甘酒の知られざるデメリットとは?効果を最大限に引き出すための賢い飲み方
「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒は、豊富な栄養価で健康や美容をサポートする日本の伝統的な飲み物です。しかし、その一方で、飲み方を間違えるとデメリットも存在することをご存知でしょうか?この記事では、甘酒の知られざるデメリットに焦点を当て、注意すべき点を具体的に解説します。さらに、甘酒の効果を最大限に引き出すための賢い飲み方や、体質や目的に合わせた選び方もご紹介。甘酒をより効果的に、そして安心して日々の生活に取り入れるための情報が満載です。ぜひ最後までお読みください。

甘酒の種類と特徴を知る

甘酒には大きく分けて、米麹甘酒と酒粕甘酒の2種類が存在します。どちらもスーパーなどで手軽に購入できますが、原料や製造方法が異なり、甘さ、風味、栄養成分、そしてアルコールの有無などに違いがあります。同じ「甘酒」という名前でも、その特性は大きく異なるため、購入する際には必ず原材料表示を確認し、ご自身の目的や好みに合わせて選ぶことが大切です。

米麹甘酒(麹甘酒)とは?

米麹甘酒は、蒸したお米と米麹のみを原料として作られます。製造方法は、蒸したお米に麹菌を加えて発酵させるというシンプルなもの。米麹に含まれる酵素が、お米のデンプンをブドウ糖に分解するため、砂糖を一切加えなくても、お米本来の自然でやさしい甘さを堪能できるのが特徴です。ブドウ糖は、消化吸収が早く、速やかにエネルギーとして利用されるため、疲労回復にも効果的です。栄養成分表示では「炭水化物」や「糖類」として記載されていることが多いですが、米麹甘酒の甘さの主成分はこのブドウ糖です。商品によっては、甘味料や食塩などが添加されているものもありますが、基本的にはお米と米麹だけで作られています。アルコールは含まれていないため、お子様や妊娠中の方でも安心して飲むことができます。また、米麹の発酵過程でタンパク質がアミノ酸に分解されるため、体内で吸収されやすく、必須アミノ酸をバランス良く含んでいる点も魅力です。甘酒特有の旨味も、このアミノ酸によるものです。

酒粕甘酒とは?

酒粕甘酒は、日本酒を製造する過程で生まれる「酒粕」を主な原料としています。酒粕をお湯や水で溶き、砂糖などの甘味料を加えて飲みやすく調整したものが一般的です。酒粕は、蒸したお米に麹菌を加えて発酵させた「もろみ」に、さらに酵母菌を加えて糖をアルコールに変える過程で生まれます。そのため、酒粕には麹菌だけでなく酵母菌による発酵の風味も加わり、独特の香りが特徴です。酒粕自体にはほとんど甘みがないため、酒粕甘酒の甘さは、後から加えられる砂糖(ショ糖=スクロース)やその他の甘味料によるものです。ショ糖は、ブドウ糖と果糖が結合した二糖類で、ブドウ糖は血糖値を上げやすい一方、果糖は血糖値への影響は少ないものの、中性脂肪として蓄積されやすいという特徴があります。酒粕は、冬によく食べられる「粕汁」の材料としても親しまれています。酒粕甘酒には、健康維持に欠かせないタンパク質が豊富に含まれており、便秘解消に効果的な食物繊維も多く含まれています。特に酒粕には、100gあたり約5gの不溶性食物繊維が含まれており、これは白米の約10倍に相当します。

甘酒は妊婦さんや子どもも飲める?種類別の注意点

甘酒はその高い栄養価と腸内環境を整える効果から、妊婦さんや子どもにもおすすめできる飲み物ですが、種類によって注意すべき点があります。結論として、米麹甘酒はアルコールを含まないため、安心して飲むことができます。米麹甘酒は、米と米麹を発酵させて作られるため、アルコールは生成されません。したがって、お子様や妊娠中・授乳中の方、アルコールに弱い方でも安心して摂取できます。一方、酒粕甘酒は、原料の酒粕にアルコールが含まれているため注意が必要です。日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、酒粕100gあたり8.2gのアルコールが含まれており、これはアルコール度数約8%に相当します。甘酒を製造する過程で加熱によりアルコールは蒸発し、最終的には1%未満になるように調整されていますが、微量のアルコールが残存する可能性があります。そのため、妊娠中の方、授乳中の方、お子様、またはアルコールに弱い方は、酒粕甘酒の摂取を避けるか、医師に相談することをおすすめします。運転を予定している方も注意が必要です。購入する際は、原材料表示を必ず確認し、「米」と「米麹」(または米糀)のみで作られた米麹甘酒を選びましょう。砂糖や食塩、人工甘味料、添加物などを使用していない、自然な甘味の甘酒を選ぶことが、健康効果を期待する上で特におすすめです。素材本来の良さが活かされたシンプルな甘酒を選びましょう。

