ふんわり軽やかな食感が魅力のシフォンケーキ。専用の型が必要だと思っていませんか?実は、パウンド型でも手軽にシフォンケーキが作れるんです!特別な道具がなくても、あの優しい味わいを自宅で楽しめるのが嬉しいポイント。生クリームやフルーツでデコレーションすれば、見た目も華やかなオリジナルケーキに大変身!基本のレシピから、チョコレートなどのアレンジレシピまで、パウンド型シフォンケーキの魅力をご紹介します。
パウンド型で作るシフォンケーキとは?
ふんわりとした食感が特徴のシフォンケーキは、専用の型を使うのが一般的ですが、パウンド型でも手軽に作ることができます。専用の型がなくても、シフォンケーキならではの優しい風味を味わえるのが嬉しいポイントです。焼き上がりは多少平らになりますが、ホイップクリームなどを添えれば美味しくいただけます。また、チョコレートシフォンケーキのように、アレンジレシピも豊富です。
基本の材料
パウンド型シフォンケーキを作る際の基本材料は、小麦粉、砂糖、卵、油、牛乳です。チョコレート風味にする場合は、チョコレートやココアなどを加えます。ここでは、基本の材料と、チョコレートシフォンケーキに必要な材料をそれぞれご紹介します。
基本の材料(パウンドケーキ型1台分)
- 薄力粉: 40g
- 砂糖: 55g(卵黄に20g、卵白に35g)
- 卵: 2個 (卵黄と卵白に分けて使用)
- サラダ油: 25ml(米油などでも可)
- 牛乳: 20ml
- バニラエッセンス: 少量(バニラビーンズでも可)
チョコレートシフォンケーキの材料(パウンドケーキ型1台分)
- 上記の基本材料
- チョコレート: 好きなだけ(甘め、苦めなどお好みのものを)
基本の作り方:生クリーム仕立てのシフォンケーキ
ここでは、焼き上げた後に生クリームを詰める、パウンド型で作るベーシックなシフォンケーキのレシピをご紹介します。卵を余すことなく使用できるので、気軽にチャレンジできます。
事前の準備
まず、パウンドケーキの型にオーブンシートを丁寧に敷き込みます。薄力粉は、ダマにならないようふるっておきましょう。卵は、卵黄と卵白に分け、卵白は冷蔵庫でしっかりと冷やしておきます。バニラビーンズを使用する場合は、ナイフで縦に切り込みを入れ、中の種を取り出しておきましょう。
卵黄ベースの生地作り
卵黄は、割ったら間を置かずに泡立て器で混ぜ始めましょう。時間が経つと表面が乾燥し、ダマの原因になります。ボウルに卵黄と砂糖を入れ、泡立て器で約5分間、しっかりと混ぜ合わせます。目安は、マヨネーズのような、とろりとした状態になるまで混ぜることです。次に、油を加えて均一になるまで混ぜ込み、バニラビーンズ(またはバニラエッセンス)と牛乳を加えて混ぜます。ふるっておいた薄力粉を加え、粉っぽさがなくなるまで丁寧に混ぜ合わせます。
ふんわりメレンゲの作成
冷蔵庫で冷やしておいた卵白をボウルに入れ、ハンドミキサーで泡立て始めます。白っぽくなってきたら砂糖を加え、さらに泡立てます。ピンと角が立ち、キメの細かい、なめらかなメレンゲになれば理想的です。泡立て過ぎるとボソボソになるので注意しましょう。ステンレス製のボウルを使用する際は、ミキサーの羽根がボウルに強く当たらないように気をつけましょう。金属が削れて、ケーキに金属臭が移ってしまう可能性があります。
生地の混ぜ合わせ
ふっくらとしたメレンゲを、卵黄を混ぜたボウルへ数回に分けて投入します。最初は泡立て器で馴染ませるように混ぜ、ある程度混ざったらゴムベラに持ち替え、ボウルの底から丁寧に掬い上げるように混ぜ合わせましょう。メレンゲの繊細な気泡を壊さないよう、手早く混ぜるのが成功の秘訣です。
焼き上げ
準備した型に生地を丁寧に流し込み、型ごと軽く台に打ち付けて、生地の中に入り込んだ余分な空気を抜きます。オーブンを180℃に予熱し、まず10分間焼き上げます。その後、温度を170℃に下げてさらに20分焼成します。焼き上がったら、型に入れたままケーキクーラーに乗せて冷ましましょう。焼き立ては膨らんでいますが、冷める過程で少し落ち着きます。
最終仕上げ
完全に冷めたら、型から慎重に取り出します。ケーキの側面に菜箸などを使い穴を開け、クリームを注入するためのスペースを作ります。冷やしておいた生クリームに、練乳やスキムミルク(または砂糖)を加えて泡立てます。ホイップクリームをしぼり袋に入れ、先ほど開けた穴からケーキ内部へ両側から丁寧に絞り入れます。最後に、溶けにくい粉糖を茶こしでふりかければ、見た目も華やかな仕上がりになります。
応用編:風味豊かなチョコレートシフォンケーキ
基本のシフォンケーキのレシピにチョコレートを加えることで、より風味豊かで濃厚なチョコレートシフォンケーキを堪能できます。ここでは、パウンド型を使ったチョコレートシフォンケーキの作り方をご紹介します。
チョコレートシフォンケーキのレシピ
基本のシフォンケーキの作り方と似ていますが、いくつかポイントがあります。
チョコレートの下準備
