすいのは、幅60cm×奥行15cm、深さ15cm、容量13リットル程度の標準的なプランターです。深さは20cm程度あれば十分で、深すぎる必要はありません。次に、市販の培養土を用意すると手軽です。自分で土を配合する場合は、赤玉土7、腐葉土2.5、バーミキュライト0.5の割合で混ぜ、石灰を少量加えるのがおすすめです。土入れやジョウロなどの基本的な園芸用品も忘れずに準備しましょう。培養土をプランターに入れる前に、土を湿らせておくことが重要です。土を握ると固まり、指で軽く押すと崩れるくらいの湿り気が理想的です。プランターの底に鉢底ネットが入っているか確認し、ない場合は鉢底石を敷きましょう。サニーレタスは多湿を嫌うため、プランターの底に赤玉土を敷き詰めることで水はけを良くし、根腐れを防ぎます。鉢底石はネットに入れて使うと、再利用する際に便利です。用土はプランターの縁から1～2cm下まで入れます。このスペースはウォータースペースと呼ばれ、水やりの際に土が流れ出るのを防ぐ役割があります。用土を入れたら、表面を平らにならしましょう。置き場所によっては、夏に遮光ネットで日差しを遮ったり、冬に不織布で寒さ対策をしたりすることも検討しましょう。連作障害を避けるため、同じプランターでの連続栽培は避け、土を入れ替えるか、ナス科やマメ科の野菜と輪作するようにしましょう。
プランターへの種まきと初期のお手入れ
プランターに種をまく際は、まず土に棒などで10cm間隔で、深さ0.5cm程度の溝を2本作ります。その溝に、種を1～2cm間隔でまいていきます。サニーレタスは光を好む種子なので、種を深く埋めすぎないように注意しましょう。溝の周りの土を寄せて、種が隠れるくらいの薄い土をかぶせることが、発芽を促すために重要です。覆土が厚すぎると、土の中の酸素が不足し、発芽が悪くなることがあります。土をかぶせた後は、手や木片などで軽く押さえて、種と土を密着させます。種まきの翌日には、ジョウロでたっぷりと水やりをしましょう。適切な環境で管理すれば、種まきから4日ほどで芽が出始めます。水やりで特に注意すべき点は、水の与えすぎです。水をやりすぎると、種が腐って発芽しなかったり、根腐れの原因になったりします。土の表面が乾いたことを確認してから水やりを行い、土の湿り具合をこまめにチェックするようにしましょう。
間引きと追肥のタイミング
プランターで育てるサニーレタスは、発芽が揃い、ある程度成長したら間引きが必要です。まず、発芽が揃った段階で、株間が3～4cmになるように間引きます。その後、草丈が10cmくらいに育った頃から、収穫を兼ねて5～10cm間隔になるように間引いていきましょう。間引きは、残す株の成長を促し、風通しを良くして病気を防ぐために重要です。追肥は、草丈が10cmくらいに育った頃と、さらに25cmくらいに育った頃の2回が目安です。化成肥料「8-8-8」を10g程度（培養土1リットルに対して化成肥料約1gが目安）施すか、使用方法に従って薄めた液体肥料を1週間に1回程度、水やりと一緒に行うと良いでしょう。これにより、生育期間を通じて必要な栄養分を補給し、葉の成長を促進します。
プランターでの収穫方法
プランターで育てているサニーレタスが、おおよそ25cmの高さに成長したら、いよいよ収穫の時期です。このタイミングで、育成具合を見ながら間引きを兼ねた収穫を始めましょう。生育状態の良いものを3～4株残し、残りは根元からカットして収穫します。一部を収穫した後も、残った株の外側の葉から必要な分だけを摘み取って収穫を続けることができます。外葉を収穫することで、株は中心部から新しい葉を次々と生み出し、一度植えた株から比較的長い期間、収穫を楽しめます。この方法なら、家庭菜園での収穫期間を最大限に延ばし、新鮮なサニーレタスを食卓へ届け続けることが可能です。
病気・害虫対策
サニーレタスの栽培において、病害虫の発生を完全にシャットアウトするのは難しいかもしれませんが、適切な予防と対策を行うことで、被害を最小限に抑え、健全な育成を促すことができます。畑の準備段階でお伝えしたように、株間を十分に空けることは、風通しを良くし、湿度が高まることによる病気の発生を予防するために不可欠です。また、畝を高くしたり、マルチフィルムを上手に活用することも有効です。特に、シルバーマルチやシルバーストライプ黒色マルチは、光を反射させることでアブラムシやアザミウマなどの害虫を寄せ付けにくくする効果が期待でき、これらの害虫が媒介する病気の予防にもつながります。マルチフィルムは、雨水が土壌からはね返って葉に付着するのを防ぎ、土壌中の病原菌による感染のリスクを低減します。日々の観察を怠らず、株の状態をこまめにチェックし、病気や害虫の兆候を早期に発見した場合は、迅速に対処することが重要です。早期発見と早期対応こそが、被害の拡大を食い止めるためのカギとなります。
