いちじく育て方剪定

いちじく育て方剪定

甘くて美味しいいちじくをたくさん収穫するには、適切な剪定が不可欠です。でも、剪定って難しそう…と感じていませんか?この記事では、いちじくの剪定時期から方法、さらに剪定後の育て方まで、初心者の方にも分かりやすく図解で徹底解説します。剪定のコツを掴んで、ご自宅のいちじくを豊かに実らせましょう!

いちじくの剪定:時期、方法、注意点、理想の樹形づくり

美味しいいちじくをたくさん収穫するには、剪定は、美味しいいちじくを収穫するために欠かせない作業です。でも、いつ、どうやって剪定したらいいのか、初めての人には難しいですよね。この記事では、いちじくの剪定の時期ややり方、気をつけること、そして植えてからどんな形に育てていくかまで、わかりやすく解説します。剪定の基本をマスターして、毎年たくさんの実を収穫しましょう!

いちじくの剪定時期:ベストタイミングを見極める

いちじくの剪定に一番いい時期は、冬の12月から2月末までの間です。この時期はいちじくの成長が止まっているので、剪定しても木への負担が少なくて済みます。それに、葉っぱが落ちて木の形がよく見えるから、いらない枝や古い枝を選びやすいというメリットもあります。ただし、植えてから3年以内の若い木は、普通の剪定とは違うやり方が必要です。若い木の場合は、これから成長していくための剪定や、枝を支える作業が中心になります。

地域に合わせた剪定時期の調整

暖かい地域では12月から剪定を始めても大丈夫ですが、寒い地域では2月下旬まで待った方が良いでしょう。剪定の時期は、住んでいる場所の気候に合わせて調整してください。

いちじくの剪定をしないとどうなる?放置することのデメリット

いちじくの剪定をせずに放っておくと、色々な問題が起こる可能性があります。
  • 日当たりと風通しが悪くなる:枝が伸びすぎて、木の奥の方まで日が当たらなくなったり、風が通らなくなったりします。
  • 病気や害虫が発生しやすくなる:日当たりが悪く、風通しの悪い場所は、病気や害虫にとって住みやすい環境になります。
  • 実の品質が落ちて収穫量も減る:栄養が全体に行き渡らなくなり、実の味が悪くなったり、収穫できる量が少なくなったりします。
  • 木が弱ってしまう:枝が重なり合うことで、栄養が分散してしまい、木全体の成長が妨げられます。
定期的に剪定をすることは、これらの問題を避けて、いちじくの木を健康に保つためにとても重要です。

いちじくの剪定方法:樹形に合わせた剪定テクニックを徹底解説

いちじくの剪定は、理想の樹形を維持し、実の収穫量を増やすために重要な作業です。主に「杯状仕立て」と「一文字仕立て」という2つの方法があり、樹の特性、栽培場所の広さ、品種などを考慮して選びます。ここでは、それぞれの仕立て方と、年間を通じた剪定のコツを詳しくご紹介します。

いちじくの樹形:杯状仕立てと一文字仕立ての選択

いちじく栽培でよく用いられる樹形は、「杯状仕立て」と「一文字仕立て」です。それぞれの特徴を理解し、ご自身の栽培環境や目的に合った樹形を選びましょう。

杯状仕立て:自然な樹形で秋果を豊かに

杯状仕立ては、樹の中心部を開け、外側へ向かって枝を広げる剪定方法で、ワイングラスのような形状になります。主に秋果品種(例えば、蓬莱柿)に適しています。
メリット:
  • 樹の中心部に光と風が入りやすくなり、果実全体が均一に熟しやすくなります。
  • 風通しが良くなることで、病害虫の発生リスクを抑えられます。
  • 樹木の自然な形状を生かすことができます。
デメリット:
  • 枝が広がりすぎると、実の重みで垂れ下がり、支柱が必要になること。
  • 剪定にはある程度の技術が求められること。
  • 広い栽培スペースが必要なこと。

一文字仕立て:省スペースで効率的な栽培に

一文字仕立ては、主幹を一定の高さで切り、左右に枝を伸ばしてT字型にする方法です。生育が比較的緩やかな品種(ドーフィンなど)に向いています。
メリット:
  • 限られたスペースを有効活用できます。
  • 壁際など、狭い場所での栽培に適しています。
  • 果実の生育状況を観察しやすいです。
  • 管理や収穫作業の負担を軽減できます。
デメリット:
  • 左右に枝が広がるため、樹全体のバランスを考慮した定期的な剪定が必要です。
  • 寒さに弱く、凍害を受けやすい傾向があります。
  • 生育環境によっては、成長が鈍化することがあります。

