1月が旬!冬の味覚を代表する果物特集
冬の寒さが厳しさを増す1月は、こたつで温まりながら旬の果物を味わう贅沢なひとときを過ごしたいもの。実は1月は、冬の味覚を代表する果物がたくさん旬を迎える時期なんです。太陽の光をたっぷり浴びて育ったみかんや、上品な甘さが際立ついちごなど、この時期ならではの美味しさを存分に楽しめます。今回は、1月が旬の果物をピックアップし、その魅力や美味しい食べ方をご紹介します。

1月に旬を迎える果物とは?

果物における「旬」とは、その果物が最も美味しく、栄養価も充実する絶好の食べ頃を指します。収穫の最盛期を迎え、市場への供給量も増えるため、お手頃な価格で最高の果物を堪能できます。特に1月は冬の真っただ中であり、様々な種類の果物が旬を迎えます。

旬を味わう3つのタイミング:「走り」「盛り」「名残」

農作物には旬が存在し、その期間は「走り」「盛り」「名残」という3つの時期に分けられます。「走り」は旬の初期段階で、これから本格的な旬を迎える期待の果物。「盛り」は旬のピークで、味が最も優れており、市場に最も多く出回る時期。「名残」は旬の終盤で、甘みが増したり、貯蔵技術によって長期保存されたりして、旬の味を長く楽しめる時期です。

1月が「走り」の果物:一足早く春を感じる

本来は春が旬のイチゴや、春に向けて様々な品種が登場する柑橘類など、1月は春の気配をいち早く感じさせてくれる果物が出回ります。栽培技術の進歩により、冬でも美味しいイチゴが楽しめるようになりました。

デコポン(不知火):芳醇な甘さと個性的な風味

デコポンは、清見オレンジとポンカンを掛け合わせた柑橘系の品種で、正式名称は不知火(しらぬい)と言います。糖度と酸度の基準を光センサーでクリアしたものが、高品質の証である「デコポン」のブランド名で販売されます。ハウス栽培のものは12月頃から収穫が始まり、4月頃まで市場に出回ります。手で皮がむきやすく、種がほとんどなく、薄皮ごと食べられるのが特徴です。ビタミンCやβ-クリプトキサンチンが豊富に含まれています。保存する際は、直射日光を避け、風通しの良い涼しい場所が適しています。
調理例:デコポンとカブを使った爽やかなサラダ、デコポンとニンジンの濃厚ジュース、自家製デコポンピール

イチゴ:甘みと酸味、そして豊かな栄養

イチゴは、通常12月から4月にかけて旬を迎えますが、1月になると様々な品種が出始め、その美味しさを楽しむことができます。特有の芳醇な香りと、甘さと酸味の絶妙なバランスが特徴で、手軽にそのまま食べられるのも人気の理由です。イチゴは栄養も豊富で、特にビタミンCは1日に必要な量を約7粒で摂取できると言われています。その他にも、葉酸や食物繊維、腸内環境を整えるペクチンなども豊富に含んでいます。保存する際は、洗わずにパックのままラップで包み、冷蔵庫の野菜室に入れるのがおすすめです。
調理例:イチゴ大福、ローストビーフのイチゴソース添え、イチゴグラタン

さちのか

さちのかは、日本で非常に人気の高いイチゴの品種の一つです。その特徴は、独特の風味、味、そして香りにあります。果実は丸みを帯びた中程度の大きさで、形が整っているのが特徴です。完熟したさちのかは、鮮やかな赤色を呈し、表面には小さな種が散りばめられています。香りは強く、甘くて糖度が高いことで知られています。甘味と酸味のバランスが絶妙で、イチゴ本来の風味を豊かに引き立てます。果肉はやや硬めでしっかりとした食感があり、噛むと甘い果汁が口の中に広がります。上品な甘い香りと、心地よい歯ごたえが魅力です。

やよいひめ

『やよいひめ』は、群馬県で生まれたオリジナルの品種で、見た目は美しい鮮紅色で、糖度が高く、酸味とのバランスが良いのが特徴です。濃厚な甘みとまろやかな酸味が調和した、ジューシーなイチゴです。生産者によっては、天然由来の肥料の使用や天敵農法の導入、高設栽培の採用など、より高品質で安全なイチゴ作りを目指した栽培方法が工夫されています。