お正月、初詣で甘酒が振る舞われる理由

甘酒を普段飲む習慣がない人でも、お正月の初詣で神社で振る舞われているものを口にした経験があるかもしれません。甘酒は、特に飲むべき時期が決まっているわけではありませんが、お正月に寒い中神社を訪れる参拝者の体を少しでも温めたいという、神社側の配慮が大きいようです。甘酒はとろみがあるため冷めにくく、ブドウ糖による速やかなエネルギー補給が期待できるという点も、理にかなっています。寒い冬の屋外で飲む温かい甘酒は、体を温めるだけでなく、疲労回復にも役立つため、参拝者にとって嬉しい存在です。歴史を遡ると、日本書紀には甘酒の原型である「天甜酒」(あまのたむさけ)の記述があり、新嘗祭で神様に供えられたこともあったとされています。米も酒も神様への供え物とされることが多く、その文化的・宗教的背景も甘酒を振る舞う理由の一つと考えられます。甘酒に使われる麹菌は、日本の「国菌」にも認定されており、醤油や味噌などの製造に欠かせないものです。中でも麹菌を米に繁殖させた「米麹(米こうじ)」は、様々な発酵食品に使われ、私たちの食生活に欠かせないものとなっています。米と発酵の関係も深く、神聖な意味合いを持つことから、お正月にふさわしい飲み物として定着しています。

甘酒の主要栄養素と効果

甘酒は「飲む点滴」とも呼ばれるほど、多種多様な栄養素を含んでいます。特に、ブドウ糖、アミノ酸、ビタミンB群、食物繊維、オリゴ糖などが豊富に含まれており、これらの成分が相互に作用することで、健康維持や美容に幅広い効果をもたらします。ここでは、文部科学省の日本食品標準成分表2020年版(八訂)に記載されている米麹甘酒のデータと、大手メーカーの市販品を参考に抜粋した酒粕甘酒のデータ、および酒粕(甘酒加工前の固形状態)の栄養成分をもとに、甘酒の栄養価とそれぞれの働きを詳しく解説します。

米麹甘酒の主要栄養素:ブドウ糖、アミノ酸、ビタミンB群

米麹甘酒の特徴は、麹菌の酵素によってデンプンが分解され、一部がブドウ糖(グルコース)という単糖にまで分解されている点です。ブドウ糖は消化吸収が容易で、摂取後すぐにエネルギーとして利用できます。栄養成分表示では「炭水化物」(または糖類)として、他の糖類や食物繊維とまとめて記載されることが多いですが、米麹甘酒の甘味の主成分はこのブドウ糖です。ブドウ糖は脳に直接エネルギーを供給できる唯一の栄養素であり、摂取することで脳が活性化し、集中力や記憶力が高まると言われています。ご飯やパンに含まれるデンプンのような多糖類とは異なり、消化器官での分解プロセスが不要なため、速やかに脳へ栄養を届けられる点が大きな利点です。また、タンパク質は麹菌による発酵を受けてアミノ酸に分解されており、身体に吸収されやすい状態になっています。必須アミノ酸をすべて含んでいることも特徴で、甘酒特有の旨味はアミノ酸によるものです。さらに、代謝をサポートするビタミンB群(ビタミンB2、B6など)も豊富に含まれており、栄養素を効率的にエネルギーとして利用するのに役立ち、疲労回復や美肌効果が期待できます。特にビタミンB2は「美容ビタミン」と呼ばれ、肌のターンオーバーを促進する効果があり、ビタミンB6は健康な皮膚を維持するサポートをします。加えて、健康な髪の成長をサポートするビオチンも摂取でき、髪にハリやコシを与え、ボリュームアップ効果や皮膚や爪の健康を保つ効果も期待できます。

