甘夏を余すことなく味わう!簡単でおすすめの食べ方完全ガイド

春から夏にかけて旬を迎える甘夏は、その爽やかな甘酸っぱさと独特のほろ苦さが魅力。そのまま食べるのはもちろん、料理やデザートにも使える万能フルーツです。しかし、皮が厚くて剥きにくい…と感じる方もいるのではないでしょうか?この記事では、甘夏の簡単な剥き方から、おすすめの食べ方、人気レシピまで、甘夏を余すことなく味わうための情報を徹底的にご紹介します。旬の時期や産地についても解説しますので、甘夏の魅力を存分にお楽しみください!

甘夏みかんとは?

甘夏みかんは、一般的なみかんが冬に旬を迎えるのに対して、春から夏にかけてが食べ頃となる柑橘類です。「夏みかん」という名前から、夏に食べる小さな温州みかんを想像する方もいるかもしれませんが、甘夏みかんは温州みかんとは大きく異なり、ごつごつとした厚い皮と、さっぱりとした酸味が特徴です。この独特の風味と食感は、夏のデザートや料理に清涼感を与え、多くの人に親しまれています。

夏みかんと甘夏みかんの違い

甘夏みかんは、夏みかんから生まれた品種で、夏みかんよりも甘みが強いため「甘夏みかん」と呼ばれるようになりました。夏みかんは酸味が強く、そのままでは食べにくいとされていましたが、甘夏みかんはより食べやすいように改良されています。見た目や大きさはほとんど変わりませんが、旬の時期が少し異なります。甘夏みかんは主に3月から5月にかけて旬を迎える一方、夏みかんは4月から6月頃が食べ頃です。このわずかな時期のずれが、両者を見分けるポイントの一つと言えるでしょう。

甘夏みかんのサイズ

甘夏みかんは、温州みかんと比べてサイズが大きいのが特徴です。温州みかんの直径が約5cmであるのに対し、甘夏みかんの直径は約8cmと、約2倍ほどの大きさがあります。重さも1個あたり220gから250gと、ずっしりとした重みが特徴です。このボリューム感は食べ応えがあり、ジュースやゼリーなどの加工にも適しています。

甘夏みかんのスマートな剥き方

甘夏は、その厚く硬い外皮のため、手で剥くのは一苦労です。さらに、果肉を覆う内側の白い薄皮も厚めで、みかんのように簡単に取り除けません。そのため、果肉だけを取り出して食べるのが一般的です。包丁を使う方法が一般的ですが、洗い物が増えるのが難点と感じる方もいるでしょう。そこで便利なのが、甘夏専用ピーラーです。特に、弊社で甘夏をご購入いただいた方には、この専用ピーラーを同梱しており、以下の手順で手軽に皮むきが可能です。まず、ピーラーの先端を甘夏の皮に当て、軽く切り込みを入れます。その切り込みに沿って皮を剥けば、簡単に外皮を取り除くことができます。さらに、先端部分を使えば内皮もスムーズに剥がせるので、手間をかけずに美味しい果肉だけを味わえます。

甘夏の魅力を引き出すレシピとアイデア

甘夏は、その明るい色合いとさっぱりとした酸味、そしてわずかな苦味が特徴で、お菓子作りから料理まで、幅広い用途で活躍します。手作りゼリーやサラダのアクセントとしてはもちろん、皮ごと活用したジャム、ピール、シロップ漬け、ケーキ、さらにはメイン料理のソースやマリネなど、様々なアレンジが可能です。甘夏を手に入れたら、そのまま食べるだけでなく、これからご紹介する色々なレシピにチャレンジして、その美味しさを余すことなく楽しんでみてください。

爽やか甘夏ゼリー

材料(4人分)

  • 甘夏みかんの絞り汁…200ml
  • グラニュー糖…40g
  • 粉ゼラチン…5g
  • 冷水…50ml
  • 甘夏の果肉…適量

作り方

  1. 粉ゼラチンを冷水に振り入れ、ふやかしておきます。
  2. 小鍋に甘夏の絞り汁とグラニュー糖を入れ、弱火で温めながら砂糖を溶かします。砂糖が溶けたら、ふやかしたゼラチンを加えてよく混ぜます。
  3. お好みの型に流し込み、甘夏の果肉を加えて、冷蔵庫で冷やし固めます。 → ほどよい酸味とほのかな苦味が、暑い季節にぴったりのデザートです。

自家製甘夏ピール

材料

  • 甘夏の果皮…2個分
  • 上白糖…果皮の重量の70%
  • お水…適量
  • 粉糖…適量(仕上げ用)

作り方

  1. 甘夏の皮を丁寧に剥き、内側の白い部分をナイフで薄く削ぎ落とします。
  2. 皮を細長くカットし、たっぷりの水で3回ほど茹でこぼして苦味を取り除きます。
  3. 鍋に皮、上白糖、ひたひたになるくらいの水を入れ、弱火でじっくりと煮詰めます。
  4. 水分がほとんどなくなったら火からおろし、粗熱を取ってから粉糖を全体にまぶします。 → ティータイムのお供や、お菓子作りの材料としても重宝する、香り高い保存食です。