よつぼし

甘味、酸味、風味、そして美味しさが四つ星級に揃っていることから名付けられた「よつぼし」は、高糖度で風味が豊かな、濃厚な味わいが特徴です。2017年に品種登録されたばかりの新しい品種であり、市場にはまだあまり出回っていない希少なイチゴです。「よつぼし」は、「甘味・酸味・風味」がバランス良く整い、「四つ星」に匹敵するほどの「美味しさ」を持つ種子から育てられたイチゴです。果肉の中心まで赤く、カットした断面が非常に美しいのも特徴です。三重県・香川県・千葉県、そして九州沖縄農業研究センターの4者が共同で開発した、世界的に見ても珍しい「種子繁殖イチゴ」です。

アルプスいちご

南信州産アルプスいちごは、市場への流通量が比較的少ない希少な品種です。南アルプスの麓で栽培され、昼夜の寒暖差が大きい気候が、甘くて濃厚ないちごを育てます。一部農園では、完熟したものを早朝に収穫し、新鮮な状態で消費者に届ける取り組みも行われています¥

1月が旬を迎える果物:冬の味覚を堪能する

冬の定番果物といえば、やはり温州みかん。出荷のピークを迎えます。 また、国産ネーブルオレンジも旬を迎えています。 みかんやオレンジに豊富なビタミンCは、免疫力アップに効果的。 美味しく食べて風邪を予防しましょう。

ネーブルオレンジ:濃厚な味わいと豊かな香り

オレンジは、ヘソがあるネーブルオレンジと、ヘソがない普通オレンジ(バレンシアなど)に大きく分けられます。 国産ネーブルオレンジの収穫時期は12月~1月。 一方、国産バレンシアオレンジは夏が旬です。 ネーブルオレンジは、濃厚な味と華やかな香りが特徴で、ビタミンCもたっぷり。 乾燥に弱いので、一つずつ新聞紙に包み、直射日光を避け、風通しの良い場所で常温保存するのがおすすめです。
おすすめレシピ:ネーブルオレンジと真鯛のカルパッチョ、ホットオレンジティー、自家製オレンジピール

みかん(温州みかん):手軽さと栄養満点

9月頃から春先まで楽しめる温州みかん。 手で皮がむきやすく、種がほとんどなく、薄皮ごと食べられる手軽さで大人気。 日本の柑橘類の中でも生産量No.1です。 1月には晩生品種が旬を迎えます。 代表的な晩生品種は、静岡県産の「青島」や「寿太郎」、和歌山県産の「林温州」など。 ビタミンCやβ-クリプトキサンチンが豊富で、毛細血管を強くするビタミンPも含まれています。 直射日光の当たらない、風通しの良い場所で保存しましょう。
おすすめレシピ:手羽先のみかん煮、丸ごとみかんのコンポート、ミカンドレッシング

青島みかん

青島みかんは、温州みかんの中でも晩生種に分類される品種です。一般的に、みかんは成熟期が遅いほど、その風味は濃厚になると言われています。青島みかんはサイズが大きめで、Lサイズや2Lサイズが中心ですが、高糖度を誇る品種であり、三ヶ日みかんの特産品として広く知られています。その特徴は、独特の酸味にあり、高い糖度と相まって、普通のみかんとは一線を画す、非常にコクのある味わいを生み出しています。薄皮がやや硬い点が少し残念ですが、日持ちが良く、冬の時期にこたつでみかんを楽しむといったシーンには最適です。大玉でありながら、味と価格のバランスが良いことから、多くの方に喜ばれています。栽培には手間がかかる品種ですが、その味は格別ですので、贈答品などにもぜひご活用ください。青島みかんは、温州みかんとしては遅い時期に市場に出回る晩生種です。早生品種に比べて皮やじょうのう膜がしっかりしているのは、寒い冬を乗り越えるためでしょう。日持ちしやすい品種でもあります。可能な限り自然に近い状態で栽培されています。

1月が名残りの果物:秋の味覚を最後まで

秋に収穫され、貯蔵されたリンゴやキウイが店頭に並んでいます。柑橘類では、紅まどんなやあいかがシーズン終盤を迎えています。甘みを増したこれらの名残の果物を味わってみませんか?ここでは、旬の果物をより長く楽しむための冷凍保存方法もご紹介します。

あいか

あいかは、ミカンとオレンジをかけ合わせたタンゴール類の一種で、紅まどんなと同じ品種(愛媛果試第28号)です。JA全農えひめの登録商標である「紅まどんな」として販売されるのは、一定基準の糖度と酸味をクリアしたものに限られ、基準に満たないものは「あいか(愛果28)」として販売されます。ゼリーのようななめらかな果肉と、豊かな甘い果汁が特徴です。ビタミンCが豊富で、毛細血管を強化すると言われるビタミンPも含まれています。保存する場合は、涼しく風通しの良い場所で1週間以内が目安です。冷凍する場合は、皮をむいて丸ごとラップで包み、冷凍用保存袋に入れて約1ヶ月保存できます。解凍せずにそのまま食べるのがおすすめです。
調理例:あいかとキャベツのコールスロー、生搾りジュース、シャーベット

