一日の始まりやリラックスしたいひとときに欠かせない飲み物、珈琲と紅茶。それぞれの風味や香りに癒されるだけでなく、健康への効果も注目されています。どちらを選ぶべきか迷ったことはありませんか？ 本記事では、珈琲と紅茶に含まれる成分やその効能について掘り下げ、さらにライフスタイルや好みに合わせた飲み方の提案をお届けします。これを機に、あなたにぴったりの一杯を見つけてみてはいかがでしょうか。
珈琲と紅茶のカフェイン
一般的に150mlあたりで比べると、コーヒーは紅茶のカフェイン量の約2倍と言われています。カフェインには、覚醒作用や集中力の向上、また一時的な疲労の回復といった効果があります。
紅茶に含まれるタンニンがカフェインと結びつき、その作用を緩和するため、覚醒効果はコーヒーほど強くありません。仕事や勉強の際、コーヒーを飲んで集中力を高めようとする人は多いですが、やはりコーヒーは集中したいときの頼りになる飲み物です。
ただし、カフェインの覚醒作用は良質な睡眠を妨げることがあるので、両者を夜間に飲むのは避け、日中に摂取するのが良いでしょう。
紅茶に含まれるポリフェノールとその効能について
紅茶に含まれるポリフェノールは、生活習慣病の予防や抗菌作用、脂質の消化吸収の抑制、視力維持への効果があります。
これらの効果をもたらす主成分は「カテキン」で、発酵によって生じる「テアフラビン」や、また別に「アントシアニン」なども含まれています。
健康的なライフスタイルの維持
カテキンやテアフラビンには強い「抗酸化力」が存在します。
抗酸化力とは、増え過ぎた活性酸素を抑えて体を酸化から守る働きのことを指します。
これにより血糖値の急上昇を防ぎ、コレステロール値の低下を促す結果が期待できます。さらに、抗アレルギーや抗がん作用があるとも考えられています。
細菌への防御効果
紅茶でうがいをすることは、風邪やインフルエンザの予防に役立ち、また殺菌作用も期待できます。
脂質の消化と吸収を抑制する
テアフラビンは脂肪の吸収を抑える効果があります。脂っこい食べ物と組み合わせる際には、紅茶を飲むと良い習慣になるでしょう。
視力の維持に役立つ効果
赤紫色の色素「アントシアニン」は、ワインやブルーベリーに含まれ、目の健康をサポートすると言われています。スマホやパソコンの使用で目の疲れを感じた際は、紅茶を楽しむひとときを設けてリラックスしてみるのも良いでしょう。
コーヒーに含まれるポリフェノールの種類とその健康への影響
コーヒーには、血液を健康に保ち、脂肪を燃やし、肌を美しく保つなどの効果が期待できるポリフェノールが含まれています。この効果は、クロロゲン酸というポリフェノールの一種が含まれているためです。
血液を健康に保つ効果
クロロゲン酸は体内に取り込まれると、血液の流れを良くする物質へと変わります。その結果として、血液がさらさらになる効果が期待できます。また、紅茶と同様に強力な抗酸化作用を持ち、生活習慣病の予防に役立ちます。
ただし、糖尿病を持つ人がコーヒーを摂取すると、血糖値が上昇する可能性があるため、注意が必要です。
脂肪燃焼の効果
クロロゲン酸は脂肪を燃やすのに役立つとされています。
一方で、カフェインはエネルギー消費を高めるのを助けます。運動前にコーヒーを飲むことで、運動後に飲むよりも脂肪燃焼効果が高まるとされています。
素肌の美しさを保つ
紫外線から肌を守り、細胞の老化を遅らせる効果も期待されています。１日に２杯コーヒーを摂取すると、顔のシミを抑える効果があると報告されています。
口臭の引き金に？
コーヒーを飲んだ後に口の臭いが気になったことはありませんか？これは注意が必要な点です。
カフェインが持つ利尿作用が体内の水分を減少させ、唾液の分泌が低下することで、口臭が気になる場合があります。また、空腹時にクロロゲン酸を摂取すると、胃酸の生成が促され、口臭の原因となることもあります。そのため、空腹の際にコーヒーを飲むのは控えた方が無難かもしれません。