お中元は、日頃お世話になっている方への感謝と、相手を気遣う気持ちを込めた夏の贈り物です。慣習的に、お中元は目下から目上の方へ贈るものとされているため、上司へ贈ることは失礼にはあたりません。日頃なかなか伝えることのできない感謝の気持ちを込めて、上司の方へお中元を贈ってみてはいかがでしょうか。心を込めて選んだ品は、きっと上司にも喜んでいただけることでしょう。ただし、企業によっては「贈答禁止」のような規則がある場合もあるため、事前に社内の規定や同僚・先輩などに確認するようにしましょう。
お中元を贈る対象：役職を考慮する
お中元を誰に贈るべきか悩む場合は、通常は直属の上司や、いつもお世話になっている方に贈れば問題ありません。会社の規模や従業員数、ご自身の立場によっても異なりますが、社長や会長など、普段あまり接する機会のない役職の方には、必ずしも贈る必要はないでしょう。もし贈る相手に迷った場合は、同僚や先輩に相談してみるのがおすすめです。
お中元の予算：3,000円～5,000円程度が目安
上司に贈るお中元の品は、一般的な目安として3,000円～5,000円程度が妥当でしょう。普段から大変お世話になっている場合は、多少金額を上乗せしても良いかもしれません。ただし、高価すぎる品物は相手に気を遣わせてしまう可能性があり、安すぎる品物は失礼にあたる場合があるため注意が必要です。相手に喜んでもらい、かつ負担にならない程度の金額で品物を選ぶことが重要です。
お中元を贈る時期：地域差と早めの準備
お中元を贈る時期は地域によって異なり、贈る相手の居住地域に合わせた時期に届くように手配することが大切です。各地域の一般的な贈答時期を確認し、余裕を持って準備に取り掛かりましょう。
上司へのお中元：贈るのを控えたい品物と忌中について
上司へ謝意を込めて贈るお中元ですが、中にはふさわしくないとされる品物もあります。例えば、現金や商品券、履物や下着類（踏みつける、見下すという意味合いを連想させるため）、刃物（縁を切るという意味合いを連想させるため）などは避けるのが一般的です。加えて、相手方が不幸に見舞われ忌中の期間にある場合は、お中元を贈る時期を考慮する必要があります。忌中とは、近親者のご逝去に伴い、一定期間喪に服す期間を指しています。忌明け後であれば、相手の状況や心情に配慮した上で、喪中（近親者が亡くなってから一年間など）であってもお中元を贈ること自体は問題ないとされています。その際は、紅白の水引が印刷されたのし紙は避け、無地の白い奉書紙や無地の短冊を使用するのが適切です。
お中元の作法：添え状の役割
お中元は、本来であれば直接上司の元へ伺い、手渡しするのが礼儀にかなった方法です。しかし、現代においては配送で贈るケースが一般的となっています。その際、品物と一緒に「添え状」を送ることが非常に大切です。添え状には、時候の挨拶とともに日頃の感謝の言葉、お中元をお贈りした旨、おおよその到着日などを記載します。品物については、簡単に触れる程度で良いでしょう。品物が到着する前に添え状が届くように手配するか、間に合わない場合は、品物にメッセージカードなどを添えて送りましょう。品物だけを送ってしまうと、相手への敬意を欠くことになり、失礼にあたる可能性があります。
まとめ
上司へのお中元は、日頃お世話になっている感謝の気持ちを伝える貴重な機会です。社会人として基本的なマナーを遵守し、相手に心から喜んでもらえる品物を選びましょう。職場の慣習や上司の嗜好を考慮し、心を込めて選んだお中元を贈ることで、より良好な信頼関係を築くことができるでしょう。
お中元を贈る時期はいつ頃が適切ですか？
お中元を贈る時期は、地域によって若干の差がありますが、一般的には7月初めから8月15日までが目安です。特に、関東地方では6月下旬から7月中旬にかけて贈る方が多いようです。お中元を贈る際は、相手の居住地域に合わせて適切な時期を選ぶようにしましょう。
上司へのお中元、予算はどのくらいが適切？
一般的に、上司へ贈るお中元の金額は3,000円から5,000円程度が目安とされています。日頃から大変お世話になっている上司には、多少金額を上乗せしても良いでしょう。ただし、高価すぎる品物は相手に気を遣わせてしまう可能性もあるため、注意が必要です。
お中元として避けるべき品物はありますか？
上司へのお中元として、現金を贈ることは失礼にあたります。商品券なども同様に避けた方が良いでしょう。また、下着や靴下など、相手を見下す意味合いを持つとされる品物や、刃物など縁起が悪いとされる品物も避けるようにしましょう。