植え付けから3年以内のいちじくの剪定:育成と誘引

若いいちじくの木(植えてから3年以内)の場合、実を収穫するための剪定ではなく、木の形を整えるための育成剪定と誘引が中心となります。この時期の作業は、将来の収穫量に大きく影響するため、丁寧に行うことが大切です。

杯状の樹形を作る

1. 1年目の冬: 苗木を50~60cmの高さで切り詰めます(市販されている苗木は既に切り詰められていることもあります)。
2. 2年目の冬:主要な枝を3本育て、それぞれを30~50cmの長さで切り戻します。
3. 3年目の冬: 各主要な枝から2本の枝を伸ばし、下から2つの芽を残して切り詰めます。
4. 完成形: 全体で15~20本の実をつける枝を配置し、樹全体が杯のような形になるように仕立てます。

一文字型の樹形を作る

1. 1年目の冬: 苗木を50~60cmの高さで切り詰めます。
2. 2年目の冬: 左右に主要な枝を2本伸ばし、水平方向に誘引して、横に長い「一」の字になるように仕立てます。理想的な長さは3~4mです。
3. 3年目以降: 左右の主要な枝から、毎年新しい枝を15本程度伸ばし、実をつけさせます。

4年目以降のいちじくの剪定:夏果、秋果、夏秋兼用品種別の方法

植え付けから3年が経ち、木の形が安定してきたら、本格的に収穫を見据えた剪定を毎年冬に行います。いちじくには、夏に実る夏果専用種、秋に実る秋果専用種、そして夏と秋の両方で実る夏秋兼用種があります。品種によって剪定の方法が異なるため、それぞれの特性を理解しておくことが重要です。

夏果の剪定:二年枝に実をつける品種

夏果専用の品種は、前年に育った枝(二年枝)に実をつけます。剪定の際は、各枝に残す芽の数は一般的に5〜8個程度とされますが、木の生育状況や品種によって調整しましょう。不要な枝や込み合った部分を優先的に切り落とすことが大切です。残った芽が成長して果実となり、夏に収穫を迎えます。 また、枝が交差して混み合っている箇所や、下向きに伸びている不要な枝は、付け根から切り落として整理すると良いでしょう。
  • ポイント: 花芽を切り過ぎないように注意して剪定を行いましょう。

秋果の剪定:一年枝に実をつける品種

秋果専用の品種は、春に新たに伸びる枝(一年枝)に実をつけます。そのため、茶色くなった二年枝についている芽を2〜3個残し、その先を切り落とします。春になると、切り口から新しい緑色の芽が伸び、そこに果実が実ります。 枝が密集しすぎないように不要な枝を間引き、残った枝全体に太陽光が十分に当たるように剪定します。特に、内側に向かって伸びる枝や、生育が弱い枝、病気の兆候が見られる枝は積極的に剪定しましょう。
  • ポイント: 緑色の枝(一年枝)を切らないように注意しましょう。

夏秋兼用果の剪定:両方の剪定方法を組み合わせる

夏秋兼用品種は、夏果が茶色い二年枝に、秋果が緑色の一年枝に実をつけるため、両方の剪定方法を組み合わせて行います。夏と秋の両方で豊作を目指すと品質が低下する可能性があるため、秋果をメインに収穫するよう剪定のバランスを調整するのがおすすめです。 夏果を実らせる剪定として、緑色の一年枝の半分程度は剪定せずに残します。残りの半分は、枝の長さに応じて剪定する位置を変えましょう。60cm以上伸びている枝は2〜3個の花芽を残して切り、30〜50cmの枝は半分程度に切ります。30cm以下の短い枝は切り戻しは行いません。
  • ポイント: 秋果をメインに収穫する場合は、一年枝を多めに残すと良いでしょう。

一文字仕立ての新しい剪定方法:リフレッシュ剪定

骨格となる枝(主枝)を毎年新しく入れ替え、いちじくの樹を常に若い状態に保つことができる新しい剪定方法(リフレッシュ剪定)が開発されました。今までの剪定に比べ、省力化や樹勢の維持が期待できます。 一文字仕立てでは、最初に作った2本の主枝から、果実が実る結果枝が上へと伸びていきます。従来の方法では、これを長年繰り返すため、主枝を切ることはありませんでした。 一方、リフレッシュ剪定では、主幹に近い両側の結果枝を2本ずつと、中心から数えて4本目の結果枝を両側に残し、それ以外の結果枝と先端の主枝を剪定します。 つまり、レーキのような形だったものを、4本刃のフォークのようにするイメージです。 残した結果枝は、春になったら水平になるように曲げて固定し、これを新たな主枝とします。初夏には新しい結果枝が伸び始めるので、夏から秋にかけて収穫できるようになります。
  • ポイント: 主枝を定期的に更新することで、木の活力を維持できます。

