どら焼き有名店探訪:至福の逸品に出会う旅

ふっくらと焼き上げられた生地に、甘さ控えめの餡がたっぷり。日本が誇る和菓子、どら焼きは、その優しい味わいで私たちを魅了し続けています。コンビニやスーパーでも手軽に手に入る身近な存在ですが、実は奥深い世界が広がっているのをご存知でしょうか?今回は、選び抜かれた素材と職人の技が光る、至福のどら焼きに出会う旅へご案内。名店の歴史やこだわり、そして忘れられない味わいを求めて、一緒に探訪してみましょう。

どら焼きとは:親しまれる理由とその歩み

どら焼きは、ふっくらとした丸いカステラ風の皮で餡を挟んだ、日本ならではの優しい甘さを持つお菓子です。子供から大人まで幅広い世代に愛され、そのシンプルながらも洗練された味わいが魅力です。歴史は古く江戸時代に遡り、当初は丸い形ではなく、一枚の生地で餡を包むスタイルでした。現在の二枚の皮で挟む形になったのは、明治時代以降のこととされています。

どら焼きの選び方:定番から個性派まで

どら焼きを選ぶ楽しみは、伝統を守る老舗の味を堪能するだけでなく、新しい人気店の独創的な工夫に触れることにもあります。特別な贈り物には、栗などの具材が入った贅沢なものや、色々な味が楽しめる詰め合わせが喜ばれるでしょう。お子様には、洋菓子のような味わいや、クリーム入りの変わり種もおすすめです。購入する際は、賞味期限を確認し、相手の都合に合わせて日持ちする冷凍可能なタイプを選ぶのも良いでしょう。

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都内どら焼きの代表格:一度は味わいたい名店

東京都内には、特に名高い「どら焼き御三家」と称されるお店が存在します。上野の「うさぎや」、浅草の「亀十」、そして東十条の「黒松本舗 草月」がその名を連ねます。これらの店は長い歴史の中で培われた独自の製法と、厳選された材料を用いて、ここでしか味わえない格別などら焼きを提供し続けています。

うさぎや:しっとりとした生地と上品な甘さが特徴

上野御徒町に店を構える「うさぎや」は、大正2年創業の老舗であり、「食べログ 和菓子・甘味処 TOKYO 百名店」にも選ばれる実力店です。看板商品の「どらやき」は、しっとりとした食感の生地と、北海道十勝産小豆を使用した、優しく上品な甘さの粒あんが絶妙なバランスを生み出しています。どら焼き以外にも、「喜作最中」など、お土産として人気の商品も豊富です。

亀十:ふっくら生地と選べるあんこ

浅草の雷門近くにある「亀十」は、大正時代から続く老舗の和菓子店です。手作りの温かみを感じる、まるでホットケーキのようなふっくらとした生地が特徴です。定番の小豆あんと、あっさりとした白あんの2種類から選べ、どちらも上品で控えめな甘さが魅力です。どら焼きの他にも、最中や羊羹、大福など、様々な和菓子が楽しめます。 

黒松本舗 草月:黒糖とはちみつの豊かな香り

東十条にある「黒松本舗 草月」は、昭和初期に創業した老舗です。名物の「黒松」は、黒糖とはちみつを贅沢に使用した、しっとりとした生地が特徴。中には、とろけるような、なめらかな自家製あんこがたっぷり。黒糖の香ばしい香りが食欲をそそり、一度食べたら忘れられないというファンも多い逸品です。 

伝統の味を今に伝える老舗

都内には、60年以上の歴史を持つ老舗どら焼き店が点在します。これらの店は、長い年月をかけて培われた職人技と伝統を守りながらも、時代の変化に合わせて味を改良し、多くの人々に愛され続けています。それぞれの店が持つ独自の製法と素材へのこだわりが、奥深い味わいを生み出しています。

