飲む点滴をお手軽に!美容にも嬉しい甘酒の魅
「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒は、その栄養価の高さから美容に関心の高い女性を中心に人気を集めています。疲労回復や美肌効果など、様々な嬉しい効果が期待できる甘酒ですが、毎日飲むのは少し大変…と感じる方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、手軽に甘酒の栄養を摂取できる、美容にも嬉しい甘酒を使ったお菓子を厳選して3つご紹介します。いつものおやつをヘルシーにアップデートして、内側から輝く美しさを目指しましょう!

甘酒の美容・健康パワー

甘酒には、美容に嬉しい成分が豊富に含まれています。具体的にどのような効果があるのか、その一部をご紹介しましょう。近年の健康志向の高まりとともに、発酵食品である「甘酒」は、私たちの生活に欠かせない存在になりつつあります。「飲む美容液」とも呼ばれ、古くから日本人の知恵が詰まった食品です。甘酒が現代の食卓で親しまれるようになり、甘酒を活用した料理やスイーツも数多く生まれています。

美肌とツヤ髪を育む効果

甘酒には、BCAAと呼ばれる分岐鎖アミノ酸が含まれています。このアミノ酸は、脳の疲労を軽減し、ストレスを感じにくくする効果があると言われています。さらに、肌、髪、筋肉の生成を促進する効果も期待できるため、美肌やツヤ髪だけでなく、理想的なボディラインづくりもサポートしてくれます。

睡眠の質を高める効果

甘酒の製造に使われる酒粕には、清酒酵母が含まれています。この清酒酵母には、深い眠りへと導くアデノシンという脳内物質を活性化させる働きがあると言われています。そのため、就寝前に少し飲むことで、質の高い睡眠を得ることができ、結果として美肌やツヤ髪に繋がります。

ダイエット効果

甘酒は、糖質の分解を促すビタミンB群に加え、脂質やタンパク質もバランス良く含んでいるため、栄養価が非常に高い飲み物です。そのため、間食の代わりに甘酒を飲むことで、ダイエットをサポートする効果が期待できます。特に米麹由来の甘酒は、自然な甘みがあり飲みやすく、おやつとの置き換えに最適です。

腸内環境が整う効果

甘酒には、腸内環境を改善するのに役立つ食物繊維とオリゴ糖が豊富に含まれています。便秘気味の方や、肌荒れを防ぎたい方におすすめです。腸内環境が整うことで、美肌や美髪効果も期待できます。

甘酒の基本的な作り方

甘酒の作り方には、主に酒粕を使う方法と米麹を使う方法の2種類があります。ここでは、それぞれの作り方をご紹介します。

酒粕を使った甘酒の作り方

酒粕を使った甘酒は、手軽に短時間で作れるのが魅力です。
・材料(1人分) ◎酒粕:40g ◎砂糖:約15g ◎水:200ml ◎しょうが汁:お好みで少量
・作り方 ①小鍋に水と砂糖を入れ、酒粕を手で細かくちぎりながら加えます。 ②鍋を火にかけ、ヘラで酒粕を混ぜながら軽く煮立てれば完成です。お好みでしょうが汁を加えると風味がアップします。砂糖の量は、お好みに合わせて調整してください。約15gで、すっきりとした甘さに仕上がります。酒粕は、あらかじめ細かくしておくことで溶けやすくなります。

米麹仕込みの甘酒:その製法と魅力

米麹から作る甘酒は、添加された砂糖に頼らない、素材本来の甘さが際立つ飲み物です。
・材料(約3人分) ◎米麹(生の米麹または乾燥米麹):300g ◎お湯(適温60℃):300ml
・作り方 ①米麹に、温度を55~60℃に調整したお湯を注ぎ、丁寧に混ぜ合わせます。 ②温度を55~60℃に保ちながら、約6時間じっくりと保温します。 ③全体をしっかりと混ぜ合わせたら完成です。米麹とお湯を混ぜる際には、米麹の塊が残らないよう、念入りに混ぜるのがポイントです。お湯の温度管理は非常に重要で、高温すぎると酵素の働きを弱めてしまうため、55~60℃を厳守しましょう。温度計があると、より正確に温度を管理できます。保温には、ヨーグルトメーカーや炊飯器の保温機能を利用すると便利です。炊飯器を使う場合は、保温モードにし、蓋を少し開けて、その上に清潔な布巾をかぶせておくと、おおよそ60℃前後の温度を保てます。保温を開始してから5~6時間ほど経過すると、米麹特有の甘い香りが漂ってきます。香りが立ってきたら、よく混ぜ合わせて、自家製甘酒のできあがりです。米と米麹のみを使用し、砂糖やアルコール分は一切含まれていない、自然の恵みそのままの甘酒です。本記事で取り上げている甘酒は、米と米麹を発酵させて作る米麹甘酒を指します。砂糖を一切使用せず、自然な甘さを引き出しているのが特徴ですが、これは米に含まれるデンプンを米麹が糖化させ、ブドウ糖へと変化させることによって生まれます。かつては酒粕から作る甘酒に比べて手間がかかるイメージでしたが、近年の健康志向の高まりから、スーパーなどでも多種多様な米麹甘酒を見かけるようになりました。市販の甘酒のカロリーは、100gあたり約100~120kcal、糖質は約20~25gとなっています。

甘酒のポテンシャルを最大限に引き出す飲み方

甘酒はそのまま飲んでも十分に健康効果が期待できますが、せっかく飲むなら、その効果をさらに高める飲み方を試してみませんか?

