セロリ栽培は難しい?初心者でも失敗しない育て方のコツを徹底解説!
独特の風味とシャキシャキ食感が魅力のセロリ。サラダやスープ、炒め物など、様々な料理で活躍しますよね。家庭菜園で育てれば、いつでも新鮮なセロリを楽しめます。セロリ栽培は少し難しいイメージがあるかもしれませんが、ポイントを押さえれば初心者でも大丈夫!この記事では、プランターでも地植えでも、セロリを上手に育てるためのコツを徹底解説します。ぜひこの記事を参考に、セロリ栽培に挑戦してみましょう!

1. はじめに:セロリを家庭菜園で育ててみよう!

セロリ特有のシャキシャキとした食感は、食卓に彩りを添えてくれます。あの独特な風味は好みが分かれるものの、一度ハマると病みつきになる人もいるのではないでしょうか。茎はもちろん、葉にも栄養がたっぷり含まれているセロリは、サラダ、漬物、炒め物、スープ、天ぷらなど、様々な料理で楽しめます。この記事では、セロリの栽培方法と、育てる上での重要なポイントを詳しく解説します。セロリは庭での地植えだけでなく、プランターを使ったベランダ菜園でも手軽に栽培できるのが魅力です。ポイントさえ押さえれば、家庭菜園初心者の方でも、きっと美味しいセロリを収穫できるでしょう。他の野菜に比べて育苗に少し時間がかかりますが、自分で育てた新鮮なセロリを味わえる喜びは格別です。ぜひ、セロリ栽培にチャレンジしてみてください!

2. セロリの基本情報:栄養満点の魅力的な野菜

セロリは、セリ科オランダミツバ属に分類される一年草で、原産地はヨーロッパです。草丈は30~75cm程度まで成長し、葉物野菜として親しまれています。セロリの最大の特徴は、何と言っても茎を食べた時のあの独特な風味と、シャキシャキとした食感です。この独特の香りが好きな人もいれば、苦手な人もいますが、調理方法を工夫することでサラダだけでなく、スープや炒め物など様々な料理に活用できる万能な食材です。
ヨーロッパ原産のセロリは、古代ギリシャやローマ時代には薬用として利用されていました。その後、食用として広まったとされています。セロリはその独特な香りが注目されがちですが、本研究では、セロリやパセリが多く生産するフラボノイド配糖体アピインを生合成するアピオース転移酵素の遺伝子を世界で初めて明らかにしました。この酵素遺伝子が見出されたことで、謎が多いアピオースという糖の役割を解明する研究が展開できるだけでなく、人に対して抗不安作用があるとされるアピインの生産や機能解明の研究を展開できるようになります。 (出典: Plant Physiology(立命館大学ニュースリリース), URL: https://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=3251, 2023-07-12)
セロリは冷涼な気候と、適度な湿り気のある土壌を好むため、栽培する際にはこれらの点を意識することが大切です。

3. セロリ栽培の基礎知識:環境、方法、肥料

セロリの生育に適した温度は15℃~20℃です。暑すぎる環境も、寒すぎる環境も苦手とするため、春になり気温が上がり始めたら、種まきのタイミングを逃さないように注意しましょう。
ベランダでセロリを栽培する場合は、夏まではできるだけ日当たりの良い場所で育て、気温が25度以上になる場合は、風通しの良い半日陰に移動させ、涼しい場所で管理しましょう。冷涼な気候と適度な湿り気を好むセロリは、特に夏の高温期には日陰で管理し、水切れを起こさないように注意することが大切です。セロリは育苗期間が長いため、生育初期は夜間だけ室内に移動させるなどして、保温対策を行うと良いでしょう。セロリは、根がしっかりと育つことで、地上部の茎や葉も病害虫に強くなると言われています。
庭に地植えする場合は、水はけを良くするために畝を立て、風通しを良くしたり、マルチを敷くなどの対策を行うことで、病害虫の発生を抑えることができます。セロリは乾燥に弱く、有機物を豊富に含んだ、やや湿り気のある土壌を好みます。植え付け後に株元をマルチや腐葉土で覆うことで、保温効果を高め、適度な湿度を保ち、乾燥を防ぐことができます。ただし、土壌が過湿になると病気が発生しやすくなるため、水はけの良い環境で栽培し、株周りの風通しを良くすることを心がけましょう。
家庭菜園でセロリを育てる場合、種から育てることも、苗から育てることも可能です。種から育てる場合は、育苗に時間がかかり、管理もやや難しいため、時間や手間をかけずに確実に育てたい場合は、市販の苗から育てることをおすすめします。セロリは直根性の野菜であり、根に傷がつくと株の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。
苗を植え付ける際は、根鉢を崩さないように丁寧に扱い、根を傷つけないように注意しましょう。セロリは、他の野菜に比べて肥料を多く必要とする野菜です。肥料が不足すると生育不良の原因となるため、肥料切れには十分注意しましょう。肥料を適切に与えることで、セロリは大きく育ちます。大きく育てるためには、植え付け前に畑をしっかりと耕し、元肥や追肥をしっかりと施し、セロリの健やかな成長をサポートすることが大切です。