チョコレートはあらかじめ溶かしておきましょう。溶かしたチョコレートは、植物油と牛乳を混ぜたものと一緒に湯煎で温めておくと、生地とスムーズに混ざります。
卵黄ベースの生地作り
卵黄と砂糖をボウルに入れ、湯煎にかけながら泡立て器で混ぜ合わせます。温めておいた植物油、チョコレート、牛乳を順番に加え、混ぜるたびにしっかりと乳化させます。薄力粉をふるい入れ、泡立て器で混ぜ、生地がゆっくりと落ちるくらいまで混ぜましょう。
メレンゲと生地の合わせ方
卵黄生地を湯煎にかけた状態で、メレンゲの3分の1を加え、泡立て器で混ぜます。残りのメレンゲを2回に分けて加え、最初は泡立て器で混ぜ、メレンゲが均一に混ざったらゴムベラに持ち替え、底からすくい上げるように手早く混ぜ合わせます。生地はふんわりとした状態になります。
焼き上げと最終工程
生地を型に静かに注ぎ込み、速やかに予熱済みのオーブンへ入れます。温度は170℃を目安に、約30分間焼き上げます。ただし、オーブンの機種によって焼き加減は変わるため、竹串などで焼き具合を確認することが大切です。串に生の生地が付着しなければ焼き上がりです。焼き上がったら、15cmほどの高さから型ごと軽く落とし、その後逆さまにして完全に冷まします。粗熱が取れたら、型に入れたままラップで丁寧に包み、冷蔵庫で十分に冷やします。完全に冷えてから型から取り出してください。
おいしく仕上げる秘訣
シフォンケーキ作りで一番大切なのは、メレンゲを丁寧に泡立てることです。卵白に卵黄や油分が混入すると、メレンゲが十分に泡立たなくなる原因となるため、細心の注意が必要です。また、メレンゲと卵黄生地を混ぜ合わせる際は、メレンゲの気泡を壊さないように、手早く混ぜ合わせることが重要です。
卵白を上手に泡立てる
卵白は、十分に冷やしてから泡立てるのがポイントです。卵を割る際には、少しでも卵黄が混入しないように注意深く作業しましょう。また、サラダ油などを計量した後、手に油分が付着した状態で卵白に触れると、泡立ちが悪くなることがありますので、必ず手を洗ってから作業に取り掛かりましょう。
油と牛乳を加える順番
卵黄生地に油と牛乳を加える際は、油を最初に加えてしっかりと混ぜ合わせ、乳化させてから牛乳を加えるようにしましょう。
焼き加減
オーブンの機種によって熱の伝わり方が異なるため、記載されている温度や時間は目安として捉え、焼き色を見ながら調整してください。表面が焦げ付かないように注意が必要です。焼き上がりの確認は、竹串を生地の中心に刺し、何も付着してこなければ完了です。
パウンド型で作るシフォンケーキのバリエーション
基本のレシピを習得したら、色々なアレンジを試してみましょう。お好みの風味を加えたり、フルーツやナッツを混ぜ込んだりすることで、さらにオリジナリティあふれるシフォンケーキが楽しめます。
風味の追加
抹茶風味にする際は、薄力粉の一部を抹茶で代用します。紅茶風味にする場合は、細かくした茶葉を生地に混ぜ込みます。ココア風味にする際は、薄力粉の一部をココアパウダーに置き換えてください。
具材の追加
フルーツやナッツなどの具材を加える際は、あらかじめ薄力粉を軽くまぶしておくと、生地の中で均一に混ざりやすくなります。おすすめは、レーズンやクランベリー、クルミなどです。
まとめ
パウンド型シフォンケーキは、手軽に作れるだけでなく、その愛らしい見た目も魅力の一つです。基本的な作り方をマスターすれば、様々なアレンジに挑戦できます。ぜひ、お気に入りの材料を使って、オリジナルのシフォンケーキ作りにチャレンジしてみてください。ふんわりとした食感と、パウンド型ならではの可愛らしいフォルムが、ティータイムをより一層豊かな時間にしてくれるでしょう。
パウンド型シフォンケーキが思うように膨らまない原因は何ですか?
考えられる原因としては、メレンゲの泡立て不足、または生地を混ぜ合わせる段階でメレンゲの泡が潰れてしまっていることが挙げられます。卵白は冷蔵庫でしっかりと冷やしてから、ハンドミキサーでピンと角が立つまで丁寧に泡立ててください。生地を混ぜ合わせる際は、ゴムベラを使って底から優しくすくい上げるように混ぜ、メレンゲの気泡をできるだけ壊さないように心がけましょう。
チョコレートシフォンケーキを作る際、どんなチョコレートを選べばいいですか?
チョコレートの種類は、お好みで選んでいただけます。甘めの仕上がりにしたい場合はスイートチョコレート、少しビターで大人な味わいにしたい場合はビターチョコレートがおすすめです。チョコレートの種類によって風味が大きく変わるので、色々試して好みのものを見つけるのも楽しいでしょう。
生クリームを注入するための穴、どうすれば綺麗に開けられる?
シフォンケーキが完全に冷めたら、お箸や竹串のようなものを使って、横からケーキを突き刺し、穴を開けていきます。ここで大切なのは、生クリームを絞り込む際に支障がないよう、穴の大きさを少しだけ大きくすることです。ただし、穴が大きくなりすぎると、ケーキの生地が崩れる原因となるため、慎重に進めてください。