食卓に彩りを添える野菜として人気のブロッコリー。でも、ちょっと待ってください！ブロッコリーの仲間には、まだまだ知られていない魅力的な野菜があるんです。今回は、その中でも特にユニークな「ロマネスコ（別名：カリッコリー）」と「スティックセニョール」にスポットライトを当て、徹底解剖します。見た目も味も食感も個性的な2つの野菜。この記事では、基本的な情報はもちろん、その特徴、味、栄養価、最適な保存方法まで詳しくご紹介します。さあ、新しい野菜の世界へ飛び込んでみましょう。
ロマネスコ（カリッコリー）の魅力：幾何学模様の野菜を徹底解説
「カリッコリー」は、カリフラワーとブロッコリーを合わせたような、他に類を見ない外見を持つ野菜です。そのユニークな見た目とは異なり、風味の豊かさと珍しさから、日本でも徐々に注目を集めています。ここでは、カリッコリーの特性、正式な名称、味、栄養成分、おすすめのレシピ、保存方法など、この魅力的な野菜について詳しく解説していきます。
ロマネスコ（カリッコリー）とは？正式名称と特徴
「カリッコリー」という名前で親しまれているこの野菜は、ブロッコリーとカリフラワーの中間的な性質を持つことから生まれた愛称であり、正式には「ロマネスコ」といいます。ロマネスコはその美しい幾何学的な形が際立っており、らせん状に並んだ円錐形の花蕾が目を引きます。この独特の見た目は、フィボナッチ数列やフラクタル構造との関連性も指摘されています。原産はヨーロッパで、特に冬に旬を迎える冬野菜として知られています。近年、日本でも市場で見かける機会が増え、その珍しい外観と、ブロッコリーやカリフラワーとは少し違った風味が人気を集めています。おいしさと珍しさから、食卓を華やかにする食材として注目されています。
ロマネスコの味と食感
ロマネスコは、ブロッコリーとカリフラワーの中間のような味わいと評されることが多いです。特有の甘みと、ほっくりとした食感が特徴で、クセが少なく食べやすいのが魅力です。カリフラワーのようなあっさりとした風味に、ブロッコリーのようなかすかな苦味と旨味が加わったような味わいで、加熱することで甘みがさらに際立ちます。食感はカリフラワーよりも少し歯ごたえがあり、ブロッコリーよりもややしっかりしているため、料理に良いアクセントを加えます。
ロマネスコの収穫時期と主な産地
ロマネスコはヨーロッパが原産で、特に寒い時期に最も美味しくなる冬野菜です。日本国内では、主に冬から春にかけて店頭に並び、新鮮なものが手に入りやすくなります。最近では日本での栽培も盛んになり、そのユニークな形状から、クリスマスや正月などの特別な日の食卓を華やかにする食材としても注目されています。
ロマネスコの栄養成分
ロマネスコは、ブロッコリーやカリフラワーと同様に、栄養豊富な野菜として知られています。文部科学省『食品成分データベース』によると、ロマネスコ（ブロッコリー・ロマネスコ、花序、生）100gあたりの主な栄養成分は、エネルギー27kcal、たんぱく質3.0g、脂質0.1g、炭水化物5.2g、食物繊維総量3.4g、カリウム320mg、葉酸97μg、ビタミンC74mgである。(出典: 文部科学省 食品成分データベース（ブロッコリー・ロマネスコ、花序、生）, URL: https://fooddb.mext.go.jp, 2020-12-25)これらの栄養素は、免疫力の向上や腸内環境の改善をサポートし、健康維持に役立つと考えられています。
ロマネスコの基本的な食べ方と調理方法
ロマネスコは、その特徴的な見た目から調理が難しいと思われがちですが、実はブロッコリーやカリフラワーとほぼ同じように調理できる、使いやすい野菜です。基本的な調理法としては、「さっと茹でて使う」のがおすすめです。この方法で、ロマネスコ本来の甘みと独特の食感を最大限に楽しむことができます。ブロッコリーと似たように、サラダや炒め物、スープなど、さまざまな料理に利用できます。具体的には、まず株から小房に分け、きれいに洗ってから、沸騰したお湯で短時間茹でるのがコツです。
基本的なカット方法
ロマネスコは、まず大きな株から食べやすい小さな小房に切り分けます。茎の固い部分は取り除き、花蕾の部分は包丁で切り込みを入れるか、手で丁寧に割いて大きさを均一にします。形が崩れないように注意しながら、均等に火が通るように調整することが大切です。切り分けた後は、丁寧に洗い、調理の準備をします。
基本のゆで方
分割したロマネスコは、沸騰水で手早くゆでるのがおすすめです。ゆで過ぎると独特の歯ごたえが損なわれるため、シャキシャキした食感を残すように、色鮮やかになったら速やかに取り出すのが大切です。通常は2～3分を目安に、お好みの固さに調整してください。ゆでたロマネスコは、そのままサラダの材料にしたり、炒め物やスープに加えるなど、色々な料理で楽しめます。
スティックセニョールの魅力に迫る：茎まで美味しいスティックセニョール
