遥か南の海に浮かぶ、紅茶愛好家にとっては小さな天国、スリランカ。その美しい風景と美味しい料理だけでなく、唯一無二の風味を持つ紅茶で知られています。その名もセイロンティー、別名セイロン紅茶。スリランカの国名を冠したこの代名詞的存在は、世界中の紅茶ファンを魅了し続けています。ただ単にグット感を追い求めるのではなく、本格的な味わいを知りたい方々へ、今日はスリランカ紅茶の世界をご案内します。強烈とも言えるその香りと風味に触れることで、あなたの紅茶に対する視点は一変することでしょう。では、スリランカ紅茶について深掘りしてみましょう。
スリランカ紅茶（セイロンティー）とは
スリランカ紅茶（セイロンティー/セイロン紅茶）の品質区分・種類
「スリランカは、多種多様な魅力的な紅茶を生産している国として有名です。中でも、世界中から称賛されているのが、「セイロンティー」あるいは「セイロン紅茶」。その品質ランクは様々で、最高品質とされるものから日々のティータイムで楽しむ一般的なものまで幅広く、主要な種類としてはオレンジペコ、ブロークンオレンジペコ、フレーバリングなどがあります。
オレンジペコは最高級品とされており、大きな葉と豊かな風味が特徴。一方、ブロークンオレンジペコは、細かく砕かれた紅茶の葉から、色濃く、味深いブレンドが生まれます。
フレーバリングは香りつけされた紅茶で、ベルガモットオイルを少々加えて作られるアールグレイが有名。いずれもその個々の香りと味が楽しめ、自分の好みで選ぶことができます。
スリランカの紅茶は、栽培地域によっても味が変わり、それぞれの地域が異なる品質の紅茶を生産しています。特に、ニュアラエリヤ、ディンブラ、ウバ等の地域はそれぞれ独特の風味を持つ高品質の紅茶を生産しています。これらの特長を理解し、どの種類や地域のセイロン紅茶を選ぶかが、紅茶愛好家にとって、至極の楽しみとなります。'
まず最初にローグロウン（標高610m未満）で育つ「ルフナ」や「サバラガムワ」。これらの地域の紅茶は深みのあるフルボディーが特徴で、砂糖やミルクを加えて楽しむのがおすすめ。主に中東の国々へ輸出されています。
次に、高度610m〜1220mの地域で育つ「キャンディ」をご紹介しましょう。この地域の紅茶は雑味が少なく飲みやすい特徴があり、ブレンドティーの原材料としてもよく使用されます。
そして、標高が1220m以上のハイグロウン地帯からは、「ディンブラ」、「ウバ」、「ヌワラエリヤ」などが生産されています。「ディンブラ」は、軽快な渋味と花のような香りが特長で、日本でもその品質が認められています。
ウバは、ダージリンやキームンと並ぶ、世界三大紅茶の一つ。爽やかな香りとコク深い味わいがウバティーの真髄で、豊かな気候条件が生み出すその風味はまさに「奇跡」とも言われています。「ウダ プッセラワ」は、「ウバ」や「ヌワラエリヤ」、「キャンディ」の特色を組み合わせたような独特の風味が魅力。
紹介した以上の地域別の特徴に加え、季節やその年の降雨量、同じ高さの土地でもその位置によって味わいが変わります。これらの特徴を理解することで、紅茶の美味しさは更に深まります。
まとめ
スリランカ紅茶は、その趣き深い香りとコク、そして後味の清涼感で世界中の紅茶愛好家を魅了し続けています。一度味わえば、あなたの紅茶ライフを一層豊かにしてくれること間違いなし。だからこそ、チャイやミルクティーを作る際にもよく用いられる、スリランカ紅茶の素晴らしさを是非あなたも体験してみてください。そして、その圧倒的な香りと味わいに、きっと心から感動することでしょう。