酒粕甘酒に含まれる豊富な栄養素:タンパク質、食物繊維、ビタミンB群、オリゴ糖

酒粕甘酒は、アルコール発酵の過程でブドウ糖が消費されるため、甘みを補うために砂糖(ショ糖=スクロース)や他の甘味料を加えることがあります。ショ糖は、ブドウ糖と果糖が結合した二糖類であり、ブドウ糖は血糖値を上昇させやすい一方、果糖は血糖値を上げにくいものの、中性脂肪として蓄積されやすいという特徴があります。酒粕甘酒には、筋肉、臓器、血液、皮膚など、体を構成する上で不可欠なタンパク質が豊富に含まれています。タンパク質が不足すると、疲労感や免疫力の低下など、様々な悪影響を及ぼす可能性があります。また、便秘解消に役立つ食物繊維も豊富で、特に酒粕には100gあたり約5gの不溶性食物繊維が含まれており、これは白米の約10倍に相当します。麹甘酒と同様に、代謝促進、疲労回復、免疫力向上に寄与するビタミンB群や、腸内環境を改善するオリゴ糖も含まれています。酒粕甘酒に多く含まれるアミノ酸は、免疫力向上の効果があると言われ、ビタミンB群も免疫細胞を活性化させるため、ウイルスに負けない体づくりを目指す方におすすめです。さらに、酒粕甘酒に含まれるペプチドは、肌の保湿力を高めたり、ツヤや弾力を与えたりする効果が期待でき、髪のハリやコシ、柔軟性を高めるほか、ダメージを補修する効果も報告されています。

米麹甘酒と酒粕甘酒、どちらにも共通する重要な栄養素

米麹甘酒と酒粕甘酒のどちらにも、腸内の善玉菌の栄養源となるオリゴ糖が含まれており、腸内環境を整える効果が期待できます。腸内環境が整うことで、便秘解消だけでなく、免疫力向上、肌荒れの改善、ストレス緩和、睡眠の質の向上など、心身全体の健康に良い影響をもたらします。また、タンパク質の量は多くありませんが、麹菌による発酵でアミノ酸に分解されており、体に吸収されやすい状態です。必須アミノ酸を全て含んでいるのも特徴で、甘酒特有の旨味もアミノ酸によるものです。代謝の補酵素として働くビタミンB群は、栄養素を効率的にエネルギーとして使うのを助け、疲労回復や美肌効果が期待できます。さらに、甘酒の成分として近年注目されているのが「レジスタントプロテイン」です。これは麹甘酒と酒粕甘酒のどちらにも含まれる「プロラミン」という難消化性タンパク質であり、分解されずに小腸まで移動し、水溶性食物繊維と同様の働きをしてくれます。このレジスタントプロテインは、腸内で余分な脂質を排出するのを助け、コレステロール値を下げる効果も期待できるため、腸内環境の改善だけでなく、生活習慣病予防にも役立つと考えられています。

甘酒がもたらす健康・美容効果:管理栄養士が推奨するメリット

甘酒が健康に良いとされる理由は数多く存在します。ここでは、管理栄養士も推奨する甘酒の具体的なメリットについて詳しく解説します。

1.腸内環境を整えることで得られる様々な効果

甘酒は、それ自体が善玉菌である麹菌を含み、さらに腸内の善玉菌の餌となるオリゴ糖や食物繊維なども含んでいるため、腸内フローラを整える効果が期待できます。腸は消化吸収だけでなく、体の免疫細胞の約7割が存在すると言われ、免疫を司る器官としても重要な役割を担っています。腸内環境を整えることで、体が本来持つ免疫力を最大限に発揮し、健康を維持したり、ウイルスや細菌に対する回復力を高めたりすることができます。また、腸内環境が乱れると、便秘や下痢といった消化器系の不調だけでなく、糖尿病、高血圧、脂質代謝異常などの生活習慣病に繋がったり、肌荒れ、肌の老化、代謝の低下により太りやすい体質になるなど、美容面にも悪影響を及ぼします。さらに、腸には脳の次に多い神経細胞があり、「第二の脳」とも呼ばれています。腸内環境を整えることは、ストレス緩和や睡眠の質の向上にも役立ち、心身全体の健康に繋がると考えられています。特に、注目成分である「レジスタントプロテイン」は麹甘酒と酒粕甘酒のどちらにも含まれる難消化性タンパク質で、腸内で余分な脂質を排出するのを助け、コレステロール値を下げる働きも期待できるため、腸内環境の改善だけでなく、生活習慣病予防にも貢献します。

