金柑の旬はいつ?おいしい時期と品種、食べ方を紹介
冬の食卓に彩りを添える金柑。その鮮やかなオレンジ色は、見ているだけでも元気をもらえますよね。実は、金柑は皮ごと食べられる珍しい果物。独特の甘みとほのかな苦味がクセになる美味しさです。でも、せっかく食べるなら一番美味しい時期に味わいたいもの。この記事では、金柑の旬の時期や、おすすめの品種、そしてその美味しい食べ方まで、金柑の魅力をたっぷりご紹介します。

金柑(キンカン)とは?基本情報

金柑は、ミカン科キンカン属に分類される常緑性の低木です。その鮮やかな黄金色の果実は、観賞用としても食用としても親しまれ、庭木や果樹として広く栽培されています。原産地の中国から日本へ伝わり、その育てやすさと美しい外観から、日本各地で見ることができます。果実は丸みを帯びた球形や、やや縦長の卵形をしており、品種によっては枝に小さなトゲを持つものもあります。
キンカン属にはいくつかの種類が存在しますが、すべての種が食用に適しているわけではありません。一般的に食用として栽培されているのは、ネイハイキンカンを改良した品種で、実が大きく食べやすいのが特徴です。スーパーなどでよく見かけるのは、この「ネイハ金柑」と呼ばれる品種です。その他にも、糖度が非常に高く16度以上にもなる「たまたま」や、種がなく手軽に食べられる「ぷちまる」などが人気を集めています。また、矮性で実が小さい「マメ金柑」という品種もあり、こちらは主に観賞用として楽しまれています。果実のサイズは1cm程度と非常に小さいのが特徴です。

金柑(キンカン)の特徴

金柑の大きな特徴は、ビタミンCが豊富に含まれていることと、皮ごと食べられることです。その風味を活かして甘露煮やジャムなどに加工されることも多く、様々な形で食卓を彩ります。また、比較的丈夫で育てやすいことから、庭木としても果樹としても人気があります。

金柑の旬はいつ?出回り時期と収穫の目安

金柑の出回りは11月頃から始まり、3月頃まで続きます。特に味が乗って美味しくなる『旬』の時期は、1月から3月頃とされており、なかでも2月は出荷のピークを迎えます。この時期には、果皮が美しく色づき、十分に熟した金柑が多く出回ります。
収穫は早いところで12月頃から始まりますが、完熟の金柑が多く出回るのは1月〜2月です。果皮につやがあり、ハリのあるもの、そして手に持ったときにずっしりと重みを感じられるものが、良質な金柑の目安です。
東京都中央卸売市場における2024年の取り扱い量を見ると、その総量は約721トン。中でも最も多くを占めているのが宮崎県産で、約546トンと全体の約76%にのぼります。次いで鹿児島県産が約124トン(約17%)、佐賀県産が約20.9トン(約3%)と続きます。
※ここで紹介しているのは、東京都中央卸売市場における2024年の取り扱い量に基づくデータです。全国の出荷量とは異なるため、あくまで旬の目安としてご覧ください。

金柑(キンカン)の花が咲く頃

金柑の花の開花時期は、一般的に夏場の7月から9月にかけてです。他の柑橘系の植物と比べると、やや遅れて咲き始めるのが特徴と言えるでしょう。花は葉の付け根部分に咲き、一つの葉の付け根から複数の花を咲かせます。多いときには2~3個ほどの花が見られることもあります。
金柑の花は、他の柑橘類と同様に、甘く爽やかな香りを放ちます。

金柑のおすすめレシピ集

手軽に楽しめるスイーツから、おかずのアクセントになる料理まで。金柑の甘さや香りを活かしたレシピをご紹介します。金柑の新しい美味しさを、日々の食卓で楽しんでみてください。

金柑を生で楽しむ:まずはそのまま味わって

金柑の魅力は、なんといっても皮ごと食べられること。洗ってそのままかじると、皮の甘みとやさしい香り、そして果肉の酸味が口いっぱいに広がります。爽やかな風味はリフレッシュにもぴったり。
果肉はやや酸味が強いものもあるため、苦手な方はスライスして皮だけを楽しんだり、加熱調理や甘味を加えるとより食べやすくなります。