4. セロリ栽培の年間スケジュールと育苗

セロリは、気温が暖かくなる春に種をまきます。栽培時期は地域や環境によって異なるため、あくまで目安として参考にしてください。種まき時期は4月~5月、植え付け時期は7月~8月、収穫時期は10月~12月頃です。セロリの育苗には、種まきから2~3ヶ月ほどの期間が必要です。これは、生育初期のセロリの成長が緩やかで、発芽に時間がかかるためです。種まきから収穫までは、半年程度の期間を要します。セロリの苗作りの手順を以下にまとめました。セロリは、暑すぎても寒すぎても発芽しにくいため、発芽適温(15度~20度)に合わせて種まきを行いましょう。セロリの種が発芽しやすくなるように、種まきの前日に種を水に浸けておきましょう。育苗箱に市販の野菜用培養土を入れます。土に深さ3~5cmの溝を作り、水に浸けておいた種を5~6粒ずつまきます。種をまいたら、軽く土を被せ、土が乾燥しないようにたっぷりと水をあげます。種が発芽するまでは、不織布や新聞紙などで覆い、乾燥を防ぎます。育苗箱は、できるだけ風通しの良い半日陰に置いて育てます。土の表面が乾いてしまう前に水やりを行い、適切な湿度を保ちます。セロリの種は、10日~2週間程度で発芽します。発芽したら、不織布を取り除き、本葉が3~4枚になるまで育苗箱で育てます。生育初期や、夜間に気温が下がる場合は、育苗箱を夜間だけ室内に移動させて保温すると良いでしょう。「号」という単位は【1号=ポット直径3cm】で表します。つまり、【3号鉢苗=9cmポット苗】となり、花苗では一般的なサイズです。 (出典: 紫桜館山の花屋 公式サイト『ポットサイズとは』, URL: https://www.shioukan.com/html/page5.html, 2023-04-01)
本葉が7~9枚になるまで苗を育てます。セロリは育苗に時間のかかる野菜です。種まきから発芽まで、土が乾燥しないように水やりを行うなど、手間のかかる作業が多いため、初めてセロリ栽培に挑戦する方は、育苗管理を難しく感じるかもしれません。より確実にセロリ栽培を成功させたい場合は、植え付け可能なサイズまで成長した市販の苗を購入して育てるのも一つの方法です。5. セロリ栽培を成功させる土づくりと植え付けのポイントセロリの苗が十分に育ったら、いよいよ植え付けです。その前に、セロリが気持ちよく育つための土を準備しましょう。畑に直接植える場合は、植え付け予定日の2週間前には土を耕し始めるのがおすすめです。プランター栽培なら、市販の野菜用培養土が手軽ですが、自分で土をブレンドするのも楽しいですよ。セロリは酸性の土を苦手とするため、畑に植える際は酸度調整が大切です。家庭菜園での苦土石灰の施用量は、一般的に1㎡あたり100g~150g程度が推奨されている。これは土壌の酸度(pH)や作物の種類によって調整が必要であり、土壌診断を行ったうえで施用量を決定することが望ましい。 (出典: 農林水産省『家庭菜園のすすめ』, URL: https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/saien/index.html, 2022-03-01)
これでセロリにとって理想的な土壌が完成です。最後に、高さ10cm、幅60cmほどの、水はけの良い畝を立てて準備完了です。準備した土に、本葉が7~8枚になったセロリの苗を植え付けます。畝に30cm~40cmの間隔を空けて(最近の情報では30cm以上推奨されています)、2列になるように植えましょう。セロリの苗は浅植えが基本です。根っこの部分が少し見えるくらいの深さに植え穴を掘ります。育苗ポットから苗を取り出す際は、根が傷つかないように慎重に。そっと植え穴に入れ、植え付け後はたっぷりと水をあげてください。根付くまでは、土が乾燥しないように水やりを続けましょう。植え付け後、セロリの成長をサポートするために、畝に穴あきマルチシートを張るのがおすすめです。マルチシートは、土壌の温度と水分を保ち、雑草や病害虫の発生を抑える効果があります。プランターでセロリを育てる場合、苗を植え付ける方法と、種を直接プランターにまく方法があります。種から育てる方法は、植え替え時の根のダメージを減らせるメリットがあります。しかし、セロリは育苗に時間がかかるため、種から直接プランターで育てるのは、少し難易度が高いかもしれません。プランターに苗を植え付ける場合は、市販の培養土を使うか、自分で土を配合します。自作する場合は、赤玉土7、腐葉土2、バーミキュライト1の割合で混ぜ合わせましょう。植え付けの2週間前までに、用土10リットルあたり苦土石灰と化成肥料をそれぞれ10g~20g混ぜておきます。プランターは、標準的な深さの60cmサイズを用意しましょう。大きな株なら2株、小さめの株なら3株育てられます。プランターがない場合は、園芸用の袋で代用することもできます。
プランターに土を入れる際は、ウォータースペースを確保するため、縁から2cm~3cmほど下まで土を入れます。苗の大きさに合わせて植え穴を掘り、根鉢を崩さないようにポットから取り出して、株元に土がかぶらないように浅く植え付けましょう。最後に、たっぷりと水をあげて完了です。

