生 お から スコーン

生 お から スコーン

「畑のミルク」と呼ばれる大豆から生まれたおからは、食物繊維や良質なタンパク質が豊富な優秀食材。豆腐作りの副産物でありながら、その栄養価とヘルシーさで近年大注目されています。今回は、そんなおからをたっぷり使った「生おからスコーン」をご紹介。混ぜて焼くだけの簡単レシピで、罪悪感なく楽しめる美味しいスイーツが作れます。基本のレシピをマスターしたら、アレンジ次第でバリエーションも無限大!朝食やおやつに、生おからスコーンでヘルシーな食生活を始めませんか?

おからとは?栄養満点な大豆生まれの宝物

おからは、豆腐や豆乳を作る過程で生まれる、大豆の恵みが詰まった副産物です。「搾りかす」と見過ごされがちだった時代もありましたが、その秘められた栄養価が認められ、健康的な食材として脚光を浴びています。大豆の栄養がぎゅっと凝縮されており、食物繊維、良質なタンパク質、そして、様々なミネラルを豊富に含んでいるのが特徴です。

おからの魅力とバリエーション

おからは、豆腐作りの工程で、煮た大豆を丁寧にすり潰し、濾した後に残る固形物です。この濾された液体が豆乳となり、残ったものが、まさに「おから」なのです。「搾りかすだから栄養は期待できない」と思われがちですが、実際には大豆由来の栄養成分がたっぷりと残っています。おからは大きく分けて、しっとりとした生おから、保存に便利な乾燥おから、そして、手軽に使えるおからパウダーの3種類があります。
  • 生おから: 絞りたてならではの瑞々しさと、しっとりとした食感が魅力です。そのまま料理に活用できますが、生ものなので、冷蔵庫で2~3日以内に使い切るのがおすすめです。
  • 乾燥おから: 生おからから水分を取り除いたもので、長期保存が可能です。水で戻して生おからのように使うのはもちろん、スープやヨーグルトに混ぜるなど、用途は様々です。
  • おからパウダー: 乾燥おからを、さらに細かく粉末状にしたものです。粒子が非常に細かいので、料理やお菓子に混ぜやすく、手軽に食物繊維を摂取できます。
乾燥おからと、おからパウダーは、保存性に優れているため、生おからよりも手軽に入手できるのが利点です。水で戻して生おからのように使用したり、スープやドリンク、ヨーグルトなどに混ぜて、日々の食生活に取り入れることができます。

おからの種類別|栄養価と特徴の違い

おからには、大豆由来の良質なタンパク質が約40%も含まれており、その他にも、炭水化物やカルシウムといったミネラルが豊富に含まれています。特に注目すべきは、食物繊維の含有量で、豆腐や豆乳よりも遥かに多いのが特徴です。おからパウダーは、水分を加えると約5倍に膨らむ性質を持っています。
100gあたりで比較すると、乾燥おからのほうがカロリーや栄養価は高く見えますが、実際の使用量が異なるため、栄養面での差はそれほど大きくありません。

おからの栄養成分と健康への効果

おからには、食物繊維をはじめ、大豆イソフラボン、大豆サポニン、レシチン、カリウム、カルシウムなど、私たちの健康をサポートする、様々な栄養素が含まれています。これらの栄養素は、腸内環境をサポートしたり、女性特有の変化への対応、酸化への抵抗、生活習慣の維持、体内の水分バランスの調整、骨の健康維持など、健康をサポートする様々な効果が期待されています。

食物繊維|お腹の中からスッキリをサポート

おからは、食物繊維が非常に豊富な食材として知られています。生おから100g中には食物繊維が11.5gと豊富に含まれています。ごぼう100g中の食物繊維が5.7gのため、おからの食物繊維含有量は約2倍です。おからに含まれる食物繊維の大部分は不溶性食物繊維であり、腸内で水分を吸収して大きく膨らみ、腸のぜん動運動を活発化させ、スムーズな排便を促します。そのため、便秘気味の方には特におすすめです。さらに、不溶性食物繊維は、しっかりとした噛み応えがあり、少量でも満腹感を得やすいため、ダイエットを意識している方にも嬉しい味方となります。
また、おからには水溶性食物繊維も含まれています。水溶性食物繊維は、コレステロールの吸収を抑制したり、食後の血糖値の急激な上昇を穏やかにする効果が期待されています。

大豆イソフラボン|女性特有の悩みに寄り添う

大豆イソフラボンは、女性ホルモンの一種であるエストロゲンと似た働きを持つことで知られるポリフェノールの一種です。肌の潤いやハリを保ったり、骨密度の低下を抑制し、骨粗しょう症の予防に役立つと考えられています。特に、エストロゲンの分泌量が減少する更年期においては、様々な不調が現れやすくなりますが、大豆イソフラボンは、それらの症状を緩和する効果も期待されています。

