初盆は、故人を供養する大切な行事ですが、同時に生前の思い出を懐かしみ、故人との絆を確かめ合う機会でもあります。その際に供えられる菓子には、様々な意味合いが込められています。お供え物の菓子には、故人の好物や季節の味わい、故人との思い出や敬意を表す工夫が凝らされています。この記事で詳しくご紹介します。
初盆って何?
亡き人の魂を敬う大切な行事、初盆。一年目の49日目に執り行われるこの儀式は、家族が精一杯の心づくしで故人をもてなし、次なる世界へ無事に旅立てることを祈願します。 供物は故人の好物を心を込めて用意し、仏壇前で位牌に手を合わせ黙とうの後、経を唱えて供養に努めます。そして、親族や近隣の方々を招き、法要を営んだ上で会食を共にします。食事には精進料理とともに、亡き人の思い出の品も添えられるでしょう。 初盆は、故人を最期の地に見送る大切な通過儀礼です。しかし同時に、生者にとっても命の尊さや家族の絆を見つめ直す機会となるのです。死者を敬う心を新たにし、慈しみの念を深める、そんな意義深い行事なのです。
初盆におすすめの品物は?
初盆とは、故人の魂が極楽浄土へ旅立つ大切な節目です。この法要に参列する際には、手ぶらでの参列は避けるべきです。非常識だと受け取られる恐れがあるからです。 ふさわしいお供え物は、配りやすい個包装の乾物や缶詰、缶ジュースやお菓子の詰め合わせです。保存が効く品物で、パッケージデザインが控えめなものを選ぶと良いでしょう。人気の品目は海苔、フリーズドライのお吸い物、お茶漬け、焼き菓子などです。和菓子であれば、最中やおせんべいなどが適しています。 選んだお供え物には、必ず「お供えの熨斗」を掛けて渡します。このように、初盆への真摯な気持ちを込めた品物を用意することが肝心です。故人への感謝の気持ちを表すためにも、手ぶらは避けるべきなのです。
初盆に贈ってはいけないものは?
初盆のお供え物は、喪主への配慮が大切です。故人を偲ばせるものは避け、清らかで優しい雰囲気のものを選びましょう。 代表的な贈答品は、線香やろうそく、供え花などの法要で使用する品々です。しかし、受け取り過ぎると負担になる可能性もあります。 また、身近すぎる趣味の品は、喪主に思い出を強く喚起し、心の傷をえぐる恐れがあります。贈答品は優しく包み込むような、穏やかな雰囲気のものを心がけましょう。 数珠やお線香立て、お香炉などの法要関連の品物は人気の選択肢です。お線香は香りの好みもあるため、上手な選び方が重要となります。 喪主の気持ちを思いやりつつ、落ち着いた雰囲気の品を選べば、喜ばれるお供え物になるでしょう。
初盆のお供え物の金額の相場は?