大きくなりすぎたいちじくの剪定:大胆な剪定で再生を促す

いちじくの木が想定以上に大きくなってしまった場合は、思い切った剪定を検討しましょう。これは、いちじくの木を文字通り「リフレッシュ」させるための手段です。枝の大部分を切り落とし、幹から伸びる主要な枝を数本残して他を剪定することで、樹形が見違えるほどすっきりするだけでなく、新しい葉や美味しい実がつきやすくなります。ただし、強剪定はいちじくにとって大きな負担となるため、実施する際は十分な注意が必要です。
  • ポイント:強剪定は最終手段と考え、樹の状態をよく観察してから行いましょう。

いちじく剪定後のケアと注意点:成功のための重要ポイント

いちじくの剪定後の手入れは、その後の生育に大きく影響します。剪定を成功させるためには、以下のポイントに注意しましょう。
  • 切り口の保護:剪定直後の切り口は無防備な状態であり、病原菌や害虫の侵入経路となる可能性があります。剪定後は、切り口に癒合剤を丁寧に塗り、保護しましょう。癒合剤は切り口を保護し、乾燥や病気から守る役割を果たします。
  • 水やりと肥料の見直し: 剪定後のいちじくはデリケートになっているため、水やりと肥料のバランスに気を配りましょう。与えすぎも不足も禁物です。
  • 注意深い観察:剪定後しばらくは、木の様子をこまめに観察し、異変がないか確認しましょう。病害虫の発生に注意し、早期発見に努めます。
  • 剪定する枝の選定:いちじくは品種によって剪定方法が異なる場合があります。剪定前に、どの枝が実をつけるのかを把握し、誤って必要な枝を切らないように注意しましょう。花芽をすべて切り落としてしまうと、翌年の収穫に影響が出ます。
  • 最適な剪定時期:いちじくの生育期である春から夏の剪定はできるだけ避けましょう。この時期の剪定は木に大きな負担をかけ、実の成長を妨げる可能性があります。やむを得ず剪定する場合は、最小限の枝にとどめ、基本的には休眠期である冬に行うのが理想的です。
適切な手入れを行うことで、次の成長期に向けていちじくを健康な状態に保つことができます。

いちじく剪定に必要なもの:剪定バサミと癒合剤

いちじくの剪定に必要な道具は、主に以下の2つです。
1.剪定バサミ:切れ味が良く、使いやすい剪定バサミを選びましょう。太い枝を切る場合は、太枝切りバサミがあると便利です。
2.癒合剤:剪定後の切り口を保護するために使用します。これらの道具を準備して、安全かつ効率的に剪定を行いましょう。

いちじくの剪定に不安があるなら:専門家への依頼も検討を

「いちじくの剪定に挑戦したいけれど、本当に上手にできるか不安…」と感じている方や、「忙しくて剪定に時間をかけられない」という方もいるかもしれません。そんな時は、思い切って専門業者に依頼するという方法もあります。専門家にお願いすれば、最適な時期に、その木に合った剪定をしてもらえるだけでなく、いちじくの木全体の健康状態についてもアドバイスを受けることができます。

まとめ

この記事では、いちじくの剪定を行う時期、剪定の仕方、注意すべき点、そして剪定後の手入れについて詳しく説明しました。これらの情報を参考に、あなたのいちじくの木に最適な剪定を行い、たくさんの美味しい実を収穫してください。剪定は、いちじくを育てる上でとても大切な作業の一つですが、正しい知識と方法を身につければ、初心者の方でも十分に行うことができます。ぜひ、この記事を参考にして、いちじくの剪定にチャレンジしてみてください。

よくある質問

質問1:いちじくの剪定は毎年必ずしなければいけませんか?

はい、いちじくの剪定は、木の健康を保ち、美味しい果実をたくさん収穫するために、毎年行うことをおすすめします。剪定をしないと、日光が十分に当たらなくなったり、風通しが悪くなったりして、病害虫が発生しやすくなるだけでなく、果実の質や収穫量も低下してしまうことがあります。

質問2:夏に伸びすぎてしまった枝を切っても大丈夫ですか?

夏にどうしても伸びすぎた枝を切らなければならない場合は、できるだけ最小限の剪定にとどめてください。大胆な剪定は木に大きな負担をかけ、成長に悪い影響を与えることがあります。基本的に、休眠期である冬に剪定を行うのが一番良い方法です。

質問3:剪定した枝の切り口に、保護剤を塗り忘れてしまいました。何か対策はありますか?

保護剤の塗布が遅れてしまった場合でも、発見し次第、速やかに塗るようにしましょう。保護剤は、切り口を外部の刺激から守り、病気の原因となる菌の侵入を抑制する役割があります。できるだけ早く塗ることで、病気にかかるリスクを低減できます。
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