デザートの仕上げに欠かせない生クリーム。しかし、「完璧」を求めるなら、その泡立て方にこだわる必要があります。特に八分立てのクリームは、滑らかでありながら軽やかな口当たりを提供し、様々なスイーツを格上げします。この記事では、初めての方でも手軽にできる八分立て生クリームの作り方を詳しく解説します。キッチンでのひと手間が、目を見張るような極上デザートを生み出す秘訣です。
生クリームの固さとは
生クリームのかたさは、レシピごとに異なる表現が使われています。
用途や求める食感に応じて、泡立ての具合が仕上がりに大きく影響するため、注意が必要です。
生クリームの8分立てとは
泡立て器でクリームをすくうと、しっかり持ち上がりますが、先は柔らかくしなやかに曲がります。ショートケーキやロールケーキの内部、絞り出し用のクリームはこの程度の硬さが理想的です。
スポンジケーキに挟む用のクリームは、ナッペ用よりもしっかりと泡立てます。
クリームが柔らかすぎると、圧力で横に膨らみやすく、スポンジや果物がずれやすくなり、土台が安定しないことがあります。
ショートケーキのクリームを美しく仕上げるためのテクニック
最初にボウルの中の材料をハンドミキサーで6分立てに泡立てます。その後、泡立て器に替えて、手前の半分を8分立てにし、サンド用として使うのがおすすめです。
ナッペをするときは、ボウル全体を優しく混ぜて7分立てになるように整えてください。固さが足りない場合は、新しい生クリームを加えて調整しましょう。
デコレーション用クリームの絞りをマスターする方法
クリームを絞り袋に入れた後、まずはボウルの中で少し絞ってみましょう。クリームが光沢を帯び、スムーズに絞り出せていれば問題ありません。
こんな時は
まずは、絞り出し袋を使ってボウルに一度内容物を出し切り、再度絞り出し袋に戻します。口金を使うことによって、混ぜる効果が生まれ、適切なかたさになることが多いのです。もしクリームが緩すぎる場合は、軽く泡立てると良いでしょう。
口金の逆側からクリームをなるべくまとまりよく(触りすぎないように注意)ボウルに戻し、少しずつ新しいクリームを足していきます。優しく全体を混ぜ、クリームが8分立ての硬さになっているか確認します。問題なければ、再び絞り出し袋へ移しましょう♪
これでクリームのかたさを確認してからケーキに絞れば、失敗するリスクは減るはずです。
生クリームを泡立てる際のポイント
生クリームを泡立てる際には、ボウルを氷水で冷やしながら作業を行うことが重要です。生クリームの中の脂肪球は、撹拌によってぶつかり合い、膜が破れて互いにくっつきます。この過程で空気が取り込まれ、網目状の構造が形成されることで、生クリームはとろみと泡立ちを得ます。
生クリームが泡立つ際の温度管理は特に重要です。温度が上がると、熱に弱い脂肪球が液体油に変わり、クリームが水分と分離してしまい、ボソボソになる傾向があります。このため、生クリームを常に8℃以下に保つことが推奨されます。
泡立てる環境を整えるためには、氷水で冷やしたり、室温を調整したり、器具を冷蔵庫で事前に冷やしておくと良いでしょう。こうした配慮によって、生クリームは安定した泡立てが可能になり、作業がスムーズになります。
また、作業中にボウル周辺のクリームが温まりやすいため、時折きれいに拭き取ることも有効です。さらに、購入後は長時間常温に置かず、冷蔵ケースから出したらすぐに冷やすことを心掛けましょう。温度が上がった生クリームは、元の安定した状態には戻せないため注意が必要です。