貴陽すもも:幻の味、南アルプス生まれの極上フルーツ
南アルプスの豊かな自然が育んだ、まさに「幻の味」と呼ぶにふさわしい貴陽すもも。その誕生は、一人の農家の情熱から始まりました。「最高のスモモを作りたい」という強い想いのもと、約20年の歳月をかけて生み出された奇跡の果実です。太陽を親に持ち、栽培の難しさから希少価値が高く、限られた場所でしか手に入らない貴陽すもも。一口食べれば、その芳醇な香りと濃厚な甘さに魅了されることでしょう。

貴陽とは?南アルプスが生んだ希少な果実

貴陽は、山梨県南アルプス市で1996年に生まれた、比較的新しい品種のすももです。農家の高石鷹雄氏が「最高のすももを届けたい」という強い思いのもと、およそ20年もの歳月をかけて試行錯誤を重ね、ついに品種登録に至りました。親品種である「太陽」を改良し、様々な品種の花粉を交配させる中で、偶然にも大きな実がなる組み合わせを発見したことが、貴陽誕生のきっかけです。その栽培の難しさから、生産量が限られており、「幻の果物」と称されています。

ギネス世界記録!世界一の重さを誇るすもも

貴陽は2012年、世界で最も重いすももとしてギネス世界記録に認定されました。記録された重さはなんと323.77gにも達し、一般的なすももの約3倍もの大きさです。これは、一般的な桃に換算すると16玉分にも相当するほどの大きさです。

栽培の困難さ:希少な果実たる所以

貴陽は非常にデリケートで栽培が難しく、気候の影響を受けやすい果物です。実が大きいため、強風にあおられると収穫前に落下してしまうことがあります。また、収穫時期が梅雨と重なるため、降雨量が多いと果実が水分を吸収しすぎてしまい、熟しすぎて腐ってしまうこともあります。このような栽培の難しさに加え、栽培に取り組む生産者が少ないことも、貴陽が「幻のフルーツ」と呼ばれる理由の一つとなっています。

貴陽の美味:すももの概念を塗り替える味わい

貴陽の魅力は、その圧倒的な大きさだけではありません。口いっぱいに広がる芳醇な香りと濃厚な甘さ、とろけるようになめらかな果肉、そして甘味と酸味が織りなす絶妙なハーモニーが特徴です。従来のすももが持つ「甘酸っぱい」というイメージを覆し、まるで別次元のような、深く豊かな甘さを堪能させてくれます。

濃厚な甘みと豊かな香り

貴陽の最大の魅力は、何と言ってもその濃厚な甘みと、口の中に広がる芳醇な香りです。一般的にプラムは酸味が強いと思われがちですが、貴陽は一線を画します。奥深い甘さの中に、上品な香りが調和しています。

みずみずしく、とろけるような果肉

果肉は、まるで黄金のように輝く美しい色合いをしています。紫色の果皮とのコントラストが、見た目にも鮮やかです。口に含むと、甘さとみずみずしさ、そしてとろけるようななめらかさが広がり、「本当にプラム?」と驚くほどの食感です。

あふれ出す果汁

貴陽を切った瞬間、果汁がじゅわっとあふれ出します。皮をむくときも、カットするときも、滴り落ちる果汁に手が止まりません。かぶりつけば、果汁が勢いよくほとばしり、口の中いっぱいに広がります。

甘みと酸味の絶妙なハーモニー:桃とプラムのいいとこどり

貴陽の果肉と果汁は、濃厚でコクがあり、非常にみずみずしいのですが、ただ甘いだけではありません。プラム本来の爽やかな酸味が、絶妙なアクセントになっています。この甘みと酸味のバランスが、貴陽の美味しさの真髄です。その味わいは、まるで「桃の甘さとプラムの酸味を兼ね備えた、いいとこどり」と評されることもあります。

鮮烈な味覚体験

一般的な桃は水分が多く、やや淡白な印象がありますが、貴陽は際立った風味が特徴です。濃厚で深みがあり、果汁があふれるジューシーさは、まさに格別。一口食べれば、これまで抱いていたスモモの概念が覆されるでしょう。

極上の貴陽を見抜く秘訣:注目のポイント!

最高の貴陽を選ぶための秘訣をご紹介します。お店で購入する際に、ぜひ参考にしてみてください。

環状の模様が鮮明

ヘタの部分に、くっきりと環状の模様が現れているものが、特に美味しい貴陽である証です。

果皮に浮かぶ雲紋

果実の表面に現れる黄色の模様、通称「雲紋」は、糖度が十分に高まった貴陽に見られる特徴的なサインです。

白い粉の秘密

果実の表面に見られる白い粉はブルームと呼ばれ、貴陽が自ら生成する天然の保護成分です。ブルームは果実の水分を保持し、雨水などをはじく役割を果たします。ブルームの有無は鮮度の指標となるため、しっかりとブルームが付いているものを選ぶのがおすすめです。

おいしい時期:食べ頃はいつ?