朝食に取り入れる

甘酒は液状であるため、消化吸収が早く、エネルギー源として効率的に活用できます。そのため、一日の始まりに飲むのがおすすめです。甘酒に含まれる豊富な栄養素は、身体を目覚めさせ、基礎代謝の向上をサポートします。

フルーツとの組み合わせを楽しむ

甘酒は健康に良い飲み物ですが、米麹独特の風味が苦手という方もいるかもしれません。そのような場合は、お好みのフルーツと一緒に摂るのがおすすめです。フルーツの栄養も同時に摂取でき、甘酒の風味もより一層引き立ちます。

甘酒摂取における留意点と注意すべき側面

「飲む美容液」としてもてはやされる甘酒ですが、摂取にあたっては注意点や潜在的なデメリットも存在します。特に、糖質制限をしている方や、特定の体質を持つ方は、甘酒の特性をきちんと理解しておくことが大切です。「糖質を抑えたお菓子を作るなら、砂糖の使用は控えたい。甘酒を使ったスイーツもあるようだけど、砂糖の代わりに甘酒を使っても良いのだろうか?」といった疑問を持つ方もいるかもしれませんが、甘酒にも注意すべき点があることを知っておくべきです。

血糖値を上昇させるブドウ糖が豊富

甘酒に疲労回復効果が期待されるのは、主成分のブドウ糖が速やかに体内に吸収され、エネルギー源として利用されるためです。しかし、ブドウ糖は単糖類であり、消化のプロセスを経ずに、摂取後すぐに糖として血液中に取り込まれるため、血糖値の急上昇を招く可能性があります。特に、糖尿病の方や血糖値が高めの方は注意が必要です。糖尿病や血糖値が高い方は、健常者よりも血糖値が上昇しやすいため、ブドウ糖を多く含む甘酒の摂取には注意が必要です。甘酒には「砂糖」は添加されていませんが、米のデンプンを米麹が糖化して生成したブドウ糖という「糖質」が多く含まれているため、血糖値への影響は考慮すべきです。

アトピー体質の方も慎重に

一般的に、発酵食品はアレルギーに良い影響を与えると考えられがちですが、アトピー体質の方にとっては注意が必要です。アトピーの方の腸内では、カンジダ菌が増殖しているケースが確認されており、カンジダ菌は糖分を好みます。ブドウ糖はカンジダ菌の栄養源となり、麹菌もカンジダ菌の増殖を促す可能性があると言われています。したがって、甘酒はアトピー体質の方にとっては症状を悪化させるリスクがあるかもしれません。

健康な人の適切な摂取量と過剰摂取のリスク

持病がなく健康な人が、甘酒を飲むことまたは食べることの影響については、過剰に摂取しなければ問題ありません。しかし、甘酒は糖質を多く含み、飲みやすく美味しいため、無意識のうちに飲みすぎてしまう可能性があります。健康な人であっても、毎食白米をしっかり食べ、スイーツやパンも摂取し、さらに甘酒を日常的に飲んだり料理に使用したりする、といった甘酒の摂取方法は推奨できません。甘酒は糖質の多い飲料であるため、既に糖質の多い食生活を送っている人が甘酒を習慣的に飲むことは、糖分の過剰摂取につながります。ブドウ糖は余剰分が脂肪として蓄積される性質を持つため、飲みすぎは体重増加につながります。特に空腹時に摂取するとブドウ糖が吸収されやすいため、ダイエット中は特に注意が必要です。

まとめ

甘酒は、美容と健康に良い影響を与える成分が豊富で、「飲む美容液」とも言えるほど栄養満点の発酵食品です。肌の調子を整えたり、髪を美しく保ったり、質の高い睡眠をサポートしたり、ダイエットの手助けになったり、腸内環境を改善したりと、さまざまな効果が期待できます。家庭でも手軽に作ることができ、市販のお菓子や手作りゼリーなど、色々なレシピで毎日の食生活に取り入れることが可能です。ただし、甘酒にはお米のでんぷんが分解されてできたブドウ糖が多く含まれているため、血糖値が上がりやすいという点には注意が必要です。特に、糖尿病の方や血糖値が高めの方は、摂取量に気を付けるようにしましょう。また、アトピー体質の方は、腸内のカンジダ菌が増える可能性があるという指摘もあります。健康な方でも、飲みすぎると糖分の摂りすぎになり、体重増加につながることも考えられますので、適量を守ることが大切です。低糖質のお菓子を作る際には、甘酒の糖質の多さを考慮して、エリスリトールのようなカロリーがなく血糖値を上げにくい安全な甘味料を使うのがおすすめです。健康と美味しさを両立させる低糖質スイーツに関する知識を持つことは、将来の健康維持にも役立ちます。ご自身の目的に合わせて甘酒のメリットを上手に活用し、低糖質スイーツの可能性も検討してみてはいかがでしょうか。

甘酒が「飲む美容液」と呼ばれるのはなぜですか?

甘酒には、ブドウ糖、ビタミンB群、アミノ酸、食物繊維、オリゴ糖など、豊富な栄養素が含まれており、これらの成分が、栄養補給や疲労回復を助けるため、「飲む美容液」と呼ばれるようになりました。

米麹甘酒と酒粕甘酒は何が違いますか?

米麹甘酒は、米と米麹を発酵させて作られており、アルコールは含まれていません。自然な甘さが特徴で、市販されているものでは、100gあたり約100~120カロリー、糖質は約20~25gのものが一般的です。一方、酒粕甘酒は、日本酒を作る際にできる酒粕を水に溶かし、砂糖などを加えて作られます。微量のアルコールが含まれている場合があり、酒粕独特の風味を楽しむことができます。

甘酒を飲むのに最適なタイミングはいつですか?

甘酒を朝に飲むと、エネルギー源として素早く吸収され、その日の活動をサポートし、基礎代謝の向上も期待できます。また、睡眠の質を高めたい場合は、酒粕甘酒を寝る前に飲むのもおすすめです。

甘酒