2.美肌とエイジングケアへの貢献

甘酒は、その美容効果から「飲む美容液」とも呼ばれています。特に、美肌や年齢に応じたケアに関心のある方にとって、嬉しい効果が期待できます。麹甘酒と酒粕甘酒のどちらにも、ポリフェノールの一種である「フェルラ酸」が含まれています。フェルラ酸は、肌の炎症を抑える作用や、紫外線から肌を守る作用、メラニンの生成を抑制する作用などが知られており、シミやそばかすを防ぎ、透明感のある肌へと導く効果が期待されています。また、近年では、認知機能の維持や生活習慣病の予防にも役立つ可能性が研究されています。さらに、麹甘酒には「エルゴチオネイン」という特別な成分が含まれています。これは、一部の微生物だけが生成できる希少なアミノ酸で、その抗酸化力はビタミンEの約7000倍とも言われています。この強力な抗酸化作用により、肌の老化を防ぎ、若々しさを保つ効果が期待できます。加えて、麹甘酒には、肌の潤いを保つセラミドの一種である「グルコシルセラミド」や、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促し、肌の保湿力を高める「N-アセチルグルコサミン」なども含まれています。一方、酒粕甘酒に含まれるペプチドには、肌の水分量を高め、ハリや弾力を与える効果が期待されています。また、髪の健康をサポートし、ツヤやコシを与え、ダメージを補修する効果も報告されています。実際に、酒粕と米麹を使った甘酒を継続的に摂取する実験では、毛穴の開きが改善されたり、目の下のクマが薄くなったりするなどの結果も報告されており、甘酒が美容に多角的な良い影響を与えることが示唆されています。

3.集中力と記憶力の向上を助ける

米麹甘酒に含まれるブドウ糖は、脳のエネルギー源として直接利用される栄養素です。ブドウ糖を摂取すると、脳が活性化され、集中力や記憶力が高まると考えられています。ブドウ糖は、これ以上分解する必要のない「単糖類」という糖質の一種であり、ご飯やパンに含まれる「でんぷん」のような多糖類とは異なり、消化のプロセスを省略できます。そのため、甘酒は摂取後すぐに脳へエネルギーを供給できるという利点があります。もし、頭がぼんやりしたり、集中することが難しいと感じたりする場合は、脳のエネルギーが不足している可能性があります。そのような時に、米麹甘酒を試してみることで、集中力や記憶力の改善が期待できるかもしれません。

4.疲労回復と栄養補給に

脳を活性化するブドウ糖は、エネルギーが不足している時に摂取すると特に効果的です。さらに、米麹甘酒には、筋肉の疲労回復を助けるアミノ酸や、エネルギー代謝をサポートするビタミンB群も含まれています。これらの栄養素が相互に作用し、体の内側と外側から疲労回復を促進します。「疲れたな」とか「やる気が出ないな」と感じる時に米麹甘酒を飲むと、頭と体がスッキリとし、疲労回復と栄養補給に役立つことが期待できます。一方、酒粕甘酒に豊富に含まれるアミノ酸は、免疫力を高める効果があると言われています。また、免疫細胞を活性化させるビタミンB群も含まれているため、ウイルスに負けない体を目指す方にもおすすめです。

5.丈夫な体づくりと免疫力アップ

酒粕甘酒には、筋肉や臓器、血液、皮膚など、体を構成する重要な材料となるタンパク質が豊富に含まれています。タンパク質が不足すると、疲れやすくなったり、免疫力が低下したりするなど、様々な悪影響を及ぼす可能性があります。酒粕甘酒に含まれるタンパク質は、健康で元気な体を維持するために積極的に摂取したい栄養素の一つです。また、タンパク質は体力や筋力アップにも役立つため、運動習慣のある方は、運動前に酒粕甘酒を飲むことを検討してみてはいかがでしょうか。季節の変わり目や寒い時期に体調を崩しやすい方、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすいと感じる方は、免疫力が低下しているかもしれません。酒粕甘酒に豊富に含まれるアミノ酸やビタミンB群は、免疫力を高める効果が期待できます。これらの栄養素が免疫細胞の働きを活性化させ、体の防御機能を高めることで、感染症に負けない体づくりをサポートします。

6.健やかな髪を育む力強い味方

米麹甘酒を愛飲する大きなメリットの一つとして、美髪を育むビオチンを補給できる点が挙げられます。ビオチンは、髪にハリとコシを与え、ボリュームアップにも貢献すると言われています。さらに、皮膚や爪の健康維持にも不可欠な栄養素であり、若々しさを保ちたい方にとって見逃せません。一方、酒粕甘酒に含まれるペプチドも、髪のしなやかさや弾力を高め、傷んだ髪の補修を助ける効果が期待されています。これらの成分が、頭皮環境を整え、内側から輝く美しさを引き出すサポートをしてくれるでしょう。