6. セロリの栽培管理:植え付け後のケアとトラブル対策

セロリを畑やプランターに植えた後の、大切な管理方法をまとめました。育苗中はゆっくりと成長していたセロリも、植え付けから30日ほど経つと、ぐんぐん大きくなります。下の方の葉が伸び、株元が太くなってくるのがわかるでしょう。この頃になると、株元から新しい芽も出てきます。植え付けから1ヶ月ほどで出てくるわき芽は、株全体の栄養を奪ってしまうため、早めに取り除きましょう。また、8月から12月にかけて、黄色く変色したり傷んだ下葉も、定期的に取り除くことが大切です。枯れた葉をそのままにしておくと、風通しが悪くなり、病気の原因になります。晴れた日に、わき芽や枯れた下葉を取り除くようにしましょう。取り除いたわき芽や下葉は、スープの具材として活用できます。本葉が7~9枚になり、畑やプランターに植え付けた後も、土が乾燥しないように水やりを続けましょう。プランターで育てる場合は、土の表面が乾いたら、1日1回を目安に水を与えます。畑に植えている場合は、1週間以上雨が降らない場合に水やりをしましょう。特に夏場は乾燥しやすいので、敷きわらなどで土壌の乾燥を防ぐと効果的です。ただし、湿度が高すぎると病気になりやすいため、水やりのしすぎには注意し、水はけと風通しの良い環境で育てることが大切です。セロリを育てていると、若い葉が黒く変色したり、枯れてしまうことがあります。これは、カルシウム不足が原因で起こる「芯腐れ症」という生理障害です。このような症状が見られた場合は、肥料を控え、代わりにカルシウムを補給できる液体肥料を与えましょう。

7. セロリの収穫:時期、方法、保存のコツ

セロリの収穫時期、収穫方法、そして収穫後の保存方法について解説します。

セロリの収穫時期

セロリは、株の高さが20~40cm程度に成長した頃が収穫の目安となります。一般的に10月から12月頃に収穫できますが、霜に当たると内部に空洞ができる「す」が発生することがありますので、時期を逃さずに早めの収穫を心がけましょう。収穫が遅れると、同様に「す」が入って食感が硬くなるため注意が必要です。

セロリの収穫のやり方

セロリの収穫方法には、株ごと収穫する方法と、外側の葉だけを摘み取って収穫する方法の2種類があります。株ごと収穫する場合は、セロリの茎全体をまとめて握り、根元をナイフや包丁で切り取ります。外葉だけを収穫する場合は、必要な分だけを摘み取ります。この方法なら、セロリの収穫期間を長くすることができます。ただし、収穫適期を過ぎると「す」が入りやすくなるので注意が必要です。外葉を収穫した後は、残った葉の成長を促すために追肥を行いましょう。

セロリの保存方法

収穫したセロリの鮮度をできるだけ長く保つためには、収穫後に根元についている根や葉を切り取っておきましょう。根や葉を取り除くことで、茎からの水分の蒸発を抑え、鮮度を維持できます。すぐに食べない場合は、葉と茎を分けて新聞紙で包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保存します。茎は立てた状態で保存すると鮮度が長持ちします。葉は冷凍保存も可能です。

