木 に なる 果物

果物は、私たちの生活に彩りと栄養をもたらす自然の贈り物です。その多様な形、色、香り、そして味わいは、まさに木になった宝物と呼ぶにふさわしいものです。本記事では、果物の魅力を紐解くとともに、知られざる種類やその特性を探る旅へとご案内します。果物は、単なる食材ではなく、地域の文化や歴史と結びついた重要な存在です。それでは、一緒に果物の豊かさを楽しむ旅に出かけましょう。

果樹とは何か?果樹とされるものの特徴とは?

果樹は、食べられる果物を実らせる木を指します。ミカンやリンゴがその一例です。一方で、イチゴやスイカ、メロンは草本植物に分類されるため、果樹には該当しません。

庭木と果樹の違いとは?

果樹とは果実がなる木を指し、庭木は庭に植えられる木を指します。つまり、庭に果樹を植えると、それは庭木として扱われます。庭木は主に鑑賞、防風、防犯を目的として植えられます。花が咲く木、特に花を鑑賞するための庭木は花木と呼ばれ、果実のなる木は果樹と呼ばれます。植える場所が庭である場合、果樹も庭木の一部となります。

おすすめ①オリーブ(Olive)

地中海の雰囲気を漂わせ、おしゃれで愛らしいフォルムが魅力的な樹木。シルバーグリーンの葉と、冬になると黒く熟す果実の美しいコントラストが魅力で、シンボリックな庭木として人気を集めています。原産地は地中海地域。オリーブの実には多くの栄養が詰まっていますが、そのままでは苦みが強く食べにくいため、塩漬けやシロップ漬けにして楽しむことが推奨されています。若さを保つビタミンEが豊富に含まれており、他にも免疫力の向上や、悪玉コレステロールの減少、消化を助けるオレイン酸も多く含んでいます。さらに、髪や肌を健やかに保つβカロテンや、生活習慣病予防や体の自己回復を促すポリフェノールも含まれており、美容と健康に最適な果実が得られます。

おすすめ② レモン(檸檬)

レモンは、鮮やかな黄色と爽やかな香りで際立つ柑橘類の果物で、冬には果実がたわわに実ります。その強い酸味から、生で食べることは少ないですが、香り付けとして料理に幅広く活用されています。ビタミンCが豊富に含まれていることから、美肌効果が期待でき、クエン酸は血圧を調節したり、疲労を回復させる働きがありますので、体に元気を与えてくれます。さらに、柑橘の心地よい香りはアロマ効果があり、気持ちをリフレッシュさせてくれます。女性に嬉しい栄養素や成分がたくさん含まれているのもポイントです。ジュースや料理、お菓子作りに幅広く使えるので、家庭に一本あると重宝する果樹です。

おすすめ③ユズ(柚子)

ユズの香りは非常にすばらしく、その果皮や果汁は料理の香りを引き立てるために用いられます。そのまま食べることは少なく、酸味が強いため皮は硬いです。手間がかからず実成りが良いことから、昔から庭に植えられることが多かったです。ユズには豊富なビタミンCやビタミンE、食物繊維が含まれています。特にビタミンCが多く、美肌を保ち風邪予防にも役立ちます。

おすすめ④キンカン(金柑)

キンカンは約3センチの黄色い果実をつける木で、太陽の光をよく浴びる場所に植えてあげれば、手間をかけずにたくさんの実をつけてくれる育てやすい植物です。病気や害虫にも強く、暑さにも耐性があります。キンカンにはビタミンCやE、カルシウム、カリウムといった栄養素が豊富で、免疫力を高めることで感染症の予防が期待できます。また、血液をサラサラにしたり、高血圧の予防や血糖値、中性脂肪、コレステロールの抑制にも役立ちます。さらに、水溶性と不溶性の両方の食物繊維が豊富に含まれており、便秘の改善やストレス対策を通じての健康促進も期待できます。

おすすめ⑤フェイジョア(Feijoa)

