太陽が照りつける夏こそ、柑橘の爽やかな香りと甘酸っぱさが恋しくなりませんか? ビタミンCたっぷりの柑橘類は、疲労回復や夏の紫外線対策にも効果的。ジューシーな果肉をそのまま味わうのはもちろん、香り高い果皮を使ったアレンジもおすすめです。この記事では、夏から秋に旬を迎える柑橘にスポットを当て、定番のレモンから、個性豊かな国産品種まで、おすすめの柑橘図鑑をお届けします。それぞれの特徴や栄養、美味しい食べ方を知って、柑橘の恵みで暑い夏を乗り切りましょう!
夏から秋が旬!柑橘類の種類と特徴
夏から秋にかけて旬を迎える柑橘類はバラエティ豊か。甘みと酸味のバランスがとれたものから、料理の風味を引き立てる香酸柑橘、地域に根ざした珍しい品種まで、食卓を豊かに彩ります。ここでは、それぞれの柑橘が持つ独特の風味、旬の時期、美味しい選び方を紹介します。
夏に嬉しい!甘味・酸味系柑橘類
ここでは、生で食べるのがおすすめの、夏が旬の甘味と酸味が特徴的な柑橘類を紹介します。みずみずしい果肉と爽やかな香りが、暑い夏に清涼感を与えてくれます。
甘夏:甘みと酸味のハーモニー
甘夏は、夏みかんの一種で、夏に味わえる柑橘です。甘みと酸味のバランスが絶妙で、果肉にはジューシーな果汁がたっぷり。冷やして食べると、その爽やかさが際立ちます。甘夏の旬は2月〜6月。春から初夏にかけてが最も美味しい時期です。爽やかな酸味と心地よい甘みは、生食はもちろん、ゼリーやジャムなどの加工品にもぴったりです。
夏みかん:爽やかな酸味が魅力、多様な加工法
初夏が旬の夏みかんは、甘夏と同様に、その爽快な酸味と繊細な甘さが特徴的な柑橘類です。特に際立つ酸味を活かし、お菓子作りはもちろん、マーマレードやピールなど、さまざまな加工品として重宝されています。旬は4月から6月にかけて。そのフレッシュな酸味は料理の風味を格段に向上させるため、サラダや自家製ドレッシングの材料としても最適です。特有のほろ苦さも持ち合わせており、大人向けの奥深い味わいを醸し出します。
河内晩柑(かわちばんかん):ジューシーで人気の和製グレープフルーツ
河内晩柑は「和製グレープフルーツ」と称されることもある柑橘類で、その特徴は、すっきりとした甘さと、グレープフルーツを思わせる心地よい苦味です。特筆すべきは、その圧倒的な果汁の多さ。ジューシーさを存分に味わえるジュースや、涼しげなゼリー、シャーベットなどに加工しても美味しくいただけます。収穫時期によって味わいが変化するのも魅力で、4月~5月収穫のものは果汁が特に豊富でみずみずしく、6月~7月のものは水分が抜け、さっぱりとした食感を楽しむことができます。爽やかな香りは、デザートはもちろん、魚や肉料理のソースとしても活用でき、食欲をそそります。
日向夏(ひゅうがなつ):皮ごと味わう、独特の甘さと風味
日向夏は、薄い皮と柔らかな果肉が特徴の柑橘類です。穏やかな酸味と、上品で優しい甘さが魅力。特に、白い内皮(アルベド)部分に甘みがあり、薄くスライスして果肉と一緒に食べることで、他にない風味と食感を楽しめます。旬は3月〜5月。サラダのトッピングやデザートとして人気があるほか、皮の香りが良いため、お菓子作りやカクテルに風味を加える用途にも利用されます。
グレープフルーツとその仲間たち:夏に嬉しいビタミンC豊富な柑橘
グレープフルーツは、夏にぴったりの定番柑橘類として、爽やかな酸味とほろ苦さの絶妙なハーモニーが楽しめます。中でも、ピンクグレープフルーツは甘みが強く、苦味がマイルドなため、ホワイトグレープフルーツよりも食べやすいと感じる方も多いでしょう。最も美味しい旬の時期は4月〜5月。春から初夏にかけて、みずみずしい果実が店頭に並びます。ビタミンCが豊富に含まれており、夏の疲労回復や美肌効果が期待できるのも嬉しいポイント。朝食の定番として、またはジュースやサラダの材料として、幅広く愛されています。
スタールビー
スタールビーグレープフルーツは、際立つ深紅色の果肉が特徴的な品種です。その人気の秘密は、際立つ甘さと、穏やかな苦味と酸味のバランスにあります。従来のグレープフルーツの苦味が苦手な方でも、その美味しさを十分に堪能できるでしょう。収穫時期は5月から10月と長く、夏の間、爽やかな風味を楽しむことができます。そのまま食べるのはもちろん、サラダやデザートの材料、カクテルに加えても美味しく、食卓を華やかに彩ります。