サニーレタスの増やし方：自家採種ガイド
サニーレタスは、自家採種によって種を採取し、翌年の栽培に活用することができます。この際、株全体を収穫するのではなく、外側の葉から順番に収穫していく「葉かき収穫」を行うことで、収穫量を確保しつつ、最終的には種子を採取することが可能です。サニーレタスを植えてから、気温が上昇する5月頃になると、株は花芽をつけ始め、いわゆる「とう立ち」という状態になります。この段階に入ると、野菜としての旬は過ぎてしまいますが、サニーレタスは種子を作り始めます。とう立ちが進むと、花から綿毛に包まれた種子ができ、風に乗って飛散していきます。自家採種を考えている場合は、とう立ちして食べられなくなったからといってすぐに処分せず、花茎ごと切り取り、目の細かい袋に入れるか、風通しの良い場所（雨の当たらない軒下など）で2週間ほど乾燥させます。十分に乾燥したら、種子を脱粒させ、手で綿毛を揉みほぐすようにして取り除き、きれいな種子を取り出します。サニーレタスの種子は、見た目にはゴミのように見えるかもしれませんが、種子以外のものを取り除いていくと、細長い形状の種子が見つかるはずです。採取した種は、密閉できる透明な袋に入れ、冷蔵庫で保管します。種子は酸素、光、湿度に弱いため、これらを避けることで保存期間を延ばすことができます。サニーレタスは春と秋に栽培できるため、夏に採取した種子を秋に蒔けば、雪の降らない地域であれば、ポリトンネルなどで覆うことで、その年のうちに再び新鮮なサニーレタスを収穫することも可能です。
まとめ
サニーレタスの栽培は、畑でもプランターでも手軽に始められ、適切な環境と手順を守れば、初心者でも美味しいサニーレタスを安定して育てることができます。キク科の非結球性レタスであるサニーレタスは、発芽適温15～20℃、生育適温15～23℃（理想は18～20℃）を守ることが大切で、特に25℃以上の高温では発芽しにくく、高温・長日条件ではとう立ちしやすいため注意が必要です。日照時間が長すぎるととう立ちを促進するため、半日陰の環境が適しています。畑での栽培では、苦土石灰や堆肥、化成肥料による土壌改良、70～80cm幅の畝立て、雑草対策や水分保持、病害虫予防に有効なマルチフィルムの利用が重要です。透明、黒色、シルバーストライプ黒色、シルバー、白黒など、マルチフィルムの種類によって効果が異なるため、目的に合わせて選びましょう。種まきは好光性種子なので、土を薄く被せ、土壌の湿度と水やりの頻度に注意します。春まき（3～4月）と秋まき（9月）が適期で、発芽には18～23℃程度の気温が目安となります。本葉が4～7枚になったら、株間を20～25cm程度空けて植え付け、植え付け前と2～3週間後に緩効性化成肥料または化成肥料8-8-8で追肥を行います。水やりは、幼苗期はこまめに、草丈が8cmを超えたら土の表面が乾いたタイミングで適宜行い、過湿にならないように注意しましょう。株の直径が20～25cm、草丈が20～25cmになったら、株ごと収穫する方法と、外葉から順にかき取って長期間収穫を楽しむ方法があります。プランター栽培では、深さ20cm程度の容器を使用し、ウォータースペースを確保することが大切です。プランターの底に赤玉土を敷き詰めることで、過湿を防ぐことができます。真夏は遮光ネット、冬は不織布を利用して温度管理を行うのも有効です。直播きする場合は、10cm間隔で溝を作り、1～2cm間隔で種をまき、薄く土を被せます。発芽後、3～4cm間隔に間引き、その後5～10cm間隔に間引きながら収穫を兼ねて行い、草丈が10cmと25cmになった時点で化成肥料または液体肥料で追肥します。サニーレタスは連作障害を起こしやすいため、輪作を行ったり、土を入れ替えたりすることが重要です。自家採種も可能で、とう立ちした花茎から種子を採取し、適切な方法で保存すれば、翌年以降も栽培を続けることができます。これらのポイントを守ることで、新鮮で美味しいサニーレタスを家庭で安定的に収穫し、長期間楽しむことができるでしょう。
Q1: 夏場のサニーレタス栽培、トウ立ちをどう防ぐ？
A1: サニーレタスは暑さと日照時間の長さで花芽をつけやすいため、夏場の栽培は工夫が必要です。まず、暑さに強い品種を選ぶことが大切です。次に、直射日光を遮る工夫をしましょう。遮光ネットで日陰を作ったり、地温の上昇を抑える効果のあるシルバーマルチを利用したりするのも有効です。サニーレタスは強い日差しが苦手なので、午前中の穏やかな光が当たる場所が理想的です。水やりは、気温の低い朝や夕方に行い、土が乾燥しないように注意しましょう。温度管理と遮光を適切に行うことで、夏場でも美味しいサニーレタスを収穫できます。
Q2: 種をまいたのに、サニーレタスが発芽しないのはなぜ？