大豆サポニン|健やかな毎日を応援する抗酸化パワー

大豆サポニンは、大豆特有の苦味や渋みの元となる成分です。強力な抗酸化作用を持ち、体内で過剰に発生した活性酸素を除去し、脂質の酸化を防ぐ働きがあります。これにより、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールが血管壁に蓄積するのを抑制し、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病を予防する効果が期待されています。
さらに、活性酸素による細胞のダメージを軽減することで、肌の老化を遅らせる効果も期待できるため、エイジングケアに関心のある方にもおすすめです。

レシチン|血管から脳まで、健康をサポート

大豆に含まれるレシチンは、リン脂質の一種であり、細胞膜の主要な構成成分です。血管壁に脂肪やコレステロールが付着するのを防ぐことで、動脈硬化の予防に役立つと考えられています。加えて、レシチンは神経伝達物質であるアセチルコリンの生成をサポートする働きも持っています。アセチルコリンは、記憶力や認知機能に深く関わっているため、レシチンの摂取は、アセチルコリンの減少が原因の一つとされる認知症の予防にも繋がることが期待されています。

カリウム|むくみ対策と高血圧予防に

おからには、体内の余分なナトリウムを排出するカリウムがたっぷり。この働きにより、むくみの軽減や高血圧の予防に貢献してくれるでしょう。

カルシウム|丈夫な骨と歯のために

骨や歯を強くするカルシウムも、おからから摂取できます。カルシウムは吸収されにくい性質があるため、成長期のお子様や骨粗しょう症が気になる女性、ご年配の方は、牛乳や小魚に加え、おからを使った料理で積極的に補給するのがおすすめです。

おからパウダーの効果的な使い方

おからパウダーは、乾燥おからをさらに細かく粉状にしたものです。粒子が非常に細かいので、料理やお菓子に混ぜやすく、手軽に食物繊維を摂取できます。おからパウダーは、水分を加えて生おからのように使用することもできますが、そのまま料理に混ぜて使うことも可能です。例えば、スープやポタージュに加えたり、ヨーグルトやスムージーに混ぜたり、ホットケーキやビスケットの材料に混ぜたりすることができます。おからパウダーは、様々な料理に手軽に利用できる便利な食材です。

生おからと乾燥おから(おからパウダー)の違い

生おからは水分を多く含み、しっとりとした食感が特徴です。そのまま料理に使用できますが、日持ちがしないため、冷蔵庫で2~3日以内に使い切るのが望ましいです。一方、乾燥おから(おからパウダー)は、生おからを乾燥させたもので、保存性に優れています。水で戻して生おからのように使うだけでなく、汁物やヨーグルトに混ぜるなど、様々な用途で活用できます。栄養価は、同じ重量で比較した場合、乾燥おからの方が高くなりますが、実際に使用する量によって、摂取できる栄養価は変動します。

おからの過剰摂取によるリスクと適量について

おからは栄養価が高い食品ですが、摂りすぎると消化不良や便秘の原因となることがあります。一日の摂取目安量は、生おからで50~100g、乾燥おからで10~20g程度が推奨されています。おからを摂取する際は、水分補給を忘れずに行いましょう。

まとめ

おからは、その栄養価の高さから、様々な料理に取り入れられる優れた食材です。豊富な食物繊維、良質なタンパク質、そして必須ミネラルをバランス良く含み、便秘解消による腸内環境の改善、女性特有の悩みの緩和、老化の原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用、生活習慣病予防、むくみ対策、丈夫な骨を維持する効果など、健康をサポートする様々な効果が期待できます。ぜひ、毎日の食卓におからを積極的に取り入れ、より健やかな毎日を目指しましょう。

よくある質問

質問1:毎日おからを食べても問題ないですか?

はい、おからを毎日食べることは健康に良い習慣と言えます。ただし、何事も適量が大切です。過剰な摂取は消化不良の原因となる可能性もあるため、適切な量を守り、栄養バランスの整った食事を心がけてください。

質問2:おからパウダーの効果的な使い方はありますか?

おからパウダーは、水分を加えて生おからの代わりとして使用できるほか、そのまま様々な料理に加えて栄養価を高めることができます。例えば、お味噌汁やスープに混ぜて手軽に食物繊維をプラスしたり、ヨーグルトやスムージーに加えて朝食をヘルシーにしたり、パンケーキやクッキーなどの焼き菓子に加えて風味豊かに仕上げたりすることも可能です。おからパウダーは、日々の食生活に手軽に取り入れられる、非常に便利なアイテムです。

質問3:おからの保存期間はどれくらいですか?

生おからは水分を多く含んでいるため、冷蔵保存で2~3日程度が目安です。乾燥おからや、おからパウダーは、未開封の状態であれば数ヶ月から1年程度の保存が可能です。開封後は、湿気を避け、密閉容器に入れて保存し、できるだけ早めに使い切るようにしましょう。
スコーン生おから