デザート作りに欠かせないホイップクリームと生クリーム。どちらもクリームという言葉が付いているため、同じものと思われがちですが、実際には風味や使い心地に大きな違いがあります。本記事では、それぞれのクリームの特徴を掘り下げつつ、用途に応じた選び方のポイントを詳しく解説します。初心者から上級者まで、これを読めばクリーム選びに迷うことはなくなるでしょう。理想のスイーツ作りをサポートする、クリームに関する全てをお届けします。
生クリームとは何か？
生クリームは、牛乳から乳脂肪分を分離して取り出したものであり、その原材料は牛乳を遠心分離機にかけることで得られます。クリームと呼ばれるためには、食品衛生法に基づき、乳脂肪分が18％以上でなければなりません。また、生クリームは独特のまろやかさとコクがあり、口当たりが滑らかなことが特徴です。
ホイップクリームとは何か？
純粋な生クリームは動物性脂肪のみを使用するのに対し、ホイップクリームには植物性脂肪やその他の添加物が含まれます。これに伴い、食品衛生法ではこれらの製品を「クリーム」とは称せず、「乳または乳製品を主要原料とする食品」として、材料の違いによって三つのタイプに分類しています。それぞれの特長を以下に詳しくご説明します。
1.乳脂肪に安定剤や乳化剤を加えたタイプ。乳脂肪の風味を損なわずに、ホイップ時の安定性が向上し、使いやすいです。
2.乳脂肪に植物性脂肪、安定剤、乳化剤を加えたタイプ。乳脂肪と植物性脂肪のバランスが取れ、軽やかな口当たりが楽しめるので、コンパウンドクリームとも呼ばれます。
3.植物性脂肪のみを使用し、安定剤や乳化剤を加えたタイプ。さっぱりとした味わいで、長い賞味期限があるのが特長です。
ホイップクリームと生クリームの違いを探る
ホイップクリームと生クリームの特性について、ここまで紹介してきましたが、実際に購入する場合、どちらを選ぶべきか迷うこともあるでしょう。それぞれの特性を比較して、最適な選択をするための参考にしてください。
・味わい 生クリームは、リッチな風味と深いコクがあり、乳の味わいを強く楽しめます。一方で、ホイップクリームは軽やかでさっぱりした味わいがあり、クセがないのが特徴です。どちらを選ぶかは、目的や好みによりますが、乳脂肪分が高い生クリームを選ぶと、よりまろやかな口当たりが楽しめます。
・色合い 生クリームの色は、わずかに黄みを帯びた白ですが、ホイップクリームは真っ白です。
・泡立てにかかる時間 泡立ての速さは、乳脂肪分が高いほど短時間で済みます。そのため、生クリームはホイップクリームよりも素早く泡立てることができます。ただし、その分好みの固さに調整することがやや難しいことがあります。
・泡の安定性 ホイップクリームは、安定剤などを含むことがあるため、泡立てた後も分離しにくくなっています。しかしながら、生クリームは泡立てが速いため、過剰に泡立てると水分が分離しやすい一面があります。
・賞味期限 生クリームは保存が難しく、ホイップクリームよりも賞味期限が短いため、使用する際は早めに消費することが推奨されます。
まとめ
今回は、ホイップクリームと生クリームの違いについて詳しく説明し、それに基づくおすすめレシピをお届けしました。それぞれの特性や利点が理解できたと思います。異なる性質をしっかりと把握し、目的に応じた使い分けを楽しんでみましょう。