日向夏 ニューサマーオレンジ 違い

柑橘系の爽やかな香りが恋しい季節。店頭でよく見かける日向夏とニューサマーオレンジ、見た目は似ているけれど、一体何が違うの?と疑問に思ったことはありませんか?この記事では、風味や旬の時期はもちろん、おすすめの食べ方まで詳しくご紹介します。個性を知って、より美味しく味わいましょう!

日向夏(ニューサマーオレンジ)とは?

日向夏は、その独特の食感と風味が魅力の柑橘類です。果肉のジューシーさはもちろん、通常は捨てられがちな内側の白い皮(白皮)にほんのりとした甘みがあるのが特徴。この白皮を果肉と一緒に味わうことで、他では味わえない爽やかさと奥深い風味を楽しむことができます。その希少性と美味しさから、贈り物としても喜ばれる柑橘です。

日向夏とニューサマーオレンジの違いは何?

日向夏とニューサマーオレンジは、実は同じ種類の柑橘を指します。地域によって呼び方が異なるだけで、中身は同じものです。主に、宮崎県では「日向夏」、高知県では「小夏(こなつ)」、静岡県や愛媛県では「ニューサマーオレンジ」という名前で親しまれています。

日向夏の歴史

日向夏は、江戸時代の末期にあたる1820年代に、宮崎県宮崎市で偶然発見された歴史ある柑橘です。その起源は正確には分かっていませんが、柚子の系統を受け継いでいると考えられています。

日向夏の特徴:見た目、味、栄養

日向夏は、レモンのような明るい黄色の果皮が印象的な柑橘です。重さは1個あたり約120~200g程度で、表面はなめらか。果肉はたっぷりの水分を含んでおり、爽やかな香りと甘酸っぱい味わいが特徴です。厚みのある白い皮(アルベド)は、苦味が少なく、ふんわりとした食感でほんのり甘く、果肉と一緒に食べるのが一般的です。日向夏には、疲労回復や風邪の予防に役立つビタミンCが豊富に含まれています。さらに、生活習慣病予防に効果的なβ-クリプトキサンチンや、疲労回復を助けミネラルの吸収を促進すると言われるクエン酸も含まれています。また、白皮には腸内環境を整える効果が期待できる食物繊維が豊富です。

おいしい日向夏の選び方

美味しい日向夏を選ぶためのポイントはいくつかあります。

  1. 鮮やかなレモンイエローで、果皮にツヤとハリがあるものを選びましょう。
  2. 手に取った際に、見た目よりも重く感じるものがおすすめです。 

見た目の美しさも重要ですが、果皮の状態と重さを確認することが大切です。果皮が柔らかすぎたり、しなびているもの、持った時に軽く感じるものは、鮮度が落ちている可能性があります。

日向夏の保存方法

日向夏は、直射日光を避けた涼しい場所で保存するのが基本です。乾燥を防ぐために、湿らせた新聞紙などで包み、さらにポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存すると良いでしょう。保存期間の目安は1週間から2週間程度ですが、風味を損なわないためにも、できるだけ早めに食べることをおすすめします。気温が高い時期は、冷蔵保存が必須です。

日向夏のおすすめの食べ方

日向夏は、厚い皮の中に独特の風味があります。手で皮をむくことも可能ですが、白いワタの部分と一緒に食べるのが美味しさの秘訣です。りんごのようにナイフで皮をむき、ワタを残して一口大にカットすると食べやすくなります。中心部分を避けてそぎ切りにするのも良いでしょう。黄色い皮は、マーマレードなどの材料に活用できます。種はやや多いですが、薄皮ごと食べられます。そのまま食べても美味しく、お好みで砂糖やハチミツ、または醤油をかけても楽しめます。また、ジャムやゼリー、ケーキなどの材料としても最適です。

日向夏の旬な時期と産地

日向夏は、早いものでは1月頃から店頭に並び始めますが、最も多く出回るのは3月から5月にかけてです。主な産地は、宮崎県と高知県が挙げられます。

日向夏の多様な品種

日向夏は、その栽培の過程で様々な枝変わり種が生まれています。例えば、高知県では「室戸小夏」や「宿毛小夏」、「西内小夏」といった品種が知られています。「室戸小夏」は種がほとんどなく、やや小ぶりなサイズが特徴です。「宿毛小夏」は比較的早い時期に収穫できる早生種であり、「西内小夏」は種が少なく、安定した収穫量が期待できます。さらに、静岡県で発見された「オレンジ日向」は、その名の通り、果皮が鮮やかな橙色をしています。

まとめ

日向夏、別名ニューサマーオレンジは、その独特な香りと食感が楽しめる、非常に魅力的な柑橘類です。選び方のコツ、適切な保存方法、そして美味しい食べ方を身につけて、旬の時期にその豊かな味わいを存分にお楽しみください。

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