バレンシア:果汁たっぷり、ジュースに最適
バレンシアオレンジは、主に春から秋にかけて市場に出回る柑橘類です。強い酸味と豊富な果汁が特徴で、ジュースなどの加工品によく利用されます。外皮はやや厚いものの、爽やかな酸味と芳醇な香りが魅力です。旬は6月から7月で、特に夏の暑い時期には、バレンシアオレンジを使ったフレッシュジュースは、渇きを癒やし、リフレッシュ効果をもたらします。サラダやドレッシングの材料としても利用でき、料理に清涼感あふれる風味を加えます。
夏から秋が旬の香酸柑橘
香酸柑橘とは、その果汁や果皮が持つ酸味と香りを活かして、料理や飲み物に風味を加える柑橘類の総称です。世界中で親しまれているレモンやライムから、日本独自の個性豊かな品種まで、多種多様な種類が存在します。一般的に国産柑橘の最盛期は冬から春にかけてですが、香酸柑橘は夏から秋に旬を迎えるものが多く、日本の食文化と深く関わっています。ここでは、おなじみの香酸柑橘に加え、日本各地で栽培されている珍しい香酸柑橘について詳しくご紹介します。
定番の香酸柑橘と種類
スーパーマーケットなどで簡単に入手でき、毎日の料理や飲み物に手軽に使える、身近な香酸柑橘をご紹介します。これらの定番品種の中にも、様々な種類があり、それぞれ異なる個性を持っています。
レモン:用途に合わせて選ぶ、多彩な品種と楽しみ方
レモンは一年を通して輸入物が出回り、10月から3月頃には国産も店頭に並ぶ、私たちにとって最も身近な柑橘類の一つです。輸入レモンは、輸送の関係で熟す前に収穫されるため酸味が強い傾向がありますが、国産レモンは樹上でじっくりと熟成されるため、比較的糖度が高く、まろやかな味わいが特徴です。特に、秋口に出回るグリーンレモンは、まだ果実が青い状態で収穫される国産ならではの珍しいもので、スパイシーな香りとさわやかな酸味が魅力です。レモンを選ぶ際には、丸みを帯びたものは果汁が豊富なので、ジュースや料理に最適です。一方、果皮をマーマレードや砂糖漬けなどに利用したい場合は、両端が長く大きな果実を選ぶと良いでしょう。果皮の表面に茶色い傷や黒い斑点があっても、中身の品質に影響はないことがほとんどです。
-
リスボン: ポルトガルが原産で、寒さに強く、日本で広く栽培されている代表的な品種です。ラグビーボールのような形をしており、果汁がたっぷりで、しっかりとした酸味が特徴です。
-
ユーレカ: アメリカのカリフォルニア州が原産で、世界中で栽培されている品種です。果肉は柔らかくジューシーで、見た目はリスボンとよく似ていますが、比較的育てやすく家庭菜園にもおすすめです。
-
マイヤーレモン: レモンとオレンジまたはマンダリンの自然交配種と言われており、酸味と香りが穏やかで、一般的なレモンよりも甘みが感じられます。果肉を生で食べることもでき、国内では三重県などで栽培されています。
-
璃の香(りのか): 「リスボンレモン」と「日向夏」を掛け合わせて生まれた、比較的新しい品種です。果肉がぎっしり詰まっており、果汁が非常に豊富で、一般的なレモンほど刺激の少ない、優しい香りが特徴です。
-
菊池レモン: 戦前に、北マリアナ諸島から八丈島や小笠原諸島に持ち込まれた品種です。「マイヤーレモン」の一種で、酸味が少なく、独特の香りがあります。八丈島では、完熟した果実を皮ごと生で食べる習慣があります。
ライム:エスニック料理に欠かせない、爽やかな香りと酸味
エスニック料理との相性が抜群のライムは、熱帯地域が原産の柑橘類です。日本での栽培は少ないものの、9月から10月にかけては国産も流通します。ライムを選ぶ際は、果皮の表面がなめらかで、油胞(皮の表面にある油腺)のきめが細かいものが、より香りが高く、果汁も豊富でおすすめです。
-
メキシカンライム(キーライム): 最も一般的なライムで、果皮がつるつるしており、強い香りとキリッとした酸味が特徴です。日本で流通するライムの大部分を占めており、主にメキシコから輸入されています。カクテルやデザート、料理の風味付けに幅広く利用されます。
-
タヒチライム: メキシカンライムよりも大ぶりな品種で、果肉が柔らかく、果汁がたっぷりです。酸味はメキシカンライムに比べてやや穏やかで、より多くの果汁が採れるため、ジュースやドレッシングに適しています。