キウイフルーツ:甘さと酸味のハーモニー

近年、日本国内での生産も増加しているキウイフルーツは、冬に旬を迎えます。10月から11月頃に収穫されたものが、一定期間追熟され、12月から3月頃にかけて市場に出回ります。甘みと酸味のバランスが絶妙で、この時期の果物の中では、鮮やかなエメラルドグリーンの果肉が特に目を引きます。ビタミンCが豊富に含まれており、肉を柔らかくするタンパク質分解酵素も含まれています。未熟なものは常温で、熟しているものはビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で1週間保存します。完熟したキウイは、皮付きのまま丸ごと冷凍用保存袋に入れて約1ヶ月保存可能です。
調理例:小松菜とキウイのグリーンスムージー、キウイソース、キウイのデザートピザ

リンゴ:冬の食卓を彩る、栄養満点の果実

秋に最盛期を迎えるリンゴですが、貯蔵技術の進歩により、1月でも新鮮なものが楽しめます。特に「ふじ」は、貯蔵されたものが春先まで出回り、その美味しさを保ちます。リンゴには、有機酸やポリフェノール、食物繊維が豊富に含まれており、健康をサポートする強い味方です。保存する際は、ビニール袋に入れて冷暗所へ。長期保存の場合は冷蔵庫が適しています。冷凍保存する際は、くし形にカットして芯を取り除き、ラップで個別に包んで冷凍保存袋に入れ、約2ヶ月を目安に保存してください。レモン汁を少量かけると、変色を防ぐことができます。
おすすめの調理例:リンゴと豚肉を使った風味豊かなカレー、シンプルながら奥深い味わいのリンゴのソテー、心温まるリンゴとシナモンのホットティー
産直通販サイトのポケマルでは、「ピンクレディー」や「ぐんま名月」、「サンふじ」、「こうとく」など、様々な品種のリンゴが予約可能です。生産者から直接購入できるため、スーパーではなかなか手に入らない珍しい品種も楽しめます。現在、「美紅」の予約も受け付けています。

ピンクレディー

ヨーロッパを中心に世界中で愛されているピンクレディーは、日本でも人気が高まっている注目のリンゴです。国内では限られた契約農家でのみ栽培されており、希少価値があります。収穫直後は酸味が強いですが、時間経過とともに酸味が和らぎ、味わいが変化していきます。甘味と酸味のバランスが絶妙で、華やかな香りが特徴です。小ぶりで可愛らしいピンク色の見た目も魅力。皮ごと丸かじりするのがおすすめです。ピンクレディーの栽培は許可された生産者のみに限られており、国内の生産者はごくわずかです。そのため、市場に出回ることが少ない希少なリンゴと言えます。小粒ながらも糖度が高く、濃厚な味わいを楽しめます。加熱しても煮崩れしにくいので、アップルパイやタルトなどの製菓材料としても最適です。日持ちもするため、長く美味しさを保てます。

ぐんま名月

ぐんま名月は、群馬県で生まれたオリジナルのリンゴです。その優れた食味から、多くの人に愛されています。シャキシャキとした歯触りと舌触りが心地よく、甘みが際立ち、非常に食べやすいのが特徴です。香りも豊かで、五感で楽しむことができます。果皮は黄緑色から黄色で、日光の当たり具合によって一部が赤く染まることもあります。果汁が豊富で、酸味よりも甘味が強く、サクッとした食感が楽しめます。また、ぐんま名月は蜜が入りやすいリンゴとしても知られています。

こうとく

こうとくは、上品な香りが特徴的な小玉のリンゴです。市場への流通量は少ないものの、その美味しさからファンが増加しています。葉を取らずに栽培されたリンゴには、葉の陰になった部分が赤く着色していないものが見られます。これは、葉で作られた栄養が果実に送られることで、味が良くなると言われている栽培方法によるものです。「こうとく」は蜜が入りやすく、濃厚な甘さを楽しめます。果肉は黄色みがかっており、やや硬めでしっかりとした歯ごたえがあります。果汁もたっぷりで、甘味と酸味のバランスが絶妙です。小ぶりながらも蜜入りの良さで人気を集めています。

美紅(みく)

