オートミールの糖質は?ダイエットへの活用法

糖質制限ダイエットが注目を集める中、そのバランスの取れた食事法に欠かせない食品としてオートミールが挙げられます。低糖質でありながら栄養価が高く、食物繊維も豊富なオートミールは、健康的に体重管理を行いたい方にとって理想的な選択です。本記事では、オートミールを活用した糖質制限ダイエットの具体的な方法や効果、さらには日常生活にどのように取り入れるかについて詳しく紹介していきます。

オートミールとは

「オートミール」は、オーツ麦を食べやすく加工した食品です。

その名前は、「oats」(オーツ麦)と「meal」(食事)を組み合わせたもので、とてもシンプルな由来を持っています。

オートミールの魅力は、クセのない味わいや麦の風味、食感の良さにあります。牛乳をかけてシリアルとして食べるのはもちろん、パンや焼き菓子、ハンバーグの材料としても使用できる万能食品です。

オーツ麦の歴史は古く、最初は中央ヨーロッパで主に家畜の飼料として栽培されていました。

オートミールが食卓に登場したのは19世紀末。シリアル食品の発展に伴い、ヨーロッパやアメリカで朝食の定番となりました。

「燕麦(えんばく)」や「カラス麦」とも呼ばれるオーツ麦は、その殻の形がつばめに似ていることからこのように名付けられました。

オートミールには様々な種類があり、選び方について知りたい方は専門記事を参考にしてください。

オートミールの糖質量は?カロリーや栄養成分も確認!

オートミールは玄米と同様に「全粒穀物食」の一種です。

全粒穀物食とは、精白を行わないで残された栄養価の高い胚芽や外皮をそのまま摂取できる食物です。

玄米も全粒穀物食に含まれ、精白されると白米に変わります。

これを踏まえ、オートミールや玄米、白米の栄養を見ていきましょう。

数値はオートミールは乾燥した状態、玄米と白米は炊いた状態のものです
ごはんは一膳150gを基準としています

■オートミール(30g)

・エネルギー 105kcal

・炭水化物 20.7g

・たんぱく質 4.1g

・糖質 17.9g

・食物繊維 2.8g

■オートミール(50g)

・エネルギー 175kcal

・炭水化物 34.6g

・たんぱく質 6.9g

・糖質 29.9g

・食物繊維 4.7g

■玄米(150g)

・エネルギー 228kcal

・炭水化物 53.4g

・たんぱく質 4.2g

・糖質 51.3g

・食物繊維 2.1g

■白米(150g)

・エネルギー 234kcal

・炭水化物 55.7g

・たんぱく質 3.8g

・糖質 53.4g

・食物繊維 2.3g

オートミールは特に食物繊維が豊富であることがわかります。

ダイエットにぴったり!オートミールは栄養価が高いスーパーフード

オートミールは、低カロリーでGI値も抑えられているため、ダイエットや糖質制限に役立つ食品です。高い栄養価を持ち、食物繊維も豊富なことから、「スーパーフード」として人気があります。このオートミールの魅力について詳しく見ていきましょう。

オートミールはカロリー控えめで糖質も少ない

オートミールは、主食としてよく選ばれるご飯やパンよりも、低カロリーかつ低糖質であるため、ダイエット期間中に適したエネルギー源として注目されています。乾燥した状態では100gあたり約350kcalのカロリーと60gの糖質を持ちますが、水を吸収して膨らむことで、実際の摂取カロリーは100kcal程度、糖質も18g程度に抑えられます。糖質自体は決してゼロではないので、摂取量には気を付ける必要があります。

オートミールは低GI

オートミールは血糖値の上昇を緩やかにすることができる食品で、低GI値が特徴です。GI値とは、摂取後に血糖値がどれだけ上がるかの指標であり、低い食品は脂肪に変わりにくいとされています。例えば、白米のGI値が76であるのに対し、オートミールのGI値は55と低めです。オートミールの種類や加工方法によりGI値は異なり、硬いオートミールは消化が遅いためGI値が高くなります。GI値を気にする方は、選ぶオートミールの種類も考慮すると良いでしょう。

オートミールの食物繊維は白米の20倍

オートミールには、白米に比べて約20倍の食物繊維が含まれています。食物繊維は消化されずに腸まで届き、善玉菌を増やして腸内の環境を整える役割を果たします。腸内が整うことは、血糖値の調整にも良い影響をもたらし、便秘に悩む方にもオートミールはおすすめです。

オートミールは糖質の吸収を緩やかにする

オートミールには「βグルカン」という成分が含まれており、血糖値が急激に上がるのを防ぐ効果があります。この水溶性の食物繊維は腸に付着し、糖質が急に吸収されないように働きかけます。その結果、血糖値の変動が抑えられるのです。未分解の糖質は中性脂肪として体に蓄積されるため、オートミールを日常の食事に取り入れると肥満防止に役立ちます。

オートミール摂取の失敗例

オートミールは健康的でダイエットに適した食品ですが、間違った摂取方法では期待した効果が得られないこともあります。よくある誤りには以下の3点があります。

オートミールばかりを食べ続ける

オートミールは健康的な食品であり、栄養が豊富です。しかし、これだけを食べ続けると栄養バランスが偏る可能性があります。他の食材と組み合わせることで、より栄養バランスの取れた食事を目指しましょう。オートミールの食事で特に不足しがちなのは「たんぱく質」と「脂質」です。これらを補うために、プロテインパウダーを追加したり、ナッツ類やフルーツを取り入れると良いでしょう。

オートミールの摂取量が過剰になっている

オートミールは栄養価が高いですが、摂取量を超えてしまうと逆効果になることがあります。意外とカロリーが高めなので、食べ過ぎには注意が必要です。また、食物繊維が豊富なため、胃腸に負担をかけることもあります。ふやかすと予想以上に増えるので、一回の食事では30g程度に抑えるのが賢明です。

オートミールのトッピングでカロリー過多に陥る可能性

オートミールには適切なトッピングを選ぶことが重要です。栄養バランスを意識して、オートミールにトッピングを加えて楽しむのが良いでしょう。風味を増したい場合でも、チョコレートやシロップなどの糖分が多い高カロリーなものは避けるべきです。オートミールに不足している栄養素を補うために、ナッツやドライフルーツ、シナモンを使うことをお勧めします。

オートミール