カマンベールチーズ カビ

芳醇な香りとクリーミーな舌触りが魅力のカマンベールチーズ。その表面を覆う白いカビ、あなたは食べたことがありますか?「もしかして、これって食べられるの?」と疑問に思った方もいるかもしれません。ご安心ください。カマンベールチーズの白いカビは、風味を豊かにし、熟成を深める上で欠かせない存在。今回は、カマンベールチーズのカビの秘密に迫り、その風味と熟成のメカニズムを紐解いていきましょう。

チーズに使われるカビの種類と安全性について

カビと聞くと抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、チーズ作りに使われるカビは、不適切な環境で繁殖する有害なカビとは異なり、人体に無害で安全なものです。カマンベールチーズを含む多くのチーズは、特定の種類のカビを活用して製造されており、これらのカビは、チーズの風味や組織を形成するために重要な役割を果たします。チーズ製造に用いられる代表的なカビとしては、ペニシリウム属が挙げられ、カマンベールチーズには、ペニシリウム・カマンベルティなどが使用されています。これらのカビは、純粋に培養されたものが使用されるため、安全性がしっかりと確保されています。

白カビチーズの仲間たち:カマンベール、ブリー、バラカなど

白カビタイプのチーズは、チーズの表面に白カビを植え付けて熟成させる製法が特徴です。カマンベールチーズの他にも、ブリーやバラカなどがよく知られています。これらのチーズは、タンパク質を分解する能力に優れた白カビが、表面から中心部に向かって熟成を進めるため、表面は白いカビに覆われ、内部はクリーム色に近い状態になります。

青カビチーズの世界:ロックフォール、ゴルゴンゾーラ、スティルトン

青カビチーズは、独特の青緑色の模様が内部に広がり、刺激的な風味が持ち味です。白カビチーズとは異なり、中心部から熟成が進みます。代表的なものとしては、フランス産のロックフォール、イタリアのゴルゴンゾーラ、イギリスのスティルトンが挙げられ、これらは世界三大ブルーチーズとして広く知られています。これらのチーズには、ペニシリウム・ロックフォルティという特定のカビが使用されています。

ご家庭でのチーズの保管方法と注意点

チーズは、適切な環境下で保管しないと、意図しないカビが発生する場合があります。ご家庭の冷蔵庫で保管中に、チーズの表面にカビが発生した場合、本来の品質や風味が損なわれている可能性があり、肉眼では確認できないカビの胞子が内部にまで浸透していることも考えられます。したがって、そのような状態になったチーズは、安全のためにも食べないようにしましょう。安全に食べられるのは、適切な種類と製法で作られたカビチーズのみであることを覚えておきましょう。

カマンベールチーズの多彩な楽しみ方

カマンベールチーズは、そのまま味わうのはもちろんのこと、加熱することで、より濃厚でとろけるような食感を楽しむことができます。また、パンにのせたり、サラダのアクセントとして加えたりと、様々な料理に活用できます。熟成が進むにつれて風味や口当たりが変化するため、購入後もその変化を堪能できるのも魅力の一つです。特に、ビールとの相性は抜群で、お酒のお供としても最適です。

まとめ

カマンベールチーズの表面を覆う白い部分は、安全に食べられるだけでなく、チーズの風味を豊かにする重要な役割を果たしていることがご理解いただけたかと思います。適切な保存方法を心がけ、色々な食べ方でカマンベールチーズを味わいましょう。チーズの種類や特性を知ることで、より深くチーズの世界を楽しむことができます。牛乳や乳製品に関する情報を参考に、豊かな食生活を送ってください。

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