「スティックセニョール」という野菜をご存知でしょうか。おしゃれな名前から、外国産の野菜のように感じるかもしれませんが、実は日本生まれの野菜です。見た目はブロッコリーのようであり、アスパラガスのようでもあるスティックセニョールについて、ここではどのような野菜なのか、旬の時期や保存方法を解説し、おすすめのレシピもご紹介します。
スティックセニョールとは？その誕生と歴史
スティックセニョールは、地中海原産のブロッコリーと、中国野菜の芥藍（かいらん）を掛け合わせたアブラナ科の野菜で、「茎ブロッコリー」とも呼ばれます。もともと日本の種苗会社が開発しましたが、当初はあまり注目されませんでした。しかしその後、アメリカに輸出されて人気を博し、日本に逆輸入される形で再び注目されることになったのです。誕生から海外での成功、日本への凱旋という独自の歴史を持つ野菜です。
スティックセニョールの特徴と味
スティックセニョールは、細長い茎が特徴で、先端に小さな蕾（つぼみ）が付いています。茎はアスパラガスのような食感で、ほのかな甘みがあり、蕾はブロッコリーよりも柔らかい食感です。柔らかい蕾は軽く火を通してサラダや和え物に、茎の部分は炒め物にするなど、部位ごとに調理するほか、丸ごとさっとゆでて肉料理の付け合わせにするのが一般的です。独特の食感と、ほのかな甘みが特徴で、クセが少なく、様々な料理に合わせやすい万能野菜と言えるでしょう。
ロマネスコとスティックセニョールの保存方法
スティックセニョールは乾燥しやすいため、保存する際は乾燥を防ぐことが大切です。特に花蕾は乾燥しやすいので、湿らせたキッチンペーパーで覆い、全体をラップで包みます。さらにポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。保存期間は2～3日が目安です。できるだけ早く使い切るのがおすすめですが、長期保存したい場合は冷凍保存も可能です。冷凍する場合は、生のままか軽く茹でてから使いやすい大きさにカットし、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。2～3週間を目安に使い切りましょう。使う際は凍ったまま調理できます。
まとめ
「ロマネスコ」と「スティックセニョール」は、どちらもブロッコリーを彷彿とさせる野菜でありながら、それぞれ個性的な特徴を持っています。ロマネスコは、その芸術的な形状と、ブロッコリーとカリフラワーの良いとこどりをしたような風味、そしてホクホクとした食感が特徴で、食卓を華やかに彩ります。一方、スティックセニョールは、ブロッコリーと中国野菜の芥藍を掛け合わせた日本の野菜で、茎と小さなつぼみを丸ごと味わえる手軽さと、アスパラガスのような食感と甘みが魅力です。どちらも下処理の手間が少なく、軽く加熱するだけで美味しく食べられるため、サラダ、炒め物、スープ、パスタなど、様々な料理で活躍します。食卓に鮮やかな緑を添え、食感も楽しめるこれらの野菜を、日々の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
カリフラワーとロマネスコは同じ野菜ですか？
「カリフラワー」はアブラナ科の野菜で、ロマネスコとは異なりますが、どちらも同じアブラナ科の仲間です。ロマネスコは、カリフラワーよりも幾何学的な形状で、独特の風味を持っています。
スティックセニョールはどんな味がしますか？
スティックセニョールは、アスパラガスに似た風味と、ほんのりとした甘みが特徴です。シャキシャキとした食感も楽しめます。苦味が少ないため、子供でも食べやすいでしょう。
スティックセニョールとはどんな野菜？
スティックセニョールは、ブロッコリーと中国野菜の一種である芥藍（カイラン）を交配させて生まれた、日本生まれのアブラナ科野菜です。「茎ブロッコリー」という名前でも親しまれています。その特徴は、細長い茎と小さくまとまった花蕾です。
スティックセニョールとブロッコリー、どこが違うの？
ブロッコリーは主に花蕾を食用とするのに対し、スティックセニョールは茎、葉、そして花蕾のすべてを食べられるのが大きな違いです。また、茎が細長いので火の通りが早く、アスパラガスに似た食感とほのかな甘みが楽しめます。
スティックセニョールの美味しい時期は？
スティックセニョールは一年を通して手に入れることができますが、特に味が良いとされる旬は、晩秋の11月頃から春先の3月頃までです。
スティックセニョール、どうやって保存する？
スティックセニョールは乾燥を嫌うため、冷蔵保存の際は湿らせたキッチンペーパーで包み、ラップでくるんでからポリ袋に入れ、野菜室で2～3日保存するのがおすすめです。冷凍保存する場合は、生のままか軽く茹でてから使いやすい大きさにカットし、冷凍保存用袋に入れて2～3週間保存できます。
ロマネスコとアスパラガスに似た野菜の調理方法に共通点はありますか？
はい、どちらの野菜も、短時間で茹でる調理法がおすすめです。この方法で、野菜本来の甘味や食感をより楽しめます。サラダや炒め物、汁物など、色々な料理に使える点も共通しています。