甘夏みかんマーマレード

材料

  • 甘夏…3個
  • 砂糖…甘夏の果肉と皮を合わせた重さの70~80%
  • レモン汁…大さじ1

作り方

  1. 甘夏の皮をできるだけ薄く刻み、3回ほど茹でこぼして、苦味を抑えます。
  2. 果肉は薄皮を取り除き、果汁ごと鍋に入れます。
  3. 刻んだ皮、砂糖、レモン汁を鍋に加え、中火でじっくりと煮詰めます。
  4. desiredなとろみがついたら、清潔な瓶に詰めて保存します。→ パンに塗ったり、ヨーグルトにかけたりすると絶品。口の中に甘酸っぱい香りが広がります。

甘夏と鶏肉のマリネ

材料(2人分)

  • 甘夏の果肉…1個分
  • 鶏むね肉…200g
  • 塩・こしょう…適量
  • オリーブオイル…大さじ2
  • 酢…大さじ1
  • 玉ねぎ(薄切り)…1/2個

作り方

  1. 鶏むね肉を茹でて、薄くそぎ切りにし、塩とこしょうで下味をつけます。
  2. ボウルにオリーブオイル、酢を混ぜ合わせ、玉ねぎのスライスと甘夏の果肉を加えます。
  3. 鶏肉を加え、全体をよく和えてから、冷蔵庫で30分ほど漬け込みます。→ 甘夏のフルーティーな酸味が食欲をそそる、さっぱりとした一品です。

甘夏シロップ

材料

  • 甘夏果汁…200ml
  • 砂糖…150g

作り方

  1. 鍋に甘夏果汁と砂糖を入れ、弱火でゆっくりと煮詰めます。
  2. とろみがついてきたら、清潔な保存瓶に移し替えます。→ 炭酸水で割れば自家製ジュースに、紅茶に入れたり、カクテルの甘味料としても楽しめます。

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甘夏みかんの旬と収穫時期

甘夏みかんは、名前のイメージから夏が旬と思われがちですが、実は収穫時期は冬です。一般的に12月から1月頃に収穫が行われます。しかし、収穫直後の甘夏みかんは酸味が強すぎるため、すぐに食べるのには適していません。収穫後、倉庫などで数ヶ月間保管し、「酸抜き」と呼ばれる作業を行います。この期間を経ることで、甘夏みかんの酸味が和らぎ、甘みとのバランスがとれた、まろやかな味わいへと変化します。そして、3月から5月頃に旬を迎え、店頭に並びます。この時期に出回る甘夏みかんは、酸味と甘みのバランスが良く、最も美味しい状態で味わうことができます。

収穫時期は冬の場合も!

甘夏みかんの収穫時期は、地域差があり、気候条件が大きく影響します。寒さが厳しい地域では、果実が凍るのを防ぐため、比較的早い時期に収穫を行います。具体的には、12月から1月にかけて収穫し、春先の3月から4月頃まで貯蔵することで、酸味が和らぎ、食べ頃になります。一方で、温暖な地域では、凍害のリスクが少ないため、木に実をつけたまま成熟させ、2月から3月頃に収穫することがあります。このように、気候条件に合わせて収穫時期や貯蔵方法を調整することで、品質の良い甘夏みかんが供給されています。

美味しく食べられるのは夏頃!

冬に収穫され、酸味が強かった甘夏みかんも、貯蔵期間を経て酸味が抜け、春から夏にかけて美味しく食べられるようになります。具体的には、3月から5月頃に出荷され始め、この時期の甘夏みかんは、ほどよい甘さと爽やかな酸味が調和し、暑い時期にぴったりです。果肉はしっかりとしていて、フレッシュで心地よい食感が楽しめます。さらに、旬の終盤にあたる5月下旬頃になると、果肉がより熟し、柔らかく、ジューシーで濃厚な味わいになります。この時期の完熟甘夏みかんは、そのまま食べるのはもちろん、ジュースやデザートにも最適です。

甘夏みかんの主な産地

甘夏みかんは、温暖な気候を好むため、特定の地域で多く栽培されています。特に、日本の南西部に位置する県が主要な産地として知られており、各地域で独自の栽培技術や品種改良が行われています。これらの産地が、全国各地へ美味しい甘夏みかんを届ける役割を担っています。

鹿児島県

甘夏みかんの生産量が日本で最も多いのは鹿児島県です。温暖な気候と豊かな自然に恵まれた鹿児島県では、甘夏みかん栽培が盛んです。中でも「紅甘夏」は鹿児島県の特産品として知られ、一般的な甘夏みかんに比べて酸味が少なく、果肉がほんのり赤いのが特徴です。この紅甘夏は、見た目の美しさと上品な味わいが人気を集めています。鹿児島県では、甘夏みかんの他にも、キンカンやポンカンなど様々な柑橘類が栽培されており、「柑橘の宝庫」と言えるでしょう。