玉英堂彦九郎:人形町で堪能する洗練された味わい

人形町に店を構える「玉英堂彦九郎」は、1576年に京都で創業、昭和29年に人形町へ移転した由緒ある和菓子店です。「⻁家㐂」と名付けられたどら焼きは、職人が一枚一枚丁寧に手焼きした皮と、北海道産の大納言小豆を使用した上品な粒あんが自慢です。小豆の粒感を残しつつも、ふっくらと炊き上げられたあんこの、なめらかな舌触りと豊かな風味をお楽しみください。 

清寿軒:老舗の技が光る、餡子好き垂涎の一品

小伝馬町に店を構える「清寿軒」は、文久元年(1861年)創業という長い歴史を持つ和菓子店です。百四十余年もの間、製法が守り継がれてきたどら焼きは、上質な白ザラメと蜂蜜を使い、しっとりと焼き上げられた生地が特徴。北海道十勝産小豆をふんだんに使用した餡は、まさに餡子好きにはたまらない、濃厚な味わいです。 

志”満ん草餅:よもぎ香る草餅と個性派どら焼き

東向島で親しまれる「志”満ん草餅」は、看板商品の草餅に加え、ユニークな「栗きんとんどら焼」も評判です。うぐいす餡と栗きんとん、さらにバタークリームを組み合わせた、他ではなかなか味わえない一品。草餅は、生のよもぎのみを使用しており、一口食べれば豊かな香りが広がり、もっちりとした食感も楽しめます。 

虎ノ門 岡埜榮泉:満足感たっぷりの豆大福もおすすめ

虎ノ門に位置する「虎ノ門 岡埜榮泉」は、創業から八十年以上の歴史を持つ老舗和菓子店です。大きめのどら焼きは、食べ応え満点。ふんわりと優しい甘さの生地と、丁寧に炊き上げられたつぶ餡の相性は抜群です。特に人気を集める「豆大福」は、宮城産もち米や北海道産小豆など、厳選された素材を使用した、上品な味わいが魅力です。 

塩野:洗練された上品な甘さが魅力

赤坂にある「塩野」は、昭和22年(1947年)創業の老舗和菓子店です。季節感あふれる美しい和菓子が並び、贈答品やお土産としても喜ばれています。こちらのどら焼きは、ふっくらとした生地に、豆の食感がアクセントになったつぶ餡が挟まれており、甘さ控えめで洗練された味わいが特徴です。 

梅花亭 神楽坂本店:希少な青えんどう豆餡が魅力

神楽坂に店を構える「梅花亭 神楽坂本店」は、昭和10年(1935年)創業の老舗和菓子店です。厳選された国産素材を使い、丁寧に作り上げられた和菓子の数々は、どれも逸品揃いです。看板商品のどら焼きは「神楽坂」と「あさどら」の2種類。「神楽坂」には、北海道富良野産の希少な青えんどう豆を使った、鮮やかな緑色の餡が包まれています。上品で優しい甘さが口の中に広がる、他では味わえない逸品です。 

い志い:寅さんの街で堪能する手焼きどら焼き

葛飾柴又に位置する「い志い」は、文久2年(1862年)に呉服店として創業した歴史あるお店です。築200年という趣のある木造建築は、訪れる人々を懐かしい時代へと誘います。どら焼きの種類も豊富で、昔ながらの製法で一枚一枚丁寧に手焼きされています。「フーテンどら焼」は、卵と小麦粉の香りが食欲をそそり、たっぷりの餡子が詰まった人気商品。「酪どら」は、生クリームを贅沢に使用した洋風の生どら焼きで、甘さ控えめの餡と濃厚な生クリームのハーモニーが楽しめます。 

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個性派どら焼き:革新的な味覚体験

伝統的な製法を大切にしながらも、新しい素材や独創的なアイデアを積極的に取り入れた、個性豊かなどら焼きが注目を集めています。これらのどら焼きは、これまでのどら焼きの概念を覆す、斬新な味わいが大きな魅力となっています。