8. セロリの増やし方:種からの栽培と連作障害対策

セロリは種から増やすことができます。収穫せずに残しておいた株から種を採取します。収穫時期が終わり、気温が10度を下回るようになると、セロリは花茎を伸ばし、小さな白い花を咲かせます。花や茎が全体的に茶色っぽく変化してくると、花が咲いていた部分に種ができます。採取した種は、翌年以降の栽培に利用できます。ただし、セロリは連作障害を起こしやすい作物なので、種から育てる際は、前回栽培した場所とは異なる土や畑を選んでください。

9. セロリ栽培における病害虫対策:予防と管理の重要ポイント

セロリ栽培で遭遇しやすい病害虫と、その効果的な対策をまとめました。セロリは比較的涼しい環境を好むため、気温が25℃を超えると病気が発生しやすくなります。特に梅雨時期から夏にかけては、水はけの良い状態を保ち、風通しを良くすること、そして直射日光を避けた半日陰での管理が、病害の発生を抑制する上で重要です。

セロリの害虫対策

セロリは、根を丈夫に育てることが病害虫への抵抗力を高める上で大切ですが、育苗期間中や、高温多湿になりやすい梅雨や夏場は、特に病害虫が発生しやすいため、注意が必要です。

アブラムシ

一度発生すると駆除が難しい害虫がアブラムシです。アブラムシは主に3月から5月にかけて発生しやすく、セロリの新芽や茎に群生して植物を弱らせます。見つけ次第、速やかに取り除くことが重要です。アブラムシの飛来を防ぐためには、防虫ネットの使用が効果的です。

キアゲハ

キアゲハの幼虫はセロリの葉や茎を食害します。キアゲハが卵を産み付けないように、防虫ネットを設置して対策を行いましょう。もし幼虫を見つけた場合は、被害が拡大する前に捕殺することが大切です。

ヨトウムシ(夜盗虫)

セロリの栽培において、ヨトウムシの幼虫による被害も無視できません。彼らは主に夜間に活動するため、日中の発見は難しいことがあります。被害を防ぐためには、防虫ネットを使用して成虫の飛来を防ぐことが効果的です。また、成虫は葉の裏側に卵を産み付ける傾向があるため、定期的に葉の裏をチェックし、卵を発見した場合は早めに除去するか、適切な駆除剤を使用することが重要です。

ハダニ

ハダニは、セロリの葉裏に生息し、植物の汁を吸い取ることで株を弱らせる害虫です。乾燥した環境を好むため、定期的な葉水や、発見次第駆除剤を使用するなど、適切な対策を講じることが大切です。

セロリの病害対策

梅雨や夏場の高温多湿な時期は、セロリが病気にかかりやすくなります。発生しやすい病気を把握し、適切な対策を行うことで、病害を未然に防ぐことが可能です。

軟腐病(なんぷびょう)

軟腐病は、セロリの株元や根元に発生しやすい病気です。初期症状としては、水が染み込んだように見える部分が現れますが、進行すると腐敗が進み、強い悪臭を放つようになり、最終的には株全体が枯れてしまいます。この病気の原因は細菌によるものです。感染拡大を防ぐため、軟腐病を発見した場合は、速やかに株ごと抜き取り、畑の外で処分してください。高温多湿な環境下で発生しやすいため、高畝で栽培したり、マルチシートを使用して泥はねを防ぐなどの対策が有効です。また、細菌は傷口から侵入するため、害虫対策も軟腐病予防には欠かせません。

葉枯病(はがれびょう)

葉枯病は、初期には葉が黄色くなる程度の症状ですが、進行すると葉に斑点が現れたり、穴が開いたり、苗がしおれたりし、最終的には株全体が枯れてしまうことがあります。原因はカビであるため、発見したら感染した部分を取り除き、畑の外で処分してください。また、同じ場所での連作は避けるようにしましょう。

斑点病

斑点病は、葉に黒色や褐色の斑点が現れる病気で、悪化すると葉全体が枯れてしまいます。特に湿気の多い環境で発生しやすいため、風通しを良くし、感染した葉は速やかに取り除くことが大切です。