甘酒の注意点と賢い付き合い方

甘酒は健康に良い効果をもたらしてくれる一方で、摂取方法によっては注意すべき点も存在します。体に良いからといって無制限に摂取するのではなく、適量を守り、ご自身の体質や状況に合わせて上手に取り入れることが大切です。

過剰摂取はカロリーオーバーの元

米麹甘酒は、残念ながらカロリーが低い飲み物ではありません。参考として、あるオンラインストアで販売されている米麹甘酒のカロリーは、100gあたり約113kcalです。これは一般的な清涼飲料水と比較しても糖質が多く、カロリーも高めです。いくら美味しくても飲み過ぎはカロリー過多を招くため、注意が必要です。喉が渇いたからと、がぶ飲みするのは避け、1日の摂取目安量である100ml~200mlを目安にしましょう。また、酒粕甘酒は甘さを加えるために砂糖が使用されている場合があるため、糖分の摂りすぎにも注意が必要です。日々の食生活に酒粕甘酒を取り入れる際は、食事やおやつに含まれる糖質量を考慮し、砂糖の摂取量が増えすぎていないか確認しましょう。その点、米麹甘酒は砂糖不使用でありながら、お米本来の優しい甘みが楽しめます。ぜひ飲み比べて、その違いを体感してみてください。

血糖値への影響を考慮しよう

注意点として特に重要なのは、甘酒が血糖値を上昇させやすい性質を持つことです。米麹甘酒にはブドウ糖が、酒粕甘酒には砂糖(ショ糖)などが含まれており、これらは体内で吸収されやすく、速やかにエネルギーとして利用される一方で、血糖値を急激に上昇させる可能性があります。米麹甘酒に含まれるブドウ糖は、特に空腹時に摂取すると血糖値が急上昇しやすいため、気になる方は食後に飲むことをおすすめします。どうしても空腹時に飲みたい場合は、摂取量を減らすことで血糖値の上昇を緩やかにすることができます。血糖値が高めの方、糖尿病のリスクがある方、または健康のために血糖管理をされている方は、事前に医師に相談し、甘酒の摂取について検討するようにしましょう。酒粕甘酒に添加されている砂糖(ショ糖)も、分解されてブドウ糖になるため、血糖値の上昇に影響することを覚えておきましょう。

品質と原材料の選び方:添加物と手作り甘酒

「甘酒」と一口に言っても、お店には様々な商品が並んでいます。原材料がシンプルな自然派なものから、砂糖や人工甘味料、保存料といった添加物が多く含まれているものまであります。健康への良い影響を期待するなら、できるだけシンプルで、麹本来の良さが引き出されているものを選ぶことが大切です。原材料表示をよく確認し、「米」と「米麹」(または米糀)だけで作られた米麹甘酒や、無添加・無加糖を謳っている商品を選びましょう。美味しいお米を使った手作り甘酒もおすすめです。自分で作ることで、使用するお米や麹の品質を自分で管理でき、添加物を一切含まない、安心できる甘酒を味わえます。

甘酒を効果的に摂取する時間と飲み方のポイント

甘酒を飲むことで得られる色々な良い効果をより高めるには、飲むタイミングや方法を工夫することが大切です。特に決まったルールはありませんが、目的や生活習慣に合わせて取り入れることで、その良さを最大限に引き出すことができます。

目的別!おすすめの飲む時間とその効果

甘酒を飲む時間帯は、期待する効果に合わせて調整できます。朝はしっかりとエネルギーを補給し、体を起こして代謝を上げるのに、消化吸収が良い甘酒は特におすすめです。米麹甘酒に含まれるブドウ糖の栄養効果で、寝起きの脳がスッキリと活性化し、活動量が増えることで基礎代謝が上がり、痩せやすい体質づくりにも役立ちます。日中は活動量が多く、頭を使うことも多いので、午後の仕事や勉強に集中するために、お昼頃に甘酒を飲むのが良いでしょう。ブドウ糖が脳にエネルギーを与え、集中力を持続させる手助けになります。美容目的で甘酒を飲むなら、夜が特におすすめです。睡眠中は肌や髪の成長や修復を促す成長ホルモンがたくさん分泌されるため、甘酒が持つ美容効果を効率的に活用できます。フェルラ酸やエルゴチオネインといった抗酸化成分が、睡眠中の体の修復を助け、美肌やアンチエイジング効果を高めてくれるでしょう。さらに、寝ている間は腸の動きも活発になるため、便秘解消を目的とする場合も夜に飲むのが効果的です。1日の疲れを癒す効果も期待できるため、疲れ気味の方は寝る前にコップ1杯の甘酒を習慣にすることで、心身のリフレッシュに繋がるでしょう。このように、目的や体調に合わせて甘酒を飲む時間を調整することで、その恩恵を最大限に引き出すことが可能です。

