噛めば噛むほど味が出る、おつまみの定番「あたりめ」。ついつい手が止まらなくなる美味しさですが、食べ過ぎには注意が必要です。あたりめは、美味しい反面、塩分が多く含まれており、過剰摂取は健康リスクを高める可能性があります。この記事では、あたりめの食べ過ぎがもたらす健康への影響と、美味しく安全に楽しむための対策を紹介します。健康に気をつけながら、あたりめを賢く楽しみましょう。
するめ(あたりめ)とは?違いについて
イカを乾燥させた食品全体を「するめ」と呼びます。これはスルメイカに限らず、様々な種類のイカが使われます。そして、「あたりめ」は基本的に「するめ」と同じものを指します。名前の由来には諸説ありますが、「する」という言葉の持つイメージを避け、代わりに縁起の良い「当たり」という言葉を使ったとされています。そのため、「寿留女」という漢字をあてる「するめ」も、昔から縁起物として扱われており、「あたりめ」も同様に良い意味を持つ縁起の良い食品なのです。
するめを食べるメリット
するめを食べることは、咀嚼回数の増加、低カロリー、そして豊富なタンパク質の摂取につながるなど、多くの利点があります。
咀嚼回数の増加
するめはその硬さから、自然とよく噛む必要があります。この咀嚼運動は満腹中枢を刺激し、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。さらに、唾液の分泌を促し、消化を助けることにもつながります。また、しっかりと噛むことで脳への血流が促進され、脳の活性化にも貢献します。
低カロリーでおやつに最適
するめはカロリーが低いため、おやつとして非常に適しています。無添加の小分けパック(約20g)であれば、約60kcal程度です。これは一般的なお菓子、例えばクッキーやポテトチップスと比較して、明らかに低いカロリーです。また、噛みごたえがあるため、少量でも満足感を得やすいのが特徴です。
- クッキー20g:約102kcal
- ポテトチップス20g:約108kcal
高たんぱく質
あたりめは、その豊富なタンパク質含有量が際立つ食品です。脂質や炭水化物の含有量が少ない点も魅力と言えるでしょう。例えば、あたりめ20gあたり、約14gものタンパク質を摂取できます。水分含有量が少ないため、その組成の約7割がタンパク質で占められています。これは、手軽にタンパク質を補給したい方にとって、非常に有効な食品と言えるでしょう。
あたりめを食べ過ぎるとどうなる?
あたりめの過剰摂取は、いくつかの潜在的なリスクを伴います。具体的には、塩分過多、消化への負担、そしてカロリーオーバーなどが挙げられます。
リスク① 塩分の摂り過ぎ
あたりめにはナトリウム、つまり塩分が含まれています。大きめのあたりめ1枚(約100g)には、約2.3gの塩分が含まれているとされます。健康維持のために、日本人の食事摂取基準では、1日の塩分摂取量の目標値を成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満と定めています。したがって、あたりめを一度に大量に摂取すると、塩分摂取量が基準値を超過する可能性があります。醤油やマヨネーズなどの調味料を付けて食べる場合は、特に注意が必要です。
リスク② 消化不良
あたりめは比較的硬い食品であるため、摂取する際にはしっかりと咀嚼することが重要です。十分に噛み砕かないまま大量に飲み込んでしまうと、胃腸に大きな負担がかかり、消化不良を引き起こす可能性があります。その結果、腹痛や下痢といった不快な症状が現れることも考えられますので、注意が必要です。
リスク③ 食べ方次第ではカロリー過多に
するめは確かに低カロリーな食品ですが、いくら低カロリーでも食べ過ぎは禁物です。するめ1枚(約100g)あたり、300kcalを超える場合もあるため、おやつの目安とされる200kcalを容易に超過してしまいます。さらに、マヨネーズなどの調味料を加えてしまうと、カロリーはさらに跳ね上がってしまいます。
- マヨネーズ大さじ1杯(約12g):およそ80kcal
お酒が止まらなくなる可能性も
するめは、お酒の肴として非常に人気があります。そのため、ついついするめを肴にお酒が進み、飲み過ぎてしまうことも考えられます。アルコールの過剰摂取には十分注意しましょう。
するめの適切な摂取量は?
あたりめの1日の摂取量について明確な基準はありませんが、「食事バランスガイド」などを参考に、1日に約20gを目安とするのがおすすめです。
適量とは|1日あたり約20g
食事バランスガイドでは、1日に主菜を3~5単位摂取することが推奨されています。主菜1単位はタンパク質6gに相当しますが、するめはわずか10gで同量のタンパク質を摂取できます。主菜としては、肉、魚、卵、大豆製品など、さまざまな食品から栄養をバランス良く摂ることが大切です。そのため、するめは2単位分程度に抑え、1日に約20gを目安とするのが良いでしょう。 たまに1日くらい食べ過ぎてしまっても、すぐに体調を崩すことはないかもしれませんが、他の食品から摂取できる栄養も考慮することが重要です。適量を守り、賢く楽しみましょう。
まとめ
あたりめは、適切な量を意識して摂取すれば、ヘルシーな軽食やおつまみとして楽しめます。過剰摂取には気を配り、栄養バランスの取れた食生活を心がけましょう。
Q1:あたりめは減量に役立ちますか?
回答:あたりめは、低カロリーでありながらタンパク質が豊富なので、ダイエット中の間食に適しています。ただし、食べ過ぎるとカロリー過多になる可能性があるため、摂取量を守ることが大切です。また、あたりめだけに偏らず、バランスの良い食事と適度な運動を取り入れることが重要です。
Q2:妊娠中や授乳中の女性があたりめを食べても大丈夫ですか?
回答:妊娠中や授乳中の女性も、あたりめを摂取できます。しかし、塩分含有量が多いため、過剰摂取には注意が必要です。また、アレルギーをお持ちの方は、少量から試すようにしてください。
Q3:あたりめの賞味期限はどのくらいですか?
回答:あたりめの賞味期限は、商品によって異なります。パッケージに記載されている期限を確認し、その期間内に食べるようにしましょう。開封後は、湿気を避けて保存し、なるべく早く食べきるように心がけてください。