10. セロリの軟白栽培:白いセロリを作る方法と家庭菜園でのコツ

家庭菜園で栽培するセロリは、全体に日光が当たるため緑色になります。一方、スーパーでよく見かけるのは、茎が白く柔らかい軟白セロリです。軟白セロリにするには、草丈が15cm程度になったら株元を新聞紙などで覆い、日光を遮断します。こうすることで、一部が白くなります。軟白栽培によってセロリ特有の香りは弱まりますが、日光を浴びて緑色になったセロリの方が栄養価は高いと言われています。

まとめ

茎にも葉にも栄養豊富なセロリは、独特の香りがサラダやスープなどの風味付けに最適です。他の野菜に比べて育苗に少し時間がかかりますが、根をしっかりと育てれば長期間収穫を楽しめるため、家庭菜園に向いています。家庭でも育てやすい品種を選べば、初心者でも上手に栽培できますし、ベランダなどの狭いスペースやプランターでも育てられます。特に、夏の温度管理、水やり、適切な追肥がセロリ栽培の成功の鍵となります。手間をかけた分、収穫時の喜びはひとしおです。家庭菜園に挑戦したい方、セロリを自分で育てたい方は、ぜひご家庭でセロリ栽培に挑戦してみてください!

セロリ栽培、成功の秘訣とは?

セロリ栽培で何よりも大切なのは、セロリが快適に育つための環境づくりです。理想的な気温は15℃~20℃。土は有機物をたっぷり含み、適度な湿り気がありつつも水はけが良い状態がベストです。特に夏場の暑さ(25℃以上)には弱いため、日陰を作って涼しく保ち、水不足にならないように注意しながらも、じめじめしすぎないように気を配りましょう。セロリは育苗期間が長く、根がデリケートなので、植え替えの際は根を傷つけないように丁寧に扱い、肥料が不足しないよう月に1、2回追肥を行うと良いでしょう。

初心者でもできる!セロリ栽培のコツ

家庭菜園に挑戦する初心者の方には、種から育てるよりも、すでに育った苗を購入するのがおすすめです。セロリは種まきから苗になるまで時間がかかり、管理も大変なため、苗から育てることで手間を減らし、成功に近づけます。プランター栽培なら、土の管理や移動が簡単で、環境の変化にも対応しやすいでしょう。品種選びも重要で、初心者でも育てやすい品種を選ぶことが大切です。

セロリの種まき時期と発芽のポイント

セロリの種まきに最適な時期は、4月~5月頃です。発芽に適した温度は15~20℃で、種を一晩水に浸けてから種まきをすると発芽しやすくなります。種まき後、10日~2週間程度で発芽し始め、苗を植え付けるまでには2~3ヶ月ほどの育苗期間が必要です。発芽するまでは、乾燥を防ぐために不織布などで覆い、風通しの良い半日陰で管理することが大切です。

セロリ栽培で気をつけたい病害虫とその対策

セロリ栽培で注意すべきは、アブラムシ、キアゲハの幼虫、ヨトウムシ、ハダニなどの害虫と、軟腐病、葉枯病、斑点病などの病気です。害虫対策としては、防虫ネットを使用したり、見つけ次第駆除することが効果的です。軟腐病は細菌によって引き起こされ、高温多湿の環境で発生しやすいので、高畝にしたり、マルチシートを使って泥はねを防ぐことが重要です。葉枯病や斑点病はカビが原因なので、感染した部分を取り除き、風通しを良くし、連作を避けることが対策になります。丈夫な根を育てることで、病害虫への抵抗力を高めることも大切です。

収穫したセロリを長持ちさせる秘訣は?

せっかく収穫したセロリ、できるだけ長く新鮮な状態で楽しみたいですよね。そのためには、まずセロリの根と不要な葉を丁寧に取り除くことが大切です。こうすることで、茎から水分が蒸発するのを抑えられます。すぐに食べきれない場合は、葉と茎を別々に分け、新聞紙で包んでからビニール袋に入れて冷蔵庫へ。茎は立てて保存すると、より鮮度が保てます。余った葉は冷凍保存も可能です。

お店のような白いセロリを自宅で育てるには?

もちろん、ご家庭でも白い茎のセロリ「軟白セロリ」を栽培できます。家庭菜園で育てるセロリは緑色のものが一般的ですが、草丈が15cmほどになったら、株元を新聞紙などで覆う「軟白栽培」を試してみてください。こうすることで、茎の一部が白く柔らかく育ちます。軟白栽培を行うと、セロリ独特の香りがマイルドになる傾向があります。ただし、太陽の光をたっぷり浴びた緑色のセロリの方が、栄養価は高いと言われています。

セロリ栽培 難しい