適量と上手な取り入れ方のコツ

甘酒の健康効果を持続的に得るためには、適量を守り、上手に食生活に取り入れることが大切です。1日の適量は100~200ml(コップ半分~1杯)程度と言われているので、この範囲内で飲むようにしましょう。適量を超えてたくさん飲むことは、カロリーや糖分の摂り過ぎに繋がるため、控えるようにしましょう。デメリットの項目でもお伝えしたように、甘酒には糖質が多く血糖値を急上昇させやすいことや、カロリーが高めであることなどを考慮すると、他の食事やおやつとのバランスを考えることが重要です。例えば、普段のおやつやジュースを甘酒に置き換えたり、食事における炭水化物の量を調整するなど、糖質の総量が増えすぎないように気を配ると良いでしょう。また、血糖値の上昇を緩やかにするためには、甘酒だけを飲むのではなく、食物繊維が豊富な野菜やきのこ、海藻類などと一緒に摂る、あるいは少量を数回に分けて飲むといった工夫も効果的です。これらの工夫を取り入れることで、甘酒の良い点を活かしつつ、注意点を最小限に抑えることができます。

管理栄養士が推奨する食卓への取り入れ方

管理栄養士の立場から特に推奨したいのは、甘酒を単なる飲み物としてだけでなく、日々の料理やお菓子作りに積極的に活用する方法です。甘味料として砂糖やみりんの代わりに甘酒を用いることで、甘酒ならではの自然な甘さと、麹菌による発酵が生み出す奥深いコクと旨味を料理にプラスし、同時に栄養価も高めることができます。これにより、砂糖の使用量を抑えつつ、料理全体の風味を豊かにすることが可能です。例えば、煮物や和え物、サラダのドレッシング、パンケーキやクッキーなどの焼き菓子に甘酒を加えてみましょう。甘酒の粒感が気になる場合は、ブレンダーなどで滑らかにしてから使用すると、より幅広い料理に活用できます。何より、甘酒の健康・美容効果は継続することで実感できるものですから、飲み物としてだけでなく、食生活に取り入れることで、飽きることなく毎日摂取することが大切です。少しずつ、ご自身のライフスタイルに合わせた方法で甘酒を習慣化してみてください。

おすすめの甘酒セレクション

市場には多種多様な甘酒が出回っていますが、ここでは特に自信を持っておすすめできる商品をご紹介します。ご自身の健康や美容に関する目標、そしてお好みに合わせて、最適な甘酒を見つけてみてください。

準組の米麹ドリンク『準甘』(糖度:26度)

集中力不足、肌荒れ、便秘といったお悩みをお持ちではありませんか?そんな方は、毎日の甘酒習慣が改善の糸口となるかもしれません。こちらの『準甘』(糖度:26度)は、当店で取り扱う米麹甘酒の中でも、最も高い糖度を誇る一本です。砂糖は一切使用せず、お米本来の持つ、とろけるように濃厚な甘みが口いっぱいに広がるのが魅力です。自身が大病を経験したお笑い芸人の河本準一さんが、その経験を通じて食と健康の大切さを再認識し、丹精込めて作り上げました。原料となるお米も、河本準一さん自らが心を込めて育てた、こだわりの逸品です。この特別な美味しさと品質を、ぜひご自身でお確かめください。

谷口農場さんの北海道旭川市産ゆめぴりかとゆめぴりか甘酒セット

北海道旭川市に拠点を置く谷口農場さんでは、手間ひまを惜しまず丁寧に育て上げた「ゆめぴりか」を贅沢に使用し、じっくりと時間をかけて煮込んで甘酒を製造しています。この甘酒は、砂糖や添加物を一切使用せず、お米本来の持つ優しい甘さと、奥深い風味を最大限に引き出しているのが特徴です。体に優しく、自然な美味しさを追求した一品であり、健康志向の方に特におすすめです。甘酒だけでなく、自慢の「ゆめぴりか」とのセット販売も行っているため、贈り物としても最適です。お米作りのプロが丹精込めて作った、こだわりの甘酒を、ぜひ一度お試しください。