フェイジョアの花は異国情緒にあふれています。独特な緑の果実は良い香りを放ちます。栽培は容易ですが、1本だけでは実がつかないため、別の品種のフェイジョアの木を近くに植える必要があります。フェイジョアの果実は、スーパーではなかなか見かけない珍しいフルーツです。香りはパイナップル、バナナ、イチゴをミックスしたようで、甘酸っぱい完熟の味わいが魅力的です。見事に咲くその花は食用にもなります。この実にはビタミンC、カリウム、食物繊維が豊富に含まれており、美肌効果や高血圧の抑制、むくみ解消に役立ち、美容や健康に良いとされています。

おすすめ⑥ジュンベリー(Juneberry)

ジューンベリーは、6月に果実が熟すことからその名が付けられました。春には小さな白い花を咲かせ、初夏には赤い実を実らせます。その形状は非常に自然で美しく、紅葉も色鮮やかですので、ナチュラルな雰囲気の庭にぴったり合います。赤黒く熟した実は生で食べられるほか、ジャムやスムージーにして楽しめます。また、天然の抗酸化成分であるアントシアニンが多く含まれているため、ポリフェノール効果による目の健康維持やアンチエイジング効果も期待できます。

おすすめ⑦ブルーベリー(Blueberry)

ブルーベリーは家庭での栽培が簡単で多くの人気を集める果樹です。春にはすずらんに似た白い花をつけ、夏には青い実をたわわに実らせます。豊かな実を収穫するには、同じ系統の異なる品種を近くに植えるのが効果的です。ブルーベリーは栄養価が非常に高く、多くの健康効果があります。視力改善に役立つアントシアニン、紫外線から肌を守りエイジングケアに役立つビタミンC、そして豊富な食物繊維を含み、少量でも満腹感を得られるため、食べ過ぎ防止にも役立ちます。

おすすめ⑧スモモ(酢桃)

この樹木は育てるのが容易であり、桃と比較すると手間がかかりません。さらに、その長寿命も魅力の一つで、美味しい果実は濃厚な甘さが特色です。植える際には、ある程度の広さが必要なので、場所選びに気をつけましょう。鉢植えを用いて小さく栽培し、数年間楽しむ方法もあります。スモモには、疲れを和らげ血行を良くする効果があるとされるクエン酸が多く含まれています。

おすすめ⑨ユスラウメ

ユスラウメは、春になると梅に似た小ぶりの花を咲かせ、初夏には真っ赤な実を結ぶ果樹です。寒さや病気に対する耐性があり、育てるのが簡単です。高さは約2~3メートルまでにしか成長せず、ベランダや庭でも育てやすいです。剪定は比較的簡単で、伸びすぎた枝を少し整える程度で十分です。観賞用としても楽しめ、また果樹としても特におすすめの一本です。この果実にはクエン酸が含まれ、疲労の回復や免疫力の強化に加え、ミネラルの吸収を助ける効果があるとされています。

おすすめ⑩ラズベリー

この果樹は高さ1〜1.5mと比較的小さく、株立ち性の樹形が特徴です。自家受粉が可能なので、単独で育てても多くの実をつけます。寒さに強く成長が早いため、初心者にも育てやすい果樹です。日当たりが良く、風通しと水はけの良い場所に植えることをおすすめします。また、ポリフェノールやビタミンC、食物繊維が豊富に含まれているため、美容にも効果が期待できます。

おすすめ⑪ポポー(Popaw)

背丈が2メートル以上に成長するこの高木は、寒さに強く温帯地域でも育てることができる果樹で、明治時代に日本にやってきました。その強い耐病性と簡単な栽培方法が人気を博し、一時的に大流行しました。しかし、収穫後の保存期間が約1週間と短かったため、その後の輸入植物の増加と共に徐々に姿を消し、今では栽培する農家が少なくなり「幻の果実」とされています。この果実は、卵10個分のエネルギーを持つと言われるほど栄養豊富で、疲労回復やがん予防に効果があります。ビタミンCやミネラル類をバランス良く含んでおり、美肌や免疫力の向上が期待できます。

まとめ

家庭で果樹を育てる楽しみは、花や果物の風景を楽しめるだけでなく、市場であまり見かけない珍しい味を楽しめることです。さらに、太陽の光を浴びて育つ果実には花とは異なる美しさがあり、収穫の喜びも味わえます。庭に果樹があると、心が豊かになりますね!一本からでも果樹のある生活を始めてみませんか♪

果物