酸味が穏やかで、ほんのりとした甘さと、しっとりとした柔らかな食感が特徴のりんごです。赤肉りんごとしては珍しく、生で食べやすいのが魅力。鮮やかな果肉の色を活かして、お菓子作りに使うのもおすすめです。 ※果肉の色づき具合には個体差があります。

サンふじ

りんごの代表格とも言えるサンふじ。太陽の恵みをたっぷり浴びて育ち、その食味の良さから非常に人気の高い品種です。十分に熟したものは蜜が入りやすく、糖度も高いため、贈り物としても喜ばれます。 ここでサンふじの「サン」についてご説明します。これは、りんごを栽培する際に袋をかけない「無袋栽培」で育てられたことを意味します。袋をかけずに栽培することで、太陽光を最大限に浴びることができ、甘くて美味しいりんごに育ちます。 一方、「ふじ」や「有袋ふじ」と表示されている場合は、袋をかけて栽培する「有袋栽培」で育てられたりんごです。有袋栽培は、病害虫や傷からりんごを守り、長期保存を可能にするというメリットがあります。

その他の1月に旬を迎える果物

1月には、富有柿やメロン、キウイなど、様々な種類の果物が旬を迎えます。産地直送通販サイトなどでは、これらの新鮮な果物を生産者から直接購入することができます。

柿(かき)

産地直送通販サイトで販売されている柿をご紹介します。福岡県朝倉市杷木志波産の富有柿で、冷蔵保存されたものです。特に美味しい食べ頃の柿を真空パックにしているため、冷蔵庫の野菜室で保存することで日持ちします。南向きの斜面で太陽光をたっぷり浴びて育った柿は、非常に甘くて絶品。志波柿というブランド柿として全国的に知られています。こちらの商品はギフト用としても最適です。また、見た目に傷がある家庭用向けの商品も販売されており、外観は劣りますが、味は正規品と変わりません。サイズは混合で、1つずつ小袋に包装されており、冷蔵庫で保管することで日持ちします。

メロン

静岡県が誇る、磐田市や袋井市を中心とする遠州中央農協産の高級マスクメロンをご紹介します。中でもライオン印は、長年の経験を持つ熟練のメロン職人が丹精込めて育て上げた逸品です。このライオン印は、クラウンメロンやアローマメロンの生産者が、遠州中央農協の基準に基づいて栽培した特別なブランドです。アローマメロンやクラウンメロンと同様に、高度な技術を要するスリークォーターのガラス温室で栽培されており、その品質の高さが伺えます。ぜひ、アローマメロンやクラウンメロンとの違いを味わってみてください。

キウイ

格別な甘さが魅力のキウイフルーツはいかがでしょうか。「これなら美味しく食べられる!」と多くの方から嬉しいお声を頂戴しています。酸味が穏やかなため、お子様にも美味しく召し上がっていただけます。キウイの酸味が苦手な方にも自信を持っておすすめできる一品です。バラエティ豊かな5種類のキウイセットもご用意しており、農家がその時期に最も美味しい品種を厳選してお届けします。甘みが強いものから、甘みと酸味のバランスが絶妙なものまで、様々な味わいをお楽しみください。

まとめ

1月は、イチゴや柑橘類など、食卓を彩る色鮮やかな果物が旬を迎える季節です。温州ミカンやリンゴといった定番の果物に加え、近年では輸入品として知られるキウイフルーツやネーブルオレンジも国産のものが多く出回るようになりました。香り高い国産果物が豊富に出回るこの時期に、そのまま食べるのはもちろん、様々なアレンジで旬の味覚を堪能してみてはいかがでしょうか。

1月の旬の果物は何ですか?

1月は、イチゴ、ミカン(温州ミカン、青島ミカンなど)、ネーブルオレンジ、デコポン、リンゴ、キウイフルーツなど、豊富な種類の果物が旬を迎えます。

旬の果物を美味しく保つ保存テクニックは?

冬の味覚であるリンゴやキウイは、冷蔵保存で鮮度を保てます。長期保存したい場合は冷凍も有効で、ジャムやスムージーに最適です。みかんなどの柑橘類は、風通しの良い涼しい場所での保管がおすすめです。

1月の果物を使ったアイデアレシピは?

冬が旬のイチゴを使ったイチゴ大福、みかんの風味を活かしたドレッシング、リンゴと豚肉の意外な組み合わせが楽しめるカレー、キウイをアレンジしたソースなど、バラエティ豊かなレシピが存在します。それぞれの果物の個性を引き出すレシピに挑戦してみましょう。

1月旬の果物