-
フィンガーライム: オーストラリア原産の、非常に珍しい柑橘です。果肉がイクラのような小さな粒状であることから、「フルーツキャビア」や「キャビアライム」とも呼ばれ、料理人から注目を集めています。プチプチとした食感とさわやかな香りが特徴で、高級食材として寿司や魚料理、デザートのアクセントとして使用されます。
すだち:料理の香りを際立たせる、万能な薬味
すだちは徳島県で昔から愛されてきた特産品で、現在では全国各地で栽培されています。その果汁には、香り成分が豊富に含まれており、特に魚料理との相性が抜群です。焼き魚や鍋物、うどん、蕎麦などに数滴加えるだけで、料理全体の風味が引き立ちます。皮も柔らかく食べられるため、薄くスライスして料理の彩りに使うのもおすすめです。焼き松茸や焼き魚には欠かせない存在として知られています。ハウス栽培や貯蔵技術の進歩により、一年を通して出荷されていますが、露地栽培の果実は8月から9月に出回り、この時期のものは特に香りが豊かです。旬の時期は7月中旬から10月初旬です。
かぼす:穏やかな酸味で料理を選ばない
かぼすは大分県で古くから薬用として栽培されていた果実が、やがて全国的に知られるようになった香酸柑橘です。まろやかな酸味が特徴で、その優しい風味はどんな料理とも相性が良く、和食はもちろん、洋食や中華など幅広い料理で活躍します。魚料理や肉料理にかければ風味が増し、焼酎のお湯割りに加えたりと、様々な楽しみ方ができます。露地物は8月から10月が旬ですが、すだちと同様に一年を通して出荷されており、いつでも手に入れることができます。
青ゆず:料亭で珍重される、その気品ある香り
まだ熟す前の青いゆずは、格別な香りを放ちます。その香り高い果皮と果汁は、高級食材として料亭などで重宝されています。特に、細かく刻んだ果皮は料理の薬味として、果汁はポン酢やドレッシングの風味付けとして使われ、料理に奥深い味わいを加えます。また、青唐辛子と合わせてゆず胡椒を作ることもでき、その独特な辛味と香りは広く愛されています。9月から10月頃に市場に出回り、秋の食卓を豊かに彩ります。
日本各地に息づく、個性豊かなローカル香酸柑橘
日本各地には、特定の地域でのみ栽培されている独自の香酸柑橘が存在します。これらの柑橘の多くは、5世紀頃に大陸から伝わったゆずが、長い年月をかけて各地の風土に適応し、変化したものと考えられています。かつては自家消費用の庭先柑橘として親しまれ、地域の食文化と深く結びつき、地域の人々によって大切に守り育てられてきました。近年、情報網や流通の発達により、その名が全国に知られるようになってきましたが、依然として希少な品種が多いのが現状です。生果としての流通は限られていますが、瓶入りのストレート果汁であれば比較的入手しやすいでしょう。インターネットや各県のアンテナショップなどで購入できることが多いので、ぜひ各地の味覚を試してみてください。
-
新姫(にいひめ):三重県 熊野市 熊野市で発見された、天然記念物「ヤマトタチバナ」の変種です。地元では、アジやサンマなどの焼き魚に果汁を絞って食べるのが昔からの習慣です。10月から11月頃に流通し、その爽やかな酸味と香りが魚の味を一層引き立てます。
-
長門ゆずきち(ながとゆずきち):山口県 萩市 山口県萩市で約250年前から栽培されている、歴史ある品種です。まろやかな酸味が特徴で、特に醤油との相性が良く、刺身の醤油に果汁を加えて楽しむのが地元流です。旬は8月から10月で、その上品な香りは料亭でも高く評価されています。
-
ゆこう(ゆこう):徳島県 徳島県の山間部で栽培されている香酸柑橘で、糖度が高く、まろやかな味わいが魅力です。地元では「香りゆず、酸味すだち、味ゆこう」と言われるほど、その風味の良さが愛されています。果汁として利用されることが多く、ポン酢やドレッシング、清涼飲料水などに加工されています。収穫時期は11月下旬頃からです。
-
直七(なおしち):高知県 宿毛市 広島県因島がルーツの香酸柑橘で、正式名称は「田熊スダチ」ですが、魚商人の直七が魚と一緒に売り歩いたことから、高知県ではその名で親しまれています。クセがなく上品な香りが特徴で、どんな料理にも合わせやすく、特に魚介類との相性が抜群です。10月頃に市場に出回ります。
