デコレーションケーキと聞くと、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは、たっぷりの生クリームとともに赤い宝石のように輝くいちご。しかし、いちごを使わずにオリジナルの美しさと美味しさを追求したデコレーションケーキが、いま注目を浴びています。季節のフルーツやナッツ、エディブルフラワーを巧みに取り入れたケーキは、味覚はもちろん、視覚的にも新しい喜びをもたらします。伝統を打ち破り、新たなデコレーションの世界へと誘うヒントをお届けします。
夏でも魅力的に楽しめるデコレーションケーキ!
デコレーションケーキといえば、真っ先に思い浮かぶのは鮮やかな赤いいちご。純白のクリームといちごの組み合わせは、見栄えも味も最高のペアリングですね。では、いちごが手に入らない時期にデコレーションケーキは諦めるしかないのでしょうか?そんなことはありません!今回は、いちごがない時期でも楽しめるデコレーションケーキの作り方を提案します!
初夏に旬を迎える果物
地域によって異なりますが、いちごのシーズンが終わりに近づくと、アメリカンチェリーや地元のさくらんぼが店頭に並び始めます。その後、メロンやブルーベリーも市場に登場します。
続いて、マンゴーや桃、杏も目にするようになり、いちじく、ぶどう、洋梨なども見られます(輸入品にはこれら以外もあります)。
一年を通じてよく見かけるのは、オレンジ、グレープフルーツ、キウイ、りんごといった果物です。
色の変わりやすい果物への対処法とは?
一部のフルーツは皮を剥くとすぐに変色してしまいますが、レモンやナパージュを使うと、その変色をある程度防ぐことが可能です。
また、桃や洋梨などはコンポートにしておくと扱いやすくなり、おすすめです。
シロップに漬け込まれた缶詰フルーツ
一年を通じて安定して使用できるフルーツには、缶や瓶、パウチにシロップ漬けされたものがあります。
冷凍された果物
冷凍フルーツは通年で手に入りますが、装飾にはあまり向きません。解凍後に水分が出やすく、視覚的にも食感的にも劣ってしまうためです。
どうしても使いたい場合は、キッチンペーパーに乗せて冷蔵庫でゆっくり解凍するか、食べる直前に飾り、うまく見せるためにナパージュを使うなど、工夫すると良いでしょう。
果物を選ぶ際のポイントとは?
果物は、一種類だけでも複数種類を組み合わせても問題ありません。味わいのバランスを考えるのと同時に、色の組み合わせにも気を配りましょう。
白桃の淡い色味はエレガントな印象を演出します。メロンやマスカットなどの緑系のフルーツは清涼感を与え、ブルーベリーの紫色がアクセントとして効果的です。黄桃やマンゴー、シトラス系のオレンジ色の果物は、明るい雰囲気になります。異なる種類が豊富なぶどうは、組み合わせ次第で楽しさ倍増です。(皮ごと食べられる種なしのものを選ぶのが良いでしょう)さらに、スポンジをココアにしたり、クリームをチョコレートクリームに変えたりすることで、バリエーションが広がります。アメリカンチェリーや洋梨、オレンジは、チョコレート系の味わいとも相性抜群です。
フルーツの水分を十分に取り除く
いちごは果汁の心配が少ないですが、他のフルーツやシロップ漬けの果物は注意が必要です。
水分が多過ぎると、スポンジが崩れたりクリームがにじんだりして見た目と食感が悪くなります。
カットした果物は、キッチンペーパーを敷いたトレイに並べてください。シロップ漬けの果物は、まずザルで汁気を切り、キッチンペーパーで軽く水分を拭き取ります。その後、フレッシュフルーツと同様に扱いましょう。最後にナパージュを塗ることでツヤを出し、乾燥を防ぐ効果もあります。
フルーツを十分に冷やすこと
生クリームや室内の温度は気にしていても、「フルーツの温度までは考えなかった!!」という声をよく耳にします。
しっかり冷やされていないフルーツを使用すると、ケーキがうまく冷えず、最悪の場合、生クリームに悪影響を与えることもあります。
フルーツをカットしてバットに並べたら、ラップをかけて冷蔵庫でしっかりと冷やしましょう。
いちごが少ない季節だからこその楽しみ方
いちごが手に入らなくても、新しい装飾アイデアでケーキの魅力を引き出しましょう!食べられる花やアイシングクッキー、華やかなピックを使って色を添えるのも素敵です。