すずめや:シンプルながらも奥深い、記憶に残る味わい

南池袋にある「すずめや」は、平成に入ってから創業した比較的新しいお店ながら、「食べログ 和菓子・甘味処 TOKYO 百名店」に選出されるほどの高い評価を得ています。どら焼きは、まさにシンプルイズベストを体現した、誰もが親しみやすい味わいです。きめ細かく、しっとりとした食感の皮と、小豆の風味をしっかりと感じられる、甘さ控えめの餡が絶妙に調和しています。 

キタヤ 六人衆 青山本店:多彩な味わいが魅力

外苑前駅からほど近い場所にある「キタヤ 六人衆 青山本店」では、定番商品はもちろん、季節感あふれる和菓子が並びます。特にどら焼きの種類が豊富で、看板商品の「六どら 小倉」は、しっとりもちもちとした生地と、自家製粒あんの上品な甘さが絶妙なバランスです。「六どら 栗一粒」は、大粒の栗の甘露煮が贅沢に使われており、栗好きにはたまらない逸品です。

どら焼き きてら:駅近で手軽に楽しめる専門店

神田駅の高架下に店を構える「どら焼き きてら」は、2014年創業のどら焼き専門店です。定番の「どら焼き」は、ふっくらとした生地と、優しく懐かしい甘さの餡が特徴の、シンプルながらも奥深い味わいです。期間限定のどら焼きや、曜日ごとに異なる「いちごのどら焼き」など、訪れるたびに新しい発見があるのも魅力です。 

高級どら焼き:特別な日の贈り物や贅沢なお取り寄せに

厳選された素材と丁寧な製法で作られた高級どら焼きは、大切な方への贈り物や、頑張った自分へのご褒美にぴったりです。長年培われた伝統の味を守り続ける老舗の逸品から、斬新な発想で生まれた革新的などら焼きまで、様々な種類が人気を集めています。

文明堂「月三笠」:長く愛される老舗の味

カステラでお馴染みの文明堂が手がけるどら焼きです。しっとりと柔らかい皮と、北海道産小豆を使用した上品な甘さの餡が特徴で、口の中でとろけるような滑らかな舌触りを楽しめます。日持ちが30日間と比較的長いので、お土産にもおすすめです。

榮太樓總本鋪「日本橋どらやき つぶしあん」:江戸の老舗が贈る伝統の味

創業から2世紀。榮太樓總本鋪が丹精込めて作り上げる、こだわりのどら焼きです。生地には北海道産小麦を使用し、もちもちとした独特の食感を実現。餡には同じく北海道産の小豆を丁寧に炊き上げた粒あんを使用し、小豆本来の風味を存分にお楽しみいただけます。

増田屋「粒あん餡たっぷりどら焼き」:博覧会受賞の逸品

全国菓子大博覧会でその品質を認められた増田屋のどら焼き。厳選された国産素材のみを使用し、昔ながらの製法を守り続けています。ふっくらとした生地にたっぷりと詰め込まれた餡は、上品で飽きのこない甘さが特徴です。

本家菊屋「菊まん」:老舗の技が光る、しっとり上品な味わい

4世紀以上の歴史を持つ老舗和菓子店、本家菊屋の「菊まん」。その特徴は、何と言っても上品な甘さと、しっとりとした口当たりです。伝統の製法である蒸気炊きで丁寧に仕上げられた、こだわりのどら焼きです。

あわ家惣兵衛「朝焼き どら焼き一番」:空の旅でも愛されるできたての味

全国菓子大博覧会で金賞に輝いた「朝焼き どら焼き一番」。その名の通り、毎朝焼き上げる皮と、その日のために炊き上げる小豆で作る、まさに作りたてのどら焼きです。定番の小豆あんと、上品な白あんの2種類をご用意しています。航空会社のファーストクラス機内食にも採用された、その美味しさをぜひお試しください。