-
ぶしゅかん:高知県 四万十市周辺 四万十川流域で「酢みかんの王様」として親しまれている香酸柑橘です。正式名称は餅柚(もちゆ)ですが、観賞用の柑橘「仏手柑」と区別するため、「丸仏手柑」とも呼ばれます。四万十地域では「シンコ(宗田鰹の稚魚)の刺身にはぶしゅかん」が定番というほど、地元に深く根付いた食文化があります。9月から10月頃が旬です。
-
元寇(げんこう):佐賀県 唐津市 玄界灘に浮かぶ馬渡島(まだらじま)の固有種です。その起源は謎に包まれており、隠れキリシタンが住んでいた島の歴史から、宣教師が持ち込んだという説もあります。香りが強く、ほのかな甘みも感じられる独特の風味が特徴です。11月から2月頃までと、比較的長い期間楽しめます。
-
ゆうこう(ゆうこう):長崎県 長崎市 長崎市の土井首地区・外海地区にわずかに自生する柑橘で、この地区の歴史から、キリシタンが伝えたという伝説があります。甘みがあり、地元では果汁をそのまま飲んだり、海産物に合わせたりして親しまれてきました。その優しい酸味と香りは、地元料理の風味を引き立てます。10月から3月頃に出荷されます。
-
へべす(へべす):宮崎県 日向市 発見者の名前から名付けられた「平兵衛さんの酢みかん」が名前の由来とされる香酸柑橘です。発祥の日向地域では、娘が嫁ぐ際にへべすの苗木を持たせる習慣があり、それが庭先柑橘として普及したと言われています。種が少なく、果汁を絞りやすいのが特徴で、焼酎や魚料理、うどんなどに利用されます。8月から10月頃に旬を迎えます。
-
辺塚だいだい(へつかだいだい):鹿児島県 肝属郡 肝付町・南大隅町の辺塚集落に古くから自生する固有種です。地元では酢の代わりに使われたり、芋焼酎に果汁を絞って楽しまれてきました。果皮が薄く、ライムのような独特の香りがあり、爽やかな風味は様々な料理に合います。8月から10月頃に出荷され、地域の特産品として大切にされています。
-
シークヮーサー(シークヮーサー):沖縄県 南西諸島や台湾に自生する固有品種で、沖縄県の特産品です。和名はヒラミレモン。収穫時期によって用途が異なり、8月から10月に出回る酸味の強い青切り果は調味用として、10月から12月の果実は果汁用としてジュースなどに、12月から1月に収穫される完熟果実は甘みが増し、生食用として活用されます。健康飲料としても人気が高く、泡盛やカクテルにも利用されます。
夏の柑橘類がもたらす、栄養と健康への恩恵
夏の柑橘類は、その爽やかな風味に加え、豊富な栄養素を含んでいます。ビタミンCやクエン酸、水分、ミネラルが豊富で、暑い夏を元気に乗り切るための強い味方です。ここでは、夏の柑橘類がもたらす具体的な栄養と健康効果について、さらに詳しく解説します。
ビタミンCがもたらす美肌効果と紫外線からの保護
柑橘類に豊富に含まれるビタミンCは、肌のコンディションを整え、夏の強い日差しによる紫外線ダメージを軽減する効果があります。夏は特に紫外線を浴びる機会が多く、肌への負担も大きくなりますが、ビタミンCには強力な抗酸化作用があり、紫外線によって体内で生成される活性酸素を抑制し、肌の老化を防ぎます。さらに、コラーゲンの生成を促進する働きもあるため、肌のハリや弾力を保ち、シミやくすみを予防する効果も期待できます。日々の食生活に柑橘類を取り入れることで、体の内側から健康的な美肌を目指し、夏の肌トラブルから肌を守りましょう。
クエン酸で夏バテ知らず!エネルギーチャージ
夏の疲労回復には、柑橘類に含まれる豊富なクエン酸が頼りになります。特に暑さで体力を消耗しやすい夏は、積極的に疲労回復を助ける食品を取り入れることが大切です。クエン酸は、エネルギー代謝を円滑にするクエン酸回路を活性化し、効率的なエネルギー生成を促すと共に、疲労の原因となる乳酸の分解をサポートします。そのため、運動後や仕事で疲れた際に摂取することで、疲労感が軽減され、すっきりとした状態を維持できます。運動後やアウトドアの後などに柑橘類を摂ると、疲労回復が促進されると言われています。
熱中症対策にも!水分とミネラルをしっかり補給