高千穂ムラたびの宮崎県高千穂町産『ちほまろセット(あまざけ+乳酸菌)』について

宮崎県高千穂町の豊かな自然の中で生まれた高千穂ムラたびさんの『ちほまろセット』は、土地の恵みが詰まった乳酸菌入り甘酒です。原材料は、米、米麹、水、乳酸菌、そして果汁のみ。無添加・無加糖というこだわりで作られています。特徴は、従来の甘酒とは異なる、さわやかな甘酸っぱさ。プレーンに加え、宮崎県産の柑橘「へべす」、玄米、ぶどう、トマト、キウイなど、バラエティ豊かなフレーバーが各2本ずつ、計12本のセットで提供されています。毎日違う味が楽しめるので、飽きずに甘酒習慣を続けたい方や、乳酸菌による腸内環境改善を目指す方に最適です。

まとめ

甘酒には、米麹甘酒と酒粕甘酒の2種類があり、原料、製法、栄養価、風味に違いがあります。米麹甘酒は、米と米麹を発酵させて作る自然な甘さが特徴で、アルコールは含まれていません。ブドウ糖、必須アミノ酸、ビタミンB群が豊富です。一方、酒粕甘酒は、日本酒を作る際にできる酒粕に水と砂糖などを加えて甘みをつけたもので、微量のアルコールを含むことがあります。タンパク質や不溶性食物繊維が豊富です。どちらの甘酒も、腸内環境の改善、免疫力向上、疲労回復、美肌効果などが期待できます。注目すべき成分は、腸内環境を整え、脂質の排出を助ける「レジスタントプロテイン」や、抗酸化作用を持つ「フェルラ酸」「エルゴチオネイン」などです。ただし、米麹甘酒はカロリーが高め、酒粕甘酒は砂糖が添加されている場合があるため、摂取量には注意が必要です。また、アルコールに弱い方は酒粕甘酒を避けるようにしましょう。甘酒を選ぶ際は、できるだけシンプルな原材料で、添加物の少ないものを選ぶのがおすすめです。自家製甘酒を作るのも良いでしょう。飲む時間帯を工夫したり、1日の摂取量(100~200ml)を守ったり、料理に活用するなどして、甘酒のメリットを最大限に引き出しましょう。健康維持、美肌、アンチエイジングに関心のある方は、ご自身の体質や目的に合わせて甘酒を選び、日々の生活に取り入れてみてください。麹菌は日本の「国菌」であり、醤油や味噌などの発酵食品に欠かせない存在です。米と発酵の力で生まれた甘酒を、日々の健康のために役立ててみてください。

執筆者プロフィール

矢田 規子 / 管理栄養士
管理栄養士/フードコーディネーター/フードスタイリスト。大学で栄養学を学び、管理栄養士の資格を取得。デパ地下の惣菜店で野菜を中心とした商品開発に携わった後、フードコーディネーターのアシスタントとして、料理撮影、TV・動画のフードコーディネート、料理教室講師など、幅広い経験を積んで独立。栄養の知識を活かしたメニュー開発、料理撮影、スタイリングなどを中心に活動しています。2児の母として、離乳食や幼児食の大切さを実感する日々。食の楽しさを大切にしながら、日々の工夫で健康的な食生活を送ることを提案しています。

甘酒を毎日飲むのは良くない?

甘酒は「飲む点滴」とも呼ばれるほど栄養豊富ですが、米麹甘酒はカロリーがやや高めなので、飲み過ぎには注意が必要です。1日に100ml~200mlを目安に、食生活全体のバランスを考えながら摂取することをおすすめします。血糖値が気になる方は、空腹時を避けて食後に少量飲むなど、工夫してみましょう。酒粕甘酒の場合、砂糖が加えられていることが多いので、糖分の摂りすぎに注意が必要です。甘酒を選ぶ際には、砂糖、人工甘味料、添加物の少ない、シンプルな原材料のものを選ぶと、健康効果を最大限に引き出すことができます。

米麹甘酒と酒粕甘酒、どちらが良いの?

甘酒には米麹を原料とするものと、酒粕を原料とするものがあり、それぞれ特徴が異なります。米麹甘酒は、豊富なブドウ糖がエネルギー源となり、アミノ酸やビタミンB群が疲労回復や美肌をサポート、腸内環境を整える効果も期待できます。アルコールは含まれていません。一方、酒粕甘酒は、タンパク質や食物繊維が豊富で、丈夫な体づくりや便秘解消、免疫力向上、アンチエイジングに役立つとされています。ただし、微量のアルコール(1%未満、酒粕自体は8.2g/100g)と砂糖が含まれている場合があります。体質や目的、アルコールの摂取可否、糖分摂取量を考慮して選びましょう。特に、小さなお子様、妊娠・授乳中の方、アルコールに弱い方、運転する方は、米麹甘酒を選ぶようにしましょう。

甘酒を飲むタイミングで効果は変わる?