レシピ①:金柑とクリームチーズのパイ包み

金柑の甘酸っぱさとチーズのコクが相性抜群。冷凍パイシートを使えば手軽に見た目も華やかなスイーツに仕上がります。
材料(4個分)
  • 金柑:8個(種を除きスライス)
  • クリームチーズ:80g
  • 砂糖:小さじ2
  • はちみつ:お好みで適量
  • 冷凍パイシート:2枚
  • 卵黄:1個(照り用)
作り方
  1. 金柑は輪切りにして種を取り、軽く砂糖をまぶして5分ほどおきます。
  2. パイシートを半分に切り、中央にクリームチーズと金柑をのせて包みます。
  3. 表面に卵黄を塗り、200℃のオーブンで約15〜20分焼きます。
  4. 焼きあがったらお好みではちみつをかけてどうぞ。

レシピ②:金柑と鶏の甘酢炒め

金柑の香りと酸味を生かした、さっぱりとした主菜レシピ。和風にも洋風にも合い、食卓のアクセントに。
材料(2人分)
  • 鶏もも肉:1枚(約250g)
  • 金柑:6〜8個(半分に切って種を除く)
  • 玉ねぎ:1/2個(薄切り)
  • しょうゆ:大さじ1
  • 酢:大さじ1
  • 砂糖:大さじ1
  • 酒:大さじ1
  • サラダ油:適量
作り方
  1. 鶏肉は一口大に切り、フライパンで皮目から焼きます。両面がこんがりしたら一度取り出します。
  2. 同じフライパンで玉ねぎを炒め、しんなりしたら金柑を加えて軽く炒めます。
  3. 鶏肉を戻し、調味料(しょうゆ・酢・砂糖・酒)を加えて全体に絡め、軽く煮詰めたら完成です。

アレンジアイデア:朝食やおやつにプラス

  • スライスした金柑をヨーグルトに加えれば、さっぱりとしたデザートに。
  • 細かく刻んだ金柑は、クリームチーズや蜂蜜と一緒にパンにのせて。
  • 炭酸水に加えて、爽やかな金柑ソーダにもアレンジできます。

保存のポイント


使いきれなかった金柑は、洗って水気をふき、冷蔵庫で保管してください。スライスしたものは密閉容器に入れておくと風味が飛びにくくなります。 加熱調理したもの(炒め物・焼き菓子など)は冷蔵で2〜3日を目安に食べ切りましょう。

まとめ

この記事では、金柑の基本的な特徴や旬の時期、そして手軽に楽しめるレシピまで幅広くご紹介しました。生のままの爽やかな味わいはもちろん、スイーツや料理にアレンジすることで、金柑の新たな魅力を発見できるはずです。ぜひ、日々の食卓に取り入れて、季節の味覚としての金柑を存分にお楽しみください。

質問1:金柑の皮ごと食べても大丈夫ですか?

回答: はい、金柑は皮ごと食べられる果物です。むしろ、甘みと香りの強い皮こそが金柑の魅力とも言えます。皮の内側の白い部分がやわらかく、苦味も少ないため、果肉の酸味とのバランスを楽しめます。よく洗ってから、丸ごと食べるのがおすすめです。

質問2:金柑を使った簡単なおやつはありますか?

回答: スライスした金柑にクリームチーズやはちみつを添えるだけで、簡単なおやつになります。ヨーグルトに混ぜたり、パンにのせるのもおすすめです。甘みを加えたい場合は、砂糖をまぶして軽くレンジ加熱するだけでも美味しく仕上がります。

質問3:金柑は冷凍保存できますか?

回答: はい、金柑は冷凍保存も可能です。洗ってヘタを取り、水気を拭いてから密閉容器やフリーザーバッグに入れて冷凍します。丸ごと凍らせておき、半解凍でシャーベットのように楽しんだり、加熱調理に使ったりすることができます。ただし、解凍後はやわらかくなるため、食感を重視する場合は早めに使い切るのがポイントです。



きんかんきんかんの旬