グルテンフリーの食生活が注目されている今日この頃。グルテンは小麦などの穀物に含まれるタンパク質で、一部の人々に対してアレルギー反応を引き起こす可能性があります。そのため、グルテンを避ける必要がある人々にとって、グルテンフリーの食材を見つけることは重要な課題となっています。幸いにも、近年では多くの代替食材が開発され、グルテンフリーの食生活をより豊かなものにすることができるようになってきました。
そもそもグルテンって？
グルテンとは、小麦やライ麦などの穀物に含まれるタンパク質のことです。このグルテンが生地に粘着性と弾力を与え、パンやパスタなどの食品の形を保つ役割を担っています。しかし、一部の人にとってグルテンが問題となる場合があります。 セリアック病は、グルテンが引き金となる自己免疫疾患です。グルテンが原因で小腸が損傷を受け、下痢や腹痛、体重減少などの症状が現れます。長期化すると栄養失調にもつながりかねません。また、非セリアック性グルテン感受性という病態もあり、セリアック病とは異なる消化器症状が現れるのが特徴です。 このように健康上の影響があるため、グルテンフリーの食品が注目されています。グルテンフリー食品は、小麦粉を使わず、米粉やそば粉、アーモンドなどの代替原料で作られています。グルテンを控える食生活は、体調管理の一環として有効な選択肢となるでしょう。総じて、グルテンへの賛否は分かれるものの、自分に合った食生活を心がけることが何より大切です。
グルテンフリーの食品を見分けるポイント
グルテンフリー食品を選ぶ際は、原材料表示の確認が重要です。しかし、より確実に判別するには、GFCO(Gluten Free Certification Organization)が認証する「グルテンフリー認証プログラム(GFCP)」のマークが付された商品を選ぶことが推奨されます。 GFCOは米国の認証団体であり、製品中のグルテン含有量が0.001%未満であることを厳格に審査し、基準を満たした場合にのみその商品にロゴマークを付与します。世界中の企業製品を認証しており、グルテンフリー製品の安全性と信頼性を保証する権威ある機関とされています。 一方、日本国内ではグルテンフリー表示の明確な基準はまだありませんが、米粉製品については農林水産省から表示ガイドラインが公表されています。グルテンを1ppm以下に抑えた米粉は「ノングルテン米粉」と表示できるとされています。 つまり、海外製品ならGFCOマーク、国内製品なら原材料表示と併せて米粉製品のガイドラインを参考にすることで、より安心してグルテンフリー食品を選べるようになります。
グルテンフリーの食品
グルテンフリーの食品が注目されている理由は、一部の人にアレルギー反応を引き起こすグルテンを含まないためです。代表的な食材は米粉で、もち米から作られた白玉粉やうるち米から作られた上新粉があります。米粉は、パンやお菓子、麺類など様々な加工食品に利用されています。 米粉を使ったパンは「もちもち」で自然な甘みがあり、小麦粉のパンに比べてさっぱりとヘルシーです。米粉の麺類は、ベトナム料理のフォーやビーフンなどがあり、つるりとした食感が特徴です。フォーは鶏がらスープで、ビーフンは炒め物やスープに使われます。 その他、大豆粉やアーモンド粉、キヌアなども利用されています。これらの食品は食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富に含まれているのが利点です。一方で、一部の食材にはアレルギー物質が含まれる場合があるため、アレルギーのある人は注意が必要です。 健康志向の高まりから、グルテンフリー志向が広がっていますが、専門家からは過剰な期待は控えめにし、バランスの取れた食生活を心がけることが大切だと指摘されています。
まとめ
グルテンを避ける必要のあるかたは、代替食材を上手く活用することで栄養バランスの良い食事を実現できます。米・雑穀・豆類・根菜類などを組み合わせ、食生活に彩りを加えましょう。健康的で美味しい食事を心がけることで、グルテンフリーの生活は決して制限されたものにはなりません。食の楽しみを見つけながら、ご自身に合った食生活を見つけていってください。