柑橘類は水分をたっぷり含んでいるため、熱中症予防にも効果的です。特に、晩白柚やグレープフルーツ、シークワーサーなどは水分量が多く、暑い時期にぴったりの果物です。水分補給は、体内の水分バランスを保ち、脱水症状を防ぐために重要です。さらに、柑橘類には汗で失われやすいカリウムなどのミネラルも含まれており、電解質の補給にも役立ちます。ジュースやそのまま食べるなど、手軽に美味しく水分とミネラルを補給し、熱中症から体を守りましょう。
夏の柑橘をもっと美味しく!おすすめアレンジレシピ
爽やかな風味と豊富な栄養価を持つ夏の柑橘類は、様々なアレンジで楽しむことができます。夏に最適なアレンジを取り入れることで、より美味しく、健康的に柑橘類を味わうことができます。ここでは、夏におすすめの柑橘類を使ったアレンジレシピをご紹介します。
ひんやり楽しむデザートアレンジ
シンプルに冷やして
柑橘類は冷蔵庫でしっかり冷やすことで、爽やかな風味がより一層引き立ちます。特に、甘夏や河内晩柑は冷やすことで甘みが増し、より美味しく味わえます。食べる直前に冷凍庫で少し冷やせば、シャリシャリとした食感が楽しめるシャーベット風デザートとしても楽しめます。皮をむいて一口大にカットし、冷凍保存すれば、手軽に楽しめるフローズンフルーツとしてもおすすめです。シークワーサーやレモンのスライスを添えたり、シャーベットに混ぜ込んだりするのも良いでしょう。
ゼリーやシャーベットに
柑橘類は、ゼリーやシャーベットにすると見た目も涼しげで、夏にぴったりのデザートになります。甘夏や日向夏を使ったゼリーは、つるんとした食感とさっぱりした甘さが魅力です。ヨーグルトや蜂蜜、ミントを添えれば、さらに風味豊かに楽しめます。シャーベットは、柑橘果汁に砂糖を加えて混ぜ、冷凍庫で冷やし固めるだけで手軽に作れます。アイスキャンディー型に入れて凍らせれば、大人も子供も楽しめる爽やかなデザートになります。地元の香酸柑橘ストレート果汁を使った、地域色豊かなオリジナルデザートもおすすめです。
フレッシュジュースやスムージーで爽やかな栄養チャージ
柑橘の果実を搾るだけで、手軽にフレッシュなジュースが作れます。特に、グレープフルーツや日向夏のスムージーは、暑い日に最適なリフレッシュドリンクです。バナナ、ヨーグルト、ミルクなどを加えることで、まろやかで栄養満点のスムージーになります。アクセントに香酸柑橘を加えると、風味が引き立ちます。さらに、炭酸水やミントを添えれば、見た目も涼しげなサマードリンクとして楽しめます。自家製ジュースは、市販品よりも甘さ控えめで、柑橘本来の栄養をヘルシーに摂取できます。
サラダに柑橘を加えて、彩りと風味をアップ
柑橘類をサラダに取り入れると、爽やかな香りと色彩が加わり、食欲をそそる一品になります。河内晩柑やグレープフルーツ、日向夏などは、特に野菜との相性が良く、柑橘そのものの味がしっかりしているので、ドレッシングなしでも美味しくいただけます。レタスやルッコラ、アボカド、チキン、エビなどと組み合わせれば、ビタミン、ミネラル、タンパク質が豊富な、栄養バランスの良いサラダが完成します。オリーブオイル、ハチミツ、塩胡椒と柑橘果汁を混ぜた自家製ドレッシングは、甘みと酸味のバランスが絶妙で、サラダの風味を一層引き立てます。香酸柑橘の果汁は、和風・洋風どちらのドレッシングにも合う優れものです。
まとめ
夏から秋にかけて旬を迎える柑橘類は、甘夏、河内晩柑、日向夏といった定番品種に加え、レモン、ライム、すだち、かぼす、青ゆずなどの香酸柑橘、さらには新姫、長門ゆずきち、シークヮーサーといった個性的な地域限定品種まで、バラエティ豊かです。これらの柑橘類には、ビタミンCによる美肌効果と紫外線対策、クエン酸による疲労回復とエネルギー代謝促進、豊富な水分とミネラルによる熱中症予防など、夏に嬉しい栄養素が豊富に含まれています。日々の食生活に柑橘類を積極的に取り入れることで、夏バテ知らずの健康的な体づくりをサポートします。柑橘類はそのまま食べるのはもちろん、冷やして味わう、ジュースやスムージーにする、サラダに加える、ゼリーやシャーベットなどのデザートにするなど、さまざまな楽しみ方ができます。それぞれの柑橘の特徴を活かしたレシピや、地域の食文化に触れることで、より奥深い味わいを発見できるでしょう。ぜひ、夏から秋にかけて旬を迎える柑橘類を食卓に取り入れ、健康的で爽やかな毎日をお過ごしください。
「香酸柑橘」とは?