A2: サニーレタスの種が発芽しない原因として、温度、光、水分の管理不足が考えられます。発芽に適した温度は15～20℃で、高温 conditionsでは発芽しづらくなります。夏に種をまく場合は、日中の暑さを避け、涼しい時間帯を選んでください。また、サニーレタスの種は光を好む性質（好光性種子）を持っています。土を厚く被せすぎると光が届かず、発芽が悪くなるため、土はごく薄く被せる程度にしましょう。水やりも重要ですが、水の与えすぎは根腐れの原因になります。土の表面が乾いたら水を与えるようにし、常に湿った状態にならないように注意してください。
Q3: 畑でサニーレタス栽培、マルチフィルムは必要？どんな効果があるの？
A3: マルチフィルムは必須ではありませんが、使用することで様々なメリットがあります。特に大きいのは、雑草の抑制効果です。草取りの手間を減らすことができます。また、土壌の水分を保つ効果もあるため、水やりの回数を減らすことができ、乾燥からサニーレタスを守ります。さらに、雨水の跳ね返りを防ぎ、土壌中の病原菌が葉につくのを防ぐ効果も期待できます。マルチフィルムの種類によっては、地温を調整したり、害虫の侵入を抑制したりする効果もあります。これらの効果により、栽培の手間を減らし、収穫量を増やすことが期待できます。
Q4: プランターでサニーレタス、長く収穫する方法は？
A4: プランターでサニーレタスを長く収穫するためには、「かきとり収穫」がおすすめです。これは、株全体を一度に収穫するのではなく、外側の大きくなった葉から必要な分だけを摘み取って収穫する方法です。こうすることで、株の中心から新しい葉がどんどん生えてくるため、長期間にわたって収穫を楽しめます。収穫期間中は、薄めた液体肥料を週に一度程度、水やりの際に与えることで、株の成長を助け、収穫量を維持することができます。
Q5: サニーレタスの栽培でよく聞く「培養土を湿らせておく」とは、どんな状態のことですか？
A5: サニーレタスの種を育苗ポットやプランターにまく際、「培養土は湿らせておく」というのは、発芽を成功させるための大切なコツです。具体的には、培養土を手のひらで軽く握ったときに、土がまとまり、その土の塊を指で軽く押すと、ほどよく崩れるくらいの水分量になっている状態が理想的です。この状態は、種が発芽するために必要な水分を確保しつつ、水分が多すぎて根が腐ったり、酸素不足になったりするのを防ぐ、ちょうど良いバランスを保っています。培養土が水浸しになっていたり、反対に乾燥しきっていたりする状態は避けましょう。
Q6: サニーレタスを同じ場所で続けて育てると、良くない影響はありますか？もしあれば、どうすれば良いですか？
A6: はい、サニーレタスは同じ場所で何度も栽培すると、連作障害という問題が起こりやすい野菜です。連作障害は、土の中に特定の栄養が偏ってしまったり、病気の原因となる菌や害虫が増えてしまったりすることで、サニーレタスの成長が悪くなる現象です。これを防ぐには、「輪作」という方法が効果的です。サニーレタスの後に、ナス科（例えばナスやトマト）やマメ科（エンドウやインゲンなど）といった、サニーレタスとは違う種類の野菜を育てることで、土の中の環境を良くすることができます。プランターで栽培している場合は、土を新しいものに入れ替えたり、違う種類の野菜を植えたりする工夫をしてみましょう。
Q7: サニーレタスの種を自分で採取することはできますか？もしできるなら、そのやり方を教えてください。
A7: はい、サニーレタスはご自分で種を採取することができます。5月頃になって気温が上がってくると、サニーレタスの株は「とう立ち」という状態になり、茎が伸びて花が咲き、種ができます。野菜として食べるには時期が過ぎてしまいますが、種を採取するために、花茎ごと切り取って、風通しの良い場所（例えば軒下など）で2週間ほど乾燥させます。完全に乾いたら、種を取り出し、種についている綿毛のようなものを取り除いて、きれいな種だけを選びます。採取した種は、光、酸素、湿気を避けるために、透明な密閉できる袋に入れて冷蔵庫で保管すると、品質を長く保てます。春まき、秋まきのどちらにも使うことができ、きちんと保管すれば、次の年以降の栽培に活用できます。
Q8: サニーレタスに水やりをする時、成長に合わせて水の量を変える必要はありますか？
A8: はい、サニーレタスへの水やりは、成長の段階に合わせて調整することが大切です。種をまいた直後から、まだ小さい苗のうちは、発芽と初期の成長を助けるために、土の表面が完全に乾く前に、少し多めに水を与えます。ただし、水の与えすぎは根腐れの原因になるので気をつけましょう。草丈が8cmを超えるくらいになったら、水やりの回数を少し減らし、土の表面が乾いたのを確認してから、必要な量の水を与えるようにします。目安としては、一株あたり150㎖程度とし、土の湿り具合をこまめにチェックして、水のやりすぎにならないようにすることが、サニーレタスが健康に育つ秘訣です。