犬にりんごを与えることは一般的に安全とされていますが、りんごの皮は消化に負担をかける可能性があります。この小さな部分に潜む危険性と、愛犬の健康を守るための適切な対処法について、詳しく見ていきましょう。
犬に「りんご」を与えるときはどうしたらいい?
りんごは犬に与えても安全な果物ですが、適切な形状と量を守ることが重要です。大きなりんごをそのまま与えるのは避け、細かく刻んだり、すりおろしたりするのがおすすめです。1回の与える量は20g程度に抑え、皮は洗ってから細かく加工するか、犬の嗜好に合わせて与えましょう。犬にとって身体に良い食材でも、過剰に与えると健康を損なう可能性があります。愛犬の体調や年齢を考慮し、賢明な与え方を心がけましょう。
りんごを与えるときに注意したいこととは?
りんごを与える際は、注意点を押さえておくことが大切です。 まず、りんごの種や芯には有害な「青酸配糖体」が含まれているため、必ず取り除いてから与える必要があります。この成分は体内でシアン化合物に変わり、中毒症状を引き起こす可能性があるためです。少量なら心配ないという意見もありますが、安全を期すためにも種や芯は取り除くべきでしょう。 次に、りんごの加工食品は避けましょう。ケーキやチップスなどには多量の砂糖が使われており、犬の体に過度の負担をかけてしまいます。 さらに、まれにりんごにアレルギー反応を示す犬もいます。嘔吐や下痢、口内のかゆみなどの症状が出たら、すぐに与えるのを控えましょう。重症化すると命に関わる恐れもあります。特に、ヨモギやハンノキなどのバラ科植物にアレルギーがある場合は、交差反応を引き起こす可能性があるので注意が必要です。 このように、りんごには気をつけるべき点がありますが、ビタミンCやペクチンを多く含む健康的な果物です。上記の注意点を踏まえた上で、適切に与えることで、安全に栄養を補給することができるでしょう。
秋が旬の果物、これ与えてもOK?NG?
では最後に、りんご以外の秋が旬の果物をいくつかピックアップして、犬に与えられるかどうかをご紹介します。 「柿」は犬に与えてもOKの果物です。柿は犬に与えられますが、与える際は皮と種を取り除いて、小さくカットしましょう。また、柿は食物繊維が多く含まれるため、1日に与えてよい量は15g程度です。なお、熟していない硬い柿や渋柿は与えないでください。 「梨」は犬にピッタリのおやつです。梨の成分は約90%が水分なので、空気が乾燥する秋に適したおやつです。ただし、食べ過ぎると軟便になるので、皮をむいて芯や種を取り除き、小さくカットしてから、少しずつ与えるようにしましょう。犬に与える量は1日20gが目安です。 「栗」は量に注意すればOKです。栗はでんぷんやビタミンを含み、犬のエネルギー補給にも役立つ秋の味覚です。与えるときは加熱し、渋皮を取り除いたものを細かく切ってあげましょう。1日に与える量は1個が目安です。与えすぎないように注意してください。 「ぶどう」は絶対に与えないでください。犬にぶどうを与えると、腎不全や下痢などを引き起こすおそれがあります。ちなみに、干しぶどうは生のぶどう以上に危険ですので、絶対に与えないようにしましょう。 「イチジク」も犬に危険な果物です。イチジクは、皮や葉、果肉に中毒性のある成分を含んでいるため、犬にとって危険な果物です。犬が口にすると、口内の炎症や嘔吐の原因になるので、絶対に与えないでください。
美味しい秋の味覚、与えるときは十分注意して!
りんごは人間にとっては美味しい秋の味覚ですが、愛犬にとっては危険な食べ物となる可能性があります。りんごの種や芯の硬い部分は、誤飲や窒息のリスクがあるため、決して与えてはいけません。また、りんごにはアレルギー反応を引き起こす成分が含まれている場合もあり、初めて与える際は少量から始める必要があります。さらに、農薬が残留している可能性もあるため、人間用のりんごを与える際は十分な洗浄が欠かせません。愛犬の健康を守るためには、できるだけ犬用の安全な食べ物を与えることが賢明な選択となります。
まとめ
りんごの皮には食物繊維が多く含まれているため、犬の消化器系に負担がかかる可能性があります。過剰な摂取は下痢や吐き気の原因にもなりかねません。愛犬の健康を守るためには、りんごの皮は控えめにするか、完全に避けることが賢明でしょう。代わりにりんご本体の与え方や、他の安全な間食を選択するなど、愛犬に合った食生活を心がけましょう。