香酸柑橘とは、強い酸味と香りを持つ柑橘類のことで、主に料理や飲み物の風味付けに使われます。代表的なものとしては、レモン、ライム、すだち、かぼす、ゆずなどが挙げられます。香酸柑橘の魅力は、料理の味を引き立てる爽やかな酸味と、食欲をそそる芳醇な香りです。生で食べるよりも、料理のアクセントや風味を豊かにするために使われることが多く、特に魚料理の臭み消しや、ドリンクに清涼感を加える際に重宝されます。日本の食文化においては、和食の薬味として欠かせない存在です。
レモンの主要品種と選び方のポイントは?
レモンの代表的な品種には、リスボン、ユーレカ、マイヤーレモンなどがあります。リスボンは寒さに強く、日本で広く栽培されており、ラグビーボールのような形をしています。ユーレカは世界中で栽培され、果肉が柔らかくジューシーなのが特徴です。マイヤーレモンは、レモンとオレンジの自然交配種で、酸味が穏やかで果肉も食べやすいのが魅力です。レモンを選ぶ際には、果汁をたっぷり使いたい場合は丸みを帯びたもの、果皮を利用したい場合は両端が長く大きめのものを選ぶと良いでしょう。表面に傷や点があっても、中身に影響することは少ないので、あまり気にしなくても大丈夫です。
日本各地のローカルな香酸柑橘と入手方法は?
日本各地には、新姫(三重県)、長門ゆずきち(山口県)、ゆこう(徳島県)、直七(高知県)、ぶしゅかん(高知県)、元寇(佐賀県)、ゆうこう(長崎県)、へべす(宮崎県)、辺塚だいだい(鹿児島県)、シークヮーサー(沖縄県)など、地域独特の香酸柑橘が存在します。これらの柑橘は、昔から地元で消費され、地域の食文化に深く根ざしています。生の状態での流通は少ないものの、瓶詰めのストレート果汁であれば、インターネット通販や各地のアンテナショップで比較的簡単に入手することができます。
フィンガーライムは、どんな柑橘で、どんなふうに使うの?
フィンガーライムは、オーストラリア生まれのちょっと変わった柑橘です。「フルーツキャビア」とか「キャビアライム」なんて呼ばれることもあります。何がユニークかっていうと、果肉がまるでイクラみたいな、つぶつぶの小さな粒でできているんです。口に入れるとプチプチはじける食感と、さわやかな香りが楽しめます。高級食材として、プロの料理人さんたちに注目されていて、お寿司やお刺身、お魚料理の飾りつけに使われたり、デザートのアクセントになったりします。見た目のインパクトもあって、料理に新しい驚きを与えてくれるんです。
夏の柑橘を食べると、どんな良いことがあるの?
夏の柑橘類には、ビタミンCやクエン酸、それに水分とミネラルがたっぷり詰まっています。ビタミンCは、強い抗酸化パワーで、夏の強い日差しからお肌を守ってくれます。コラーゲンの生成を助けるから、美肌効果も期待できますね。クエン酸は、体の中でエネルギーを作るのを助けたり、疲れの原因となる乳酸を分解したりする働きがあるので、夏バテや運動後の疲れを早く回復させてくれます。それに、果汁がたっぷりだから、水分とミネラルを効率よく補給できて、熱中症予防にも効果的なんです。