甘酒を飲む時間帯は、目的によって使い分けるのがおすすめです。朝、朝食の代わりにしたり、朝食後に飲むと、ブドウ糖が脳を活性化させ、活動に必要なエネルギーを補給し、基礎代謝アップにも繋がります。ランチ後の眠気対策には、昼頃に飲むのが効果的です。脳にエネルギーを与え、集中力を維持するのに役立ちます。美容や便秘の改善、疲労回復を目指すなら、睡眠中に成長ホルモンが分泌され、腸の活動が活発になる夜に飲むのが良いでしょう。甘酒は飲み物としてだけでなく、砂糖やみりんの代わりに料理やお菓子作りに利用するのもおすすめです。継続して飲むことが大切なので、ご自身の生活スタイルに合わせて無理なく取り入れてみてください。

甘酒は太る原因になる?

米麹甘酒は、100gあたり約113kcalと、他の飲み物と比べるとカロリーはやや高めです。飲み過ぎるとカロリーオーバーとなり、体重増加につながる可能性があります。1日に100ml~200mlを目安にし、がぶがぶ飲むのではなく、栄養を補給するつもりでゆっくりと味わうことが大切です。酒粕甘酒は、砂糖が加えられていることが多いので、糖分の摂りすぎにも注意が必要です。どちらの甘酒も、適量を守って飲むことが大切です。食事全体のバランスを考え、糖質の摂取量が過剰にならないように注意すれば、太る心配をせずに甘酒の恩恵を受けられるでしょう。

子供や妊婦が甘酒を飲んでも大丈夫?

米麹甘酒は、米と米麹を発酵させて作られるため、アルコールは一切含まれていません。お子様や妊娠中、授乳中の方も安心して飲むことができます。一方、酒粕甘酒は、日本酒を製造する際にできる酒粕を原料としており、微量のアルコール(1%未満、酒粕自体は8.2g/100g)が含まれています。安全のため、お子様、妊娠・授乳中の方、アルコールに敏感な方、運転をされる方は、酒粕甘酒の摂取は避けるか、医師に相談することをおすすめします。購入する際は、原材料表示を確認し、「米」と「米麹」のみで作られているものを選びましょう。また、添加物の少ないシンプルな甘酒を選ぶことも重要です。

甘酒に含まれる美容成分とは?

甘酒は、美しさや若々しさを保つために役立つ、様々な成分を含んでいます。米麹甘酒と酒粕甘酒のどちらにも、炎症を抑えたり、紫外線を吸収したり、シミの原因となるメラニンの生成を抑える効果が期待できる「フェルラ酸」というポリフェノールが含まれています。特に米麹甘酒には、抗酸化作用が非常に高い「エルゴチオネイン」や、肌のうるおいを守る「グルコシルセラミド」、肌のハリや弾力を支えるコラーゲンやヒアルロン酸の生成を助ける「N-アセチルグルコサミン」といった成分も含まれています。さらに、肌の新陳代謝を促進するビタミンB2、健康な肌を維持するビタミンB6、髪の健康をサポートするビオチン、そして酒粕甘酒に含まれるペプチドも、肌や髪のエイジングケアに貢献します。これらの成分が組み合わさることで、甘酒は「飲む美容液」とも呼ばれるほどの効果を発揮すると言われています。

甘酒を料理に使う利点は何ですか?

甘酒を調味料として、日々の料理やお菓子作りに取り入れることは、多くのプラスの効果をもたらします。砂糖やみりんの代わりに甘酒を使用することで、甘酒本来のやさしい甘さと、麹の発酵によって生まれる奥深い風味と旨みを、料理に加えることができます。その結果、砂糖の使用量を抑えながら、料理の味をより豊かにし、栄養価を高めることが期待できます。特に、米麹甘酒はブドウ糖が中心なので、砂糖に比べて消化吸収がスムーズで、体への負担が少ないと考えられています。もし、甘酒の粒が気になるようでしたら、ブレンダーなどで滑らかにすれば、ドレッシングや煮物、お菓子など、様々な料理に手軽に使うことができます。このように、毎日の食事に甘酒を取り入れることで、無理なく継続的に甘酒の健康効果を得ることができるでしょう。
甘酒効果 デメリット