太陽の恵みをたっぷり浴びて育った、色鮮やかな野菜たち。その中でも特に注目したいのが、ベータカロテンを豊富に含む野菜です。ベータカロテンは、体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持、視機能のサポートなど、様々な効果が期待できる栄養素。さらに、抗酸化作用も持ち合わせているため、美容と健康をサポートする強い味方となります。この記事では、ベータカロテンを豊富に含む代表的な野菜とその効果、そして美味しく摂取するための調理法まで、詳しくご紹介します。
β-カロテンとは?
β-カロテンは、緑黄色野菜に豊富なカロテノイドの一種で、体内で重要な役割を果たします。その働きと、ビタミンAとしての摂取量について見ていきましょう。β-カロテンは、ニンジンやカボチャなどの鮮やかな色を作り出す色素成分です。摂取すると、体内で必要に応じてビタミンAに変換され、抗酸化作用を発揮します。この抗酸化作用は、活性酸素の働きを抑制し、体内の細胞を保護するのに役立ちます。活性酸素は、本来、体内の防御システムとして働くものですが、過剰に生成されると細胞を傷つける可能性があります。私たちの体には、活性酸素を抑制する機能が備わっていますが、年齢とともにその力は低下します。そのため、β-カロテンのような抗酸化物質を積極的に摂取することが重要になります。厚生労働省の基準では、β-カロテン自体の摂取目安量は定められていませんが、ビタミンAとしての推奨摂取量が示されています。ビタミンAの一日摂取上限量は、成人男女ともに2700㎍RAEです。推奨摂取量は年齢や性別によって異なり、例えば、18歳から29歳の男性は850㎍RAE、女性は650㎍RAEとなっています。妊娠後期や授乳中の女性は、さらに付加量が必要となります。
βカロテンを含む主な食材
βカロテンが豊富な食品を、種類ごとにご紹介します。
1-1. いも類
可食部100gあたりのβカロテン含有量:
- さつまいも(皮付き天ぷら):58μg
- さつまいも(皮付き、蒸し):45μg
- じゃがいも(皮付きフライドポテト):15μg
1-2. 豆類
可食部100gあたりのβカロテン含有量:
- えんどう豆(塩味):68μg
- きな粉(青大豆、全粒):50μg
- ゆでえんどう:43μg
1-3. 種実類
可食部100gあたりのβカロテン含有量:
- ピスタチオ(炒り、味付け):120μg
- 甘栗(中国栗):52μg
- ゆで栗(日本栗):24μg
1-4. 野菜類
可食部100gあたりのβカロテン含有量:
- にんじん(油炒め):11,000μg
- モロヘイヤ(生):10,000μg
- ほうれん草(ゆで):8,600μg
βカロテン豊富な食材で作る絶品レシピ集
秋の味覚、さつまいもを使った簡単レシピ「さつまいものごまあえ」をご紹介します。 材料は、さつまいも、すりごま、砂糖、しょうゆの4つだけ。 さつまいもを薄切りにしてレンジで加熱し、すりごま、砂糖、しょうゆを混ぜた調味料と和えるだけで、あっという間に完成です。 白ごまでも黒ごまでも美味しく作れます。調理時間はたったの10分!続いて、彩り豊かな「ほうれん草とツナの巣ごもり卵」のレシピです。 ほうれん草を茹でてツナと炒め、耐熱容器に入れたら、真ん中に卵を割り入れ、粉チーズをかけてオーブントースターで焼くだけ。 カレー粉の香りが食欲をそそります。お好みで塩コショウで味を調えてください。半熟卵とほうれん草、ツナの組み合わせが絶妙な一品です。
βカロテンが豊富な食品を積極的に摂取しましょう
βカロテンは多様な食品に存在し、特に藻類に豊富です。たとえば、味付け海苔100g中には29,000μgものβカロテンが含まれています。ここでは、日々の食生活に取り入れやすいβカロテン豊富な食品をご紹介しました。色々な料理に応用して、βカロテンを美味しく摂取しましょう。