ハワイのマラサダ

ハワイと言えば、異国情緒あふれる美しいビーチや温暖な気候だけでなく、数々の名物グルメも外せない魅力の一つです。その中でも特におすすめしたいのが、ポルトガルから伝わった「マラサダ」というスイートな揚げパン。ふわふわした食感と絶妙な甘さは一度味わったら忘れられない美味しさです。ハワイ旅行の際には、是非この絶品マラサダを現地で堪能し、特別な味覚体験を楽しんでみてはいかがでしょうか。

マラサダはどのようなデザートなのか?

マラサダは、小麦粉とイースト菌を使った生地を発酵させて、油でカリッと揚げたスイーツです。一般的には、粉砂糖やシナモンをまぶして食べられ、これはドーナツによく似た特徴を持つお菓子です。ハワイで人気を博したこのスイーツは、「レナーズベーカリー」が販売を始めたことから広まりました。毎年3月の初めの火曜日はハワイで「マラサダの日」とされ、マラサダだけでなく、パンケーキやワッフルなどが楽しめます。揚げたばかりのマラサダは外はサクサク、中はふんわりとしており、その軽やかな食感が魅力です。また、粉砂糖やグラニュー糖、シナモンでまぶされたものが定番ですが、チョコレートや生クリーム、カスタードなどを詰めた種類も存在します。

マラサダの意外な歴史

ハワイでマラサダが広まったのは、「レナーズベーカリー」が販売し始めたことがきっかけですが、実際にはハワイオリジナルのスイーツではありません。マラサダはポルトガルに端を発するお菓子です。15世紀からポルトガルでは砂糖の生産が盛んになりました。この背景には、ポルトガルが海外に進出し植民地を築いたことがあります。ブラジルでは砂糖の生産に適した環境があったため、ポルトガル人は大規模な砂糖農園を設置しました。この結果、ポルトガルにおける砂糖生産は飛躍し、重要な産業となりました。この流れで砂糖を使った菓子が多く作られるようになったのです。四旬節前に、ラードや砂糖を消費するためにマラサダが作られるようになり、ポルトガルの家庭料理として愛されていました。「レナーズベーカリー」の店主はポルトガル出身で地元のパン屋で経験を積んだ後、ハワイに移住したとされています。彼は故郷の味を再現したマラサダを販売し、ハワイで評判となりました。

ドーナツや揚げパンとの相違点

マラサダは、見た目や調理方法からドーナツや揚げパンと混同されることがありますが、実は独自の特徴を持っています。ドーナツはベーキングパウダーでふくらませるのに対して、マラサダはイーストで発酵させる点が異なります。また、ドーナツには中心に穴がありますが、マラサダには穴がありません。そして揚げパンは、パン生地を焼いてから揚げて砂糖をまぶして作りますが、マラサダは発酵した生地をそのまま油で揚げるという違いがあります。

マラサダは油で揚げた生地に砂糖をまぶしたデザート

マラサダは、小麦粉やイースト菌で作った生地を発酵させてから油で揚げ、粉砂糖やシナモンを振りかけたデザートです。元々はポルトガルで生まれたものですが、「レナーズベーカリー」の店主がこの味を紹介し、ハワイでも大人気のデザートとして定着しました。家でも簡単に作れるので、材料を揃えてぜひ挑戦してみましょう。

 

マラサダ