ケーキを作る時に欠かせない存在が'ケーキ敷紙'です。この小さな紙製の道具は、ケーキを型からスムーズに取り出し、ケーキの形を保つのに役立ちます。しかし、その使い方や選び方、さらには裏技まで知れば、より美味しく見栄えの良いケーキ作りができるはずです。ケーキ敷紙の基礎から使い方まで、詳しく解説していきましょう。
ケーキの敷き紙は何のために敷くの?
ケーキの敷き紙は、ケーキづくりに欠かせない役割を果たしています。まず、焼き上がったケーキを台からスムーズに移動させるために重要な働きをします。ナイフを使ってケーキを剥がそうとすると形が崩れる恐れがありますが、敷き紙があれば滑らかに持ち上げることができ、盛り付けの際の型崩れを防ぎます。 さらに、敷き紙はケーキを湿気から守る役割も担っています。生地が空気中の水分を吸収すると硬くなったり、装飾が溶けてしまうリスクがあります。しかし、敷き紙を敷くことで下側からの湿気の浸入を遮断し、ケーキのフレッシュな状態を維持することができます。 加えて、色とりどりの敷き紙を使えばケーキの見た目を一層引き立てることができます。淡い色のケーキには鮮やかな敷き紙を合わせるなど、アクセントとしても機能します。このように、ケーキづくりでは敷き紙が重要な役割を担っているのです。
敷き紙は必ず敷く?敷かない?
敷き紙は、パウンド型やスクエア型、丸型など大型の型で活躍します。 一方で小さく敷き紙が敷けない型や模様付きの型を使うときは、バターと強力粉で下準備をします。 テフロン加工などの型は、バターだけで問題ないことが多いものの、加工がはがれると生地がくっつく可能性もあります。その際はバターと強力粉の併用が無難でしょう。 つまり、無駄を省き環境に配慮しながら、製菓作業を効率化するには、型の特性に合わせた準備が肝心なのです。 適材適所の対応で、無理なく作業を進められます。
敷き紙の作り方
敷き紙の作り方をご紹介します。
用意するもの
クッキングシート
ハサミ
ペン
型
丸型の敷き紙の作り方
底面用の敷き紙
クッキングシートに丸型を置き、型のフチに沿って油性ペンやボールペンで円を描きます。
描いた円の線より少し内側をはさみでカットします。
側面用の敷き紙
クッキングシートを型の円周に合わせてカットします。型の高さよりも1〜2cm高くなるように調整しましょう。長さが足りない場合は、クッキングシートを2枚用意します。
ポイント: 側面のシートが高すぎると、熱が均等に伝わりにくくなるので注意しましょう。
側面用のシートを型に沿って敷き、その上から底面用のシートを入れます。
パウンド型の敷き紙の作り方
パウンド型よりも約1cm高くなるサイズにクッキングシートを切り取ります。
型にクッキングシートをかぶせて、底面に合わせて折り目をつけます。
型からシートを外し、折り目をしっかりつけます。同じように反対側も折り目をつけます。
折り目に沿ってクッキングシートに切り込みを入れます。
切り込みを入れた部分が型の外側にくるように調整して敷きこみます。
ポイント: 切り込み部分が内側にくると、生地が巻き込まれてしまうため注意が必要です。
スクエア型の敷き紙の作り方
型のサイズに合わせて、クッキングシートを正方形にカットします。
クッキングシートを三角形に折り、先端を型の中心に合わせます。型に沿わせて底面と高さの位置に折り目をつけます。
折り目に沿って、外側をハサミでカットします。
折ったクッキングシートの重なった部分に、底面の線まで切り込みを入れます。
反対側の折り目も同様に切り込みを入れ、型の角にしっかり沿わせて敷きます。
ポイント: 角や底面にしっかりと敷き込まないと、ケーキの角が丸く焼き上がってしまうので注意しましょう。
ロールケーキ用天板の敷き紙の作り方
天板よりも大きめのサイズにクッキングシートをカットします。
クッキングシートを三角形に折り、さらにもう一度三角形に折ります。
三角形の頂点を天板の中心に合わせ、天板の内側に沿って折り目をつけます。
天板のふちに沿って折り、折り目に沿ってハサミでカットします。
クッキングシートの端から約3cmの位置に切り込みを入れます。
天板にシートを敷き、しっかりと沿わせます。
まとめ
ケーキ作りの達人は、ケーキ敷紙を活用して美味しく見栄えの良いケーキを作り上げています。しっかりとした紙質で焼き色が付きにくいものを選び、適切な大きさを用いることで型からのケーキの取り出しがスムーズになります。また、ケーキ敷紙にパターンを付けたり、飾り付けとして活用したりと、ケーキをより華やかに演出する小技もあります。ケーキ作りの小道具にすぎないケーキ敷紙ですが、うまく使いこなせば驚くべき効果が期待できるのです。