熊本県

甘夏みかんの国内生産量において、熊本県は常に上位に位置しています。温暖な気候に恵まれた熊本県は、温州みかんやデコポンをはじめ、多種多様な柑橘類の栽培が盛んな地域として知られています。熊本県における甘夏みかん栽培の歴史は古く、昭和24年に遡ります。当初は芦北地方の田浦町で栽培が開始されました。その後の品種改良や栽培技術の向上により、現在では県内各地で甘夏みかんが栽培されています。長年の歴史の中で培われた確かな品質と、豊かな風味が熊本県産甘夏みかんの大きな特徴です。

愛媛県

「みかんの国」として広く知られる愛媛県もまた、甘夏みかんの重要な産地です。特に愛媛県の愛南町は、温暖な気候と太陽光がたっぷりと降り注ぐ地形を活かし、昭和40年代から甘夏みかん栽培に取り組んでおり、半世紀以上の栽培実績があります。愛南町で育まれた甘夏みかんは、温暖な気候が生み出す芳醇な甘さと、柑橘類ならではの爽やかな酸味が絶妙なバランスで調和した逸品です。愛媛県では、甘夏みかんの他に、温州みかん、ポンカン、甘平など、実に多様な種類の柑橘類が栽培され、一年を通して様々な旬の味覚を堪能できます。

旬の甘夏を味わう

甘夏みかんが最も美味しい旬の時期は、3月から5月にかけての限られた期間です。この時期に収穫され、適切な酸味調整を経て市場に出回る国産甘夏は、手軽に入手できる輸入物とは異なり、格別な風味と安心のノーワックスが魅力です。初夏を感じさせる爽やかな酸味と、口の中に広がる豊かな甘みが特徴です。そのまま食べるのはもちろんのこと、ジャムやゼリー、サラダなど、様々なアレンジでその美味しさを満喫できる甘夏みかんは、ぜひ旬の時期に味わっていただきたいものです。

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まとめ

甘夏みかんは、春から初夏にかけて旬を迎える柑橘で、温州みかんとは異なる独特の魅力があります。厚い外皮と内皮を持つため、工夫した剥き方が必要ですが、専用の道具を利用すれば容易に果肉を取り出すことができます。爽やかな酸味と奥深い甘さ、そしてかすかな苦味は、そのまま食べるだけでなく、ジャム、ピール、シロップ漬け、ケーキ、ゼリー、様々な料理にも活用でき、食卓に彩りと季節感をもたらしてくれます。鹿児島県、熊本県、愛媛県などの主な産地では、それぞれの土地の気候と長年の経験に基づく栽培技術によって、高品質な甘夏みかんが生産されています。特に3月から5月の旬の時期には、甘味と酸味のバランスが絶妙な、とれたての美味しさを満喫できます。国産の甘夏みかんはワックスを使用していないため、安心して味わうことができます。この機会に、初夏の訪れを感じさせてくれる、爽やかな甘夏みかんの味をぜひお試しください。

甘夏と夏みかん、何が違うの?

甘夏は夏みかんから生まれた品種で、その最大の特徴は夏みかんよりも際立つ甘さです。夏みかんは強い酸味が特徴で、そのままでは食べにくいこともありますが、甘夏は生のまま美味しく味わえます。旬の時期にも少し違いがあり、甘夏は3月から5月頃、夏みかんは4月から6月頃が食べ頃とされています。

甘夏の皮を簡単に剥くには?

甘夏の皮は厚くて硬いため、手で剥くのは一苦労です。一般的には包丁を使用しますが、「カットリ君」のような専用のピーラーを使うと、外側の皮も内側の薄皮もスムーズに剥けます。最初に外皮に切れ目を入れ、続いて内皮を剥がして果肉を取り出すのがおすすめです。

甘夏の旬はいつ頃?

甘夏の収穫時期は12月から1月にかけてですが、収穫してすぐは酸味が強いため、数ヶ月間貯蔵して酸味を和らげてから出荷されます。美味しく食べられる旬の時期は、3月から5月頃です。特に5月下旬になると、甘夏は完熟して、より柔らかく、果汁たっぷりの味わいになります。

甘夏の主な産地は?

甘夏は、温暖な気候の日本の南西部で多く栽培されています。生産量トップは鹿児島県で、名産品の「紅甘夏」が有名です。2位は熊本県、そして「みかん王国」として知られる愛媛県も主要な産地の一つです。これらの地域では、長年にわたる栽培の経験と技術が受け継がれています。

甘夏を使った、とっておきのレシピはありますか?

甘夏の魅力は、何と言ってもその爽やかな酸味と、食欲をそそる鮮やかなオレンジ色。だからこそ、色々な料理でその個性を発揮できるんです。例えば、手作りのジャムやゼリーは、甘夏の風味を存分に楽しめる定番。サラダに加えるのも、見た目も味もワンランクアップする名案です。ご紹介したように、皮まで丸ごと使って、マーマレード、ピール、シロップ漬けを作ったり、レアチーズケーキやパウンドケーキに混ぜ込んだり。酢の物やマリネに加えれば、爽やかな風味をプラスできますし、意外なところでは、肉料理のソースにも使えます。

甘夏