貴陽が最もおいしい時期は、7月上旬から8月上旬にかけての短い期間です。主な産地は山梨県や長野県で、市場に出回る期間も限られています。貴陽は収穫時期の見極めが重要で、完熟しすぎると品質が低下するため、適切なタイミングで収穫されます。また、長期保存には向かず、収穫後は速やかに熟成が進み、品質が落ちてしまいます。

貴陽の恵み:健康維持に役立つ栄養素

貴陽をはじめとするスモモ類には、以下のような豊富な栄養素が含まれており、日々の健康維持に役立つことが期待されています。

疲労回復をサポート

スモモには、リンゴ酸やクエン酸といった有機酸が豊富に含まれています。これらの有機酸は、疲労回復をサポートすると言われています。

お腹の調子を整える

貴陽には、ペクチンをはじめとする食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は腸内環境を整える働きがあり、お腹の調子を整える効果があると考えられています。

血圧への影響

貴陽にはカリウムが含まれています。カリウムは、体内のナトリウム排出を促し、血圧の維持をサポートする効果が期待できます。塩分摂取が多い方や、お酒をよく飲まれる方は、カリウムの摂取を検討してみるのも良いかもしれません。

その他の栄養素

貴陽には、葉酸やアントシアニンなどの栄養素も含まれています。葉酸は健康な赤血球の生成を助け、アントシアニンは抗酸化作用を持つことで知られています。

希少な貴陽はどこで手に入る?

貴陽は栽培が難しく、特定の地域や生産者によって、限られた期間のみ収穫されるため、市場に出回る量が少ない傾向にあります。主な産地は山梨県であり、中でも南アルプス市は貴陽発祥の地として知られ、日本一の生産量を誇ります。南アルプス市では、「道の駅しらね農産物直売所」などで、新鮮な貴陽を購入できる可能性があります。また、オンライン通販でも入手可能です。ただし、販売期間が短く、天候にも左右されやすいため、事前に販売状況を確認してから訪問することをおすすめします。

貴陽の魅力

貴陽は、その圧倒的な大きさと、濃厚で忘れられない味わいが特徴です。箱を開けた瞬間のインパクトは大きく、家族みんなで味わえば、会話も笑顔も自然と生まれるでしょう。旬は7月中旬頃からなので、夏の贈り物にも最適です。いつもお世話になっている方や、なかなか会えない大切な方へ、貴陽を贈ってみませんか?

貴陽のルーツ

貴陽は山梨県南アルプス市で生まれたすももです。農家の高石鷹雄氏が「太陽」を交配して育て、1996年に品種登録されました。登録当初は、母親が「太陽」、父親は「不明」とされていましたが、DNA鑑定の結果、父親は「小松」である可能性が高いとされています。

主な産地

貴陽の主な産地は以下の通りです。山梨県:62.1ha(59.48%)、長野県:12.9ha(12.36%)、山形県:6.8ha(6.51%)、秋田県:4.1ha(3.93%)、福岡県:3.3ha(3.16%)となっています。

まとめ

貴陽は山梨県南アルプス市で生まれた新しい品種で、長い年月をかけて開発されました。「世界一重いスモモ」としてギネスにも認定された魅力は、その大きさだけではありません。甘くジューシーな味わいと、栽培の難しさからくる希少価値も、貴陽の魅力を高めています。一般のスーパーではなかなか手に入りませんが、産地直送のオンラインショップなどで購入できます。時期的に、お中元の贈り物としても喜ばれるでしょう。日頃の感謝を込めて、大切な方への贈り物にいかがでしょうか。きっと喜んでいただけるはずです!

貴陽はどこで手に入る?

貴陽は、主に山梨県や長野県の農園直売所や地元の特産品を扱うお店、またはオンラインストアで購入することが可能です。特に、貴陽が生まれた場所である山梨県南アルプス市周辺では、採れたての新鮮な貴陽を見つけやすいでしょう。

貴陽のベストシーズンは?

貴陽が最も美味しくなる旬の時期は、7月上旬から8月上旬頃までの限られた期間です。この短い期間を逃すと、なかなかお目にかかれない貴重なフルーツと言えるでしょう。

なぜ「幻のフルーツ」と呼ばれるの?

貴陽が「幻」と呼ばれる理由は、その栽培の難しさにあります。収穫量が安定しないため、市場に出回る数が限られているのです。さらに、収穫できる期間が非常に短く、日持ちしないことも、その希少性を高める要因となっています。
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