足立音衛門「純・栗どらやき<美玖里>」:栗好きを唸らせる逸品

栗菓子専門店として名高い足立音衛門が贈る特別な味わいのどらやき。最大の特徴は、贅沢にも栗のみで作られた栗あんです。一口食べれば、栗本来の奥深い香りと上品な甘みが口の中に広がり、至福のひとときを堪能できます。

シェ・アオタニ「石切もちどら」:伝統と革新の融合

まるでパンケーキのようなふっくらとした生地で、あんことお餅を優しく包み込んだ、和洋折衷の新しいどらやきです。北海道十勝産の希少な小豆「きたろまん」を使用した風味豊かなあんと、ベルギー産発酵バターを贅沢に使ったしっとりふわふわの生地が、絶妙なバランスで調和しています。

藤屋窓月堂 月と犬「干し無花果のどらエピス」:和とフレンチの華麗なる出会い

伝統的な和菓子の製法と、フレンチの技法が融合した、他に類を見ない高級どらやきです。餡には、北海道産小豆の粒あんと、甘酸っぱい干しイチジクのコンポートを使用。生地には、特製スパイスと沖縄県波照間島産の黒糖を練り込むことで、奥深く複雑な味わいを実現しています。

増田屋「純生クリームどら焼き」:とろける口どけ、幸せが溢れる

福島県で長く愛される老舗「吉田家」のどら焼きに、濃厚な北海道産生クリームをたっぷりと挟んだ贅沢な一品。口に入れた瞬間、純生クリームのなめらかさと、北海道産小豆を使用した上品な甘さのあんこが溶け合い、忘れられない幸福感をもたらします。

茜丸「YODORA(deux)」:和と洋の融合

昭和初期から続く餡の専門メーカー「茜丸」が手掛ける、一風変わったどら焼きです。しっとりとした生地にサンドされているのは、コクのあるバタークリーム。さらに、香ばしいナッツや甘酸っぱいドライフルーツがアクセントを加えています。

松葉屋「噂の生どらバラエティ10個セット」:とろける食感が魅力

数々のメディアで取り上げられている松葉屋の看板商品「噂の生どら」。生地の端をあえて閉じないことで、独特の軽やかな食感を実現しています。口の中でとろける生地と、なめらかなクリーム餡のハーモニーをお楽しみください。

伊藤久右衛門「宇治抹茶生どら焼き たくみがさね」:抹茶の奥深い味わい

京都の老舗「祇園さゝ木」との共同開発によって生まれた、こだわりの抹茶どら焼きです。香り高い宇治抹茶を贅沢に使用したクリームと、上品な甘さの粒あんが織りなす、豊かな風味をご堪能ください。

まとめ

東京には、伝統的な製法を守り続ける老舗から、斬新な発想で新しい味わいを追求するお店まで、個性豊かなどら焼き店が点在しています。今回ご紹介したお店以外にも、魅力的なお店がたくさんありますので、ぜひお気に入りのどら焼きを見つけてみてください。頑張った自分へのご褒美として、また大切な方への贈り物として、きっと満足していただけるはずです。

質問1:どら焼きの賞味期限はどのくらい?

回答:どら焼きは基本的に生菓子扱いとなるため、賞味期限は比較的短いものがほとんどです。製品によって異なるため、購入時に必ず賞味期限を確認するようにしましょう。中には、冷凍保存に対応しているものもあります。

質問2:どら焼きはどこで買うのが良い?

回答:伝統的な和菓子店や、百貨店の和菓子コーナーなどで購入するのがおすすめです。また、近年ではインターネット通販を利用して、全国各地の有名などら焼きをお取り寄せすることもできます。

質問3:どら焼きのカロリーはどれくらい?

回答:一般的などら焼き1個あたりのカロリーは、およそ200~300kcal程度です。使用されている餡の種類や生地の材料によってカロリーは変動します。

どら焼き