ぶどう 翠峰

翠峰(すいほう)は、日本のぶどう品種の中でも特に注目されている存在です。その独自の風味と美しい見た目は、多くのフルーツ愛好者に新しい楽しみを提供します。爽やかな甘さと程よい酸味が調和した味わいは、一度食べると忘れられません。加えて、その大ぶりでぷりっとした食感は、本物志向の人々を魅了しています。翠峰は、単に食べるだけでなく、贈答品やデザートとしても最適な品種です。この記事では、翠峰の魅力と特徴について詳しく探っていきます。

翠峰(すいほう)の特性

「翠峰(すいほう)」は、大粒の青系ぶどうで、1996年に公式に品種として認められました。特徴的なのは「ピオーネ」と「センテニアル」という親品種を持ち、福岡県の園芸研究所で生まれました。このぶどうの果皮は透明感のある黄緑色で、粒は楕円形をしています。一粒の大きさは13~20gとボリュームがあり、ジューシーで甘さと酸味のバランスが絶妙で、優雅な味わいを堪能できます。薄い皮と種がほとんど無いことから、気軽にそのまま食べられるのも特徴です。加えて、種子親にあたるピオーネは黒ぶどうで、対照的に花粉親のセンテニアルは黄緑色の果皮を持っています。センテニアルは、巨峰の花粉親としても知られています。また、ピオーネとセンテニアルの組み合わせから生まれた他の品種として、美味で黒ぶどうの「高妻(たかつま)」も有名です。

翠峰を選ぶ際のポイントと見分け方と保管方法

茎が乾燥しておらず、皮がピンとして美しい黄緑色のものが理想的です。皮に白い粉(ブルーム)が付着しているのは新鮮さの証です。この白い粉は水分の蒸発を抑える役割を果たしています。新聞紙やラップ、ポリ袋で包んで湿気を保ちつつ、冷暗所か冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。鮮度が良い場合は数日間保存できますが、早めに食べるのがおすすめです。1粒ずつを軸を残してハサミで切り取り、保存袋に入れて冷蔵する方法も効果的です。

翠峰の美味しい楽しみ方と旬

翠峰は薄い皮を持っているため、そのままでも楽しめますが、気になる方は皮をむいて食べるのも良いでしょう。種がほとんどないので、食べやすさも魅力です。翠峰は8月末から9月中旬にかけて熟し始め、8月から10月半ばまで収穫が行われます。

翠峰の主要な生産地

翠峰の栽培面積では、岡山県が首位を占めています。その面積は約6.5ヘクタールで、全体の60%以上をカバーしています。続いて2位は福岡県で約2ヘクタール、全体の20%以上のシェアとなっています。3位には約1.4ヘクタールを栽培する宮崎県が入っています。

ぶどう翠峰