お供え物の選び方には、故人への供養と参列者への心づかいの2つの意味があります。 故人への供養物としては、菓子折り3,000円~5,000円程度、線香・ローソク1,000円~3,000円程度が一般的です。参列者への心づかいとしては、故人との関係性により香典が3,000円~5万円程度、また供物として野菜や果物などの品物が相応しいでしょう。 金額は目安に過ぎず、故人との関係や式の規模を踏まえ、心を込めて選ぶことが何より大切です。故人と親しかった場合は5,000円~1万円程度、そうでない場合は3,000円~5,000円程度が相場といわれています。また、親族では盆提灯代わりに現金を包むこともあります。初盆は故人を偲ぶ大切な機会ですので、適切なお供え物を選びましょう。
初盆におすすめのお供え物5選
初盆の法要に適したお供え物を選ぶ際には、相手の好みや状況を考慮しながらも、品物の相場を意識することが大切です。ここでは、初盆にぴったりな5つのお供え物を紹介します。
1. 乾物
乾物は日持ちがするため、初盆のお供え物として人気があります。中でも海苔やお餅、昆布などが定番です。特に「白子のり」の詰め合わせは、さまざまな味が楽しめる上に小分け包装されているため、分けやすく便利です。シンプルながらもバリエーション豊かな味わいが特徴で、ご飯やパスタ、サラダにも使える汎用性の高さが魅力です。
2. お吸い物
見た目が美しく縁起の良いお吸い物も、初盆にぴったりのお供え物です。京都の「辻が花」のお吸い物最中は、九条ネギを使った上品な味わいが特徴で、シンプルでありながらも贅沢な逸品。法要後には、家族でお茶漬けとしても楽しむことができます。
3. 和菓子
初盆のお菓子には、和菓子がおすすめです。かつては「落雁」などの砂糖菓子が定番でしたが、最近では焼き菓子やカステラを選ぶ人が増えています。小分けされていないカステラでも、その場で切り分けてみんなで楽しむことができるため、参列者にとっても負担が少なく好まれます。
4. 缶詰
缶詰は、保存性が高いためお供え物に適しています。特に帝国ホテルのスープ缶詰セットは、高級感があり、非常食としても役立つため、多くの人に喜ばれるでしょう。ただし、重たくなることがあるので、持参する際には注意が必要です。
5. ゼリー
夏の季節には、冷たくて爽やかなゼリーが定番の贈り物です。銀座千疋屋のゼリーは、厳選されたフルーツを使った贅沢な品で、華やかさと上品さを兼ね備えています。冷やして食べるひんやりスイーツは、暑い季節の初盆にぴったりです。
それぞれのお供え物には個別の良さがあり、相手の好みに合わせて選ぶことで、心のこもった贈り物となるでしょう。
夏の季節にピッタリ!溶けないアイスクリームを贈ろう
暑い季節に贈りたいギフトとしておすすめなのが「凍らせて食べるアイスデザート」です。名前の通り、通常は常温保存ができ、自分で凍らせてアイスとして楽しむことができるこのデザートは、アイスクリームの贈り物の課題をすべて解決してくれるアイテムです。
アイスクリームは冷凍保存が必要なため、溶ける心配があることや、郵送での手配が必要になるなど、贈る際のハードルが高いものですが、この凍らせて食べるアイスデザートなら、その心配は不要。好きなタイミングで凍らせて楽しむことができるので、贈り物や手土産に最適です。
特に、初盆のお供え物や夏の帰省時の手土産として喜ばれるギフトで、小さな子どもたちにも人気のテイストです。ギフトとして贈るだけでなく、凍らせる過程も楽しめるアイスデザートは、夏にうれしい贈り物となるでしょう。
お供え物にも配慮を忘れずに
お供え物は、故人への思いやりの心を表す大切な行為です。良かれと思って故人の好物を選んでしまうと、かえって家族の心に痛手を与えてしまうことがあります。故人を偲ぶ気持ちを尊重し、家族の悲しみに寄り添えるよう、お供え物の選び方には細心の注意を払う必要があります。 初盆などの法要では、故人の無事を祈りつつ、遺された家族に対する気持ちも大切にしましょう。生花や線香、菓子折りなど、清らかで控えめな品を選ぶのが賢明です。また、手紙などでお悔やみの言葉を添えることで、故人に対する思いをよりよく伝えられるでしょう。 季節の移り変わりを感じさせるお供え物は、命の有限性と循環を象徴します。しかし、悲しみに暮れる家族には時期尚早かもしれません。お供え物一つひとつに、家族の哀しみを共有する気持ちを込めましょう。故人を偲びつつ、遺された方々への思いやりの心を忘れずにいることが何より大切なのです。
まとめ
お供え物の菓子には、故人との思い出や敬意を込めた意味があり、故人を偲び繋がりを感じる大切な役割があります。季節感や縁起物を取り入れたり、生前の好物を供えたりするなど、故人を喜ばせようと様々な工夫がなされています。初盆は故人を供養する機会であると同時に、生前の絆を確かめ合う大切な行事なのです。